ホテル・スプレンディット

こちらは『リトル・ミス・サンシャイン』に出演のトニ・コレットつながりです。（『００７』のダニエル・クレイグつながりで、って事も言えるけど、トニ・コレットの方が好きなので。）

他のレビュアーさん同様私も『デリカテッセン』や、愛と高潔な心を描いた『コックと泥棒、その妻と愛人』や『バベットの晩餐会（ＤＩＳＣＡＳさんには無いようなので残念）』も思い出しながら観ました。

厄介な上にもの悲しい家族の愛とか、自分を縛り付けてる自分自身で作った鎖とか、『リトル・ミス・サンシャイン』の黄色いバスの中にもこぼれていたけれど、私はこちらの暗くかび臭いホテルの中にこぼれているものを探す方がシックリいきました。

この映画の中に見える「変？」と括られてしまうような事には、言葉に出すことも忘れてしまった深いところの悲しみや嘆きが感じられます（ここではけっこうブラックな味付けの笑いに包まれてますが）。鑑賞後の感想は、穏やかなんだけど晩秋の雨空を見つめるもの悲しい気分かな。嫌いじゃないそんな日。

黄色いバスに乗って走り去る事が出来るのなんか、帰りにドライブスルーのハンバーガーを買って食べるくらいで立ち直る落ち込みってもんでしょう。‥‥いったいどっちの映画のレビュー書いてるのでしょうね。

ここではとてもいい味のトニ・コレットですが、最近はアメリカ映画にお呼びが多いようで、なんかストレートなキャラが目に付いてちょっとつまんないです。

この感じの映画は大好き！

笑えるんだけど、ムヒィ〜〜〜って口元だけで笑える。
決して目が笑えない。
シュールでいて深い深い心の中で考えさせられる。
役者も揃ってミョ〜。
暗いお部屋か雨の日の夕方に見ていただきたい。

『リトル・ミス・サンシャイン』のトニ・コレットつながりでこの映画を発見。ますますトニ・コレットが好きになりました。こういう映画を見つけてさくっと借りられるのはディスカスに入ったおかげです。

ダニエル・クレイグ目当てです。
これは６年前の映画なので、彼が若いですね。
だいたい、結構ふけているけど、今でも４０前なんですよね。
このときは３５にもなってなかったんだ。
きょんとした顔が可愛い。

コメディだけど、子供とは見れませんからご注意！汚いのは良いとしても、いきなりのセックスシーンにご用心です。

史上最悪のホテルでのお話。
面白いんだか面白くないんだか、微妙なお話。
とにかく、不潔なホテル、不気味な人々、おいしいんだかまずいんだかわからない料理。寒々しい島での出来事。

はっきり言って、私はそんな、嫌いじゃなかった。この雰囲気。
大きな声で、人に勧めはしませんがね・・・・

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目覚めても夢の続きをみせてくれるのが最高のホテルだとしたら
‘HOTEL　SPLENDIDE’は目覚めても悪夢が・・・とはネタバレか。

ホテル・スプレンディードな経営方針というものが本作の核です。
ホテル業として回転率には疑問ながらも経営合理化の究極のモデルと言えます。
社会性、人間性、要はホスピタリティとは相容れない狂気の経営システムですが・・・。
行き過ぎた合理化ゆえに不合理な世界へと導かれていく種類のものです。

一度、足を踏み入れたら二度と抜け出せない。
孤島に建つホテル・スプレンディード（語尾伸ばします）。
ノーマン・ベイツが経営するベイツホテル（ヒッチコック「サイコ」）よろしく
お決まりのようにマザコン男（長兄）が出てきます。
亡き母の亡霊に取り憑かれ家族の誰もが、その桎梏から逃れられずにいる。
その母親が発明した画期的なボイラーシステムに笑える人には面白い作品かと。
（私は関心してしまいました）あのボイラー方式こそが観る人を選びますでしょう。

料理長で次男のダニエル・クレイグとトニ・コレットの雰囲気がいい。
彼のアスピック（煮こごり）料理や彼女のイタリアン等なかなか美味しそう。

でも本作は食事中に観ることは難しいというのが最大のミソです。
そんな勇気をお持ちでしたら是非一度、お立ち寄り下さい。