ピクニック　ａｔ　ハンギング・ロック

ピクニックに出かけた女生徒と教師が忽然と姿を消す話。
昔、これが実話と聞いたときは震えた。
小説がやたらリアルだった為そう伝わったらしい。

女子高生たちが岩場でまどろむシーンは天上世界のよう。
良家の子女たち、ピクニックなのに真っ白なドレス、
愛の詩を朗読したり、浮世離れしてる。
何でもないシーンでも、いついなくなるのかと不安な気持ちにさせる。
授業料滞納で校長に辛くあたられるセーラはまるで小公女セーラだ。
不安と謎を残すのが実話っぽいのだろうなぁ。

人間が消えるって怖い。
というのも、うちの近所の小学生女児が実際に神隠しにあったから。
自分も通るかもしれない近所の道で消えたんだもの。
テレビでも何度も呼びかけた。
駅でその子の母親が必死にビラを配ってた。
でも手がかりさえない。
中学も入学の扱いにして、いつ帰ってきてもいいように
その子の机が用意されていた。
もうあれから２０年以上経ってしまったなぁ。。
どこか今と違う世界線で生きてないかな、なんてSFっぽいことを考える。

100年以上前に実際に起こった不可解な失踪事件を基にした映画です。
刺激の強い映像は一切なく、たんたんと状況や心理を描くことで不可解さを表現しています。
時代背景も含めて、私好みです。

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実際にあった事件をもとに、映画化。

1900年という時代の少女達…
服装、価値観、ものの考え方…
当時の様子が伺える。

真っ白で清楚な衣服の女学生達…。
若い貴婦人…
あどけないレディ…。

正直、
ストーリー的には、引き込まれなかったけど、
映像に、雰囲気に、引き込まれた映画だった。
当時の雰囲気、当時の女学生…
何てことないシーンに、ぼーっと、見続けられた。



＊＊＊＊＊以下ネタバレ＊＊＊＊＊


結局、
＜何が起こったのか＞は、描かれていなかった。

時計が止まるほど、磁場がスゴい所で、一体なにが？
死体も出ないとは？？……
＜ナゾはナゾのままに＞といった所だろうか。

ナゾめいた事件をナゾめいたままに、映画化…。
スッキリとはしないけど、
なんだか雰囲気のある映画でした。

この映画は高校の頃（70年代）にＴＶジョッキーの映画紹介コナーで新作として紹介されていました。
とても観たかったのですが田舎では上映されていなかったと思います。多分･･･都市部だけだったのでは？
で、TSUTAYAオンラインで見つけましたが･･･呆れるほど借りられない。
が忘れた頃にいきなり届いてビックリ。予約していたことさえとうの昔に忘れ頃に届くって･･･それ自体が一種のサスペンスだよ。

本題だけど･･･物語が100年近く前の実際に起こった事件を元に作られており現在も未解決だとか。まあ、他の方も書いていらっしゃいますが映像は綺麗です。
時代背景的なものもあり全寮制の学校とか服装とかも優雅だったりしてね。でも映画としてはどうなんだろう？
内容的には何の解決もありません。色んな事件が起きっ放しで終わります。
何の結末もない綺麗な映像だけじゃ只のＰＶだよ。
映画は娯楽です。映画は文学にも芸術にもなる必要はありません。
事件の真相解明がない事実の寄せ集めならＴＶのドキュメンタリー番組で充分なのでは？
だって、この手の映画って製作者側の考える何らかの真相解明という主張があってこその「映画」でしょ。
でも、長年の夢が叶ってついに観られたってことではスッキリしました（笑）

オーストラリアの原野に立つアップルヤード・カレッジという女子学校。頑固な女校長と、ハイミスの教師と、やわらかく美しい生徒たち。
イギリスの階級社会がそのまま持ち込まれたような雰囲気です。
三人の生徒と１人の教師がピクニックの途中で跡形もなく失踪する。町中総出で捜索するがなかなかみつからない・・・。
深い谷に落ちたのか？池の底に沈んでいるのか？レイプされて殺されたのか？
登場人物たちは失踪事件に振り回され、観ている私たちの心も落ち着かない。
「海辺のカフカ」で消えた小学生たちを思い出しました。