キング・コング / フェイ・レイ
キング・コング
/メリアン・C.クーパー
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全体の平均評価点: (5点満点)
(30)
解説・ストーリー
南海の秘境にやってきた映画のロケ隊は、原住民から神と崇められる巨獣キング・コングを目にする。やがてコングは捕獲され、ニューヨークへ見世物として連れてこられるが……。「コングの復讐」に続く。
南海の秘境にやってきた映画のロケ隊は、原住民から神と崇められる巨獣キング・コングを目にする。やがてコングは捕獲され、ニューヨークへ見世物として連れてこられるが……。「コングの復讐」に続く。
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「キング・コング」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
南海の秘境にやってきた映画のロケ隊は、原住民から神と崇められる巨獣キング・コングを目にする。やがてコングは捕獲され、ニューヨークへ見世物として連れてこられるが……。「コングの復讐」に続く。
「キング・コング」 の作品情報
「キング・コング」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
世界名作映画全集 6 キング・コングの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
100分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DMIP5773 |
2004年09月25日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
13枚
|
0人
|
0人
|
世界名作映画全集 6 キング・コングの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
100分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DMIP5773 |
2004年09月25日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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13枚
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ユーザーレビュー:30件
やっぱりこっちの方が(ずっと)いいと思う
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
実によくできている楽しい娯楽映画だ。エンパイアステートビルを登るぎこちないアニメーションのキングコングという印象、いや思い込みを持っていたのだけれど、決して古くささやぎこちなさしか感じない映画ではない。VFXを見慣れた目からするなら、確かにアニメーションの動きはギクシャクしているのだけれど、それでもその動きの自然さや躍動感は技術的な拙さを補って余りあるものがある。固定に近い長回しで撮った、ティラノザウルス(と思われる恐竜)、プテラノドン(と思われる翼竜)そして大トカゲとコングとの決闘シーンなど、余計なアップなどをせずに(できずに?)引きで淡々と撮してるが故の躍動感と緊張感がある。また、群衆劇的なシーンが数カ所あるのだけれど、大々的なエキストラを使ったスペクタクルも手に汗を握るような興奮を感じる。哀愁漂うラストにも思わず涙を誘われてしまうし・・・。
病的な細部の誇張と引き延ばしに捕らわれている昨今の娯楽映画の手本として欲しいような映画だと思った。
このレビューは気に入りましたか?
10人の会員が気に入ったと投稿しています
今でも特撮のスゴさは感じさせる。
今更ながらオリジナルを鑑賞。
特撮に関しては、今見ても感心する。もちろん現在のCGとは比ぶべくもないけど、コングたちの表情は豊かだし、生物感が溢れている。この後に作られた多くのストップモーションアニメと比べても、動きの滑らかさはトップクラスだろう。(個人的にはあのカクカク感も好きなんだけど)
意外だったのは、リメイク版のようにコングが擬人化されてないこと。完全にケダモノ扱いだ。なので、クライマックスにもそれほど悲壮感がありません。
でも、今となっては特撮映画史を紐解く資料的な価値の方が高いかなぁ。こういったジャンルとか古典に興味がなければ、ムリして観る必要はないかも。
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9人の会員が気に入ったと投稿しています
「キング・コング」この巨獣は絵になる(再見)
監督:メリアン・C・クーパー/アーネスト・シュードサック(1933年・米・100分・モノクロ)
脚本:ジェームズ・クリールマン/ルース・ローズ
原題:King Kong
このレビューの前に、『キング・コング(2005年)』を観たのだが、急にオリジナルでの“美女と野獣”はどう描かれていたのか、確認してみたくなった。
併せて、映画監督のカール・デナムという人物の描かれ方も。
本作は15年ぶりの再見で、カクカクとした動きのコングが愛おしいほどだった。
髑髏島でのコングは、ストップモーション・アニメでの撮影で、コングと戦う恐竜も懐かしい動きをしている。
それが捕獲されて、ニューヨークでお披露目されるシーンでは一変して、毛皮感が強くなりヌイグルミぽい印象だった。
本作での美女アン・ダロウ(フェイ・レイ)はコングに怯え、終始悲鳴を上げていた。
映画監督のデナム(ロバート・アームストロング)は、あくまでもコングをフィルムに収め、最終的には捕獲して見世物にするのが目的だった。
コングを船に乗せて連れ帰るために、普通の爆弾やガス爆弾を船に持ち込んでいた。
コングに連れ去られたアンを助けるために命がけでコングを追うのは、船員のジャック・ドリスコル(ブルース・キャボット)。
アンの捜索隊は、結局、デナムとジャック以外はコングにやられてしまうのだけれど、谷底に落ちてしまうシーンや、古代の恐竜や大蛇が登場するシーン、コングがアンを連れて行く崖の上の岩場など、2005年版でも踏襲されていたことが分った。
現在のCGを駆使したリアルな表現とは違い、作り物感が漂う本作だが、モンスターとのアドベンチャーに終わらず、動物と人間との境界線、棲み分けが描かれていた。
人間同士でも一定の距離(パーソナルスペース)が必要なように、動物と人間にもテリトリーがあり、互いに侵してはならないのだと思う。
コングの最期のシーンは、エンパイア・ステート・ビルで迎える。
コングにまたしても連れ去られるアンは、本作ではずっと怯えたままだ。
しかし、2005年版ではキングと心を通わせ、アンはコングの後を追って高いビルの上に自ら上って行くのだ。
これは、コングに対する畏敬の念が薄れたことによるのか?
あるいは、コングを確実に倒せる武器を人間が持ってしまったことによるのか。
小難しい理論よりも、巨獣を倒すことの達成感、爽快感を求めるようになったからなのか。
レビューを書いている間に、1976年版も確認してみたくなった。
それにしても、いつの時代になっても“キング・コング”は絵になる。いつもワクワクを届けてくれる。
このレビューは気に入りましたか?
7人の会員が気に入ったと投稿しています
最も古い「キング・コング」映画
投稿日:2020/06/02
レビュアー:趣味は洋画
キング・コング(1933年・アメリカ、モノクロ、100分)
初めて世界に登場した「キング・コング」、つまり最も古い「キング・コング」の映画です。
1933年(昭和8年)、今から実に87年前の作品ですが、当時、この巨大生物を初めて見た観客は、かなりの衝撃と恐怖を覚えたに違いありません。 *特撮映画の古典的名作です。
最新作を撮るため、映画監督のカール・デナム(ロバート・アームストロング)は顔見知りの船長(フランク・ライヘル)に、地図に載ってない孤島行きを依頼した。船には多くの撮影スタッフと共に、ニューヨークでスカウトした女優アン・ダロウ(フェイ・レイ)も乗り込んだ。ニューヨークを出航した船は、東インド諸島のかなり沖にある髑髏(どくろ)島に着いた。島に上陸した一行は、原住民たちが異様な雰囲気のなか、生贄の儀式を行っているのを目にする。島には巨大な城壁があり、その向こう側には巨大なゴリラが棲んでいると云われていた。原住民の酋長は一行を見つけ、アンをコングの生贄にしたいと云う。航海中にアンと親しくなった一等航海士のジャック(ブルース・キャボット)は猛然と拒否し、一行は一旦船に戻った。だが、深夜に原住民たちが船に忍び込み、アンを連れ去った...。
髑髏島の原住民たちの儀式の模様が、異様で不気味です。顔に描かれた独特の模様、熊の毛皮のようなものを身に着けた男たちの太鼓に合わせた踊り、怯えた表情の少女、そして妙な効果音も。
アンを連れ去った原住民たちは、それぞれが手に松明を掲げ、高い城壁を上ります。同時に大きな「つがい」が外され、門が開かれると、アンを連れて中へ入る原住民たち。そしてアンは小さなトーテンポールのようなものに縛りつけられます。酋長が呪文を唱えた途端、2人の男がドラを打ち鳴らします。
すると森の中から姿を現したのは....
登場するのはキング・コングだけではないのですね。
恐竜、大蛇、怪鳥、みなとてつもなく大きく、キング・コングと戦うシーンも特撮ならではの面白さがあります。今の感覚でこの撮影を評価することは、あまり意味がないように思います。
キング・コングに愛嬌を感じたシーンがありました。
コングは片手に捕まえたアンの衣服を剥がし、その切れ端を自分の鼻にもっていって嗅ぐのです。
なんともユーモラスなシーンでしたが、アン以外の人間に対しては狂暴です。
ニューヨークに連れてこられたコングが暴れまわるシーンでは、悲惨な場面もあります。
しかし、撮影隊のデナム監督やアン、ジャックらが、ニューヨークの劇場に集まった大観衆を前に得意満面の表情をしているのには呆れました。劇場の舞台の幕が開けられ、鎖に繋がれたコングの姿を見た観衆たちの顔、顔、顔。
コングを見せ物にして金を稼ごうとするデナムの行動に、嫌悪感を抱きました。
ジョン・ギラーミン監督の76年版「キング・コング」では、キング・コングに捕らわれて悲鳴を上げるのはジェシカ・ラングでした。
キング・コングは、本作33年版ではエンパイア・ステート・ビルに上りますが、76年版で上ったのは世界貿易センター・ビルでした。
最後に、ウィキペディアをはじめ映画誌などに載っている逸話を少しご紹介して終わりにします。
アン・ダロウを演じた女優フェイ・レイは、2004年8月8日、96歳で他界しました。彼女が亡くなった日、エンパイア・ステート・ビルは15分間消灯して彼女を追悼しました。
アドルフ・ヒトラーは本作公開時に観て、大ファンとなったこと。
円谷英二が特撮監督の道を志すきっかけとなった作品であること。
淀川長治によれば、公開当時RKOにこの映画を観た観客達から、‘本当にあんな生物がいるのか’ との問い合わせの電話が殺到したこと。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
原典はやはり最高です
「キング・コング」(1933、米国、白黒、100分)。
監督が、メリアン・C・クーパー(1893〜1973)、アーネスト・B・シュードサック(1893〜1979)の共同になっているのが不思議で、調べてみました。
「コング」の初期アイデア、基本造型をクーパーが創案し、彼は映画界に進んだが、その発想を映画化する熱意も技術もハリウッドにはなかった。クーパーはRKOに移籍。彼は巨大化したゴリラがニューヨークの高層ビルの頂上で飛行機と戦う、というアイディアに既に到達していた。脚本は誰も、クーパーさえ書いていなかった。クーパーは多くの映画会社に自分の企画を売り込むが断られる。紆余曲折あり、RKOのプロデューサーのデヴィッド・O・セルズニックは製作を認めた。利益を求めるセルズニックは、ゴリラ映画に夢中になっているクーパーに任せ放しでは危険と判断、恋愛映画の上手な監督アーネスト・B・シュードサックを配置し、「コング」が慕う女優として、シェリリン・フィンを登場させた──こんな成り行きではなかったか?
多くの影響を及ぼした点で、本作は特撮巨獣映画の始祖。
冒頭、監督「デナム」(ロバート・アームストロング)が資本家や船主と談合し、たった4分で映画の前提は完了。──この展開の速さが見事。大恐慌(1929)で失業した女優「アン」(シェリリン・フィン)は、船長「エングルホーン」(フランク・ライヒャー)の船でスマトラの「髑髏島」に向かいます。展開が素早い。監督も役者も怪獣(巨獣)が主役だと思っているから、淡々と第一の見せ場(島)へ進む。
特撮場面は見事です。
「コング」は、「髑髏島」ではスーツ・アクター、N.Yの頂上シーンではスーツではないと思うのですが、如何?「ゴロザウルス」はミニチュアを少しずつ動かす、スクリーン・プロセスです。手前に「アン」の演技───三つの別々に撮影された場面を同時に合成して違和感なく見せる技術。それが1933年の米国であったとは!
映画を短く収めるための努力ではなく、最大限のアナログの技術──コダックのフィルムは高価、無制限に使うことはできず、三つの撮影(コング、ゴロザウルス、「アン」)を一連の巻に合成するのは、非常に高価格だったはずです。今のデジタル映画とは、格段に異なる職人芸が発揮されたでしょう。
日本版の「キングコング対ゴジラ」の伊福部昭の音楽は、この原典のマックス・スタイナーのドラム音楽をしっかり押さえていたものと判りました。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
やっぱりこっちの方が(ずっと)いいと思う
投稿日
2006/01/06
レビュアー
parole
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
実によくできている楽しい娯楽映画だ。エンパイアステートビルを登るぎこちないアニメーションのキングコングという印象、いや思い込みを持っていたのだけれど、決して古くささやぎこちなさしか感じない映画ではない。VFXを見慣れた目からするなら、確かにアニメーションの動きはギクシャクしているのだけれど、それでもその動きの自然さや躍動感は技術的な拙さを補って余りあるものがある。固定に近い長回しで撮った、ティラノザウルス(と思われる恐竜)、プテラノドン(と思われる翼竜)そして大トカゲとコングとの決闘シーンなど、余計なアップなどをせずに(できずに?)引きで淡々と撮してるが故の躍動感と緊張感がある。また、群衆劇的なシーンが数カ所あるのだけれど、大々的なエキストラを使ったスペクタクルも手に汗を握るような興奮を感じる。哀愁漂うラストにも思わず涙を誘われてしまうし・・・。
病的な細部の誇張と引き延ばしに捕らわれている昨今の娯楽映画の手本として欲しいような映画だと思った。
今でも特撮のスゴさは感じさせる。
投稿日
2011/10/22
レビュアー
ゆういちろう
今更ながらオリジナルを鑑賞。
特撮に関しては、今見ても感心する。もちろん現在のCGとは比ぶべくもないけど、コングたちの表情は豊かだし、生物感が溢れている。この後に作られた多くのストップモーションアニメと比べても、動きの滑らかさはトップクラスだろう。(個人的にはあのカクカク感も好きなんだけど)
意外だったのは、リメイク版のようにコングが擬人化されてないこと。完全にケダモノ扱いだ。なので、クライマックスにもそれほど悲壮感がありません。
でも、今となっては特撮映画史を紐解く資料的な価値の方が高いかなぁ。こういったジャンルとか古典に興味がなければ、ムリして観る必要はないかも。
「キング・コング」この巨獣は絵になる(再見)
投稿日
2021/07/13
レビュアー
kazupon
監督:メリアン・C・クーパー/アーネスト・シュードサック(1933年・米・100分・モノクロ)
脚本:ジェームズ・クリールマン/ルース・ローズ
原題:King Kong
このレビューの前に、『キング・コング(2005年)』を観たのだが、急にオリジナルでの“美女と野獣”はどう描かれていたのか、確認してみたくなった。
併せて、映画監督のカール・デナムという人物の描かれ方も。
本作は15年ぶりの再見で、カクカクとした動きのコングが愛おしいほどだった。
髑髏島でのコングは、ストップモーション・アニメでの撮影で、コングと戦う恐竜も懐かしい動きをしている。
それが捕獲されて、ニューヨークでお披露目されるシーンでは一変して、毛皮感が強くなりヌイグルミぽい印象だった。
本作での美女アン・ダロウ(フェイ・レイ)はコングに怯え、終始悲鳴を上げていた。
映画監督のデナム(ロバート・アームストロング)は、あくまでもコングをフィルムに収め、最終的には捕獲して見世物にするのが目的だった。
コングを船に乗せて連れ帰るために、普通の爆弾やガス爆弾を船に持ち込んでいた。
コングに連れ去られたアンを助けるために命がけでコングを追うのは、船員のジャック・ドリスコル(ブルース・キャボット)。
アンの捜索隊は、結局、デナムとジャック以外はコングにやられてしまうのだけれど、谷底に落ちてしまうシーンや、古代の恐竜や大蛇が登場するシーン、コングがアンを連れて行く崖の上の岩場など、2005年版でも踏襲されていたことが分った。
現在のCGを駆使したリアルな表現とは違い、作り物感が漂う本作だが、モンスターとのアドベンチャーに終わらず、動物と人間との境界線、棲み分けが描かれていた。
人間同士でも一定の距離(パーソナルスペース)が必要なように、動物と人間にもテリトリーがあり、互いに侵してはならないのだと思う。
コングの最期のシーンは、エンパイア・ステート・ビルで迎える。
コングにまたしても連れ去られるアンは、本作ではずっと怯えたままだ。
しかし、2005年版ではキングと心を通わせ、アンはコングの後を追って高いビルの上に自ら上って行くのだ。
これは、コングに対する畏敬の念が薄れたことによるのか?
あるいは、コングを確実に倒せる武器を人間が持ってしまったことによるのか。
小難しい理論よりも、巨獣を倒すことの達成感、爽快感を求めるようになったからなのか。
レビューを書いている間に、1976年版も確認してみたくなった。
それにしても、いつの時代になっても“キング・コング”は絵になる。いつもワクワクを届けてくれる。
最も古い「キング・コング」映画
投稿日
2020/06/02
レビュアー
趣味は洋画
キング・コング(1933年・アメリカ、モノクロ、100分)
初めて世界に登場した「キング・コング」、つまり最も古い「キング・コング」の映画です。
1933年(昭和8年)、今から実に87年前の作品ですが、当時、この巨大生物を初めて見た観客は、かなりの衝撃と恐怖を覚えたに違いありません。 *特撮映画の古典的名作です。
最新作を撮るため、映画監督のカール・デナム(ロバート・アームストロング)は顔見知りの船長(フランク・ライヘル)に、地図に載ってない孤島行きを依頼した。船には多くの撮影スタッフと共に、ニューヨークでスカウトした女優アン・ダロウ(フェイ・レイ)も乗り込んだ。ニューヨークを出航した船は、東インド諸島のかなり沖にある髑髏(どくろ)島に着いた。島に上陸した一行は、原住民たちが異様な雰囲気のなか、生贄の儀式を行っているのを目にする。島には巨大な城壁があり、その向こう側には巨大なゴリラが棲んでいると云われていた。原住民の酋長は一行を見つけ、アンをコングの生贄にしたいと云う。航海中にアンと親しくなった一等航海士のジャック(ブルース・キャボット)は猛然と拒否し、一行は一旦船に戻った。だが、深夜に原住民たちが船に忍び込み、アンを連れ去った...。
髑髏島の原住民たちの儀式の模様が、異様で不気味です。顔に描かれた独特の模様、熊の毛皮のようなものを身に着けた男たちの太鼓に合わせた踊り、怯えた表情の少女、そして妙な効果音も。
アンを連れ去った原住民たちは、それぞれが手に松明を掲げ、高い城壁を上ります。同時に大きな「つがい」が外され、門が開かれると、アンを連れて中へ入る原住民たち。そしてアンは小さなトーテンポールのようなものに縛りつけられます。酋長が呪文を唱えた途端、2人の男がドラを打ち鳴らします。
すると森の中から姿を現したのは....
登場するのはキング・コングだけではないのですね。
恐竜、大蛇、怪鳥、みなとてつもなく大きく、キング・コングと戦うシーンも特撮ならではの面白さがあります。今の感覚でこの撮影を評価することは、あまり意味がないように思います。
キング・コングに愛嬌を感じたシーンがありました。
コングは片手に捕まえたアンの衣服を剥がし、その切れ端を自分の鼻にもっていって嗅ぐのです。
なんともユーモラスなシーンでしたが、アン以外の人間に対しては狂暴です。
ニューヨークに連れてこられたコングが暴れまわるシーンでは、悲惨な場面もあります。
しかし、撮影隊のデナム監督やアン、ジャックらが、ニューヨークの劇場に集まった大観衆を前に得意満面の表情をしているのには呆れました。劇場の舞台の幕が開けられ、鎖に繋がれたコングの姿を見た観衆たちの顔、顔、顔。
コングを見せ物にして金を稼ごうとするデナムの行動に、嫌悪感を抱きました。
ジョン・ギラーミン監督の76年版「キング・コング」では、キング・コングに捕らわれて悲鳴を上げるのはジェシカ・ラングでした。
キング・コングは、本作33年版ではエンパイア・ステート・ビルに上りますが、76年版で上ったのは世界貿易センター・ビルでした。
最後に、ウィキペディアをはじめ映画誌などに載っている逸話を少しご紹介して終わりにします。
アン・ダロウを演じた女優フェイ・レイは、2004年8月8日、96歳で他界しました。彼女が亡くなった日、エンパイア・ステート・ビルは15分間消灯して彼女を追悼しました。
アドルフ・ヒトラーは本作公開時に観て、大ファンとなったこと。
円谷英二が特撮監督の道を志すきっかけとなった作品であること。
淀川長治によれば、公開当時RKOにこの映画を観た観客達から、‘本当にあんな生物がいるのか’ との問い合わせの電話が殺到したこと。
原典はやはり最高です
投稿日
2021/12/29
レビュアー
ちゅく
「キング・コング」(1933、米国、白黒、100分)。
監督が、メリアン・C・クーパー(1893〜1973)、アーネスト・B・シュードサック(1893〜1979)の共同になっているのが不思議で、調べてみました。
「コング」の初期アイデア、基本造型をクーパーが創案し、彼は映画界に進んだが、その発想を映画化する熱意も技術もハリウッドにはなかった。クーパーはRKOに移籍。彼は巨大化したゴリラがニューヨークの高層ビルの頂上で飛行機と戦う、というアイディアに既に到達していた。脚本は誰も、クーパーさえ書いていなかった。クーパーは多くの映画会社に自分の企画を売り込むが断られる。紆余曲折あり、RKOのプロデューサーのデヴィッド・O・セルズニックは製作を認めた。利益を求めるセルズニックは、ゴリラ映画に夢中になっているクーパーに任せ放しでは危険と判断、恋愛映画の上手な監督アーネスト・B・シュードサックを配置し、「コング」が慕う女優として、シェリリン・フィンを登場させた──こんな成り行きではなかったか?
多くの影響を及ぼした点で、本作は特撮巨獣映画の始祖。
冒頭、監督「デナム」(ロバート・アームストロング)が資本家や船主と談合し、たった4分で映画の前提は完了。──この展開の速さが見事。大恐慌(1929)で失業した女優「アン」(シェリリン・フィン)は、船長「エングルホーン」(フランク・ライヒャー)の船でスマトラの「髑髏島」に向かいます。展開が素早い。監督も役者も怪獣(巨獣)が主役だと思っているから、淡々と第一の見せ場(島)へ進む。
特撮場面は見事です。
「コング」は、「髑髏島」ではスーツ・アクター、N.Yの頂上シーンではスーツではないと思うのですが、如何?「ゴロザウルス」はミニチュアを少しずつ動かす、スクリーン・プロセスです。手前に「アン」の演技───三つの別々に撮影された場面を同時に合成して違和感なく見せる技術。それが1933年の米国であったとは!
映画を短く収めるための努力ではなく、最大限のアナログの技術──コダックのフィルムは高価、無制限に使うことはできず、三つの撮影(コング、ゴロザウルス、「アン」)を一連の巻に合成するのは、非常に高価格だったはずです。今のデジタル映画とは、格段に異なる職人芸が発揮されたでしょう。
日本版の「キングコング対ゴジラ」の伊福部昭の音楽は、この原典のマックス・スタイナーのドラム音楽をしっかり押さえていたものと判りました。
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