ピアニストを撃て / シャルル・アズナブール
ピアニストを撃て
/フランソワ・トリュフォー
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(23)
解説・ストーリー
フランスの巨匠、フランソワ・トリュフォー監督の傑作選シリーズ第5弾となる悲喜劇。かつては名ピアニストとして名を馳せながら、妻の自殺によるショックで現在は場末の店でピアノ弾きをする男。彼は自分に好意を抱く女性と共に事件に巻き込まれる。
フランスの巨匠、フランソワ・トリュフォー監督の傑作選シリーズ第5弾となる悲喜劇。かつては名ピアニストとして名を馳せながら、妻の自殺によるショックで現在は場末の店でピアノ弾きをする男。彼は自分に好意を抱く女性と共に事件に巻き込まれる。
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「ピアニストを撃て」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
フランスの巨匠、フランソワ・トリュフォー監督の傑作選シリーズ第5弾となる悲喜劇。かつては名ピアニストとして名を馳せながら、妻の自殺によるショックで現在は場末の店でピアノ弾きをする男。彼は自分に好意を抱く女性と共に事件に巻き込まれる。
「ピアニストを撃て」 の作品情報
「ピアニストを撃て」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ピアニストを撃ての詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
78分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/フランス語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
PCBH70105 |
2004年12月15日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
|
2人
|
1人
|
ピアニストを撃ての詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
78分 |
日本語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/フランス語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
PCBH70105 |
2004年12月15日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
|
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ユーザーレビュー:23件
トリュフォー監督1960年の作品。
必死の形相で「追われる男」が、実は電信柱に激突する・・・という
笑えるエピソードから始まる、ハードボイルド・タッチの作品。
まるで台詞は有れども、チャップリンの無声映画を思わせるドタバタ振りです。
主演のピアニストを伝説の歌手、シャルル・アズナヴールが演じています。このアズナヴールが、余りに貧相、貧弱な顔と肉体の持ち主です。
パリのカフェでピアノを弾くアズナヴールの正体は、元は世界手に高名なピアニストだった。
自殺した妻。ギャングに追われる兄(冒頭の男)
アズナヴールに好意を寄せるカフェの給仕女。
彼女を巡って殺し合いになるカフェ経営者の男。
ピアニストと給仕女の逃避行・・・・と、ドタバタ悲喜劇が、78分間にてんこ盛りなのです。
この映画は、ピアニストを演じているシャルル・アズナヴールの、
余りにも臆病者なのに、次々と女と仲良くなる情けなくも、
「流される男」の最後まで、呆れて笑える巨匠トリュフォーの、
これが「名作?」と、目を疑うヘンテコな作品でした。
西部劇の酒場には、決闘でも「ピアニストを撃たないでください」
という貼り紙が貼られていた・・・・という、嘘みたいなエピソードからヒントを得た「題名」だとのことです。
もともと「おふざけ」の要素が強い作品ですね。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
ドラマ展開の突飛さに唖然となる
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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ドラマ展開の突飛さに唖然となる。無理に犯罪ドラマを組み込んだようでしっくりこない。シャルリが店主のプリヌを殺害してしまうところなど、どうしても無理な感じが残る。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
空気は違うけれど...
投稿日:2016/11/02
レビュアー:趣味は洋画
その時代に生きたわけでもなく、安易に「ヌーヴェル・ヴァーグ」と口にするのも気が引けるが、この前観た、59年「大人は判ってくれない」や、62年「突然炎のごとく」とは違う空気を感じた。
同じフランソワ・トリュフォー監督作品なのに...である。
この映画の原作はデヴィッド・グーディス(1917〜1967)という人で、調べてみたらアメリカはペンシルベニア州フィラデルフィア出身の人であった。
その影響もあるのか、プロットが全体的にアメリカ調の雰囲気で、それをトリュフォーが軽妙に演出した...そんな感じなのです。
それでも1960年の作品であり、「大人は判ってくれない」と「突然炎のごとく」の中間で製作されたとなれば、やはり「ヌーヴェル・ヴァーグ」の流れに沿った作品といえるのかもしれない。
パリのカフェでピアノ弾きをしているシャルリー(シャルル・アズナブール)は、以前は国際的に有名なピアニストだったが、自分の成功の陰に、妻のテレーザ(ニコール・ベルジェ)と興行主のシュメール(クロード・エイマン)との肉体関係があることを知って、妻を自殺に追いやったという過去を引きずっている。
シャルリーに想いを寄せるウェイトレスのレナ(マリー・デュボア)は、彼を励まし、2人は愛を誓いあうが、ギャングと組んで悪事を働いたシャルリーの兄シコ(アルバート・レミー)を匿う羽目になったことから、騒動に巻き込まれる...
さて、そのギャングだが、山高帽を被った2人が最初のシーンから登場する。
ただ見るからに粗雑で、ギャングとは程遠いイメージである。弱そう...貧弱なのだ。
(特に銃撃シーンのそれは迫力がない)
前述の‘トリュフォーの軽妙な演出’の一部分かもしれないが、やはり空気が違う。
トリュフォーはアメリカのB級映画のファンであったらしいが、このあたりにそれが垣間見える。
世界的なフランスのシャンソン歌手である、シャルル・アズナブール主演というのがいい。
見かけは短身でパッとしない風貌だが、時おりみせる鋭い眼光は、独特の威厳がある。
本作出演時は36歳くらいの筈だが、年齢以上の貫禄と存在感だ。
主人公シャルリーに想いを寄せるレナが、彼の心の扉を開かせようと願った気持ちが通じたのか、シャルリーは自身の過去をレナに語り始める...
回想シーンで表現される、シャルリーと妻テレーザの出会いと別れの経緯は、細部にわたって実に巧妙に描かれる。特に、テレーザの胸の内を知っていながら、素直に言葉を掛けられないシャルリーが油断したすきに、妻は投身自殺してしまうのだが、このあたりの瞬間的なカメラ・ワークは見事というほかない。
やはり若き才能あふれるトリュフォーのなせる業だと思う。
それにしても、テレーザも、レナも、シャルリーのもとからいなくなってしまった。
ラストの雪原風景が悲しい。
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
よく分からないけど面白い
さて、困った。
ここまで中途半端で辻褄が合わなくてとっ散らかったお話なのに、なんでこんなに面白いのか説明がつかない。
「ハードボイルドなフィルム・ノワール」で「意外なほどアクションも豊富」と分析され且つ「楽しい!」と仰るむき(よふかしさんなんだから間違い無し!)もあるんだから、あながち自分の感覚も間違ってはいないと思うのだが。
主人公はかつて大ホールを沸かせた売れっ子音楽家だが、妻の自殺のショックで今は場末の酒場のピアニストに転落。
素行良からぬ兄のトラブルに巻き込まれ、あまつさえ殺人まで犯し、新しい恋人をも失う悲劇的結末。
こう書くとどんより暗くて救いようが無いが、それがなかなか軽妙で楽しいのだ。
問題の兄貴は逃走の真っ最中に、助けてくれたおじさんの身の上話に暢気に相槌打ってるし。(この「おじさん」、その後絡んで来ると思いきや、全然。)
バンド・マンは眉間にシワで、大真面目に「おっぱいのうた」を歌い上げるし。(なんで「おっぱい」?)
悪役コンビは誰を拉致しようが車中で世間話、大上段で持論を披露するし。
実は「弟クン拉致場面」にツボってしまって何度も何度もリピートし、先に進めず困ってしまった。
殊に「日本製」スカーフのくだりは最高で、こんな妙な感覚なかなか味わえるもんじゃ無い。
クライマックスのアクション・シーンものんびりあっさり冷静で、それが返ってニュース映像みたいで可笑しいし。
(「撃ってくれ」とばかりに駆け出す彼女の動きが腑に落ちるような、落ちないような。)
よく考えればこれ、主人公の独白含めて「そんなところで」って場面でも余計なつぶやきがいっぱいで、フランス語の語感を楽しむにも丁度ころあいだったような気がする。
演技してるのかどうかよく分からない、アズナブールのポーカーフェイスがまた……(笑)。
長身の美女と組むとヘンにしっくりくるのは、何故なんだろう?(笑)。
マリー・デュボアは文句無し、私的にはど真ん中のストライク。
「美女はいいなぁ。」
神様の不公平を想い、大きく嘆息するしかない。
で、いろいろあったけど、ピアニストは天職のピアノを奏でて「おしまい」なのだ。
無心に見える男の胸中や如何に。
実はヌーヴェルバーグもトリュフォーもよく分からない。
それでもまぁ楽しくて面白かったんだから、別に困ることも無かったかも知れない。
(ykk1976さんの映画会・第45回)
このレビューは気に入りましたか?
4人の会員が気に入ったと投稿しています
ピンボールのような転がる展開
( ネタばれあり )
さて、ヌーヴェルバーグ そして その代表格の1人 フランソワ・トリュフォーです。
現代美術、現代音楽などと同様、ヌーヴェルバーグは一般的な映画のリテラシーに慣れたものにとっては、「 なんじゃ、こら 」的なわけのわからなさがあって、よく言えば斬新、前衛的、悪く言えば頭でっかち、独りよがりに感じられます。
感覚的にまず第一に「 おもしろい ! 」と思えるか さらにこれは何だろうかと興味を持つかどうか、にかかってきます。 ですから、かなり個人的な相性がありますね。
ぼくの場合ゴダールは理屈っぽくって気取っている、政治的でこむつかしいという先入観から食わず嫌いであまり観ていないのですが、トリュフォーは二十代の頃はよく観ていましたね。 全部観ているというわけではないですし、作品によってあたりはずれはありますけれど。 饒舌だけど、政治的ではなく、男と女の愛の話が多いからでしょうか。
さて、本作の場合、そのプロットを観ていくと、小説的な起承転結の構成になっていなくて、音楽的な感じ。
うまい表現ではないですが、桑田佳祐の「勝手にシンドバッド」や井上陽水らの楽曲のように、独特の言葉選び、構成からイメージを聴く者に与えるような。
様々な要素をコラージュしたアートのような作品です。
通常の映画文法は崩していて、突飛な展開。 いわばピンボール( ジェットコースターではなく )のようなどこに話が行くか、めまぐるしさ、方向の読めなさがあります。
サスペンスにしても、ラブ・ストーリーにしても。
サスペンスの場合、追われて逃げている兄がぶつかって倒れたと思ったら、知らない男とむだ話しているし、追っている男二人にしても拉致した相手と妙にのんきなおしゃべりをして人の好さを見せ、まぬけな感じで緊張の高まりははぐらかされてしまう。
ラブ・ストーリーの場合。
主人公の過去と現在の二人のロマンスでは、内気でどう身体を触れようか、言葉を掛けようか妄想しているうちにきっかけを失ったり、シーンが変わると意外にベッドインしていたり。
お互い好きあっているのはわかっているのに、会話と思いはなかなかかみ合わなくて、愛の高まりもはぐらかされてしまう。
そして、惨事は心の準備もできていなくて、あっと思った時には不意打ちに悲劇は訪れる。
あの時、ああすればよかったと自分自身を責めて後悔しても、後の祭り。
悲しみの余韻に浸ることなく、ただ虚しい喪失を感じながら、きょうもまたピアノを弾くだけなのでした。
独特の構成の作品でしたね。
( ykk1976さんの映画会第45回のレビュー )
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4人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
トリュフォー監督1960年の作品。
投稿日
2016/08/02
レビュアー
カマンベール
必死の形相で「追われる男」が、実は電信柱に激突する・・・という
笑えるエピソードから始まる、ハードボイルド・タッチの作品。
まるで台詞は有れども、チャップリンの無声映画を思わせるドタバタ振りです。
主演のピアニストを伝説の歌手、シャルル・アズナヴールが演じています。このアズナヴールが、余りに貧相、貧弱な顔と肉体の持ち主です。
パリのカフェでピアノを弾くアズナヴールの正体は、元は世界手に高名なピアニストだった。
自殺した妻。ギャングに追われる兄(冒頭の男)
アズナヴールに好意を寄せるカフェの給仕女。
彼女を巡って殺し合いになるカフェ経営者の男。
ピアニストと給仕女の逃避行・・・・と、ドタバタ悲喜劇が、78分間にてんこ盛りなのです。
この映画は、ピアニストを演じているシャルル・アズナヴールの、
余りにも臆病者なのに、次々と女と仲良くなる情けなくも、
「流される男」の最後まで、呆れて笑える巨匠トリュフォーの、
これが「名作?」と、目を疑うヘンテコな作品でした。
西部劇の酒場には、決闘でも「ピアニストを撃たないでください」
という貼り紙が貼られていた・・・・という、嘘みたいなエピソードからヒントを得た「題名」だとのことです。
もともと「おふざけ」の要素が強い作品ですね。
ドラマ展開の突飛さに唖然となる
投稿日
2005/11/01
レビュアー
スターダスト
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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ドラマ展開の突飛さに唖然となる。無理に犯罪ドラマを組み込んだようでしっくりこない。シャルリが店主のプリヌを殺害してしまうところなど、どうしても無理な感じが残る。
空気は違うけれど...
投稿日
2016/11/02
レビュアー
趣味は洋画
その時代に生きたわけでもなく、安易に「ヌーヴェル・ヴァーグ」と口にするのも気が引けるが、この前観た、59年「大人は判ってくれない」や、62年「突然炎のごとく」とは違う空気を感じた。
同じフランソワ・トリュフォー監督作品なのに...である。
この映画の原作はデヴィッド・グーディス(1917〜1967)という人で、調べてみたらアメリカはペンシルベニア州フィラデルフィア出身の人であった。
その影響もあるのか、プロットが全体的にアメリカ調の雰囲気で、それをトリュフォーが軽妙に演出した...そんな感じなのです。
それでも1960年の作品であり、「大人は判ってくれない」と「突然炎のごとく」の中間で製作されたとなれば、やはり「ヌーヴェル・ヴァーグ」の流れに沿った作品といえるのかもしれない。
パリのカフェでピアノ弾きをしているシャルリー(シャルル・アズナブール)は、以前は国際的に有名なピアニストだったが、自分の成功の陰に、妻のテレーザ(ニコール・ベルジェ)と興行主のシュメール(クロード・エイマン)との肉体関係があることを知って、妻を自殺に追いやったという過去を引きずっている。
シャルリーに想いを寄せるウェイトレスのレナ(マリー・デュボア)は、彼を励まし、2人は愛を誓いあうが、ギャングと組んで悪事を働いたシャルリーの兄シコ(アルバート・レミー)を匿う羽目になったことから、騒動に巻き込まれる...
さて、そのギャングだが、山高帽を被った2人が最初のシーンから登場する。
ただ見るからに粗雑で、ギャングとは程遠いイメージである。弱そう...貧弱なのだ。
(特に銃撃シーンのそれは迫力がない)
前述の‘トリュフォーの軽妙な演出’の一部分かもしれないが、やはり空気が違う。
トリュフォーはアメリカのB級映画のファンであったらしいが、このあたりにそれが垣間見える。
世界的なフランスのシャンソン歌手である、シャルル・アズナブール主演というのがいい。
見かけは短身でパッとしない風貌だが、時おりみせる鋭い眼光は、独特の威厳がある。
本作出演時は36歳くらいの筈だが、年齢以上の貫禄と存在感だ。
主人公シャルリーに想いを寄せるレナが、彼の心の扉を開かせようと願った気持ちが通じたのか、シャルリーは自身の過去をレナに語り始める...
回想シーンで表現される、シャルリーと妻テレーザの出会いと別れの経緯は、細部にわたって実に巧妙に描かれる。特に、テレーザの胸の内を知っていながら、素直に言葉を掛けられないシャルリーが油断したすきに、妻は投身自殺してしまうのだが、このあたりの瞬間的なカメラ・ワークは見事というほかない。
やはり若き才能あふれるトリュフォーのなせる業だと思う。
それにしても、テレーザも、レナも、シャルリーのもとからいなくなってしまった。
ラストの雪原風景が悲しい。
よく分からないけど面白い
投稿日
2014/06/15
レビュアー
まりこ
さて、困った。
ここまで中途半端で辻褄が合わなくてとっ散らかったお話なのに、なんでこんなに面白いのか説明がつかない。
「ハードボイルドなフィルム・ノワール」で「意外なほどアクションも豊富」と分析され且つ「楽しい!」と仰るむき(よふかしさんなんだから間違い無し!)もあるんだから、あながち自分の感覚も間違ってはいないと思うのだが。
主人公はかつて大ホールを沸かせた売れっ子音楽家だが、妻の自殺のショックで今は場末の酒場のピアニストに転落。
素行良からぬ兄のトラブルに巻き込まれ、あまつさえ殺人まで犯し、新しい恋人をも失う悲劇的結末。
こう書くとどんより暗くて救いようが無いが、それがなかなか軽妙で楽しいのだ。
問題の兄貴は逃走の真っ最中に、助けてくれたおじさんの身の上話に暢気に相槌打ってるし。(この「おじさん」、その後絡んで来ると思いきや、全然。)
バンド・マンは眉間にシワで、大真面目に「おっぱいのうた」を歌い上げるし。(なんで「おっぱい」?)
悪役コンビは誰を拉致しようが車中で世間話、大上段で持論を披露するし。
実は「弟クン拉致場面」にツボってしまって何度も何度もリピートし、先に進めず困ってしまった。
殊に「日本製」スカーフのくだりは最高で、こんな妙な感覚なかなか味わえるもんじゃ無い。
クライマックスのアクション・シーンものんびりあっさり冷静で、それが返ってニュース映像みたいで可笑しいし。
(「撃ってくれ」とばかりに駆け出す彼女の動きが腑に落ちるような、落ちないような。)
よく考えればこれ、主人公の独白含めて「そんなところで」って場面でも余計なつぶやきがいっぱいで、フランス語の語感を楽しむにも丁度ころあいだったような気がする。
演技してるのかどうかよく分からない、アズナブールのポーカーフェイスがまた……(笑)。
長身の美女と組むとヘンにしっくりくるのは、何故なんだろう?(笑)。
マリー・デュボアは文句無し、私的にはど真ん中のストライク。
「美女はいいなぁ。」
神様の不公平を想い、大きく嘆息するしかない。
で、いろいろあったけど、ピアニストは天職のピアノを奏でて「おしまい」なのだ。
無心に見える男の胸中や如何に。
実はヌーヴェルバーグもトリュフォーもよく分からない。
それでもまぁ楽しくて面白かったんだから、別に困ることも無かったかも知れない。
(ykk1976さんの映画会・第45回)
ピンボールのような転がる展開
投稿日
2014/06/15
レビュアー
ロキュータス
( ネタばれあり )
さて、ヌーヴェルバーグ そして その代表格の1人 フランソワ・トリュフォーです。
現代美術、現代音楽などと同様、ヌーヴェルバーグは一般的な映画のリテラシーに慣れたものにとっては、「 なんじゃ、こら 」的なわけのわからなさがあって、よく言えば斬新、前衛的、悪く言えば頭でっかち、独りよがりに感じられます。
感覚的にまず第一に「 おもしろい ! 」と思えるか さらにこれは何だろうかと興味を持つかどうか、にかかってきます。 ですから、かなり個人的な相性がありますね。
ぼくの場合ゴダールは理屈っぽくって気取っている、政治的でこむつかしいという先入観から食わず嫌いであまり観ていないのですが、トリュフォーは二十代の頃はよく観ていましたね。 全部観ているというわけではないですし、作品によってあたりはずれはありますけれど。 饒舌だけど、政治的ではなく、男と女の愛の話が多いからでしょうか。
さて、本作の場合、そのプロットを観ていくと、小説的な起承転結の構成になっていなくて、音楽的な感じ。
うまい表現ではないですが、桑田佳祐の「勝手にシンドバッド」や井上陽水らの楽曲のように、独特の言葉選び、構成からイメージを聴く者に与えるような。
様々な要素をコラージュしたアートのような作品です。
通常の映画文法は崩していて、突飛な展開。 いわばピンボール( ジェットコースターではなく )のようなどこに話が行くか、めまぐるしさ、方向の読めなさがあります。
サスペンスにしても、ラブ・ストーリーにしても。
サスペンスの場合、追われて逃げている兄がぶつかって倒れたと思ったら、知らない男とむだ話しているし、追っている男二人にしても拉致した相手と妙にのんきなおしゃべりをして人の好さを見せ、まぬけな感じで緊張の高まりははぐらかされてしまう。
ラブ・ストーリーの場合。
主人公の過去と現在の二人のロマンスでは、内気でどう身体を触れようか、言葉を掛けようか妄想しているうちにきっかけを失ったり、シーンが変わると意外にベッドインしていたり。
お互い好きあっているのはわかっているのに、会話と思いはなかなかかみ合わなくて、愛の高まりもはぐらかされてしまう。
そして、惨事は心の準備もできていなくて、あっと思った時には不意打ちに悲劇は訪れる。
あの時、ああすればよかったと自分自身を責めて後悔しても、後の祭り。
悲しみの余韻に浸ることなく、ただ虚しい喪失を感じながら、きょうもまたピアノを弾くだけなのでした。
独特の構成の作品でしたね。
( ykk1976さんの映画会第45回のレビュー )
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ピアニストを撃て
(C)1960 LES FILMS DU CARROSSE