ネバーエンディング・ストーリー

監督：ウォルフガング・ペーターゼン（1984年・西独/英・94分）
原作：ミヒャエル・エンデ『はてしない物語』

気弱な少年・バスチアンの不思議な読書体験の物語。
ある日、バスチアンは、いじめっ子に追いかけられ一軒の本屋に逃げ込んだ。
そのコレアンダー書店で出会ったのが、「ネバーエンディング・ストーリー」だ。
本屋のおじさんは「この本は危険だ。」と言って、バスチアンが読むことを許してくれない。
電話が鳴っておじさんが席を外した隙に、バスチアンは無断で本を持ち出してしまう。
「読み終わったら必ず返します。」とメモを残して。

その本の表紙には、“ウロボロス”が描かれていた。
バスチアンがページをめくると、そこはもう不思議な世界で、猛スピードで走る“巨大カタツムリ”、岩をムシャムシャ美味しそうに食べる“岩男”等々、奇妙な登場人物たちばかりだった。
その“ファンタージエン”の世界には“虚無”が広がりつつあり、ファンタージエンは崩壊の危機に瀕していた。
その危機から国を救うべく勇者・アトレイユが「象牙の塔」を目指して旅立つのだった。
アトレイユの首には、ウロボロスのデザインのメダルがぶら下がっていた。
本を読み進むうちに、バスチアンはすっかり夢中になって、アトレイユと一緒に冒険するのだった。

昔、子どもと一緒に観た時は、ただただ不思議な冒険物語、ファンタジーとして鑑賞した。
本屋のおじさんが、この本を危険だと言った理由も、「本の世界と読者が融合」してしまうからだと分かった。
本を読んでいるバスチアンの声が、勇者・アトレイユに届いたり、物語の最後の鍵を握るのがバスチアンだったりして、バスチアン少年の冒険物語であり、成長物語でもあった。
奇妙な登場人物という点に関しては「不思議の国のアリス」に負けず劣らずだが、ファルコン（白いドラゴン）だけは残念でならない。
多分、あの垂れ下がった「耳」が原因で、ファルコンの顔が犬にしか見えなかった。
「幼心の君」を演じた女の子が、本当に綺麗で可愛くて、そこは大満足。
また、主題歌の『The Neverending Story』もファンタジエンの世界観にピッタリ。
“虚無”が世界の崩壊や破壊を招くというストーリーは、大人でも咀嚼するのが難しいくらい、ある意味「哲学的」で「深遠」な物語だった。

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　この映画は、原作の意図を損なうものであるとの主旨で、ミヒャエル・エンデ自身から異議が唱えられ、訴訟にまで及んだとされる曰く付きの作品です。もとより私は、映画が原作に忠実でなければならないとの考えは持っていませんが、エンデならずとも原作の「はてしない物語」に思い入れの強い者にとってこの映画は、やはり残念な内容に終わっているように思えてなりません。
　ミヒャエル・エンデは、ドイツのルドルフ・シュタイナーの教育哲学に強い影響を受けています。原作も、またシュタイナーに関する本も１０数年前に読んだきりなので考え方等いささか正確を欠くとは思いますが、以下私の言葉で記したいと思います。
　シュタイナーは、出生から成人までの期間を７年毎＝３つの発達段階に区切っています。そしてそれぞれを「情緒を育む時期」、「意志・勇気を育む時期」、「知性を育む時期」として、各発達課題を学ぶべき時期＝レディネスを非常に大切にしています。その時期を逸脱した早期教育は、未成熟な胎児を、無理やりに子宮から引きづり出すようなものとして批判しています。また同時にシュタイナーは、天然、本物に触れることを大事にしており、特に幼少期には、化繊やプラスチック等紛い物の使用を避けると共に、テレビはもちろんのこと、レコード等媒介を通して間接的に実世界と触れることも偽りとして、適切な発達を阻害するものとして継承を鳴らしています。
　「はてしない物語」は、登場人物の年齢層から考えて、「意志・勇気」を育むべき時期にある読者を対象と想定して作られたものと思われます。読者は、アトレーユやバスチアンと共にファンタジエンの冒険を疑似体験していく。そして彼らの苦闘を通して、実生活での成長を遂げていく。原作のあちらこちらに、シュタイナーの理論に基づくものと思われる「仕掛け」が置かれていたように気臆しています。
　
　原作の中で本屋の主人が、「ファンタジエンに行く者は多いが、戻ってくる者は少ない。しかし戻って来た者こそが現実社会を変革していく」との主旨を述べていましたが、私にはそれこそがこの作品の主題であり、エンデは、物語を現実逃避のバーチャルな場ではなく、現実を強く生きんとするための訓練の場と位置づけているのではないかと思います。
　しかし映画の中では、見る者に示唆を与えるような「仕掛け」のほとんどが採用されていないように思えましたし、なによりもファルコンと共にファンタジエンの境界線を越え、自分をいじめた輩を懲らしめる＝バーチャルな世界の威を借りて自分をあたかも強くなったかのように見せつける場面＝は、真に強い意志、真の勇気を育むことを目的とする原作からみて、かなりかけ離れているように思えてなりませんでした。

はじめて映画館で観た映画がこれでした。
リマールの歌も良かったし、アトレーユや、お姫様が綺麗でした。そしてリアルな顔をしたお姫様のお城にいる人々を見て
ひえーっって思ったものです。

そして最近子供達にも見せたくて観たわけですが
やはり私も大人になったのね〜〜〜と思いました。
そしてあの時すごーいと思ってた技術も現代の技術に慣れてしまった事もあり旧式に感じました。子供達も最近の刺激あるものに慣れてるので当時の私程の感動はなかった、かな？観てたけど。

でもそれでも
これは自分にとってはすごく大切な忘れられない名作と思っています♪
アトレーユ少年のその後・・をネットで探すと、かなりワイルドに成長されてました(^^;こうなるのねぇ〜〜〜〜☆

知ってました？
かたつむりに乗ってる役をやってる人って、「チャーリーとチョコレート工場」でウンパルンパ役で何人もに増えて踊っているんですよ〜〜
やっぱり顔は年月がたったなぁと思いますが``r(^^;

ネバーエンデイングストーリーはその後キャストをかえて出ていますが、
絶対これが一番！！！と思っています

この作品を初めて見た時に.映画ってすごいなあ.面白いなあと感じました。子供のころは映画にリアルを全く求めていなかったのだと思います。映画＝非日常.映画＝夢の世界だと思っていたんだと思います。人を守って.悪いやつを倒す。本当に単純だけど.解りやすい正義。大人になっても.忘れてはいけないものをこの作品は描いていると思います。最高のエンターテイメントです。

　この映画は劇場で見ました。高校時代からの悪友と。女の子を誘おうと思ってあてもないのにチケットを２枚買った友人は、小屋落ちする直前に私に泣きついてきたのでした。でね…、つくづく感じたのが「野郎同士で見るもんじゃない」でした。

　だってね…、ひどいんですよ。特撮は当時としてはとってもきれいだったけど。
　原作はものすごく面白いんです。ミヒャエル・エンデの「モモ」「はてしない物語」は、もう素晴らしいとしか言えない作品です。それが…、「いじめっ子に仕返ししたかったのかぁ！どっからそんなんでてきた (-_-#'」って思いました。

　映画館を出てきた友人は平謝りでした。(^-^;;
ま、確かにデート用にはいいのかもね。