ロープ / ジェームス・スチュワート
ロープ
/アルフレッド・ヒッチコック
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全体の平均評価点: (5点満点)
(41)
解説・ストーリー
1924年、シカゴで実際に起きたローブ&レオポルト事件を題材に、ヒッチコックが映画内の時間進行と現実の時間進行を同じに進めながら描いた実験的作品。舞台はマンハッタンにある、とあるアパートの一室。完全犯罪を完結させることにより、自分たちの優位を示すために殺人を犯したフィリップとブランドン。彼らは、殺人を犯した部屋に人を呼んでパーティを開く、というスリルを楽しみさえするが……。
1924年、シカゴで実際に起きたローブ&レオポルト事件を題材に、ヒッチコックが映画内の時間進行と現実の時間進行を同じに進めながら描いた実験的作品。舞台はマンハッタンにある、とあるアパートの一室。完全犯罪を完結させることにより、自分たちの優位を示すために殺人を犯したフィリップとブランドン。彼らは、殺人を犯した部屋に人を呼んでパーティを開く、というスリルを楽しみさえするが……。
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「ロープ」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
1924年、シカゴで実際に起きたローブ&レオポルト事件を題材に、ヒッチコックが映画内の時間進行と現実の時間進行を同じに進めながら描いた実験的作品。舞台はマンハッタンにある、とあるアパートの一室。完全犯罪を完結させることにより、自分たちの優位を示すために殺人を犯したフィリップとブランドン。彼らは、殺人を犯した部屋に人を呼んでパーティを開く、というスリルを楽しみさえするが……。
「ロープ」 の作品情報
「ロープ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ロープの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
81分 |
日本語英語スペイン語ポルトガル中国 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語 2:ドルビーデジタル/モノラル/スペイン語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
UJRD34089 |
2003年05月26日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
6枚
|
1人
|
0人
|
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
2:ドルビーデジタル/モノラル/スペイン語
ロープの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
81分 |
日本語英語スペイン語ポルトガル中国 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語 2:ドルビーデジタル/モノラル/スペイン語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
UJRD34089 |
2003年05月26日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
6枚
|
1人
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1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
2:ドルビーデジタル/モノラル/スペイン語
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ユーザーレビュー:41件
いわいる ”リアルタイムで物語は進行する”!
うーん、ヒッチコック作品はけっこう好きだけど、これは如何なものか。。(^_^;)
強いものは美しい、優秀なものだけが殺人を犯す権利がある、とかいう思想で、友人を殺す二人の青年。
それを見抜こうと探るもう一人の青年を若き日のジェームス・スチュワートが演じる。
「裏窓」と同様に、舞台はこのアパートのみで、話はリアルタイムに進む。
舞台劇を見ている錯覚に陥る。
あくまで冷静なブランドンは憎たらしいし、かといって取り乱すフィリップは情けない。
ヒッチコック特有のドキドキ感とか恐怖感は全くない。
そしておばさん達が実によくしゃべる。。(^_^;)
時は昭和で言えば23年の作品。
なんと!60年以上も前!
それなのに、今の日本のレベルでも豪華と思えるアパートは、不思議と時代を感じさせない。
彼らは超セレブだったのに違いない。
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悪趣味なパーティー
投稿日:2008/02/27
レビュアー:neko
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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いきなりの殺人シーンではじまるこの映画。
そしてその部屋で繰り広げられるパーティー。
この映画の舞台は部屋の中のみ、この映画が長回しの原点なのですね。演劇を観ているかの様に、この映画は延々と喋り続けます。人を変えて、見せ方を変えて。
明らかに落ち着かない様子のフィリップ。
何事もなかったかの様に楽しそうに振舞うブランドン。
だんだんと異変に気づいていくルーパート。
何気なく交わされる会話の中から徐々に紐が解かれていく殺人劇。犯人は最初から分かっているのに、おどおどするフィリップと一緒に、ばれるのか?気づいているのか?とハラハラ落ち着かない。
追い込まれていくフィリップが取り乱しながら弾くあの不安定な曲調のピアノ、たまらないなぁ。エンドレスです。
他の関係ない話を横に流しながら、どんどん夫人によって片付けられていく収納箱が妙にドキドキするんですよね。
この映画は1度目より2度目の方が断然面白かったです。会話の節々やそれぞれの顔色を窺いながら。
ラストあんなにうるさかった部屋の中のお喋りがピタリと止まり、窓の外の喧騒が遠くで響く。
静かにぐったりと、とても濃厚な80分。
面白かったです。
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美しい画面とは その1
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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恩師であり自分の考えに共感を持ってくれると思い込んでいた人物(ジェームズ・スチュワート)に自分たちの犯罪を言い当てられ、その挙げ句にその責任を取って窓から飛び降りることを教唆される。その開かれた窓のアップからカメラがややゆっくりと引き始め、最終的にはさして美しいとは言えない曖昧な夕焼け空をバックにした三人をフィックスで捉える。「犯人」が左右に、教授が中央に位置した歪んだ三角形の構図で捉えられる三人を、ラストの決めショットと言うには余りに長い時間カメラは捉え続ける。恐らくは1分程度、あるいはそれよりももっと短い時間かもしれないが、単に余韻を残すための演出としては過剰なほど長い時間のフィックスショットであるが故に、単なる演出には留まらぬほどの強度として観るものに迫ってくるのだ。その瞬間が永遠に続くかのような錯覚。いや犯人の二人も、教授も、各々が全く違う意味合いと心境とで「今」がそのまま続いてくれることを強く希っているに違いないとすら思えてくる。ワンショット(を模したショット)で撮られた一連の光景を細切れに、走馬燈のように感じながら。
私はこのようなショット(シーン、シークエンス)が、映画的に美しい画面なのだと思う。
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会話劇
摩天楼を見下ろす高層マンションの一室を舞台にした
お洒落なサスペンス映画です。
1924年に実際に起きたエリート大学生二人の少年誘拐殺人事件を
モデルにしたパトリック・ハミルトンの舞台劇の映画化です。
舞台劇らしく、撮影はマンションの居間がほとんどで、
殺人現場であり、9人の登場人物(客人は5人と1人の家政婦さん)は、
居間がほとんどで、あと玄関ホールと台所の冷蔵庫が写るのみです。
「優性の者は劣性な者を殺しても良い」とうそぶく犯人が、
愚かです。
この映画のモデルとなった事件は、この映画よりずっと猟奇的で、
短絡的です。
裕福な家庭のエリート大学生が、金持ちの少年を猟奇的に殺して、
放置する。死体は直ぐに発見される。
どこが「完全犯罪」なのか、頭を疑いますが、この事件は、
この映画だけでなく、オーソン・ウェールズが1954年に、
2004年の「完全犯罪クラブ」と、本作の少なくとも3作品のモデルとなっているのですから驚きです。
本作品は美しい摩天楼が望める「高級高層マンション」
美男美女の出演者。犯人役の二人。被害者の男性の婚約者のジャネツトは、グレース・ケリーに似たブルネットの美女。
それにワンランク上の美男のジェームズ・スチュワート。
と、ヒッチコックらしい配役に、知的な会話劇と、この映画では謎を解く探偵役の「大学の寮監」のジェームズ・スチュワートが、
死体の在り処を推理し、蓋を開けるシーンなど、
スリルがあります。
ただし、題名になっている、被害者の首を絞めた「ロープ」が、
特にトリックになっていない点が惜しまれます。
「理由なき殺人者」、「愉快犯」とも言える殺人事件が、
1924年には、「世紀の殺人事件」と騒がれたと聞くと、
2019年の現在と、世相はあまり、変わらないのだな〜と、
感慨深いものがあります。
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見事な心理サスペンスではあるが…
ヒッチコック映画はだいたい観ているのですが、10年以上前のことで、ほとんどレビューを書いていません。再見していつか書いてみたいなとは思っているものの、いまだ実現せず。今作は未見だった作品で、映画の時間と現実に進行する時間とが一致していると聞いて、興味を持ちました。観終えて、言いたいことだらけなのですが、整理がつかないので、思いつくままにいくつか書き留めておきます。(多少ネタバレありです。)
(登場人物と時間) 登場人物は10人、冒頭で絞殺されるデヴィッド、その犯人で彼の友人でもあるブランドンとフィリップ、もうひとりの友人ケネス、デヴィッドの婚約者ジャネット、デヴィッドの両親ケントリー夫妻(母親は電話や会話でしか登場しない)、デヴィッドの伯母アトウォーター夫人、友人4人が寄宿学校時代に寮の舎監で現在は出版社に勤めるルパート・カデル、そして通いの家政婦ウィルソン夫人。人物像やそれぞれの関係が実に簡潔に鮮やかに描き出されている。
映画の時間と現実の時間は、例えば同様の時間構成の映画「5時から7時までのクレオ」(1961)のようには、本当の意味では一致していない。クレオでは、多くの場合主人公がほぼひとりで行動し、物理的時間と心理的時間にあまり齟齬はないが、今作は、閉鎖空間での登場人物10人による会話劇なので、観る者の心理的時間は実際よりずっと長い。例えば、食事のシーンの映像は物理的には数分だが、観客の想像力にはそれよりずっと長く感じられる。この映画は、純粋な行動による物理的時間の直線的進行だけにはなっていないので、ブランドンとフィリップ、フィリップを除く友人3人とジャネットとの今までの関係、農場で鶏の首を絞めるエピソード等、心理的時間は拡散していく。
(完全犯罪なのか?) ブランドンは犯行後、遺体をイタリア製のチェスト(もともとそこに入っていた大量の書物は取り出されている)に入れ、完全犯罪だと勝ち誇ったようにその部屋で悪趣味にパーティを開いて、さらなるスリルと勝利感に酔いしれる。けれど、動かせないチェストに遺体を隠した時点で、完全犯罪は破綻している。帽子などはいくらでも言い逃れができるが、犯行の隠蔽には、アリバイと遺体の処理こそが最も肝要なのだ。チェストに遺体を入れたまま、そこでパーティを開くなど、大胆不敵かもしれないけれど、いつ犯行が暴露されてもかまいませんと挑発しているようなものだ。観客の関心はチェストの遺体(デヴィッド)がいつどのように露顕するかに集中し、緊迫しながら見守るので、チェストが映像の中心を占めることになる。
(本当の犯行動機) ブランドンは、寄宿学校時代にルパートから学んだ、ヒトラーの「超人理論」にも通じるニーチェの超人思想を振りかざし、優秀な少数の人間は善悪の道徳概念をも超越している、デヴィッド殺害はその特権を実践して証明しただけだとうそぶく。けれども、デヴィッドの婚約者ジャネットは、ブランドンやケネスとも交際したことがあり、彼女に振られて自尊心を傷つけられたブランドンが、婚約という恋の勝利者となった親友デヴィッドに嫉妬し、ジャネットへの復讐心にかられて彼を殺した可能性があると、仄めかされている。それだけにとどまらず、デヴィッドをさらに辱めるために、彼の遺体の前で、ジャネットとケネスが再び付き合うように画策さえする。君の選んだ婚約者はこんなにも見境のない女なんだと彼に見せつけたいのだ。しかし、映画の結末は、この本当の犯行動機とは呼応していない。
(結末について) 映画は、ブランドンにかつて超人思想を教えたはずのルパートが、突然、その思想を否定するような博愛主義の理想論について、とうとうとスピーチする場面で終る。殺人とその犯行の露顕というシンプルなプロットは、超人思想とその否定という思想論にすり替わっている。心理サスペンスの結末としては、犯行が暴かれ犯人が逮捕されるという、もっと単純なアクションで終った方が良かったのではないだろうか。最終的に銃撃を回避しているけれど、銃を撃ち合って破滅的に終ってもかまわなかったように思う。
ルパートの、もっともらしい最後の演説だけで、超人思想を納得のいくように否定するには無理がある。ドストエフスキーは、ラスコリニコフの超人思想に対するアンチテーゼを示すために、あれだけ長大な小説『罪と罰』を書いたわけだが、それでもなお結論は曖昧なままである。
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ユーザーレビュー
いわいる ”リアルタイムで物語は進行する”!
投稿日
2009/02/17
レビュアー
飛べない魔女
うーん、ヒッチコック作品はけっこう好きだけど、これは如何なものか。。(^_^;)
強いものは美しい、優秀なものだけが殺人を犯す権利がある、とかいう思想で、友人を殺す二人の青年。
それを見抜こうと探るもう一人の青年を若き日のジェームス・スチュワートが演じる。
「裏窓」と同様に、舞台はこのアパートのみで、話はリアルタイムに進む。
舞台劇を見ている錯覚に陥る。
あくまで冷静なブランドンは憎たらしいし、かといって取り乱すフィリップは情けない。
ヒッチコック特有のドキドキ感とか恐怖感は全くない。
そしておばさん達が実によくしゃべる。。(^_^;)
時は昭和で言えば23年の作品。
なんと!60年以上も前!
それなのに、今の日本のレベルでも豪華と思えるアパートは、不思議と時代を感じさせない。
彼らは超セレブだったのに違いない。
悪趣味なパーティー
投稿日
2008/02/27
レビュアー
neko
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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いきなりの殺人シーンではじまるこの映画。
そしてその部屋で繰り広げられるパーティー。
この映画の舞台は部屋の中のみ、この映画が長回しの原点なのですね。演劇を観ているかの様に、この映画は延々と喋り続けます。人を変えて、見せ方を変えて。
明らかに落ち着かない様子のフィリップ。
何事もなかったかの様に楽しそうに振舞うブランドン。
だんだんと異変に気づいていくルーパート。
何気なく交わされる会話の中から徐々に紐が解かれていく殺人劇。犯人は最初から分かっているのに、おどおどするフィリップと一緒に、ばれるのか?気づいているのか?とハラハラ落ち着かない。
追い込まれていくフィリップが取り乱しながら弾くあの不安定な曲調のピアノ、たまらないなぁ。エンドレスです。
他の関係ない話を横に流しながら、どんどん夫人によって片付けられていく収納箱が妙にドキドキするんですよね。
この映画は1度目より2度目の方が断然面白かったです。会話の節々やそれぞれの顔色を窺いながら。
ラストあんなにうるさかった部屋の中のお喋りがピタリと止まり、窓の外の喧騒が遠くで響く。
静かにぐったりと、とても濃厚な80分。
面白かったです。
美しい画面とは その1
投稿日
2006/11/24
レビュアー
parole
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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恩師であり自分の考えに共感を持ってくれると思い込んでいた人物(ジェームズ・スチュワート)に自分たちの犯罪を言い当てられ、その挙げ句にその責任を取って窓から飛び降りることを教唆される。その開かれた窓のアップからカメラがややゆっくりと引き始め、最終的にはさして美しいとは言えない曖昧な夕焼け空をバックにした三人をフィックスで捉える。「犯人」が左右に、教授が中央に位置した歪んだ三角形の構図で捉えられる三人を、ラストの決めショットと言うには余りに長い時間カメラは捉え続ける。恐らくは1分程度、あるいはそれよりももっと短い時間かもしれないが、単に余韻を残すための演出としては過剰なほど長い時間のフィックスショットであるが故に、単なる演出には留まらぬほどの強度として観るものに迫ってくるのだ。その瞬間が永遠に続くかのような錯覚。いや犯人の二人も、教授も、各々が全く違う意味合いと心境とで「今」がそのまま続いてくれることを強く希っているに違いないとすら思えてくる。ワンショット(を模したショット)で撮られた一連の光景を細切れに、走馬燈のように感じながら。
私はこのようなショット(シーン、シークエンス)が、映画的に美しい画面なのだと思う。
会話劇
投稿日
2017/03/18
レビュアー
カマンベール
摩天楼を見下ろす高層マンションの一室を舞台にした
お洒落なサスペンス映画です。
1924年に実際に起きたエリート大学生二人の少年誘拐殺人事件を
モデルにしたパトリック・ハミルトンの舞台劇の映画化です。
舞台劇らしく、撮影はマンションの居間がほとんどで、
殺人現場であり、9人の登場人物(客人は5人と1人の家政婦さん)は、
居間がほとんどで、あと玄関ホールと台所の冷蔵庫が写るのみです。
「優性の者は劣性な者を殺しても良い」とうそぶく犯人が、
愚かです。
この映画のモデルとなった事件は、この映画よりずっと猟奇的で、
短絡的です。
裕福な家庭のエリート大学生が、金持ちの少年を猟奇的に殺して、
放置する。死体は直ぐに発見される。
どこが「完全犯罪」なのか、頭を疑いますが、この事件は、
この映画だけでなく、オーソン・ウェールズが1954年に、
2004年の「完全犯罪クラブ」と、本作の少なくとも3作品のモデルとなっているのですから驚きです。
本作品は美しい摩天楼が望める「高級高層マンション」
美男美女の出演者。犯人役の二人。被害者の男性の婚約者のジャネツトは、グレース・ケリーに似たブルネットの美女。
それにワンランク上の美男のジェームズ・スチュワート。
と、ヒッチコックらしい配役に、知的な会話劇と、この映画では謎を解く探偵役の「大学の寮監」のジェームズ・スチュワートが、
死体の在り処を推理し、蓋を開けるシーンなど、
スリルがあります。
ただし、題名になっている、被害者の首を絞めた「ロープ」が、
特にトリックになっていない点が惜しまれます。
「理由なき殺人者」、「愉快犯」とも言える殺人事件が、
1924年には、「世紀の殺人事件」と騒がれたと聞くと、
2019年の現在と、世相はあまり、変わらないのだな〜と、
感慨深いものがあります。
見事な心理サスペンスではあるが…
投稿日
2023/07/18
レビュアー
hinakksk
ヒッチコック映画はだいたい観ているのですが、10年以上前のことで、ほとんどレビューを書いていません。再見していつか書いてみたいなとは思っているものの、いまだ実現せず。今作は未見だった作品で、映画の時間と現実に進行する時間とが一致していると聞いて、興味を持ちました。観終えて、言いたいことだらけなのですが、整理がつかないので、思いつくままにいくつか書き留めておきます。(多少ネタバレありです。)
(登場人物と時間) 登場人物は10人、冒頭で絞殺されるデヴィッド、その犯人で彼の友人でもあるブランドンとフィリップ、もうひとりの友人ケネス、デヴィッドの婚約者ジャネット、デヴィッドの両親ケントリー夫妻(母親は電話や会話でしか登場しない)、デヴィッドの伯母アトウォーター夫人、友人4人が寄宿学校時代に寮の舎監で現在は出版社に勤めるルパート・カデル、そして通いの家政婦ウィルソン夫人。人物像やそれぞれの関係が実に簡潔に鮮やかに描き出されている。
映画の時間と現実の時間は、例えば同様の時間構成の映画「5時から7時までのクレオ」(1961)のようには、本当の意味では一致していない。クレオでは、多くの場合主人公がほぼひとりで行動し、物理的時間と心理的時間にあまり齟齬はないが、今作は、閉鎖空間での登場人物10人による会話劇なので、観る者の心理的時間は実際よりずっと長い。例えば、食事のシーンの映像は物理的には数分だが、観客の想像力にはそれよりずっと長く感じられる。この映画は、純粋な行動による物理的時間の直線的進行だけにはなっていないので、ブランドンとフィリップ、フィリップを除く友人3人とジャネットとの今までの関係、農場で鶏の首を絞めるエピソード等、心理的時間は拡散していく。
(完全犯罪なのか?) ブランドンは犯行後、遺体をイタリア製のチェスト(もともとそこに入っていた大量の書物は取り出されている)に入れ、完全犯罪だと勝ち誇ったようにその部屋で悪趣味にパーティを開いて、さらなるスリルと勝利感に酔いしれる。けれど、動かせないチェストに遺体を隠した時点で、完全犯罪は破綻している。帽子などはいくらでも言い逃れができるが、犯行の隠蔽には、アリバイと遺体の処理こそが最も肝要なのだ。チェストに遺体を入れたまま、そこでパーティを開くなど、大胆不敵かもしれないけれど、いつ犯行が暴露されてもかまいませんと挑発しているようなものだ。観客の関心はチェストの遺体(デヴィッド)がいつどのように露顕するかに集中し、緊迫しながら見守るので、チェストが映像の中心を占めることになる。
(本当の犯行動機) ブランドンは、寄宿学校時代にルパートから学んだ、ヒトラーの「超人理論」にも通じるニーチェの超人思想を振りかざし、優秀な少数の人間は善悪の道徳概念をも超越している、デヴィッド殺害はその特権を実践して証明しただけだとうそぶく。けれども、デヴィッドの婚約者ジャネットは、ブランドンやケネスとも交際したことがあり、彼女に振られて自尊心を傷つけられたブランドンが、婚約という恋の勝利者となった親友デヴィッドに嫉妬し、ジャネットへの復讐心にかられて彼を殺した可能性があると、仄めかされている。それだけにとどまらず、デヴィッドをさらに辱めるために、彼の遺体の前で、ジャネットとケネスが再び付き合うように画策さえする。君の選んだ婚約者はこんなにも見境のない女なんだと彼に見せつけたいのだ。しかし、映画の結末は、この本当の犯行動機とは呼応していない。
(結末について) 映画は、ブランドンにかつて超人思想を教えたはずのルパートが、突然、その思想を否定するような博愛主義の理想論について、とうとうとスピーチする場面で終る。殺人とその犯行の露顕というシンプルなプロットは、超人思想とその否定という思想論にすり替わっている。心理サスペンスの結末としては、犯行が暴かれ犯人が逮捕されるという、もっと単純なアクションで終った方が良かったのではないだろうか。最終的に銃撃を回避しているけれど、銃を撃ち合って破滅的に終ってもかまわなかったように思う。
ルパートの、もっともらしい最後の演説だけで、超人思想を納得のいくように否定するには無理がある。ドストエフスキーは、ラスコリニコフの超人思想に対するアンチテーゼを示すために、あれだけ長大な小説『罪と罰』を書いたわけだが、それでもなお結論は曖昧なままである。
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