レイトオータム

韓国映画史上最高の名作と言われる李晩煕（イ・マニ）監督の「晩秋」（1966年）を、韓国・米国・香港の合作でリメイクした作品です。
「晩秋」は過去に4回（もっとあるかもしれない）もリメイクされた究極の恋愛映画と言われる作品で、日本でも1972年に齋藤耕一監督が岸恵子・萩原健一主演で「約束」というタイトルで制作しています。
現在は韓国にもオリジナルフィルムは存在していないとのことで、今後もリリースは困難だと思いますが、北朝鮮の金正日コレクションの中に含まれているという話もありますので、息子のジョンウンに期待しましょう。

さて、今回のリメイクで特徴的なのは、原作の模範囚ヘリム役を中国からシアトルに移民にやってきたアンナ・チェンという中国人に設定した事です。アンナは、正当防衛の末の夫殺人事件で収監されているということになっていますが、これを演じたのが中国出身の湯唯（タン・ウェイ）という美人女優です。
映画は「成熟した女と血気盛んな男が出会えばどうなるか」という視点で描かれていて、愛が必要な女たちにエスコートサービスをするフンという役柄のヒョンビンssiが究極の愛を切なく演じます。

特にインパクトのある映画というわけではありませんし、悲しくも美しいストーリーが大きな展開の変化もなく淡々と進んでいくだけなのですが、映画を見終えた後にいつのまにか感動を覚えるという絶妙な仕上がりとなっています。
韓流ファンばかりではなく、映画が好きな方、特に女性に見ていただきたい作品です。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

当初、イ・ジュンギ＆タン・ウェイのリメイク映画と報じられていて、楽しみにしていたのですが
急な入隊決定により降板、そのあとヒョンビンさんに決まりました。
ジュンギさんのも観たかったという思いも残りますが、この映画でのヒョンビン、とてもしっくり合ってるような印象を受けました。
とにかく出来上がったポスターがめちゃ良くて、視聴前に私的にとても気に入って映画にすぐ入れそうな準備状態（笑）
映画公開と『シークレット・ガーデン』人気が重なって、それはそれは話題にもなった映画でした。
海外の映画祭にも招待されたらしいし、時期が良かったんですね〜

タン・ウェイさんは『ラスト・コーション』しか観たことないけど、大胆なヌードシーンでは話題でしたよね。
今回は夫を殺した刑に服してる彼女が、母の葬儀のため３日間の外出を許され、旅の途中で出会うフン（ヒョンビン）との愛を描いています。

双方とも理由ありで、タン・ウェイさん演じるアンナは３日過ぎると刑務所に戻らされる身、
フンは問題に巻き込まれ、追われている身、
限られた時間が二人を引きつけ、さらにシアトルのすっきりとは晴れ渡らないくすんだ風景が、まるで二人の心の中のようで
悲しいようような、寂しいようななんとも言えない空しさで溢れています

アンナの心情も空虚、受刑者が外に放り出されても何もする事がなく、口紅をさしても、行きずりの恋に身を投じようとも先が見えない・・・
あの曇り空のように、どんよりとしてる。
時折、かかってくる所在確認の電話、『２５３７番・・・今・・・です』と答えるアンナに胸が痛む。
決して掛けることない、一方的に掛かってくるだけの電話です。

女性を相手にする職業のフンはアンナに興味を抱き、いろいろ気にかけるけどアンナにはそれさえもうっとしいのです。
しかし、何度も出会っていく中で、中国人と韓国人との垣根もなくなり、次第に打ち解けてくる。

ほとんどセリフがないアンナでしたが、葬儀でのアンナには思わず身を乗り出してしまいました。
とにかく悲しい、切ない。
もう自分の居場所なんてないのだろうか。
フンとの未来があればまだこんなにモヤモヤせずに終われたのに、とにかく余韻が残ります。
映画にうってつけのシアトルの町並み、とても素敵でした。

勿論ヒョンビン目当てで見ました。
舞台はアメリカ・シアトル。
ヒョンビンの役どころはエスコートサービスをする韓国人フン。
シアトル行きのバスの中で知り合った女性中国人のアンナ。
彼女は夫殺しの罪で服役中なるもシアトルに住む母親の訃報を受けて
お葬式に参列するため一時外出を許可され帰郷するところです。
事情を知らず、影のあるアンナに惹かれていくフン。
帰郷しても家族とはギクシャクするアンナ。
次第に彼女もフンの損得抜きにした優しさに心を開いていくのです。

特に大きな盛り上がりはありません。
静かに物語は進んでいきます。
閉鎖された遊園地で、車の乗りものではしゃぐフンを
最初は冷たい視線で見ていたアンナも
少しづつ緊張が解れていき、微笑みを見せるようになります。
アンナが犯した罪を告白しても、まったく同様しないフン。
むしろ彼はアンナにより心を寄せていくのです。
葬儀が終われば刑務所に戻らなければいけないアンナ。
二人は再会の約束をするものの。。。
タン・ウェイの台詞は少ないけれど、繊細な演技に、孤独なアンナの心情が
胸に染み入る作品でした。

韓国人と中国人ということで、台詞はほぼ英語。
ヒョンビンもタン・ウェイも流暢な英語でした。
丁度同じ頃に作られたドラマ『シークレットガーデン』ではかなり細く見えたヒョンビンですが
いやいや、私脱いだら凄いんです状態で、細マッチョの素敵な上半身を何度も披露してくれます。
ほんと、カッコいいですね。
ほとんどノーメイクと思われるタン・ウェイも凄く綺麗でした。

シークレットガーデン見た後で、ヒョンビンのネームバリューで見に行こうと思っていたので、そこしか見てなかったけど、ストーリーも新しくないし、主演女優も見るにたえないし、映像も美しくないし、映画館でお金かけて観なくて正解だったという思いが正直なところです。
韓国の作品は、ドラマは水準高い気がしますが、映画はどれも…。
早く伸びてほしいです。

不朽の名作「ラストコ−ション」で大胆な女スパイを演じた中国新人の女優タン・ウェイ・・・今回は過去に傷をもつ一人の女性を見事に演じている。
この女優、役柄上、ほとんど化粧はしていないが、化粧したときの彼女は、実に理知的な美人だ。
報われなかった今までの人生で、最後にようやく光がさしかかってきたか・・・と思ったが・・7年の刑期を終え、一抹の希望を持って、約束の場所へ来てみる・・・だが、それは儚い夢であったことを思い知らされる。・・・しかし、彼女にとって、それもまた彼女の人生だったのかもしれない・・・。この後の彼女の人生を、あなただったらどうしますか・・・と尋ねている。