リトル・ランナー

コメディ？。。って程コメディ要素は少ないと思いますが。。
ラルフ少年のその外見とは裏腹な悪がきぶりは確かにコメディ路線ではありますが。。

1950年代ということで、全体的にレトロな感じを演出しているのでしょう。ストーリーはなかなか感動ものです。
母をひたすら愛する少年の心にうるうるさせられます。

次の奇跡を目指して、ひたすら走れ！ラルフくんよ！

子供が主人公の映画って、どれもなにがしか感動するのですが、これもまあまあよかったです。
主人公の男の子は特にかわいい子でもないし、女の子や性のことにも興味深々の普通の１４歳の男の子で、どちらかというと問題児なんだけど、お母さんのことを一生懸命思っているところがいいです。そして「奇跡」をおこそうと必死で努力するところや、そう簡単に「奇跡」はおきないんだけど、さわやかな気持ちになれるところがよかったです。

今年もあと１ヶ月と少しで、今年のベスト５はなにかなと考えているのですが、今のところ「クラッシュ」「ニューワールド」「父親たちの星条旗」、そしてまだ見ていないけど「麦の穂をゆらす風」がはいって、あと１本子供ものをいれるならダニー・ボイルの「ミリオンズ」か、これもこれからみるんだけど「シャーロットのおくりもの」をいれたい私です。

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「リトル・ランナー」
この題名だけで、内容が想像できてしまいそう。
きっと、泣けちゃうストーリーに違いない・・・
１４歳の少年ラルフは、カトリック学校では、いつも校長から呼び出される問題児。
現代の子供のワルに比べたら、１４歳なりの欲求を満足させたいだけで、全然、悪ガキとも思えないのですが。
そこは時代とカトリック学校という背景があるので、禁欲を強いられるのでしょう。
入院中の母親が、ラルフと話をしている最中に昏睡状態に陥ります。
医者は「奇跡でも起こらない限り、目覚める事はないだろう。」と・・・
他に身寄りのないラルフは、母に目覚めて欲しくて「奇跡」を起こそうとします。
ラルフは「奇跡」はどうしたら起こせるか？と、ヒバート神父に尋ねます。
彼の答えは「奇跡には３つの条件が必要だ。」
それは、信仰と純潔、祈りの３つでした。
また、「ボストンマラソンで優勝するのは奇跡だ。」というヒバート神父の言葉と重なって、「マラソンで優勝して、奇跡を起こす」という発想がラルフの中に生まれたのです。
そんな考えを笑う者たち、止めろと忠告を繰り返す校長。無理だと諭す神父。
何故か、サンタクロース姿の「神」と言葉を交し、奇跡を起こす決心をしたラルフ。
いよいよ、ボストンマラソンの当日を迎え・・・

ゴール間近、去年の覇者と抜きつ抜かれつのラルフの姿が！！
感動のマラソンシーンは、ご自分でご覧くださいね。
ベタといえばベタなストーリーなのですが、こんなストーリー、私は好きです。

前半でかなりのしもねたが多くてちょっと辟易しましたが、そのしもねたの嵐が過ぎてからは、少年の心に触れる事ができたようなラストに感動です。

やっぱり、こうでなくちゃね。

前半のコメディーらしき部分はつくりが素人くさい。自分が高校生のときに映画制作クラブでつくった８ミリ映画を思い出した。ただ、役者がまあまあいい。とくに少年のコーチを引き受ける神父さんはいい味をだしていた。マラソンがはじまるとプロらしい映像となり、編集もテンポがよくなって手に汗握る雰囲気を盛り上げていた。
凡作だけれども後味はいいです。