インファナル・アンフェア　無間笑

ここまでやってくれるとは、天晴れ！！バリー・ウォン！
本家三部作を観てから既に1年以上経つので詳細な描写なところは多少薄らいでいたんですが、まんま三作のエッセンスをきっちり、こってり“ギュッ”とひとつにし、しかも芸能ネタというか業界ネタも絡ませ、”そんなん、あり？！作品とは関係ないやん”というアホ臭さもあって、実に面白い！（シンチー弄りもあり？）

ラム・ジーチョンのボケとチャップマン・トウのツッコミはいつもながらオモロイ。
笑いを堪え今にも吹きだしそうなチャップマン・トウの姿が観ていて実に可笑しい。（もしかして、この人はゲラ（笑い上戸）じゃないかと思うんですよね。コメディー・タッチのセシリア&アンディの「剣客之恋」の時にも感じたので。）


白鳩・二丁拳銃・・こちらが思ってることをそのまんまやってくれると、こっちもつい”オオオッー”となったり、あの緊張感漂う中でモールス信号があれになるのは面白すぎでしょ。

で、少し前のこれまたくだらない程どうしようもないアンディ・ラウの「未来警察Future〜」のウルトラマンのスペシウム光線（今作もチョコッと）と同様、ショッカー！！や貞子、もしかしてアッタクＮｏ．１？等日本モノをあからさまにパクる？ゴメンなさいオマージュしてくださるバリー・ウォンさんですが、今回は映画館でのクライマックス場面でチャップマンに成り変わって出てましたね、もしかして怪しい井上陽水みたいなロク叔父さんもそうだったんでしょうかね。

インファナル・アフェアのキャストが多数出演しているとの事で、打ち上げ的ノリでパロディを作ったのかと
思いきや、しっかりとインファナル・アフェアのポイントを押さえたギャグをちりばめた作品となっており、
ナンセンス系のギャグ映画であり、香港特有のノリなので見る側によって、笑えるか笑えないかの個人差が出てくると思います。
私はインファナル・アフェアは好きな映画なので、ある意味”微笑ましい”感覚で見る事が出来ました。
（まあ、おなか抱えて爆笑すると言うレベルでは無いですが．．．。）
それにしても、ショーン・ユーは寡黙でシリアスな演技しか印象に無く、三人組の中でもでもやっぱりイケメンなので
このはじけ具合に、少し違和感を感じます。
チャップマン・トウは、ある意味はお笑い芸人出身？と思えるくらい、ギャグ映画にハマっているし、
エリック・ツァンは、相変わらず憎めない悪党を上手く演じており、インファナルシリーズと同じポテンシャルで演じています。

あの名作をココまでパロディ化しちゃいますか！！？

香港の凄さを感じました…。

わざわざ時間を作ってまで観る必要はないかと思いますが、時間に余裕があるなら、ネタの一つとして観ておいても良いのでは？と思います。

【インファナル・アフェア】は３部作共、観ましたし、シリアスなショーン・ユーの演技がスキですが、中途半端ではなく、ここまで壊れてくれるなら、それはそれでアリだと思います。

ただし、【インファナル・アフェア】を崇拝してしまう位、スキなら人なら観ない方が良いのかもしれませんね。
私自身【インファナル・アフェア】もスキですが、そのお陰もあり、この作品も十分楽しめましたけど。

一言で言うなら「なんじゃこりゃ！？」っていう作品。
サムやキョン役の人が出演しているっていうんで、もう少し高尚なパロディを期待したのですが・・。
撮影場所がまったく同じで、音楽も似ていて、なんとなく雰囲気がでているシーンもあるにはありますが、下ネタ満載で、早送りしてしまうことが何回もありました。
ウォン警視殉職シーンのパロディだけは、「なるほど、そうきたか」って感心しましたが。
このあと、「インファナル・アフェア」を見ると、3部作のすばらしさが再確認できます。
まあ、時間とお金と気持ちに余裕がある方はどうぞ。

ショーン・ユーが好きなのでレンタルしてみました。
バカバカしいけど私は好きです。いつもクールな役が多いショーンだけど３枚目もいけていて、とても新鮮です。
ショーン・ユーのファンの方にはお勧めです。