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奇跡の海 / ステラン・スカルスガルド

奇跡の海 /ラース・フォン・トリアー

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DVD

映画賞受賞作品

旧作

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解説・ストーリー

プロテスタント信仰が強い70年代のスコットランドの村が舞台。ベスは、油田工場で働くヤンと結婚した。彼女は、仕事のために家に戻れない彼を愛するあまり、早く帰ってくるよう神に祈る。するとヤンは工場で事故にあい、願い通りに早く戻ってきた。だが回復しても寝たきりの上に、不能になっていた……。やがてヤンは、妻を愛する気持ちから他の男と寝るよう勧め、ベスもまた、夫を愛するがゆえに男たちを誘惑してゆく。全8章、2時間38分からなる、濃密な愛の物語。

作品情報

製作年:

1996年

製作国:

デンマーク

原題:

BREAKING THE WAVES

受賞記録:

1996年 カンヌ国際映画祭 グランプリ
1996年 NY批評家協会賞 女優賞
1996年 LA批評家協会賞 ニュー・ジェネレーション賞

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「奇跡の海」 の解説・あらすじ・ストーリー

解説・ストーリー

プロテスタント信仰が強い70年代のスコットランドの村が舞台。ベスは、油田工場で働くヤンと結婚した。彼女は、仕事のために家に戻れない彼を愛するあまり、早く帰ってくるよう神に祈る。するとヤンは工場で事故にあい、願い通りに早く戻ってきた。だが回復しても寝たきりの上に、不能になっていた……。やがてヤンは、妻を愛する気持ちから他の男と寝るよう勧め、ベスもまた、夫を愛するがゆえに男たちを誘惑してゆく。全8章、2時間38分からなる、濃密な愛の物語。

「奇跡の海」 の作品情報

作品情報

製作年:

1996年

製作国:

デンマーク

原題:

BREAKING THE WAVES

受賞記録:

1996年 カンヌ国際映画祭 グランプリ
1996年 NY批評家協会賞 女優賞
1996年 LA批評家協会賞 ニュー・ジェネレーション賞

「奇跡の海」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

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国内・海外ドラマ

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9,200
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R-18

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CD

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1〜 5件 / 全106件

魔女狩りのおはなし。 ネタバレ

投稿日:2008/08/04 レビュアー:JUCE

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 久しぶりの再見で以前と印象が変わっているのかを含めて自分自身でもどんな感想になるのか楽しみながら観ました。この映画見終わった後によく考えると分らない事だらけなのですが、今回2度目の鑑賞で少し見えてきたように思います。

 実は私はこのラース・フォン・トリアー監督の作品は苦手です。苦手というか合わないというか、・・・嫌いなのかな。どこが嫌いなのかと言うと、「俺の映画ってスゴイだろ」というのをあからさまにしているところと、どちらかと言うと内容よりも話題性を重視するその姿勢に反発してしまうのです。
 本作はこの監督の作品としてはそうした私の嫌いな部分は少ないほうだと思いますが、前半のスウィッシュする撮影と編集、そして連続する思考を堰き止めるロックにのせたチャプタータイトルなどはやっぱりちょっと狙いすぎでうるさいです。

 しかし内容的にはとても引っかかるものが多く、深く考えさせられる映画です。単純に捉えると「自己犠牲も厭わない純真な女性の強い愛情の物語」なのですが、なにかが違う。
 やはりキーワードは彼女の最後の言葉「全てが間違いだった」でしょう。この何が間違いだったのかを探る事が、この映画の本当のテーマを知ることに繋がるように思います。
 この言葉の後、邦題の元ともなっている「奇跡」が現れるのですが、これは神の恵みあるいは実在を表わしているのでしょうか。私にはどうもそのように受け取れません。と言うのはこの「鐘」は劇中でも何度か取り上げられますが、あくまでベスとヤンが描く、教会(神聖な物)のイメージで、2人の絆を象徴しているものです。つまりラストに鐘を鳴らすのは神では無く、ベスが鳴らしているのです。
 このようにこの映画では神そのものについてはその存在や意義について最後まで明確にしていません。唯一はっきりと描かれているのはベスの魂の強さなのです。
 ベスを観ているとキリストの受難を彷彿とさせる場面が幾度と無く出てきます。彼女が受難を受ける理由は自分と愛する者の幸せを追い求めることが、閉ざされた田舎の道徳とは反することです。異端のものを忌み嫌い、見せしめのための懲罰を加える。これはまさしくキリスト教の不寛容さを示す「魔女狩り」のお話ではありませんか。
 彼女の神は魂の素質そのものであり、形式や場所では無いのです。神は魂の中に存在すると言うことでしょうか。

 監督はこの作品をカール・ドライヤー監督の『奇跡』『裁かるるジャンヌ』へのオマージュだと語っているそうなので『奇跡』『裁かるるジャンヌ』を観ればもう少し作品の意図が見えてくるのかもしれません。

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「全部間違っていた」 ネタバレ

投稿日:2006/07/30 レビュアー:ケチケチ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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主人公の最後の言葉は「全部間違っていた」なんですよね。
主人公の行動は献身的な愛ではなく、献身を通り越した犠牲でしょう。夫を救い自分自身を救ったのは、献身ではなく、最後の最後に悔い改めたこの言葉だと思います。映画の描写も主人公の犠牲では夫は回復しませんでしたしね。

例によって宗教色の濃い映画で、頭を悩ませる映画です。良く分からないのは、「全部間違っていた」がこの映画のどこまでを否定しているのかです。
主人公の犠牲、この村の女性蔑視の体質、それらを否定しているのは容易に想像できますが、主人公の宗教心も、主人公の夫への愛も、夫の主人公への愛も本物ではなかったと否定しているのではないかな。

主人公は、夫は神が下されたものと解釈していますが、彼女の解釈そのものが愛ではないと思います。また、この二人を描く結びつきはSEXによる描写ですし、主人公の神への自問自答と性的シーンをカットバックして表現しているところもあります。「なぜ?」と思ってしまう、結婚式のトイレでのSEXも、その愛が否定的だからでしょう。
また夫も、事故の直後に手を握る主人公を拒否しますし、主人公に犠牲を強いる行動も(それが投薬によるものであっても)、彼の愛は否定的な描写なんだと思います。義姉が彼の愛に対して疑問を抱く台詞がありますが、その台詞が正解なんじゃないかな。

またこの映画が描く男女の背景には、カトリックとプロテスタントの男女についての、考え方の違いもあると思います。前者では男女揃って欠点が無くなると考えますが、後者では男女それぞれが完全な人格として考えられるようです。女性の独立という考えから、この映画の描写は一貫しているところがありますしね。
女性蔑視に悩まされ、神から遣わされたと考える夫とのSEX、さらには自己を犠牲による夫以外とのSEX(娼婦=マグダラのマリア、というのもカトリックの考え方では?)、それら女性の主体性を否定したものを、最後の「全部間違っていた」は全部否定しているのではないかな。

最後の言葉以降、今までリアルに徹してきた描写が一転して、夫は奇跡的な回復をし、主人公に愛ある行動を取ります。そして、教会に存在しなかった鐘と対比するように海の上で鐘が鳴り響きます。このあたりの描写もめちゃめちゃ宗教的です。
映画からの宗教知識しかない私にはこのあたりが限界。難解度減点付きで、5段階評価は2。

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これも究極の愛 ネタバレ

投稿日:2010/01/01 レビュアー:ミルクチョコ

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70年代のスコットランド。
厳格な教会の長老たちが支配する海辺の寒村で、信心深いベス(エミリー・ワトソン)と油田で働くヤン(S・スカルスゲールド)が結婚する。だが、ヤンは油田で事故にあい、不能になってしまう。
ベスは、ヤンへの愛ゆえに、彼の願いを聞き入れる。
性のいけにえになれば、神はヤンを回復させてくれると固く信じて。

これは、「ベティ・ブルー」「ピアノレッスン」と並ぶ究極の愛の映画ですね。
この3本の映画で共通するのは、主導権を握っているのは、全て女性の方で、男性は間抜けなものになってしまっています。
ヒロインを愛し、愛されることだけが彼らの役割であるが如く、選ぶのはいつも女性です。
だから、そのために彼女たちは奔走し、これでもか、これでもかと醜い目に合ってしまうのです。

真に愛するもののために、自分はどれだけ犠牲になれるのか?
という話ですが、愛情って自分勝手なものかもしれません。
相手のあるがままを受け入れたとき、相手が大切だと思えた時、ベスはかつてない喜びを感じたのかもしれません。
相手に嘘をついてまでもヤンを信じて、たとえ愚かなことでも、彼女は自分と引き換えてでも、愛する人を救いたいと思ったのでしょう。ベスの盲目的な一途さが痛かったです。
ベスの純粋さとひたむきさが、普通ではありえないくらいなものだし、筋立てに無理があると思うのですが、見ている間は、この奇跡を信じてしまうのでした。

ヒロインの彼を愛しているという絶望的な純粋さで、夫の理不尽な要求に答え続けたご褒美は、神が彼女のために鳴らした鐘よりも、夫の胸に深く痛みの傷として刻まれたことによって報われたのではないでしょうか?

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投稿日:2009/07/05 レビュアー:ひきむすび

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ベスが最期につぶやく言葉で、ガツンときました ネタバレ

投稿日:2006/08/24 レビュアー:ことりこあゆみ

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観ているあいだずっと胸が締めつけられ、ラストも感動の涙!というのではなくて。
トリアー監督作品を観たのは『ドッグヴィル』につづいて2作目ですが、
やはり観終わったあとじわじわ、それからガツンと心に深く切り込んできます。

規律のきびしい村社会のなかで、よそ者である夫ヤンを痛々しいほどの純粋さで愛し
つづけるベス。祈りと想いと行動で夫を救えると信じこんでいるベスの愛情表現は、
傍から見れば危険な思いこみにすぎない。

だけど、人を愛するということは、究極の思いこみなんじゃないか、と思うんです。
ほかの人から見ればどうでもいい人を、自分にとってはその人なしでは生きられない
と思うなんて、思いこみ以外の何ものでもないでしょう。
そうやってみな、愛せる人をみつけていくのではないかなぁと思うから。

ベスが最期につぶやく言葉で、「彼女の愛と信仰心が奇跡を起こした」という単純な
物語ではなくなりました、少なくてもわたしにとっては。

正しいと思ってきた神の言葉もヤンを愛し抜いた自分の想いも、すべてが思いこみ
だったとベスは気づいたのかな。愛しすぎることや信じすぎることは罪でもあると。
自分の間違いや罪をみとめ、それでもなお、ベスは後悔しなかったと思うけれど。

エミリー・ワトソン、神がかり的な演技です。‘自分’というものが見えない
純真無垢な、かつ狂気を帯びたあの瞳に驚嘆・・・。

夫役のステラン・スカルスゲールドは、『グッドウィルハンティング』で数学教授の
役をやっている人なんですね。男のセクシーさ豪快さ、弱さを見せてくれました。

本当の母のようにベスを支える義姉ドド(カトリン・カートリッジ)の存在感も
すばらしいです。この人の気持ちも、とてもせつなかった。
 

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ユーザーレビュー

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魔女狩りのおはなし。

投稿日

2008/08/04

レビュアー

JUCE

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 久しぶりの再見で以前と印象が変わっているのかを含めて自分自身でもどんな感想になるのか楽しみながら観ました。この映画見終わった後によく考えると分らない事だらけなのですが、今回2度目の鑑賞で少し見えてきたように思います。

 実は私はこのラース・フォン・トリアー監督の作品は苦手です。苦手というか合わないというか、・・・嫌いなのかな。どこが嫌いなのかと言うと、「俺の映画ってスゴイだろ」というのをあからさまにしているところと、どちらかと言うと内容よりも話題性を重視するその姿勢に反発してしまうのです。
 本作はこの監督の作品としてはそうした私の嫌いな部分は少ないほうだと思いますが、前半のスウィッシュする撮影と編集、そして連続する思考を堰き止めるロックにのせたチャプタータイトルなどはやっぱりちょっと狙いすぎでうるさいです。

 しかし内容的にはとても引っかかるものが多く、深く考えさせられる映画です。単純に捉えると「自己犠牲も厭わない純真な女性の強い愛情の物語」なのですが、なにかが違う。
 やはりキーワードは彼女の最後の言葉「全てが間違いだった」でしょう。この何が間違いだったのかを探る事が、この映画の本当のテーマを知ることに繋がるように思います。
 この言葉の後、邦題の元ともなっている「奇跡」が現れるのですが、これは神の恵みあるいは実在を表わしているのでしょうか。私にはどうもそのように受け取れません。と言うのはこの「鐘」は劇中でも何度か取り上げられますが、あくまでベスとヤンが描く、教会(神聖な物)のイメージで、2人の絆を象徴しているものです。つまりラストに鐘を鳴らすのは神では無く、ベスが鳴らしているのです。
 このようにこの映画では神そのものについてはその存在や意義について最後まで明確にしていません。唯一はっきりと描かれているのはベスの魂の強さなのです。
 ベスを観ているとキリストの受難を彷彿とさせる場面が幾度と無く出てきます。彼女が受難を受ける理由は自分と愛する者の幸せを追い求めることが、閉ざされた田舎の道徳とは反することです。異端のものを忌み嫌い、見せしめのための懲罰を加える。これはまさしくキリスト教の不寛容さを示す「魔女狩り」のお話ではありませんか。
 彼女の神は魂の素質そのものであり、形式や場所では無いのです。神は魂の中に存在すると言うことでしょうか。

 監督はこの作品をカール・ドライヤー監督の『奇跡』『裁かるるジャンヌ』へのオマージュだと語っているそうなので『奇跡』『裁かるるジャンヌ』を観ればもう少し作品の意図が見えてくるのかもしれません。

「全部間違っていた」

投稿日

2006/07/30

レビュアー

ケチケチ

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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主人公の最後の言葉は「全部間違っていた」なんですよね。
主人公の行動は献身的な愛ではなく、献身を通り越した犠牲でしょう。夫を救い自分自身を救ったのは、献身ではなく、最後の最後に悔い改めたこの言葉だと思います。映画の描写も主人公の犠牲では夫は回復しませんでしたしね。

例によって宗教色の濃い映画で、頭を悩ませる映画です。良く分からないのは、「全部間違っていた」がこの映画のどこまでを否定しているのかです。
主人公の犠牲、この村の女性蔑視の体質、それらを否定しているのは容易に想像できますが、主人公の宗教心も、主人公の夫への愛も、夫の主人公への愛も本物ではなかったと否定しているのではないかな。

主人公は、夫は神が下されたものと解釈していますが、彼女の解釈そのものが愛ではないと思います。また、この二人を描く結びつきはSEXによる描写ですし、主人公の神への自問自答と性的シーンをカットバックして表現しているところもあります。「なぜ?」と思ってしまう、結婚式のトイレでのSEXも、その愛が否定的だからでしょう。
また夫も、事故の直後に手を握る主人公を拒否しますし、主人公に犠牲を強いる行動も(それが投薬によるものであっても)、彼の愛は否定的な描写なんだと思います。義姉が彼の愛に対して疑問を抱く台詞がありますが、その台詞が正解なんじゃないかな。

またこの映画が描く男女の背景には、カトリックとプロテスタントの男女についての、考え方の違いもあると思います。前者では男女揃って欠点が無くなると考えますが、後者では男女それぞれが完全な人格として考えられるようです。女性の独立という考えから、この映画の描写は一貫しているところがありますしね。
女性蔑視に悩まされ、神から遣わされたと考える夫とのSEX、さらには自己を犠牲による夫以外とのSEX(娼婦=マグダラのマリア、というのもカトリックの考え方では?)、それら女性の主体性を否定したものを、最後の「全部間違っていた」は全部否定しているのではないかな。

最後の言葉以降、今までリアルに徹してきた描写が一転して、夫は奇跡的な回復をし、主人公に愛ある行動を取ります。そして、教会に存在しなかった鐘と対比するように海の上で鐘が鳴り響きます。このあたりの描写もめちゃめちゃ宗教的です。
映画からの宗教知識しかない私にはこのあたりが限界。難解度減点付きで、5段階評価は2。

これも究極の愛

投稿日

2010/01/01

レビュアー

ミルクチョコ

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70年代のスコットランド。
厳格な教会の長老たちが支配する海辺の寒村で、信心深いベス(エミリー・ワトソン)と油田で働くヤン(S・スカルスゲールド)が結婚する。だが、ヤンは油田で事故にあい、不能になってしまう。
ベスは、ヤンへの愛ゆえに、彼の願いを聞き入れる。
性のいけにえになれば、神はヤンを回復させてくれると固く信じて。

これは、「ベティ・ブルー」「ピアノレッスン」と並ぶ究極の愛の映画ですね。
この3本の映画で共通するのは、主導権を握っているのは、全て女性の方で、男性は間抜けなものになってしまっています。
ヒロインを愛し、愛されることだけが彼らの役割であるが如く、選ぶのはいつも女性です。
だから、そのために彼女たちは奔走し、これでもか、これでもかと醜い目に合ってしまうのです。

真に愛するもののために、自分はどれだけ犠牲になれるのか?
という話ですが、愛情って自分勝手なものかもしれません。
相手のあるがままを受け入れたとき、相手が大切だと思えた時、ベスはかつてない喜びを感じたのかもしれません。
相手に嘘をついてまでもヤンを信じて、たとえ愚かなことでも、彼女は自分と引き換えてでも、愛する人を救いたいと思ったのでしょう。ベスの盲目的な一途さが痛かったです。
ベスの純粋さとひたむきさが、普通ではありえないくらいなものだし、筋立てに無理があると思うのですが、見ている間は、この奇跡を信じてしまうのでした。

ヒロインの彼を愛しているという絶望的な純粋さで、夫の理不尽な要求に答え続けたご褒美は、神が彼女のために鳴らした鐘よりも、夫の胸に深く痛みの傷として刻まれたことによって報われたのではないでしょうか?

投稿日

2009/07/05

レビュアー

ひきむすび

ベスが最期につぶやく言葉で、ガツンときました

投稿日

2006/08/24

レビュアー

ことりこあゆみ

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観ているあいだずっと胸が締めつけられ、ラストも感動の涙!というのではなくて。
トリアー監督作品を観たのは『ドッグヴィル』につづいて2作目ですが、
やはり観終わったあとじわじわ、それからガツンと心に深く切り込んできます。

規律のきびしい村社会のなかで、よそ者である夫ヤンを痛々しいほどの純粋さで愛し
つづけるベス。祈りと想いと行動で夫を救えると信じこんでいるベスの愛情表現は、
傍から見れば危険な思いこみにすぎない。

だけど、人を愛するということは、究極の思いこみなんじゃないか、と思うんです。
ほかの人から見ればどうでもいい人を、自分にとってはその人なしでは生きられない
と思うなんて、思いこみ以外の何ものでもないでしょう。
そうやってみな、愛せる人をみつけていくのではないかなぁと思うから。

ベスが最期につぶやく言葉で、「彼女の愛と信仰心が奇跡を起こした」という単純な
物語ではなくなりました、少なくてもわたしにとっては。

正しいと思ってきた神の言葉もヤンを愛し抜いた自分の想いも、すべてが思いこみ
だったとベスは気づいたのかな。愛しすぎることや信じすぎることは罪でもあると。
自分の間違いや罪をみとめ、それでもなお、ベスは後悔しなかったと思うけれど。

エミリー・ワトソン、神がかり的な演技です。‘自分’というものが見えない
純真無垢な、かつ狂気を帯びたあの瞳に驚嘆・・・。

夫役のステラン・スカルスゲールドは、『グッドウィルハンティング』で数学教授の
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