ヒトラーを殺し、その後ビッグフットを殺した男

2018年(アメリカ）サム・エリオット主演

現在は1987年。
第二次世界大戦の最中に、米兵・カルヴィン(サム・エリオット）は、ヒトラー総督の
暗殺に成功する（・・・と言う設定です）

今は引退して犬(メチャ可愛い大型犬）と孤独に暮らしています。
そんな折、彼のもとにFBI捜査官2名が現れる。
（カナダで死者が相次ぎ、どうも未確認動物のビッグフットがウイルスを撒き散らしていて、このまま行くと、大変な事態を起こす・・・是非ともビッグフットを打ち殺して欲しい・・・そう依頼するのだった。）

なんとも80歳近い老人に頼む必然を感じません。

という訳で設定にいささか、ついて行けないのだ(笑）

殺人ウイルス・・・何故か、現実味を感じる設定だが、ビッグフットを見ると(実際に登場します）・・・なんとも笑っちゃうような代物なんです。
せめてCGを使えなかったのか？
(まるで着○○○・・・予算をケチり過ぎですよ、笑）

そしてビッグフット退治にカルヴィン爺さんは孤軍奮闘するのでした。
(納得行かないですよ、軍とかあるじゃないですか？世界一立派な・・）

ともかく制作者は真面目です。
付け加えるなら、カルヴィンの若き日の初恋・・・ここに半分のテーマがあるのです。
幼馴染みの小学校教師・ケイトリン・フィッツジェラルドが美しい。
秘めたる恋は、いまだにカルヴィンの心に火を灯しています。

古風です。
設定に無理があります。
地味です。

だけれど真面目に作られた、骨董品的味わい深い作品でした。

予告編は活劇調で面白かった。
が、本篇はひどくスローなバラード系。アクションシーンは予告編にあったところのみ。
内容は、兵士としては腕利きなのに、いつも一緒にいるガールフレンドにプロポーズできずに終わったオッサンの話。

ヒトラーを暗殺するのに使った組み立て式の銃は「００７黄金銃を持つ男」のパロディみたいだった。
また、謎の強力ウィルスをまきちらすビッグフットは着ぐるみまるわかりで情けない。ちなみに、主役のオッサンはもう老人になっているのにひとりでビッグフットと対決するのだが、その件を依頼されたのはウィルスに耐性のある体質だったから・・というだけだった。街の中で戦うのなら爆撃するわけにはいかないだろうが、山の中で戦っていたので、やるなら老人ひとりに任せるのではなく、衛星で捕捉でミサイルをぶち込むってのが本来の手法であろう。

回想シーンではクラシックカーがどんどん出て来たりしてちょっと豪華な感じはあったが、クラシックカーはたぶん借り物で、あんまりカネはかかってないのだと思う。

　退役軍人の老人が大暴れ……と思いきや、前半の平和さがだるい。
　延々と続く爺さんの平和な生活描写。
　とっとと本編始まれと思えてくる。

　でようやく動き出すと、大量の死者が出ている伝染病の原因はビッグフット。
　老人はその耐性があるらしい。
　万が一に備えて核兵器までセッティング済み。そうならないように老人に仕留めてほしい、と。


　で、山に入っていって捜索。
　ビッグフットと遭遇。

　呆気なく終了。


　おいおい、メインはこれだろ？　数分で終わったぞ。

　と思ったら、どうやら彼の昔の恋がメインのストーリーだったようだ。

★チェック