アデライン、１００年目の恋

事故に遭い落雷によって老化が止まってしまい、29歳の姿のまま老いることのない身体となってしまったアデライン（ブレイク・ライブリー）。怪しまれないように１０年ごとに住所を変え、100年歳を超える今日まで孤独に生きて来た彼女は、ある日エリスという青年に出会って恋に落ちます。

永遠の29歳とは夢のような話です。誰もが願うはずの永遠の若さ。
秘密を共有できるのは一人娘のフレミング（エレン・バースティン）だけ。けれどアデラインより年取ってしまい、今では８０歳を超えて逆に祖母と孫のような年齢差。これもキツイですね。
なので、永遠の若さを得た者は、本当に幸せなのでしょうか？ある意味で時間は残酷かもしれません。
そして、エリスは、ジェニーを両親の４０周年の結婚記念パーティに誘います。
エリスの実家に着いたジェニーを、突然「アデライン！」と呼ぶ声がします。
ハリソン・フォードの登場によって、ドラマが大きく動き始め、俄然面白くなって来ました。

幸せな結婚をし、娘にも恵まれた29歳のアデライン（ブレイク・ライブリー）は、
ある出来事をきっかけに全く年をとらなくなってしまう。
以来10年ごとに名前も住所も職業も変えて生きてきたアデラインが、
ジェニーと名乗ってサンフランシスコの私立資料館に勤めている2015年、運命の男性に出会う。
ところが彼の父親が40年前の恋人だと判明し・・・。

日ごろ少しでも若く見られたいと悪あがきしてる女性たち（私も含まれる）に、
老いることは素敵なことなんだよと教えてくれる映画。
とはいえ、これは主人公が美人で若いからこそ成立する映画だし、
オバサンとしてはやっぱり老化に抵抗したいけど。
アデラインは100歳超えで20代の青年と恋をしたことになるんだけど、
いくら見た目が若くても内面は100歳なんだから、そんな若造を好きになったりするのだろうか？
それとも外見が若ければ精神状態もずっと若いままでいられるのかしら？
などと、つらつら考えてしまいました。

舞台であるサンフランシスコの近代史の一端が学べるのはうれしい。
本当に地下にあんな船が埋まってるの？
時代ごとの主人公のファッションやメイクも楽しめます。

とても品が良くて、格調高く、好感が持てました。

サンフランシスコのレインボーブリッジとともに、生きて来たような、外見は29歳なのに、
物知りで、サンフランシスコの生き字引・・・
そんなところが、平凡なラブストーリーを
奥ゆかしく、クラシカルで、ノスタルジーまで、
感じました。

スマホやパソコンが一切出て来ないと、
なんて居心地いいんでしょう(笑)

29歳で老けなくなった美女のアデライン(ゴシップガールの
ブレイク・ライブリー)は、当然そのことを隠して暮らしています。

事故で老けなくなった以前に結婚して、生まれた一人娘(エレン・バースティン)はアデラインの老母のようです。
(このあたりが、皮肉で可笑しいです)

アデラインが、娘(エレン・バースティン)の勧めもあって、41年ぶり
本気の恋をしたお相手が、エリスです。

ところがご両親に紹介されることになって、父親のウイリアムを、
一目見た途端、
ウイリアム(ハリソン・フォードなんですよ)も、
アデラインも、衝撃を受けます。
アデラインにとっても41年前のたった一度本気で愛した元彼
だったんですもの・・・

全体に色味を抑えた映像はセピア色系で、素敵でした。
主役のブレイク・ライブリーも、クラシカルな雰囲気が、
とても知的で、素敵でした。
古き良きアメリカ・・・そんな心地良い映画でした。

不慮の事故で28才のまま年を取らない体になったアデライン。
自然年齢は106才。
その知性溢れる気品ある美しさゆえに、恋多き人生をおくってきた。
でも体の秘密の為、最後には泣く泣く恋人のもとを離れていくという悲しい宿命を続けていた彼女が、ある日運命の男性エリスと出会う。
なにが運命かというと、それは見てのお楽しみ。

不老のまま行き続けることの辛さ。
それは、何よりも娘が自分よりとんどん年老いていくのを見ていかなけれぱならないことでしょう。
こんな辛いことはないと思います。
不老不死、それは永遠の人類の憧れ。
でも人は年を重ねることで得られる幸せもあるはずだということを、この作品では教えてくれます。

「ロストバケーション」でそのナイスバディを惜しみ無く披露していたブレイク・ライヴリーが、本作では知的な美しさ全開でした。
美人ですね、彼女。

そこはハリソン・フォードともう一度恋をして欲しかった気もするけど、まぁそれも無理があるか
最初から無理のあるお話で中盤は眠くなったけど、元カレ出現で面白くなった