優しい男

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今日ちょうどソン・ジュンギさんが８月２７日に現役入隊をすると発表しましたね。
芸能兵士制度が廃止になってしまったので大変かと思いますが、頑張って来てほしいです。

「優しい男」、韓国での放送当時はそれほど注目されていたドラマではなかったように記憶しています。
めぼしいスター俳優が出ている訳でもなく、題材が新鮮だったわけでもなく、タイトルのハングル表記がいわゆる口語体で書かれていたことが一番のイシューだったと。

幼い頃から愛して来た女性に裏切られ、殺人の濡れ衣まで着せられた「優しい男」と、愛する男を裏切ってまで幸せを渇望する「悪女」と、自分と大切な物を守るために氷のように冷たく生きる「かわいそうな女」が繰り広げるストーリーです。
ソン・ジュンギさんが演じる「優しい男」は、自分を裏切った女に復讐することを誓い、天使のような笑顔を見せながらも心は冷えきっている「悪い男」のようでありながらも、病気の妹のために駆け回ったり、自分を愛してくれる人に対して冷たくできない、優しい心を持ち続けているキャラクターでした。
序盤ではぞっとするほど冷たい視線を送っていたかと思うと、どこか復讐を躊躇うような表情、ムン・チェウォンさんの前で見せる柔らかな表情など、とても繊細に表現されていたと思います。
青森でも撮影をしていたようで、ねぶた祭のシーンが出てくるのですが、「これ撮影するのにどのくらいのお金と時間かかったんだろう…」とつい考えてしまったり（笑）
いわゆるスター俳優はおらず、若手俳優中心のドラマにしては、とても渋みがあるドラマだったと思います。
コンセプトはありがちでチープだったのですが、俳優たちの表情演技がすばらしかった。
パク・シヨンさんの何とも含みを持たせた憂いある表情、ムン・チェウォンさんの挑発的なまなざしは同じ女性から見ても魅力的。

個人的には、大好きなバラエティ「ランニングマン」で大活躍中のタレント、イ・グァンスさんがいい味を出していてよかったです。
実際にも大親友というソン・ジュンギさんとのシーンは、シリアスなドラマの中でほっと心を和らげてくれます。

韓国の友達が放送時、ソンジュンギかっこいい！と言っていたので、密かに待ってました。
本当にかっこよかったです。成均館スキャンダルの時とはまるで違う表情にドキリとしました。
内容はこのまま見続けるとラスト『ごめん愛してる』みたいになるんじゃないかと心配でしたが、そうじゃなかったので安心しました。

何よりムンチェウォンが1番大変な役所だったと思いますが良く演じ切れたと思います。雨に打たれながら告白するシーンは本当に良かった！
またイグァンスさんはこのドラマの中で1番笑わしてくれて、1番泣かせてくれました。

最後まで予想に反する展開にハラハラしながら観ました。
ソン・ジュンギとムン・チェウォン二人のシーンが詩的でとても素敵。
人を愛することのせつなさと美しさが胸に沁みるドラマです。

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子供の時から似たような境遇に育ちお互いを支えあってきた二人。
けれどある日かかってきたジェヒ（パク・シヨン）からの電話にカン・マル（ソン・ジュンギ）はジェヒのもとに駆けつけます。
誤って人を殺してしまったと震える彼女。
マルは迷いもなく、ジェヒの犯した殺人の罪を被り、自首をして彼女を助けます。
ー６年後に出所し、女に貢がせるバーテンダーに変わり果てているマル。韓国へと帰る飛行機の中で突然倒れたソ・ウンギ（ムン・チェウォン）とその継母ジェヒと偶然出会うになります。
これが信じてた愛に裏切られた男を復讐へと駆り立てます。ソン・ジュンギさんのその表情。ドキッとするほど心の中を絶対見せない冷たさ。
まだ医大生だった頃の優しい雰囲気から一転、冷たすぎる表情に戸惑ってしまいました。
今まで観てきたいろんな役とはまったく違うソン・ジュンギさんの変貌。
復讐のため利用したウンギを次第に愛していく心の変化を繊細な演技で、哀しい瞳や激情の怒りを表現されていました。
特に怒りの場面ではもの凄く感情が入っていて迫力もありました。
普段柔らかな印象が強いので見入ってしまいます。

マルと出会う事によってウンギの人生も変わってしまいます。
小さい頃から跡継ぎとして厳しく育てられて仕事のためにだけ生きているようなウンギ、女性らしさとは無縁です。
バイク事故で自分を助けてくれたマルの事が気になりそれから会う度に彼に惹かれていきます。
ムン・チェウォンさんもソン・ジュンギさんと同じく感情の変化が激しく、事故にあって記憶喪失になり彼女の身に起きるいろいろな出来事に応じて多角的に見せてくれました。
記憶が戻ってからの苦しい胸の内は苦しすぎる。
『王女の男』の時は演技力で少し言われましたが今回は文句はないでしょうね。
私は『王女の男』の時も若いのに素晴らしかったと思ってたから演技をとやかく言われたのは残念でしたけど。。。

もうこの人のファム・ファタールぶりはさすがのパク・シヨンさん。
『容疑者Ｓ』での圧倒的なファム・ファタールが思い出されます。
マルにとっても自分の身を捧げてもいいと思える女性であったし、アン弁護士も２０年も仕えた会長を裏切る事を余儀なくさせるジェヒの魅力。
貧しく暴力的な家庭環境で育ったジェヒの野望がどんどん手を悪に染めてしまいます。
それは暴走機関車のように目的地に着くまで止まらない。マルは愛するウンギにすべてをもとに戻すためにジェヒをどんどん追いつめていきます。
それぞれが上手い具合に合わさってとっても良かったのではと思います。
記憶喪失に陥り、それが戻っていくドキドキ感。
お互い愛し合っているのに素直に愛し合える背景ではない事の辛さ。
さらに、いつ終わってしまうかもしれないと思いながらも精一杯愛するマルの胸のうちに目頭を押さえてしまいます。
ウンギに至っては、今のすべてを捨てても惜しくないとまで思ったマルの本性を気付いてしまった時のあの喪失感を体中で爆発させたムン・チェウォンさんは特に良かったです。
あれは彼女の見せ場でした。
ソン・ジュンギさんはこのドラマの中で『本当に』という歌を歌ってますが優しい歌声でした。
切々と聞かせてくれたのはジュンス。胸にぐっときます・・・

２０話で終わりとは韓流では短い方だが、イタズラに長いより良かった。ソン　ジュンギが大好きなので除隊が待ち遠しいです。
本当にタイトルのとうり　優しい男です。その優しさが誤解を招いたり、人生を誤ったりするのですね。