るろうに剣心−明治剣客浪漫譚−　新京都編

るろ剣が好きで、原作、アニメ等全て見ていますが、この作品は正直見なくていいと思います。

とにかく短い。
あの京都編を２部構成でやるという時点で無謀なのに、１本の時間も短すぎ。
大事なキャラやエピソードを端折りすぎで、ストーリーはほぼ別物。全然心に残らない。
ラストもビックリ。「え？なにこれ？」って言ってる間にエンドロール。唖然としました。

原作ファンは見る必要なし。受け入れがたいです。
新規の方にもあまり見て欲しくありません。これがるろ剣だと思って欲しくないので。

唖然・・・。るろうに剣心。これほどのすばらしい素材をどういじればココまでくだらない作品にできるのか、不思議なぐらいである。無能と言う言葉すらあてはまらない。観ていてくやしくて涙が出そうになった。間違ってもこの作品（作品と言う言葉ももったいない）を観てはいけないし、「るろうに剣心」はこんなもんじゃない。騙されてはいけない。

ラストの決戦の場所を戦艦：煉獄にしたこと（思えば実写版より早いですもんね...煉獄の意味を考えればこれ程ふさわしい舞台はない）や、
志々雄真実vs宇水、志々雄真実vs斎藤一など、燃える展開は一部にあるものの、とにかく本編が致命的に短い。
前半：45分、後半：40分（実際のカウントはもう少し長いですが）ではいくらなんでも京都編を網羅するには厳しすぎる。

とにかく時間が短いことで、ドラマ性、ケレン味、その全てが中途半端になり、カタルシスが生まれることも、感情を揺さぶられることもありません。
何よりも、京都編の最大のと言っても過言ではない、
志々雄真実のピカレスク・ヒーローとしての魅力が全くと言っていい程、感じられないのです。
（重要なキャラクターである志々雄真実の懐刀の方治がカットされているのも大きいです。いまわの際のひと時の夢の原作のあの甘美なラストシーン...）
これでは、原作やアニメのファンの支持を得るのは難しいでしょう。

ただ、前述のとおり全くの駄作とも言い切れないので、寛容なファンの方なら、アナザーワールドとしての「るろうに剣心」として、一見の価値はあるでしょう。
（少なくともアニメの京都編以降の引き伸ばしの為だけのの作品群をレンタルするよりは）

色々と書きましたが、「るろうに剣心」はコンテンツとして、現在も魅力を失うことがない非常に素晴らしい作品であることは変わりありません。
個人的には、人誅編の後に構想されていたという、瀬田宗二郎や、永倉新八も登場する予定だった「北海道編」が是非、見てみたい。