ザ・キング・オブ・ファイターズ

とにかくひどい。出てくる役者はみなド素人。本人は演技してるつもりなんだろうけど、セリフを棒読みしながら右向いたり左向いたりしてるだけ。カラテアクションも子ども騙し。脚本もおかしい。まず、登場人物の名前がヘン。シラヌイだの、カグラだの、現代の日本人の名字としては、ほとんどあり得ない名前ばかり。まるで忍者の屋号である。三種の神器なんて小物も出てきて、それを２０００年前につくった者の末裔だとぬかす兄ちゃんがいたけど、今の日本で家系図を２０００年前までさかのぼれる家はない。しいて言えば天皇家のみ。その次は島津家となるが、これは８００年までさかのぼるのが限界。
とにかく場面展開は遅いし、唐突な流れの連続だし、わけのわからない無言の時間があったりして、お粗末きわまりない。プロの作品とはとても言えない。学生がつくった映画でも、もっとマシなのがいっぱいあるのではないかと思う。

ビデオゲームの映画化だそうな。例によって、ゲームは一度もプレイしたことがない。(笑)
だから、ゲームの世界観が、どれだけ映画で再現出来ているのか、推し量ることが出来ない。それはそれで幸いなことなのだが、ちょっと気になる。

――というのも、試合のシーンが、異次元(？)という設定だからだ。
ファイターは、イヤホンのスウィッチを押すと、別次元で目覚めることになっている。物理的な法則は現実世界と同じ。『マトリックス』なんかとは違うようだ。

この間、現実世界の方は、どうなっているのだろ？
やはり、肉体だけが寝ているのだろうか？

意識だけ別次元で格闘することに、意味があるのだろうか？　何だか無駄な設定のような気がしてならなかった。(溜息)
現実世界でひ弱な少年でも、別次元ならカラダでっかちの男たちと戦える、――ってんなら解るんだけどね。その方が夢がある。

結局、その疑念が払拭できず、あまり映画そのものを楽しめなかった。(苦笑)
そもそも、格闘シーンにスピード感がないので、そんな雑念が入りやすいのかも知れない。

登場人物は皆、日本人らしい。“不知火舞”だの“神楽ちづる”だの“八神庵”だの“草薙京”だの、古めかしいと言うか、おどろおどろしい名前ばかりなのが笑える。金田一耕介が出て来そう。(笑)

物語の語り部である不知火舞を演じるのは、マギーＱ。『ダイハード４.0』やＴＶドラマの『ニキータ』に出ている。衣装はイマイチだったが、黒髪と日本人風のメイクに惹かれるものがあった。

神楽ちづるを演じたのは、フランソワーズ・イップ。wiki（英語版）によれば、香港系のカナダ人らしい。かなり長身だからモデル出身かも知れない。ちょっと好みだった。(笑)
でも、残念なことに格闘に参加しなかった。
ま、お金持ちの設定だから、いいんだけどね。

女性陣は短いスカートで頑張っていたので、そこは高評価。
……でも、何でみんなクロなんだろ？　１人くらい“白い”人がいても良かったんじゃない？　或いは、象さんのスキャンティとか。(笑)

男性陣のアクションは、あまり良くない。体の動きがキレている人と、そうでない人の差が激しい。
たぶん主人公の草薙京を演じたショーン・ファリスは、運動神経が鈍そうだ。

ロクな訓練もせず、撮影に入ったんだろうなぁ。カタだけはついていたので、撮影は出来たのだろうけど、出来映えとしては不満が残る。

やはり、格闘映画の醍醐味は、格闘シーンの説得力にある。
演武を見たいわけじゃないから、その辺をしっかり押さえないと、とんだ駄作になってしまう。

その点、ルガール・バーンシュタインを演じたレイ・パークと、八神庵を演じたウィル・ユン・リーは、良かった。
レイ・パークは『Ｇ.Ｉ.ジョー』シリーズで折り紙つき。
ウィル・ユン・リーも、出番は少ないながら『007/ダイ・アナザー・デイ』で演じたムーン大佐はインパクトがあった。あの頃と変わらない体のキレは大したものだ。

本作品は、そんな感じの作品だった。

マギーＱの勇姿に敬意を評して、ちょっとだけオススメに致しましょう！

マギーQは好きなんですが、B級映画ですね。
ニキータの方が良いですね。
あ〜つまらなかった！

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　90分しかないので、怒涛の説明が序盤にされますが。意味がよくわかりませんでした。草薙と八神という一族は、むかしから敵同士にあるってのはわかります。なんてったって、今まで昏睡状態で意識のなかった草薙のおじさんが、「八神」と名前を聞いた途端目を覚ますのには驚きました。どんだけ、恨みが強いのだ。

　そもそもこの格闘大会の設定がよくわからず、カタキ役が「俺が王者だ!」と高らかに宣言してましたが。だから、どうした?　と思ってしまいます。
　異次元で戦ってるので、現実感が感じられず外野で見てることしか出来なかったです。

　主人公たちの内輪もめも謎で、さっきまで喧嘩してたのに。気づいたら、協力してクライマックスを迎えるという……。
　それに、この大会の参加人数がよくわかりませんでした。「大会に出してはいけない。ファイターたちが危ない」と言ってる割には、最初にやられるの2人だけですし。

　三種の神器なるものを手にした主人公達が、突然、雷とかを出したりするのも驚きでした。

　とにもかくにも、一体誰が何のために戦っているのか。わかりやすい目標を提示して突き進んで欲しかったです。
　それに、明らかにアメリカ人なのに。大半が日本名ってのも、苦笑いでした。草薙京って人物は白人だけど、お父さん思いっきりアジア人だったり。設定がよくわかりませんでした。

　マギー・Qが可愛かったのが、唯一の見所でした。

日本のCMでもお馴染みのアジアンテイストな美人、マギーQさん主演。

しかしこの女優さん、A級B級問わずアクション作品多いですねぇ。ミッションインポッシブル３、ダイハード４や
直近ではアメリカ版ニキータのTVシリーズの主役までやってる。
ジャッキーチェンの事務所に在籍していたこともあり香港映画にも数本出演。

さてこの映画、アクションゲームのタイトル映画化ですが、かなりモッサリしてる（苦笑）
これなら、モータルコンバットの方がよっぽど面白い。

いずれにしても、この手のアクション作品は飽きられてると思う。
ゾンビを倒してゆくようなものなら、いくらB級でも個人的に大歓迎なんですが（笑）