赤い文化住宅の初子

赤い文化住宅の初子の画像・ジャケット写真
赤い文化住宅の初子 / 東亜優
全体の平均評価点:
(5点満点)

46

  • DVD
ジャンル:

「赤い文化住宅の初子」 の解説・あらすじ・ストーリー

 貧乏で不幸にまみれた少女のささやかな希望を綴った松田洋子の同名コミックを女性監督タナダユキが映画化した切ない純愛物語。主演はTV「吾輩は主婦である」の東亜優、共演に「パッチギ!」の塩谷瞬とTV「砂時計」の佐野和真。母に先立たれ、父も小さい頃に蒸発してしまい、兄と2人で文化住宅に暮らす15歳の少女、初子。兄は高校を中退して稼いだお金を風俗に使ってしまう始末で、家にはテレビも電話も何もなかった。そんな初子に対し、大好きな三島くんは一緒に東高に行こうと約束してくれた。しかし、初子に高校へ行くお金があるわけもなく…。

「赤い文化住宅の初子」 の作品情報

製作年: 2007年
製作国: 日本

「赤い文化住宅の初子」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ

赤い文化住宅の初子の詳細

  • 旧作
収録時間: 字幕: 音声:
100分 1:ドルビーデジタル/ステレオ/日本語
レイティング: 記番: レンタル開始日:
VTBF10042 2008年01月25日
在庫枚数 1位登録者: 2位登録者:
9枚 0人 0人

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ユーザーレビュー:46件

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これは、「描かない」と言う演出でしょうネタバレ

投稿日:2008/03/31 レビュアー:こんちゃん

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

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 お兄ちゃんが、電球を変えてくれたとき、
「うちはこっちの灯りがええな」
とほほえんだ初子の笑顔の可愛いこと。

 いつもへの字口で、特別可愛いとは思えないのに、ふとした仕草、表情がとても可愛く感じられて、この東亜優という女優さんの可能性を感じさせてくれます。泣きの演技も、わざとらしさやあざとさがなくてうまいです。最近の若い子はすごいですね〜。

 実際にこれだけの貧困がどこにあるのかと思いますが、そういう生活の中で、ほんの小さな幸せを、喜びに感じられる感性って大切なのだと思うのです。こういう貧困の中だからこそ感じられるのかもしれませんが、心がねじ曲がらずに生きているのがいとおしいです。
 このまま、変わることなく、いつか幸せになって欲しいなと願うおぢさんなのでした。

 タナダユキというのは、「さくらん」の脚本をやった人ですね、若いのに、何とも切ない空気をうまく表現できる人なんですね。
 で、なんといってもバランス感覚がいいのでしょう。東亜優が好演しているのも、兄ちゃん役の塩屋瞬や三島役の佐野和馬とのバランスがとても良いからなんですね。この実生活に絡む人物の演技をセーブさせておいて、父親役の大杉蓮との絡みとの差異をしっかり描いているので(まあ、火事で・・・・っていうのは必要ないかな・・・)劇的な事件が起こらない物語でも、メリハリが利いていると思いますね。
 三島が、
「け、結婚しよう」
とか言いながら初子を襲って失敗した後、
「就職したら、大人の男とつきあったりしちゃうのかよ」
って言うのが笑えました。自分の若い頃を思い出して・・・。

 私も高校一年の頃、不幸な女の子と付き合ってました。中三の時に転校してきた子で、両親が破産して、親戚に預けられてきたと言うのです。
「この家から早く出たい」
と言う彼女に、
「俺がなんとかしてやる」
なんて言っちゃって、
「学校をやめて、仕事をして彼女を養うんだ」
なんて言ってましたね(馬鹿)
「そんなことが出来たら、町内を裸で逆立ちして歩いてやるよ」
と先輩(部活のOBで、当時30くらいの人)に言われたのが妙に懐かしく思い出されます。
 結局、彼女は他の男(当然、大人の男)に走り(情けなっ!)計画は未遂に終わりましたが(笑)
 彼女の身の上も、そんなに悲惨な物ではなく、その後事業に失敗した両親が、新たな事業で盛り返して、迎えに来たようです。女の子特有のヒロイズムで、
「あたしってば、なんて不幸なの?」
と言うやつだったみたいで、初子とは全然違いますね(どうでもいいですね・・笑)

 この作品では、流れを大切にする為なのか、必要以上にアップを使っていないのも好感が持てます。初子が主人公ではなく、初子を取り巻く環境そのものが主人公なのだと思えます。

 原作は漫画なんですか。少女漫画は最近読んでいないので(昔は、別冊マーガレットを定期購読したり、「パタリロ」全巻持ってたりしました・・・恥)わかりませんが、おそらく原作にかなり忠実に作られているのではないかと・・・。丁寧に組み立てて作られた映画という印象を受けますから。
 物語の流れも、その後についても詳細は描かれません。重要人物である三島君のバックボーンについても、最低限しか描いていません。そのことによって、観客の想像力をかき立て、
「初子は、どうなるのだろう」
「三島君と、結婚して幸せになれればいいのに(無理だろうけど・・)」
と思わせるのですね。これは演出として、あえて描かないことで余韻を残していると思えます。
 
 この言葉は広島の言葉(福山弁)なんですか。最近、ご当地映画のような物が多くて、不自然な方言には辟易しているのですが、本作ではとても自然でしたね。本当の方言と比べてどうなのかというのはわかりませんけど、映画というのはそういう些細なリアリティではなくて、
「それらしく見える」
「それらしく聞こえる」
と言うのが大切なのだと思います。そもそも虚構を積み重ねて成立させる物なのですから。
 nekoさん、どうでしょうか?この方言?

 なかなか見応えのある作品です。タナダユキは
「見終わった後、しばらく立ち上がれないような映画を作りたい」
と言っているそうですが、いつかそんな作品を見せてくれるんじゃないかと期待させてくれます。

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少女は大人へと成長していく

投稿日:2008/01/27 レビュアー:続、呼塚の男

 初子は広島県の瀬戸内海沿岸の街に住む中学3年生。大好きなボーイフレンドがいて、大好きなお兄ちゃんがいる。でもお母さんは亡くなってしまって、お父さんは蒸発して今はどこにいるかもわからない。そんな初子の家は赤い屋根のアパート。貧乏な初子は中学生ながら家計を助けるため、ラーメン屋でアルバイトをしていた。健気な初子に次々と災難が降りかかり、彼女は少しずつ成長していきます。。。

 ストーリーとしてはざっとこんな感じです。両親がいなくなり兄妹だけがアパートに残り、兄は高校を中退して工場に働きに出て、でも同僚といざこざを起こして首になってしまい、初子自身も手際が悪くてラーメン屋を首になってしまいます。その後初子の身には様々な災難が降りかかり、学校の仲間との間にも壁を感じてしまい、それでも必死で生きる姿が描かれています。

 学校でのシーンで、ときたま彼女が孤独を感じるシーンがあります。周囲の仲間は彼女を受け入れようとするのですが、しかし彼女の生活の実態とはかけ離れた生活をしている彼らにとって、彼女の生活の困窮を想像することは容易ではありません。彼女はそこに仲間との間に溝を感じてしまいます。

 ボーイフレンドとの交流。初子は彼のことが好きなのですが、自らの境遇と彼の境遇との差に悩みます。一緒に同じ高校に行きたい。でもお金が無いから高校にはいけそうもない。その狭間で心は揺れ動きます。

 大人達との交流。担任の先生は自分のことしか考えていないし、大人たちは結局初子を利用しようとするだけです。大人たちに翻弄されながらも、彼女は必死で生きていきます。

 途中、兄がデリヘルを呼ぶシーンがあります。その後、郵便受けにはデリヘルのチラシが入っています。くしゃくしゃに丸めて捨てようとする初子は、しかし「お兄ちゃんが利用するかもしれないから」とそのチラシをきれいに直し、郵便ポストに戻します。

 様々なエピソードが、初子の素直で美しい心を映し出します。しかしそんな彼女も、時には嫉妬したり、落ち込んだりします。元々静かで内向的な彼女ですが、本来は明るいいい子なのに、貧乏が彼女の性格を更に暗いものに変えてしまいます。しかしそんな彼女の中にも一縷の望み、希望があって、それが初子の心に灯っているから、どんな酷い状況に陥っても、希望を捨てずにがんばろうとします。

 この映画、いわゆる「家なき子」の流れを汲んだ作品ですが、初子の心の葛藤や彼女自身の心の清らかさが上手く表現されています。貧乏でも生きていかなければならない。それが中学生ならなおさら、思春期の心の揺れがあり、進路の悩みがあり、問題は複雑化していきます。そんな複雑な心の葛藤が、非常に良く出た生活感と共に浮き彫りになり、そこに底知れぬリアリティが生まれていきます。

 ストーリーは淡々としていますが、いろんな出来事が起こるので退屈しません。切ない映画なのですが、心の中に小さな暖かい火が灯るような、そんな映画です。

 しかしま、兄貴のダメッぷりはいかにも男のいざとなったときの頼りなさを、滑稽なほど上手く表現しています。どんなにダメな兄貴でも、たった一人の兄貴を最後まで慕い続ける初子は、将来きっといい奥さんになれることでしょうね。間違っても、東高の制服着て”3000円の女”にならないように・・・。

 呼塚的評価:90点、私小説的映画ですが、しみじみと感じ入ることが出来る日本映画らしい映画でした。

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ファンタジーな貧乏

投稿日:2014/12/08 レビュアー:まみもぉ

絵本のタイトルみたいなタイトル通りのお話し。
ヘンな突起物が下から降って湧いてくる感覚が気持ちいい。
その突起がどっから湧いて出てくるかわからない.....それもいい。
メルヘンな中学校のお弁当教室シーンには、顔がひきつった。
そんなふうに ナンナンダ…ナンナンダロな不思議感が
初子の空想とヘンゼルとグレーテルな回想シーンといっしょに膨らんで膨らんで爆発。。。したあたりから、
おとならしいほんとな大人達(浅田美代子、坂井真紀、大杉漣・・)がイロイロ登場してくるので、
もしかしたら初子がそんな周りをまきこんで、奇想天外な突起物に変貌するんじゃないかと、
リアルな期待を抱きつつ心待ちしてしまった。 けど、
期待は裏切られた・・・
屋根の色は同じでも小さいおうちと狭いおうちは違う。
一番の違いはおうちの中でちゃんと食事ができるかどうか。
初子の住んでた文化住宅は、狭くて小さいおうちだった。
でも、踏み出したソコにはビスケットがちゃんと美味しく食べれるおうちがあるんだろうと思う。
神サマはホームドラマが好きなのかもしれない。”世はすべてよし”ってことで。


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おいおい

投稿日:2008/01/15 レビュアー:エロエロ大魔神

お金は大切に使いましょう!貧乏は罪です!この映画の兄みたいに風俗で使うのはNGです!俺も風俗にいった経験はあるが、やっている時は最高ですが、いざ終って店から出る時の失望感にさいなまれます!あ〜これだけの金があったら飯くえるのに!

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鑑賞後に何かがこみあげてくる作品ネタバレ

投稿日:2008/03/15 レビュアー:MonPetit

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なんとも不思議な作品。
観ていて切なくなるのだけれど、何故かこうしてあげたいとか、こうなればいいの
にとそういう気持ちにはならなかった。これはたぶん、製作側がビジュアルを抑え
たからに他ならないと思う。兄妹共に贅沢な身なりはしていないけど、貧困さを
強烈に表現してもいなかったから。唯一、初子の靴だけがそういう表現のアイテ
ムだったようだ。しかも定番になりそうなイジメもなかったし。
主人公の女の子はなかなかの演技派。最近こういう演技のうまい若い女の子が
多いのは非常に喜ばしいこと。喜怒哀楽をあわらさない役を淡々とうまくやって
いたと思う。時折、でてくる妄想的なところでは全然違う顔を一瞬みせたりと大人
顔負けの演技も将来が非常に楽しみだ。

しかし、派手な演出がないだけに観ているものの心が晴れるきっかけもないのも
事実で狙いはそこにあったのだろうかと鑑賞後に気づかされた。
個人的には父親の出現と火事は余分だったし、初子の5年後を見せて欲しかった。

「お前、なにやってんだ。しっかりしろよ!」と言われそうな兄も、よくよく考えれば
いたって普通ではないだろうか。がんばって生きてるほうだと思う。あの状況で
口は悪くとも妹と一緒に暮らしているんだから責任感も十分にある。
ただ、上手に生きていけなくてもがき苦しんでいる真っ最中なのだろう。私はこの
兄妹は間違いなく幸せになると思う。この作品の随所からそういうメッセージは
発せられていたのではないだろうか。
観終わってからジワっ何かがこみあげてくるような作品も悪くない。

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