バーティカル・ハンガー

「クリフ・ハンガー」と「バーティカルリミット」を足して2で割ってます。
下手をするとどちらかの続編、もしくは両方の合体作と思っても
不思議はないような邦題です。
原題は「THE CLIMB」。いわゆる「上り」ってことです。

「合衆国沈没」という作品がありますが、これも邦題もジャケ写も全く
作品とは関係ないような作品。タイトルで借りさせようという魂胆（！？）
ちなみに、「バーティカルハンガー」も「合衆国沈没」も同じ配給会社です。

こういう邦題が許されるかどうかの議論は置いといて。。。

脚本は面白いかもしれないですね。これ。
だけど、まずお金をかけなすぎです。壮大な景色の他は山の中でとってるのが
ほとんど、1週間もあれば撮影終わったんじゃないですかね。
それと背景をとにかく回想シーンや、いろんなもので説明するのではなく
全て言葉でやってました。こういう映画も珍しい。
とにかくお金をかけたくないんだろうね。
役者も演技も演出も。。。かなりの低レベルかな。
こういう映画を安く買ってきて、煽る邦題で少しでも稼ぐってことか。。。
作品的にはC級でした。

「合衆国沈没」同様に、作品の画像は微塵も出てきません。

バーティカルハンガーという題名と表紙の山っぽさにこれは山岳映画だと思って借りました。
結果は全然山岳映画じゃなかった。
表紙の絵と全然違う！
騙された！！と思う作品でした。
しかもあまり面白くなかった。
レンタル料金返せ！！

配給元は、『クリフハンガー』や『バーティカル・リミット』の路線でウリたかったのだろうけど、無理がありましたね。雪山登山ってより、ハイキングって感じ。(笑)　好意的に見てもトレッキングだな。

――婚約者を滑落事故で亡くしたダイアナの許に、男が訪ねて来る。いまだ発見されていない婚約者の遺体を探す代わりに、“スノーマンズ・パス”をガイドして欲しいと言う。
心の傷が癒えないダイアナだったが、婚約者の遺体を見つけられるのならと、ガイドを引き受ける決意をする。
しかし、男の目的は、スノーマンズ・パスに墜落したスパイ衛星のデータを回収することだった。そのことを知ったダイアナは、登坂技術を駆使して男から逃げようとする。
……というお話し。

昔、白馬で聞いた話しだが、山で遭難すると、時々遺体がなくなるのだそうな。滑落して、すぐそこに遺体が見える。助けを呼びに行って戻って来ると、そこに遺体がない。何度も位置を確認して、間違いなくそこなのに、見当たらない。数十メートルも落ちたのだ、立ち上がって歩けるとはとても思えない。忽然と消えてしまう……。
子供相手の話しだから信憑性は低いが、きっと似たようなことはあるのだろう。

海もそうだが、山も神秘に満ち溢れている。

本作品の冒頭で描かれる滑落事故は、まさにそんな感じだった。主人公のダイアナは、婚約者の遺体を見つけられないまま、丸二年を傷心のまま過ごすことになる。
そこへ奇妙な依頼。或る意味、説得力があった。

ただ、低予算の悲しさか、あちこちにツッコミたくなるようなシーンがある。(笑)
いちいちツッコむのも大人気ないのでスルーするが、全体的に端正にまとまっていたので、勿体無い気がした。

映像はキレイだが、サスペンスとしては緊張感はない。
さほどスリリングでもないし、のんびりしている。
このユルさが、個人的には好きだ。これみよがしにハラハラドキドキを演出されても疲れるだけだ。私も年をとったってコトだろう。(苦笑)

ダイアナを演じるのは、ニコール・エガート。ＴＶドラマ『ベイウォッチ』に出ていたらしい。覚えていない。そもそも、どんなドラマだったのかも覚えていない。(笑)

悪役には、マーク・シンガー。先日観た『ドラゴンロード／導かれし勇者』、古くは『ジョーイ』や『ミラクル・マスター／七つの大冒険』だろう。
からだでっかちの俳優さんだったが、ちょっとコミカルな演技を本作品では披露している。

監督は、レックス・ピアノ。『黙示録2009　合衆国大炎上』なんて作品もある。

製作総指揮は、カーク・ショウ。笑ってしまうようなＴＶＭを数々手がけている。『リーサル・レギオン』とか『ヘル・ファイヤー』とか『スーパーストームＸＸＸ』とか……。（こういう会社に入りたかった）

可もなく不可もなく、ＴＶで垂れ流すに丁度いい塩梅に作品を仕上げる方たちが集まっている。
“ながら観”が常態化している私には、これくらいが心地いい。

他人様にはオススメ致しませんけど、私個人としては必須アイテムかも知れない。(笑)

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まずこのジャケットの雪山や女が落ちそうになるシーンは一切ありません。むしろ最後まで天気良好。

山岳×恋人の行方不明の謎×巨万の富を狙う犯罪組織という設定に魅かれて鑑賞。
しかしこの面白そうな設定が活かしきれていない。
低予算なのか登場人物もあまり出てこないしロケーションもたいしたことなくハイキング並の山なのがショボい。
同じＢ級山岳系映画ならデッドクリフのほうがローケーションや迫力度に関しては圧倒的に良い。
主人公の恋人の男が落ちるシーンなんかあからさまなＣＧ使ってて冷める。
どーでもいいけど恋人の割にはハゲてる中年のおっさんだな。
むしろ元ハッカー役のにーちゃんのほうが似合ってるような・・・

悪人二人の演技が下手なのが気になった。
特にケビン・ベーコン似のおっさんの大袈裟なしゃべり方がちょっと鼻につく。彼はコメディや舞台のほうが向いてるんじゃないか？
犯罪組織の割には頭のキレる感じは全く無く、いいおっさん二人が女一人にしてやられたりなんだか間抜けっぽい。

で結局恋人の遺体は見つからずなんで消えたのかも謎のまま。
なのに主人公のねーちゃんは最後指輪を見つけて『私立ち直ったわ！』って…はぁ？
意味わからん、それでいいんかいっ！

なんだか話が尻窄みで中途半端なまま終わってしまった。

ただ前半はまぁ良かったので☆２つ

題名からバーティカル・リミットのような山岳映画を期待したが
実際はハイキング程度の山の映画であった。（むろんシロウトでは
無理な岩場もあるが）
期待しないでみれば、それなりに面白い。でも出てくる男がいかにも
悪人面で、だいたい筋は想像できる。