ケイブマン

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　「地獄の変異」を観てレビューしているときに洞窟（ケイブ）つながりで思い出したので、ちょいとレビューをば・・・。
　数年前に地元のレンタル屋でいつもレンタル中（１枚しかなかったから）だったので、意地で借りて、期待が大きすぎたせいか今ひとつだった記憶があります。
　サミュエル・Ｌ・ジャクソンは好きな俳優なのですが、この作品に関して言えば、企画倒れの消化不良。（サミュエル自らが企画を持ち込んだそうです）

　他人には見えないものが見えてしまう（妄想？）天才ピアニストが、ホームレスとなり（「ホームレスじゃない。公園の洞窟にすんでいる」と彼は言いますが）ある死体を見つけたことから探偵さんになっていきます。ストーリーとしては、ある意味荒唐無稽なのですが、ジョージ・ダウズ・グリーンの原作はアメリカ探偵作家クラブ新人賞を受賞したそうです。（原作、読んでみようかな・・）
　ロミュラスは、自分が異常であることを自覚している異常者で、妻子と別れて暮らすようになったのも、妻子のためだし、探偵さんになって、犯人探しをするのも娘に認めてもらいたいからです。そういった心理の機微をもう少しうまく描ければ、（サミュエルの演技力のせいではないです。脚本かな？）もっといい作品にできたろうにと残念でした。バックに流れるジャズ・ピアノがいい雰囲気を醸し出していただけになおさらですね。

　さあ、宇宙と交信する時間だ。電波なオヤジは今日も地球の平和のために頑張るぞ！っと。

浮浪者のロミュラス（サミュエル・Ｌ・ジャクソン）は何だか見えない敵に挑んでる。「なんとか光線の攻撃が〜！」とか言って、精神異常なのかと思ったらそうでもないらしく・・・？イントロダクションにも『彼にしか見えない不思議な力に導かれるように』ってあるけど、そのまんま。
見えない敵・不思議な力、それが最後までハッキリと描かれていないので見ているほうはヤキモキしますよ。

主役のサミュエル良かったです。『アンブレイカブル』の演技とはまた違った感じで、十分主役の貫禄でした。話の展開も興味を持たせてくれるし、妄想癖のある主人公だから、何処までが本当か解らないんだけど、結末はすっきりと現実に戻してくれましたので、見てる方も消化不良に成らなくて満足しました。妄想癖の有る、元天才ピアニストが浮浪者になって、探偵をやる映画だけど、シリーズで見たい感じです。ＴＶドラマ向きかも。何も考えずに見ると、結構楽しめます。

ジュリアード音楽院で天才ピアニストっていったら、
世界でトップクラスの才能ということなのに、
幻覚、ひどい妄想癖にとりつかれて、
いまや公園の洞穴で暮らすホームレスに・・・・。

世間から見たホームレス。家族からみたホームレス。
風当たりも強いし、生きていくつらさもこのストーリーからは垣間見えて、最後にすっきりというわけじゃなく、
なんとなく物悲しい気分になってしまいました。

サミュエルがキ○ガイの浮浪者役。それだけで見る価値あり。(！？)
内容は保障しません(笑)