ことの終わり

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　この手のドラマを描くには監督が現実的すぎる気がする。説明的すぎて台無しなのである。「予感」や「第六感」そのようなあるかなしかの不思議な感覚の共通体験を映画でさせるとなると、嘘っぽくならないように描くのは難しい。今、レオナルド・ダ・ヴィンチの「受胎告知」が日本に来ているがカソリック的な感覚の映画はどうも馴染めないものがある。
　最近の映画は説明的過ぎていけない。観客がわかりやすさを求め過ぎなのかも知れないが、「クライング・ゲーム」のニール・ジョーダンは素晴らしかった。この映画で描けていないものを描いていた。そしてあの「インタビュー・ウィズ・バンパイア」・・・。語るのは控えたい。
　この映画は「何者でもありえない」不思議な出来事も含めて、贖罪が描かれているのであろうか。

　「それ」を信じるか信じないかは人による。それにしてもレイフ・ファインズは濃厚なラブシーンが好きだ。「イングリッシュ・ペイシェント」と似た役なのだが本人は気づいていないのだろうか。

　ジュリアン・ムーアは俗っぽすぎた。彼女はどちらかというと不幸な役柄の時の方が輝く気がする。
　
　キャスト・ミスに感情移入しにくい物語。

　良い作品をつくり続けることの難しさを感じる。

　放り投げられて「さぁどうだ？」というような映画も好きじゃないが、説教じみた映画も好きじゃない。

　要するに見る側の私がかなり汚れているという結果に終わる。

　神がいるとしたら、彼は偏愛をする人物である。

　ある者は愛され、ある者は疎まれ、試される。

　人を狂おしいまでに愛し、愛されたことがない人間には何のことやらわからない映画である。

と思う場面が数回あります。（いろんな意味で）
不倫の話なのですが何故か引き込まれてしまって、涙したり「神様！」と心の中で叫んでいたり。
夫の立場でこんな心情で居られるのが、とても不思議でした。
信じなかった神を信じてしまう状況が感動的です。

J. Mooreの美しさを陰影豊かに描きます。
ただ、サラを描く表現に「彼女は信者ではない。なぜなら・・・」という表現があり、英国＜米国（ではないでしょうか？）の社会構成の奥の深さに驚かされるとともに、神（キリスト）の恩寵をも表現してくれる、古典的構成を採っていることも見逃すべきではない、と思います。
戦争を挿み製作時期を考えますと、それぞれに原作も本映画も国家的宗教的プロパガンダと言えます。
しかし、そのような問題を感じさせずに、誰にも触れられることなく、情事と嫉妬と生死を描いていく手法をこそ評価すべきとするのは私だけでしょうか？
そんな背景を微塵も考えさせないほど、陰影豊かにJ. Mooreを美しく描き出しております。

衣装や建物、部屋の様子が、古い時代の重厚でロマンティックな雰囲気が出ていて素敵です。追想の場面と現実の場面が交差して、せつなさを演出しています。第三の男の存在が私にはあまり身近でないせいか、サラの決心がちょっと厳しすぎる気もしますが、でもああいった状況になったら同じような気持ちになるかしら・・・？探偵親子の存在もほのぼのしますが、最後の子供の「あれ」はやり過ぎという気が・・・。（原作がそうなのでしょうね。）髭剃りの場面が好きです。一人で落ち着いて見たい映画です。

どうもおもしろくありませんね。

J.ムーアが好きじゃないこともあります。
演技とか言うのではなく、とにかく顔が生理的に苦手なんです。

お話自体は面白いとは思うが、この三人にあまり好感も興味ももてない。
特に作家とサラの描き方に問題があるような気がする。
まったくこの作家、どういう人間なのかさっばり分からず（特に前半）、どうにも嫌な奴としか見えない。
原作の細かいところ（三人の人物描写）が大幅にカットされているのではないか。
この筋立てだと面白いと思うから、原作を読む意欲は湧いてきますね。

cocoさんのレビューに激しく同意。