アビス＜完全版＞

ジェームズ・キャメロン監督といえば、「ターミネーター」、「エイリアン２」、「タイタニック」と超ヒット作を思い起こす方も多いと思うが、この「アビス」も監督代表作と言えるバランスの取れた作品だと思う。
　物語は、深海で起きた潜水艦事故捜索目的で、海底油田採掘基地ディープコアに米海軍からＳＥＡＬが乗り込んでくるが、ロシアの仕業だと疑心暗鬼を生じて勝手な行動に出る。一方、不思議な体験を通じて“異星からの客”だと主張する海底作業員とが対立。さまざまな事態を経て、再び心を通わせ始める。
　美しさと閉塞感を併せ持った海底のリアルな雰囲気、そして、個性的な登場人物達。それが本作の魅力です。
　余談になるが、ＤＶＤは２枚組となっていて特典映像は盛りだくさん。特典映像ドキュメンタリーでは巨大な原発施設に設置された巨大な水中セットが徐々に組まれている模様が圧巻らしい。特典映像もレンタルしてくれるといいのにと思ってしまった！今度、「お客様の声」にあげてみよう（笑

たぶん１０回くらい観た映画。
スゴく面白い。
キャメロンはいつかデカイ仕事をするだろうと思っていたら、この8年後に「タイタニック」をつくり、その12年後に「アバター」をつくった。
が、この映画は赤字だったらしい。興行収入は100億円を超えてるからハズレだったというわけではないのだが、制作費がかかりすぎていて、それを回収できなかったということのようだ。

なんで大ヒットしなかったのかはよくわからないが、わたしがグッとくる映画はだいたい赤字。
言葉にするのははばかられるが、たぶん、一般大衆ウケするレベルよりもちょっと上のランクの雰囲気があったからだろう。

「ターミネーター」で善玉を演じたマイケル・ビーンがここでは悪玉にまわり、コノヤローゆるせん！即刻殺せー！・・ってい感じの役をやっていて映画を盛り上げている。
が、映画はマイケル・ビーンが退場したところから佳境に入る。
善玉のエド・ハリスは善玉らしくいい感じで、その奥さんの役の メアリー・エリザベス・マストラントニオが主役みたいだった。
が、キャリアウーマンを前面に出した雰囲気は一般ウケしなかったようだ。

ちなみに、キャメロンの映画はだいたい男が主役だが、その主役は必ず女子に隷属している。「タイタニック」もそうだったし、「アバター」もそう。で、わたしのように女性にめぐまれない人生を送ってきたオッサンにはそこが痛点になる。

ま、わたしのことはいいのだが、この映画のエド・ハリスは離婚寸前の状況にある女房に未練がある。その女房は仕事上では上司になっており、ズケズケものを言うイヤな女なのだが、実はいい女だった。で、そこにドラマがつくられてある。

プロットの骨子は地球外生命体が深海の底に潜んでいて、人類に警告を与える・・っていうものだが、ストーリーはエドとメアリーの夫婦愛を前面に出していて、グッとくるシーンが２回ある。

ラストの特撮シーンには相当なカネがかったのだろうが、でも、特撮だとわかる。
つくるのがちょっと早すぎたのだろう。
今もう１度つくればCGをフル活用してもっとずっと面白い映画になったろうなと思う。

この作品は、今から１０年以上前（いつだったか忘れました）レンタルビデオテープで観ました。当然それは完全版ではなかったのでしょうが、、、、内容は深海の話という以外まったく覚えていませんでした。
ただ、不思議ととても面白い映画だったと記憶していました。
最近の映画に食傷気味だったので、観返してみたい気持ちになりました。

これ！メチャいい作品ですね〜♪
ホラー好きな私は「ホラーと言えども人間を描け！」と主張する人なのですが、、、、それはSFも同じです。

SF映画史上に残る名作といえるでしょう！

満点

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特に小道具の使い方がうまい。さすが。

あの指輪。
トイレに投げ捨て、そのままかと思いきや、
やはり妻が好きで捨てる事ができず、手を突っ込んでまで
取ります。
このシーンは、これだけでも成り立ちます。
キャラクターの説明シーンとして、
”妻の顔を見るとすぐにケンカ腰になってしまうが、やはり妻を愛している男”というのが伝わります。

ただ単にこれだけかと思いきや、

後々、自動でハッチが閉まってしまうシーンでこの指輪に
命を救われます。
彼女を思う気持ちが、結果的に彼を生かし、映画の話を
先に進めるというのがものすごくうまい脚本だなと思いました。
これはほんの氷山の一角です。

是非、もう一度見たい。