恐怖の報酬

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　150分の長さで、火災が発生するのが45分。ほいで、ニトロを運ぶたびに出るのが、60分と。開始1時間以上しないと物語が転がり始めないのが、観ていて相当な退屈ぶりでした。

　ところが、物語が始まってからは。名作の名に恥じないハラハラドキドキで、少しの衝撃で爆発してしまう緊張感が白黒の画面からジリジリと伝わってきました。
　その旅で、しだいに男たちの素性がわかり。だんだんと友情が芽生える展開も面白く観ることができました。
　この緊張感は、前半のグダグダが効いているのだと観ていてはじめて理解できました。いくら、高い報酬のためとはいえ。あんな緊張感の仕事、イヤです。

　一定のスピードで走らないといけないドロドロの道や、岸壁での切り返しなど。ハラハラするシーンの連続で、最高のサスペンスになっていました。

　マリオとルイージという、キャラクターの名前にも親近感を覚えました。ぜんぜん、ゲームとは違いますけど。　
　にしても、ラストの展開は。なかなか衝撃的でした、調子にのってはいけないと思いました。

　でも、やっぱり開始60分までが、延々と主人公たちの底辺の生活を見せるというのが死ぬほど退屈なため。もう1度見るには、相当な気合が必要だと思いました。

傑作と言われているわりにはあまり乗れなかった作品で、
前半での多種多様な人物描写や、中盤での逆転など、
ドラマ的にはそれなりに見ごたえがあったと思うのだけど、
サスペンスとしてはいまいちニトロの恐怖を活用することができていなかったし、
ラストのオチもなんか取ってつけたよう。
必要性はわかるけど本題に入るまでに1時間かかるというのもねぇ……。

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“ねっとりした恐怖”を味わうアンリ＝ジョルジュ・クルーゾーの問題作。

ストーリーは至極単純、職にあぶれた男たちが「金のためならなんだってやる」という映画。

金も無く餓死するくらいなら、死んでもいいから一時の金と食事にありつける仕事を引き受ける・・・それがこの街の男たちだ。



ファーストシーンから素晴らしく汚い(褒め言葉)出だし。

虫の群れにそれで遊ぶチ●コ丸出しの子供。

一瞬「これ別の映画？」と戸惑ってしばらくすると、おっぱいの飛び出そうな女の子が酒場の床を拭いているではないか！



よかった！フランス映画だった！(安心するところがおかしい)



最初１時間はひたすら登場人物の掘り下げ。

この丁寧すぎる掘り下げが後の恐怖を盛り立て、尚且つ酒場での緊迫したやり取りや燃え盛る油田の描写など退屈をさせてくれない。

毒蜘蛛？そんなもん足で殺っちまいなあ！



そして残り１時間３０分に渡る「恐怖の大仕事」。

油田の火災には「ニトログリセン」の 大 爆 破 が一番(どういう事なの)



空気に触れただけで全てを吹き飛ばす悪魔の液体「ニトログリセン」。

時限爆弾はまだ猶予があるが、今度の爆弾は何時でも運び屋を皆殺しに出来る爆弾なのさ。

常に体にまとわりつくような粘っこい戦慄。



“橋”のスリリングな出来事からマリオとジョーのコミカルなやり取りで癒された。

もう完全にヒロインですジョーのおっちゃん。



仕事を受けた運び屋は二組、ニトログリセンという爆弾は人の心も破壊するのか？

しかしニトログリセンは岩も破壊すれば、人の心の壁も破壊し、一時の安息も破壊する・・・恐怖を味わう間も与えずに・・・。

爆風で吹き飛ぶ巻煙草、

焼け焦げた爆発の跡の生々しさ、

屍人の骸が眠る黒い沼、

ぶらんぶらんの足、

そして踏ん張る杭「うおおおおっ！！！」



それでも男たちは仕事をやり遂げる。たとえ最後の一人になろうとも・・・。



ただ一つ言えるのは、爆弾が人を殺すのでも、車が人を殺すのでもない。

それを扱う人間が一番の殺人者なのだから・・・でも正直言わせてくれ。

あんな終わり方したら恐怖通り越して笑っちまうよ。

だからこれだけ言わせて欲しい「クソワロタ」と。

ただのバカじゃねーかww何だったんだよ今までのカッコイイ主人公はwwww涙返して(爆)

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イヴ・モンタン主演、500キロ離れた油田火災消火のため危険なニトロをトラック輸送するサスペンス映画。
舞台はベネズエラの辺鄙な田舎町。仕事といえば北米系の石油開発ぐらい。多くの者は職にあぶれ街からも出られず屯っていた。リアルな貧困…。
そんな時2000ドルの報酬の命がけの仕事が。選ばれた4人は2台のトラックに分乗し、なまこ道、崖での切り返し、落石など困難をなんとか乗り越えていく。しかし1台が爆発、道路脇の石油輸送管も破断し穴は石油の池に…。
果して辿り着けるのか？　カンヌ、ベルリン両国際映画祭で受賞。名作です！

　小学生の時（何と40年前！）に両親の横でテレビ放映を見て強烈な印象を受け、久々に思い出して再見。60年近く前の映画だが、今回見ても全く色褪せない衝撃作だった。ニトログリセリンを普通の輸送車で運べ、などという設定は今では安全基準やら何やらで認められない設定だろうが、経費を削りたい会社側の目論見であれば今でも世界のどこかでは起こりそうな話。
　命知らずの４人の男がこれに挑みながら、職にあぶれて酒場でくだを巻いていた荒くれ男たちが死と隣り合わせになった時にどうなるか、その人物描写の掘り下げは圧巻、さすが名匠クルーゾ監督である。主役のマリオを演じたイヴ・モンタンは歌手のアルバイトではない演技派男優の貫禄を十分に見せているし、何と言ってもその相棒ジョーを演じるシャルル・ヴァナルが実にいい味を出していて、主役を食ってしまいそうな存在感である。
　ニトログリセリンの運搬が始まるまでの前半はやや退屈であるが、南米の架空の国に流れ着いたはみ出し者のヨーロッパ人たちの荒れた生活を見せるからこそ後半のサスペンスが生きて来る。
　どのジャンルの映画ファンにもお奨めしたい一作である。