シェーン

昔の名作ってなかなか観るのって難しいですよね。センセーショナルな煽り文句で新作が次々と公開されていくなか、名作と呼ばれるものを観るのってそれなりに勇気がいります。特に、価値観がもう変わってしまった西部劇なんかは難しい。でも、やっぱり名シーンは観たいわけでして・・・観ましたよ、シェーン、カムバック。

見終わったあとは、あれ、有名なセリフってそこまで劇的なわけでもない。印象には残るだろうけど、強烈な印象にまではならなかったです。でも、昔だったら、これがすごく印象に残ったのかなぁ。

話は今見れば、グダグダと引き伸ばした感がありますね。今だったら１時間くらいでまとめれそうな展開。でも、これは大人の物語というよりも、子供の目線で観て、リアルヒーローとしてのシェーンというのを見つめる作品なんでしょうね。「ミステリアスなかっこいい兄さんがやってきた。なんだろう、なんかしてくれそうな気がする・・・・」「やっぱり、すごかったぜ、シェーン！！」っていう感じ。

見終わってシェーンに憧れを抱けられたら、この映画は勝ちですな。

私の“男は見た方がいい映画”のお勧めの1本です。有名な名作ですが見ていない方も多いのでは。。。1度は見ておかないとと言われる1本です。

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評価:★★★★☆（4.0）

　大変面白かったです^^)　シェーンをやったアラン・ラッドの憂愁を帯びた瞳、開拓民スターレットの真っ直ぐな魂は言うまでもなく、敵役もいい。悪人にもそれなりの理屈があり、未開地が消えつつあるという時代の変化が背景として織り込まれていて巧みです。親玉の方はそれなりに良心もあるようですし。
　開拓地のコミュニティーでほぼ全員が暮らしているわけで、善と悪は絵に描いたようには分かりやすくないのだということが自然に読み取れました。銃や暴力という点についても考えさせられます。
　その一方で、悪のガンマンは見るからに殺しの好きそうな残忍な男。薄笑いを浮かべて人を撃ち殺すところが、この映画の場合はとても効いています。メリハリがしっかりとしていて、観客の心の動きを常に意識して効果が考え抜かれているという印象を強く受けました。
　あくまでも娯楽を目的としていながら、低きに流れていないところに非常に好感が持てる作品です。背景がちょっと書き割りっぽいのはご愛敬ですが、スピード感があるので物語にノっていけます。馬の腹の下越しに乱闘シーンを映すなどの工夫にも、単調さを避ける目配りを感じました。

　たとえ、機械的な意味での映像に多少問題があるにしても、間違いなく時代の変化に左右されない素晴らしい娯楽映画の一つだと感じます＾＾）

　学生の頃テレビで観た記憶があったが、ラストのシーンしか頭に残ってなくて、名作と言うこともあって初めて観るような気持ちで借りた。
　全編に流れるテーマ曲「遙かなる山の呼び声」とラストのシーンがこの映画を名作として印象づけているが、その前段階のあらすじは意外に淡々としていて、西部劇というより家庭的な温かみを感じる。しかもシェーンは謎めいた存在で、もちろんスターレット一家を助けるのだが、ヒーロー的な印象はなく、ガンマンに有りがちな強烈な個性を感じなかった。西部劇に恋愛や子供との交流を盛り込んだ、抒情的な作品というところだろうか。やや泥臭さが足りない感じもした。息子ジョーイがシェーンを慕う気持ちも、今ひとつピンと来なかった。
　妻マリアン（ジーン・アーサー）は紅一点美しい。このとき計算では５３才らしいが、そうは見えなかった。
　名作だというのに、この映画の良さがいまひとつ分からなかった。

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西部劇が青春そのものという母親が古いDVDを買ったのでその中にあった「シェーン」を観ました。
言うまでもなく西部劇のキングです。
これほど、ロマンティックでハラハラさせてくれる映画はありません。

つまり、肝心なのは、母親がうっとりするほど、アラン・ラッドがかっこよくて、スターレット一家を救いたいという情はたっぷりあるけれども、今の男のように直ぐに手を出すようなやつでなく、まっすぐで、女子供に心配をかけるようなやわな男でありません。

さすらいモノの行く末は不幸であるべきです。

ちまたに言われる「シェーン死亡説」ですが、西部劇では主人公は決して無残な姿を見せないのです。なので、確かに打たれていてるし治療もしていないけれど、死ぬところを見せたくなかったので「カムバック」しなかった。有終の美を感じませんか?


だから、ラストシーンがあれほど心に残る名場面なのです。

きっと、死んでいるわ!