冷たい熱帯魚 / 吹越満
冷たい熱帯魚
/園子温
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(126)
解説・ストーリー
「紀子の食卓」「愛のむきだし」の園子温監督が、実在の猟奇事件ををベースに、ふとしたはずみから極悪非道な男に取り込まれ、深い闇の世界へと落ちていく主人公の姿を鮮烈に描き出す衝撃の問題作。出演は、共に「ちゃんと伝える」に続いての園子温作品となる吹越満とでんでん。小さな熱帯魚屋を経営する社本信行とその妻・妙子は、万引で捕まった娘・美津子を引き取りにスーパーへと向かう。すると、その場に居合わせた店長の知り合いという村田幸雄の取りなしで、美津子は何とか無罪放免に。村田も熱帯魚屋のオーナーだったが、規模は社本の店とは比べものにならないほど大きなものだった。そんな村田から高級熱帯魚の繁殖という儲け話を持ちかけられる社本だったが…。
「紀子の食卓」「愛のむきだし」の園子温監督が、実在の猟奇事件ををベースに、ふとしたはずみから極悪非道な男に取り込まれ、深い闇の世界へと落ちていく主人公の姿を鮮烈に描き出す衝撃の問題作。出演は、共に「ちゃんと伝える」に続いての園子温作品となる吹越満とでんでん。小さな熱帯魚屋を経営する社本信行とその妻・妙子は、万引で捕まった娘・美津子を引き取りにスーパーへと向かう。すると、その場に居合わせた店長の知り合いという村田幸雄の取りなしで、美津子は何とか無罪放免に。村田も熱帯魚屋のオーナーだったが、規模は社本の店とは比べものにならないほど大きなものだった。そんな村田から高級熱帯魚の繁殖という儲け話を持ちかけられる社本だったが…。
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「冷たい熱帯魚」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
「紀子の食卓」「愛のむきだし」の園子温監督が、実在の猟奇事件ををベースに、ふとしたはずみから極悪非道な男に取り込まれ、深い闇の世界へと落ちていく主人公の姿を鮮烈に描き出す衝撃の問題作。出演は、共に「ちゃんと伝える」に続いての園子温作品となる吹越満とでんでん。小さな熱帯魚屋を経営する社本信行とその妻・妙子は、万引で捕まった娘・美津子を引き取りにスーパーへと向かう。すると、その場に居合わせた店長の知り合いという村田幸雄の取りなしで、美津子は何とか無罪放免に。村田も熱帯魚屋のオーナーだったが、規模は社本の店とは比べものにならないほど大きなものだった。そんな村田から高級熱帯魚の繁殖という儲け話を持ちかけられる社本だったが…。
「冷たい熱帯魚」 の作品情報
「冷たい熱帯魚」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
冷たい熱帯魚の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
146分 |
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
R-18 |
10DRN10066 |
2011年08月02日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
45枚
|
1人
|
3人
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
冷たい熱帯魚の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
146分 |
|
1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
R-18 |
10DRN10066 |
2011年08月02日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
45枚
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1人
|
3人
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1:ドルビーデジタル/5.1chサラウンド/日本語
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ユーザーレビュー:126件
こちらも強烈ですね(笑
韓国の悪魔ミンシクの変態マーダー演技も凄かったけど、本作のでんでんも負けてませんね。
アクと押しの強さならでんでんの勝ちかも♪
愛犬家殺人事件をモチーフにしてるそうですが、実在の主犯もあんなキャラだったんだろうか・・・
あと、黒沢あすかにもビックリ。全然変わってない(笑 ドラマ・あすなろ白書でも薄幸&艶キャラ
でしたが、現在も健在でした。いっそう演技に凄みが出て、見事な犯罪エロ婦人演技でした(笑
彼女は、こういう役がよく似合います。でも、遺体解体シーンのあすかさんは、ちょっと壊れてましたね。
全体的にマニアックなスプラッターVシネマの香りがしますが、内容は面白いです。でもグロ苦手な方はスルーで。
ハラハラ・ドキドキ・時々ブラックな笑いあり、グログロもあり、夫婦で楽しめました。
ただ、あのオチはいらなかったかも。ちょっと失速でしたね。残念!!
ちなみに熱帯魚屋に、あんな巨乳でエロっぽい奥様はありえせん(笑
我が家も色々と飼育してますが、コケ掃除とか水換えとかメンテナンスがけっこう大変なんです。
万引きバカギャルに勤まるわけがありせん(笑
このレビューは気に入りましたか?
10人の会員が気に入ったと投稿しています
★★★★☆ 隣りにいる魔物
投稿日:2011/07/25
レビュアー:ガラリーナ
ともあれ村田を演じる主演の「でんでん」を見る映画じゃなかろうか。高笑いしながら、どんどん殺して、どんどん切り刻んでいく。その桁外れの狂いっぷりに圧倒された。しかも、彼の言動が笑いを誘う。恐怖と笑いは裏表って言うけど、まさにそう。死体を始末するシーンで「吉田くーん、好きだったよぉー!」って骨に向かって叫びながら、燃えさかるドラム缶に放り込むシーンは無茶苦茶すぎて爆笑だったな。と、同時に私は一体何を見ているんだろう?って、わからなくなった。これは猟奇殺人なのか、コメディなのか、ホラーなのか、残酷ポルノなのか。何を見ているのか、わからない。カテゴライズできない、傍若無人なはみだしムービー。
何より劇中印象に残ったのが「ボディを透明にする」ってセリフ。園監督はよくこんなおかしなセリフを思いついたもんだよ、と感心していたら、これ、本当に犯人が言った言葉だった。映画を観賞後、「愛犬家殺人事件」について調べてたら、そうだとわかった。Wikiの画面にこの言葉を発見した瞬間、背筋が凍ったよ。常人には思いもつかないこの奇妙なセリフ、でんでんの口からするりと自然に出ていたんだもん。
村田の饒舌さにどんどん取りこまれていく社本。モンスターに睨まれた飼い犬になり、言われる通りに動くしかなくなっていく。人間って誰しも、他人の主張を正面から否定することのできない、弱い生き物なんだよ。堂々とした人間を目の前にしたら、そうかも知れないと思い始める。村田のまくしたてるおしゃべりは、さながら宗教のカリスマの演説のようで、従うしか道はないように錯覚してしまう。さらに恐ろしいのは、我々観客が村田や妻愛子の迷いのないハジけっぷりに清々しさを感じてしまうことだ。
「事実は起承転結の結がつまらないから、映画は変えた」と園監督が言っていたので、どんなエンディングが待ち受けているのかと思ったら、これまた強烈なエンド。救いも何もないんだけど、何を伝えたい、とか、そういうレベルを超えた映画だね。
こういう作品を見ると、映画の善し悪しを語ることって、とても多面的なことだなあと再確認させられる。いい映画だけど、つまらない。ダメな映画だけど、面白い。そういう相反した感情を引き起こすのが映画のおもしろさだ。この作品の場合、「凄い」って言葉があふれるんだけど、じゃあ凄いからいいのかって言うと、そんなことはない。実際、本作に関しても、「凄いけどダメな映画だ」って、言う人もいるわけで、その人が基準としている「ダメ」って一体何を指してるんだろう?って、ところに興味がいったりするわけ。私は単純だから、インパクトがでかいとそれですぐにズギュンとやられちゃう(笑)。でも、インパクトでかい映画の場合、不快感が生じるってこともあるからね。あざとかったり、ウケ狙いだったりさ、そういう製作者のやったったろう的な意図が見え隠れすると、とたんにつまらなくなる。
社本の妻が初めて村田に恫喝され、大きな胸を揉まれているシーンなんか、「巨乳女優がでんでんにやられてしまう」という見てくれのエロキモさがまずありきなのかな、と醒めちゃったりもするわけです。それもこれも「紀子」や「むきだし」なんかを見ていると園監督作品って、かなり思想的なのかと思わされたりもするからね。そういう先入観をあざ笑うように、園監督は本作ではひたすらにエログロに突進したのかも知れない。その点はすごく単純でストレート。いっぱい驚かされたし面白かった。解体シーンはほとんど目、つぶってたけど(笑)。
このレビューは気に入りましたか?
10人の会員が気に入ったと投稿しています
これは凄い
園子温好きだわ〜〜〜〜。
監督を知らずに映画観て これ面白い!と思って 監督誰だ?って確認すると 園子温の確率高し!(笑)
役者に曝け出させるのが上手い!
監督も曝け出しているからなのかしら?
なので パワーがある。
役者のヒリヒリ感も伝わってくる。
実際にあった事件をモチーフにしてるが 映像化して怖さが増したと言う少ない成功例かもしれない。
韓国映画のような力技だけじゃなく 繊細さが加わって 邦画も なかなかやるじゃんって嬉しくなった。
でんでんさんの怪演はもちろん良かったけど 黒沢あすかさんが これまたなかなか♪
人間ドラマとしてもホラーとしても秀作!
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9人の会員が気に入ったと投稿しています
拒否反応が起き始終イライラ(~_~;)入り込めませんでした●〜*
やっぱり観るんじゃなかった。
入り込めない。
何度も早送りをした。
グロも血みどろも嫌いじゃないけど、有り得ない極悪殺人犯の言動や行動にイライラしました。
でんでんさんは一生懸命演技していたと思います。それは評価したいです。
これが本当に実話だとしたら、日本の警察の怠慢さが気になるところです。
高評価の方が多いのであまり文句も言えませんが、観たくない映画ベスト5に入れさせて頂きたいと思います。
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
壮絶な裏返しの「愛のむきだし」
投稿日:2011/08/12
レビュアー:港のマリー
ネタバレあり。
まずは園子温監督の言葉に耳を傾けてみる。
「日本映画で希望を持たせるようなエンディングの作品を見るとガッカリする。気分が悪くなる。"人生捨てたもんじゃないよ"と変に救いを持たせるより、"愛とか希望なんかあるかよ、そんなものにこだわらずに生きてみろよ"とハッキリ言ったほうがボクはすっきりする。ボク自身も『冷たい熱帯魚』を完成させて、とてもスッキリしましたから」
まさにこのポリシー?を炸裂させるのがチャプター16の、娘を人質にとられ、殺人鬼村田(でんでん)の言うがままになっていた社本(吹越満)が、壮絶な変身ぶりを見せる場面。
マーラーの交響曲第一番「巨人」第三楽章の短調の低音をバックに、吹越満が絶望の河を渡り切り、でんでんの力を借りて、新たな自分に生まれ変わる。このシーン以降彼は、師匠でんでんにならい、愛も希望もない世界を、暴力と欲望と権力感情を剥き出しにして自力で生き抜く。でんでんに諭されたように、すべての問題を自分の力だけでスッキリ解決しようとする。ほんの一日にも満たなかった新しい人生ではあったが。この経過を見るかぎり、悪とは畏れるものを何一つ持たず、すべては自己一人の力から流れ出す、との傲慢さのことだろうか。
まともな映画を目指すなら、この場面でエンドにするだろう、ふつう。辻褄は合うし、無理にこじつければドストエフスキーかニーチェか、といった余韻が残る。おぞましい行為の場所に、廃墟となった教会が選ばれていることでもあるし。
しかし園子温監督は終わらせない。破調をあえて選択する。余韻など踏みにじり、その後延々と執拗に、社本の狂気を追い、血しぶきと血みどろの臓物を画面に散乱させて、社本の純愛の対象である娘の、天をも嘆くような言葉で事態を締めくくる。見事なまでに救いはない。
プラネタリウムが何度も登場し、スケーターワルツに乗り軽やかに回転する青い地球の姿で幕。その麗しい地球の上で人間がやっていることといったら。物欲、性欲、権力欲、ただの欲から、人を殺して内蔵を切り裂き川に流し、骨はドラム缶で焼くのか。
いや、ここで地球の映像を配したことで、戦争による人体破壊にも想像を及ばせようとの意図なのか。確かに爆弾が炸裂すれば、あの浴室と同じ惨状は容易に現れるだろう。
スケールは全然異なるが、キューブリックのストレンジラブ博士につながる、哄笑するしかない人間のさがの救いがたさを、強烈に風刺しているともいえる。
でんでんの存在感と演技が圧倒的で、かつ実在の人物をモデルにしているゆえリアルでもあるので、そちらに目がいきがちではあるが、主題は吹越満の、命を賭けた家族再生の試みであり、そのための自己変革である。と、私は読んだ。
色っぽい後妻を迎えたが当然娘はなつかず家庭は緊張をはらみ崩壊寸前。新しい妻も娘もともに愛している社本は、事件をきっかけに、家庭がうまくいかないのは自分が“毅然”としないからだと、確信する。でんでんに「オレを父親だと思って殴れ」を聞いて豹変したところからも、それがうかがえる。真に「父」たろうと思ったのだ。愛や希望じゃない、殴りつけて父の権威を見せつけるのだ。
しかしそれはことごとく裏目に出た。もともと間違っているのだから。本人は満足したかもしれないが結果は大失敗であった。その点で、長い旅路の果てに愛を得る「愛のむきだし」の裏返しではないかと思うのである。
それにしても、人骨にしょう油をかけてドラム缶で焼くのには、笑ってしまうしかなかった。
悪魔は魅力的な人物のすがたをとるものである。
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
こちらも強烈ですね(笑
投稿日
2011/09/02
レビュアー
エコエコアザラク
韓国の悪魔ミンシクの変態マーダー演技も凄かったけど、本作のでんでんも負けてませんね。
アクと押しの強さならでんでんの勝ちかも♪
愛犬家殺人事件をモチーフにしてるそうですが、実在の主犯もあんなキャラだったんだろうか・・・
あと、黒沢あすかにもビックリ。全然変わってない(笑 ドラマ・あすなろ白書でも薄幸&艶キャラ
でしたが、現在も健在でした。いっそう演技に凄みが出て、見事な犯罪エロ婦人演技でした(笑
彼女は、こういう役がよく似合います。でも、遺体解体シーンのあすかさんは、ちょっと壊れてましたね。
全体的にマニアックなスプラッターVシネマの香りがしますが、内容は面白いです。でもグロ苦手な方はスルーで。
ハラハラ・ドキドキ・時々ブラックな笑いあり、グログロもあり、夫婦で楽しめました。
ただ、あのオチはいらなかったかも。ちょっと失速でしたね。残念!!
ちなみに熱帯魚屋に、あんな巨乳でエロっぽい奥様はありえせん(笑
我が家も色々と飼育してますが、コケ掃除とか水換えとかメンテナンスがけっこう大変なんです。
万引きバカギャルに勤まるわけがありせん(笑
★★★★☆ 隣りにいる魔物
投稿日
2011/07/25
レビュアー
ガラリーナ
ともあれ村田を演じる主演の「でんでん」を見る映画じゃなかろうか。高笑いしながら、どんどん殺して、どんどん切り刻んでいく。その桁外れの狂いっぷりに圧倒された。しかも、彼の言動が笑いを誘う。恐怖と笑いは裏表って言うけど、まさにそう。死体を始末するシーンで「吉田くーん、好きだったよぉー!」って骨に向かって叫びながら、燃えさかるドラム缶に放り込むシーンは無茶苦茶すぎて爆笑だったな。と、同時に私は一体何を見ているんだろう?って、わからなくなった。これは猟奇殺人なのか、コメディなのか、ホラーなのか、残酷ポルノなのか。何を見ているのか、わからない。カテゴライズできない、傍若無人なはみだしムービー。
何より劇中印象に残ったのが「ボディを透明にする」ってセリフ。園監督はよくこんなおかしなセリフを思いついたもんだよ、と感心していたら、これ、本当に犯人が言った言葉だった。映画を観賞後、「愛犬家殺人事件」について調べてたら、そうだとわかった。Wikiの画面にこの言葉を発見した瞬間、背筋が凍ったよ。常人には思いもつかないこの奇妙なセリフ、でんでんの口からするりと自然に出ていたんだもん。
村田の饒舌さにどんどん取りこまれていく社本。モンスターに睨まれた飼い犬になり、言われる通りに動くしかなくなっていく。人間って誰しも、他人の主張を正面から否定することのできない、弱い生き物なんだよ。堂々とした人間を目の前にしたら、そうかも知れないと思い始める。村田のまくしたてるおしゃべりは、さながら宗教のカリスマの演説のようで、従うしか道はないように錯覚してしまう。さらに恐ろしいのは、我々観客が村田や妻愛子の迷いのないハジけっぷりに清々しさを感じてしまうことだ。
「事実は起承転結の結がつまらないから、映画は変えた」と園監督が言っていたので、どんなエンディングが待ち受けているのかと思ったら、これまた強烈なエンド。救いも何もないんだけど、何を伝えたい、とか、そういうレベルを超えた映画だね。
こういう作品を見ると、映画の善し悪しを語ることって、とても多面的なことだなあと再確認させられる。いい映画だけど、つまらない。ダメな映画だけど、面白い。そういう相反した感情を引き起こすのが映画のおもしろさだ。この作品の場合、「凄い」って言葉があふれるんだけど、じゃあ凄いからいいのかって言うと、そんなことはない。実際、本作に関しても、「凄いけどダメな映画だ」って、言う人もいるわけで、その人が基準としている「ダメ」って一体何を指してるんだろう?って、ところに興味がいったりするわけ。私は単純だから、インパクトがでかいとそれですぐにズギュンとやられちゃう(笑)。でも、インパクトでかい映画の場合、不快感が生じるってこともあるからね。あざとかったり、ウケ狙いだったりさ、そういう製作者のやったったろう的な意図が見え隠れすると、とたんにつまらなくなる。
社本の妻が初めて村田に恫喝され、大きな胸を揉まれているシーンなんか、「巨乳女優がでんでんにやられてしまう」という見てくれのエロキモさがまずありきなのかな、と醒めちゃったりもするわけです。それもこれも「紀子」や「むきだし」なんかを見ていると園監督作品って、かなり思想的なのかと思わされたりもするからね。そういう先入観をあざ笑うように、園監督は本作ではひたすらにエログロに突進したのかも知れない。その点はすごく単純でストレート。いっぱい驚かされたし面白かった。解体シーンはほとんど目、つぶってたけど(笑)。
これは凄い
投稿日
2011/10/04
レビュアー
詩乃
園子温好きだわ〜〜〜〜。
監督を知らずに映画観て これ面白い!と思って 監督誰だ?って確認すると 園子温の確率高し!(笑)
役者に曝け出させるのが上手い!
監督も曝け出しているからなのかしら?
なので パワーがある。
役者のヒリヒリ感も伝わってくる。
実際にあった事件をモチーフにしてるが 映像化して怖さが増したと言う少ない成功例かもしれない。
韓国映画のような力技だけじゃなく 繊細さが加わって 邦画も なかなかやるじゃんって嬉しくなった。
でんでんさんの怪演はもちろん良かったけど 黒沢あすかさんが これまたなかなか♪
人間ドラマとしてもホラーとしても秀作!
拒否反応が起き始終イライラ(~_~;)入り込めませんでした●〜*
投稿日
2012/02/25
レビュアー
mikitty.
やっぱり観るんじゃなかった。
入り込めない。
何度も早送りをした。
グロも血みどろも嫌いじゃないけど、有り得ない極悪殺人犯の言動や行動にイライラしました。
でんでんさんは一生懸命演技していたと思います。それは評価したいです。
これが本当に実話だとしたら、日本の警察の怠慢さが気になるところです。
高評価の方が多いのであまり文句も言えませんが、観たくない映画ベスト5に入れさせて頂きたいと思います。
壮絶な裏返しの「愛のむきだし」
投稿日
2011/08/12
レビュアー
港のマリー
ネタバレあり。
まずは園子温監督の言葉に耳を傾けてみる。
「日本映画で希望を持たせるようなエンディングの作品を見るとガッカリする。気分が悪くなる。"人生捨てたもんじゃないよ"と変に救いを持たせるより、"愛とか希望なんかあるかよ、そんなものにこだわらずに生きてみろよ"とハッキリ言ったほうがボクはすっきりする。ボク自身も『冷たい熱帯魚』を完成させて、とてもスッキリしましたから」
まさにこのポリシー?を炸裂させるのがチャプター16の、娘を人質にとられ、殺人鬼村田(でんでん)の言うがままになっていた社本(吹越満)が、壮絶な変身ぶりを見せる場面。
マーラーの交響曲第一番「巨人」第三楽章の短調の低音をバックに、吹越満が絶望の河を渡り切り、でんでんの力を借りて、新たな自分に生まれ変わる。このシーン以降彼は、師匠でんでんにならい、愛も希望もない世界を、暴力と欲望と権力感情を剥き出しにして自力で生き抜く。でんでんに諭されたように、すべての問題を自分の力だけでスッキリ解決しようとする。ほんの一日にも満たなかった新しい人生ではあったが。この経過を見るかぎり、悪とは畏れるものを何一つ持たず、すべては自己一人の力から流れ出す、との傲慢さのことだろうか。
まともな映画を目指すなら、この場面でエンドにするだろう、ふつう。辻褄は合うし、無理にこじつければドストエフスキーかニーチェか、といった余韻が残る。おぞましい行為の場所に、廃墟となった教会が選ばれていることでもあるし。
しかし園子温監督は終わらせない。破調をあえて選択する。余韻など踏みにじり、その後延々と執拗に、社本の狂気を追い、血しぶきと血みどろの臓物を画面に散乱させて、社本の純愛の対象である娘の、天をも嘆くような言葉で事態を締めくくる。見事なまでに救いはない。
プラネタリウムが何度も登場し、スケーターワルツに乗り軽やかに回転する青い地球の姿で幕。その麗しい地球の上で人間がやっていることといったら。物欲、性欲、権力欲、ただの欲から、人を殺して内蔵を切り裂き川に流し、骨はドラム缶で焼くのか。
いや、ここで地球の映像を配したことで、戦争による人体破壊にも想像を及ばせようとの意図なのか。確かに爆弾が炸裂すれば、あの浴室と同じ惨状は容易に現れるだろう。
スケールは全然異なるが、キューブリックのストレンジラブ博士につながる、哄笑するしかない人間のさがの救いがたさを、強烈に風刺しているともいえる。
でんでんの存在感と演技が圧倒的で、かつ実在の人物をモデルにしているゆえリアルでもあるので、そちらに目がいきがちではあるが、主題は吹越満の、命を賭けた家族再生の試みであり、そのための自己変革である。と、私は読んだ。
色っぽい後妻を迎えたが当然娘はなつかず家庭は緊張をはらみ崩壊寸前。新しい妻も娘もともに愛している社本は、事件をきっかけに、家庭がうまくいかないのは自分が“毅然”としないからだと、確信する。でんでんに「オレを父親だと思って殴れ」を聞いて豹変したところからも、それがうかがえる。真に「父」たろうと思ったのだ。愛や希望じゃない、殴りつけて父の権威を見せつけるのだ。
しかしそれはことごとく裏目に出た。もともと間違っているのだから。本人は満足したかもしれないが結果は大失敗であった。その点で、長い旅路の果てに愛を得る「愛のむきだし」の裏返しではないかと思うのである。
それにしても、人骨にしょう油をかけてドラム缶で焼くのには、笑ってしまうしかなかった。
悪魔は魅力的な人物のすがたをとるものである。
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