ルパンの消息

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地味ながらもクオリティーの高いドラマでした。
取り調べ室での刑事と容疑者とのやり取りが大部分ですが、無駄なくテンポの良いストーリー展開でした。
原作の面白さ、脚本の良さ、俳優陣の演技力等、すべてにおいてバランスが良かったように思います。
ただ、ヒントが分かりやすい形で散りばめられていて（例えば、白い靴、喫茶店のマスターが高校生に預けた鍵、韓国へ三日間、若い婦警の意味ありげな視線、柔らかい死体etc...）鈍い私でも容易に見当がついてしまいます。
とは言え、自分の推理が正しいかどうかの答え合わせをしているような感覚で、それも又楽しいことでした。
ひとつ納得がいかなかったのは、容疑者の喜多が婦警の秋間が何者なのかに気が付いた後のシーンです。
違和感というか、不自然というか、描き方が中途半端な気がしました。
溝呂木を演じた上川隆也は、静かな淡々とした中にも時効を意識した事件解決への執念が感じられ、地味な役柄でも存在感を出せる役者さんなのだと再認識しました。
もっとも頂けないと思ったのは、内海一矢と日高鮎美のカツラです。（笑）

複雑に絡み合った事件の謎を
バラバラの取調室での聴取を組み合わせ
少しずつ解き明かしていく・・・

派手な演出などなく、生真面目に作られた良質なドラマです。

３億円事件を題材にしたドラマや映画はいくつもありますが
これは、その中でもなかなかの出来なのではないでしょうか？

皆さんのレビューを拝見して初めてWowWowでの放送だったということに
気付きました。さすが地上波とは一線を置いてる印象を受けます。
3億円事件という誰もが興味を抱く戦後最凶の出来事に、さりげなく新たな事件
を織り込む技。実話とオリジナルの複雑な絡みを、ごく自然に丁寧に見せる様は
なかなか良かったです。
良い意味で流行りを感じさせず、無理な芝居や、やりすぎな展開も特になく見れます。
偶然という偶然が重なりすぎる印象を受けがちですが、人生において偶然が重なる
ことはそう少なくはない訳で、深読みせずに気軽に見るとそれも忘れて鑑賞
できるのではないでしょうか。

最後に近づくにつれ大きな盛り上がりを見せる作品ではなく、淡々と描かれて
終わっていく静かでどこか清らか（事件自体はそんなことないですが）な作品
につき、迫力映像や音楽でも魅せる娯楽要素は薄いです。
刑事ものが好きな方や、3億円事件をかじったオリジナルに興味を持たれた方は
一度お試しください！

始終薄暗い取調室の映像なんて退屈極まりないと思いがちで、本作もその画が多い
のですが、これがまたそう思わないところが不思議。

何度も見たい作品には至りませんが、WowWowの作品もたまに見てみたいな。
と感じさせてもらえる内容でした。

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年末にたまたまwowowで再放送されていたので見ました。

３億円強奪事件の時効の日、ある高校で起きた女性教諭の自殺。
１５年後、まさに教諭自殺のその夜、「ルパン作戦」と称して学校に忍び込んだ３人の男子生徒がいたことが明らかになる。３人がそこで見た、教諭自殺の真実は。そしてその影にいた３億円事件の容疑者と、その容疑者を捕まえられなかった刑事。

以前横山秀夫に凝ったときに、この作品も読みましたが、処女作ということでそれほどひかれるものもなく、ストーリーの詳細はすっかり忘れていました。
でも、成長した男子生徒のうちのひとり喜多が、取調べを受ける部屋に無言で座る婦警を時々意味ありげにうつしているのをみて、ストーリーを思い出してしまいました。この婦警がひとつのキーポイントですよ！

冒頭の３億円強奪シーンは、同じ事件を題材にした宮崎あおいちゃんの「初恋」にそっくりです。ミステリーとしては「初恋」よりこのドラマの方が格段におもしろいと思いますが、時々せりふが聞き取りづらいのが難点。冒頭の強奪犯なんかなにを言ってるのかちっともわかりませんでした。あと録音テープの存在にも、ちょっと出来すぎ感が。

こんちゃん絶賛のwowowドラマ「パンドラ」は未見なので、再放送されるのを待ってるのですが、今月もないみたいです・・・。

ＷＯＷＯＷのドラマは、面白いの多いですね。

キャストが流行りモノを使わないところが好きです。
流行時期を過ぎて、役者として落ち着いてきた人とか、
名脇役とか配置しますね。
だから、落ち着いて見れるんです。

しかし！遠藤さんのあのヅラは似合ってない。
あのキツネ目が際立つ。
いかにも悪い人いなってるわ〜。