となり町戦争

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戦争シーンが全く出てこない映画・・・
不思議な余韻の残る作品でした。

ある日突然となり町との戦争が始まる。それも「広報」にちょこっと「開戦のお知らせ」という形で周知されるだけ。
本人の意思は無視され、戦争という実感もないまま渦中に巻き込まれる青年を江口洋介が。そして町役場の業務を淡々とこなす職員に原田知世。その弟に瑛太。

となり町に潜入の目的で偽装夫婦として乗り込む２人。
朝起きてから夜寝るまで、あろうことか男女の営みまで行動表に分担業務として張り出される生活。
ほのかな恋心を抱き、営みは本物の感情と思っていた主人公。
真相を知って「ガックリ」な表情には笑っちゃいました。

冒頭でも触れましたが、戦争シーンは出てきません。遠くで銃声が聞こえるくらい。ただひとつ、トンネル内で死体が転がっていただけでした。
主人公も渦中に身を置きながら実感できません。観てるこちらも不思議な感覚です。
主人公の会社の同僚が戦争が原因で戦死者となり、その葬儀の模様を遠くから眺める主人公。ここでやっと実感できた瞬間でした。

何が原因で開戦となり、何を求めたのか・・・全部観てたのにわかりませんでした。奥が深いのかなぁ。

前半は緩いコメディー。後半は何となくシリアス。
そして終わりは「ハプニング」みたいにエンドレス。

「どないやってん、これ、あんたが観たいっていうから、つきおうたのに」とおかん。

「なんやったんやろ。どこでも戦争はおきるで！って、警告か。ほんまの戦争もこんなもんやろか。自分のそばでなんかないと実感でけへん。痛みがないと感じられへん。足元に火がついてからじゃないと真剣に向き合わへん。やっぱ警告や。それじゃあかんで、ってことやろ」と娘。

「あの白い線、名古屋あたりで引かれたらどないすんねん。」とおかん。

「南北にわかれて戦争やん。そのちっちゃいバージョンやろ。そう考えるとリアルやな。でも戦争シーンなしにようここまででけたな。死体も一つやし。ある意味、すごいな。」と娘。

「瑛太の意見に対してゆっとったやろ。何も言わないのは、賛成したことと同じ、やて。あれ深いな。これか、言いたいことは。何されても文句言えへん。おかんいつも選挙行けぇ〜！て言うやん。それが第１歩やて。なんも言えへんけど意思表示やな、ひとつの」と娘。

「ふ〜ん、そこまで読んだか。無駄やなかったてことか」とおかん。

まあ、荒唐無稽とまでは言い切れない架空のお話。
おかんと娘には「よし！次の選挙、必ず行くで！！」との結果になりました。
これって、選挙投票推進キャンペーン映画？？

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これも原作を読んでどう映像化するのかが楽しみな作品です。

実はこれ、原作では実際の戦闘シーンは出てこないんですよね。後方事務のようなシーンは多々出てくるとは思いますが・・・。非現実的な設定の中に日常と変わらない風景を盛り込み戦争とは何なのか？（生とは？死とは？意義とは？）と問いかけることが主旨と一般読者としての私は感じたわけで、原作中では死は全て後聞きで知らされます。ヒロインから聞いたり、市民たよりの広報欄で見たり。

さて、原作もめっちゃ盛り上がる内容ではなかったのですがそれなりに面白い作品でしたのでどう映像化されるのか楽しみなわけです。作者さんもまだ新人さんの部類なわけで表現力として伝わってこない部分があったのでシーンによっては映像化されることにより、原作より面白くなることもありえるわけで非常に楽しみです。

逆に読者それぞれの想像に任せることによって成り立ってたシーンはどうなってしまうのか？原作から設定はいじるのか？

イントロダクションにも書いてありますが、次第に戦争の恐怖を実感していくことができればこの映画の結末はどうあれ作者の意図としては成功なのではないかと思います。

あ、ちなみに主演に江口洋介さんをキャスティングしたのはありだと思います。ちょっとかっこ良すぎる以外はイメージに近いのではないでしょうか？

また観終わったらレビューを再掲します。

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惜しいです。

のどかな隣り合う田舎町同士がある日、突然開戦。
しかし、普通に暮らしている分には全くなんのことやら・・・。
でも、ある日、ふいに男の元に市役所から指令が届く・・・。

世界のどこかで今も行われている戦争。
なんの関係もないようで、少なからず加担しているであろうこと。
そして、戦っている人も殺される人も普通の人であること。
どうして、戦争はなくならないのか、なくせないのか。
人は何の為に戦い、何を守ろうというのか。

なんてことを、わかりずらいコメディタッチで淡々と・・・。
もう少し、わかりやすければ、面白い作品となったでしょう。
原作はどうなんでしょか。

岩松了演じる普通のオジサンが何か物語っているようで良かった。
惜しい。

原田知世の変顔にも萌え。

これは何が言いたい作品なんでしょう。
行政を皮肉っているのか？
戦争は日常にあることが言いたいのか？
戦争って言ったって何も起こらないままコメディもどきのストーリーが延々と続きます。
いずれにせよこんな内容で2時間近く費やすのは勘弁してほしいです。
アイデア倒れなのか監督の自己満足作品なのか。
さっぱり面白くありませんでした。

設定は面白そうな感じなんだけど、いまいち何で戦争になるのかがわからん。
まぁ、今地球上で起こっている戦争にも意味も理由もないものが多いんだろうけど…。

原田知世の美しさが、役柄の不思議な雰囲気にマッチしていたな。
感情のないロボットに人間の天然エキスを入れたらあんな感じなんだろね。
とても40歳とは思えないほどの透明感でした。

瑛太の役が『アヒルと鴨…』の河崎とかぶってたと思う人…いるよね？