バンジージャンプする

　男性のあなたは男性を愛せますか？。女性のあなたは女性を愛せますか？。ムリ？。じゃあ・・。

　もし男性のあなたが心から愛している女性の魂が、そのままある男性に乗り移ったとしたら、どうですか？。女性のあなたはどうですか？。あなたが愛する男性の魂が、乗り移った女性がいたとしたら、どんな感情を持ちますか？。

　これも正月深夜の地上波でやっていた映画。ビデオ録画して見ました。韓国映画「バンジージャンプする」(2001年。キム・デスン監督)。韓国映画ならではの奇抜な発想ではありますが、仏教の「輪廻転生」を連想させる向きもあります。

　大学生のインウ(イ・ビョンホン)は、ある雨の日に出会ったテヒ(イ・ウンジュ)と深く愛し合うようになります。しかし、インウが兵役へ旅立つ夜、見送りに来るはずのテヒは朝になっても現れずそれっきり二人が会うことはありませんでした。

　高校教師となったインウは17年後、新しいクラスを受け持つことになります。そして、そのクラスの男子生徒、ヒョンビン(ヨ・ヒョンス)の言動にインウは激しく動揺します。癖、言葉、携帯の着メロ、・・すべてが、かつての恋人、テヒを思い起こさせます。そして、テヒへ返したはずの思い出のライターまでヒョンビンは持っているのです。

　いったい、彼は何者なのか？。もしあなたが男性だったら、彼に対してどんな感情を抱きますか？。テヒを死ぬほど愛し死んでも忘れられないとしたら、揺れる思いを抑えられますか？。この韓国映画も「究極の愛」を私達へ問うているような気がします。人を愛するとはどういうことなのか？、いつもながら考えさせられます。

　これだから韓国映画はやめられない(笑)。

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初恋が切なすぎるとこんなにあとあと引っ張るものなのか。

１７年前に世を去った恋人の生まれかわりである男子高校生との心中で幕を閉じるって無茶な内容。なんじゃそら〜って思ったりもするんだけれど、イ・ビョンホンの上手さで最後までちゃんと観ることができる。

ラストを観て、それでこの題名ねってわかったけれど、内容と題名は全然結びつかなかった。

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特典映像のインタビューの中で、イ・ビョンホンが「ただのメロ（恋愛モノ）じゃなくて、ストーリーが独特でしょう。（作家は）どうして、こんなことを思いつくのか。。。」というようなことを言っていたが、独特すぎる。おおまかなストーリーは前もって知っていたのだが、それにしても後半の展開には、なかなか感情移入できなかったし、ラストに至っては、目が点になった。あんたたちの愛を成就させるために、将来ある少年を犠牲にしちゃうわけ？　死んじゃったものは、もうしょうがないんだから、無理やり生まれ変わったりせず、おとなしく死んでおけばいいのに。

イ・ビョンホンは、当時31歳ということで、前半の大学生役は、ちょっと苦しい。まあ、それをいうと、友人役で出ていた、同い年のイ・ボムスのほうが、もっと苦しいわけだが。しかし、後半の教師役は、はっとするほどかっこいい。アップの表情もいいが、全身が写るロングショットでも、実に姿がいい。自分の感情を隠せない、不器用な性格という設定なのだが、愛する人を切なく見つめるまなざしなど、彼の魅力全開である。

イ・ウンジュは、死ぬ役も多かったが、無邪気で一本気な性格、というキャラクターもかぶる役が多い。この映画も、そのパターンである。役の幅が広がるのもこれからだったろうに、まったくもって残念なことだ。

美しい主役のふたりがめあてならば、まあ見る価値もあるかな、というところである。

強く結ばれたインウとテヒ。幸せはある日突然何も言わずに去ってしまう―。

テヒを亡くしてから、その過去に蓋をしてしまったかのように、結婚し子供もいて
高校の国語教師として生きるインウ。

そのインウに突然の出会い。テヒを思い出させる男子生徒・ヒョンビン。
思い出させるだけではない、確かにテヒだと確信させる片鱗が次々と・・・

学生時代のインウとテヒの恋は初々しい感じがして、その純粋な想いが未来へと
引き継がれ、すっかり落ち着いた大人になっても、テヒを思い起こさせるヒョンビンを
見ていると忘れようと蓋をしていた気持ちに歯止めが利かなくなるインウ。
そんな姿を見ていると、ものすごーくいたたまれない気持ちになりました。

言葉は少ないんですけど、その切なく痛々しい感情が表現されていて、それが自分の
心に流れ込んでくるようでした。
登場人物それぞれの心の葛藤もビンビン伝わってきました。
特にヒョンビンが自分の中にあるものに気付くところはドーンとくる感じが。

最初はいたたまれない気持ちばかりしたけど、見終わった後はものすごく切ない気持ちに。
涙が静かに流れてきました。

そして、色んな気持ちが交錯します。そうすることしか選択肢はなかったのか、もっと
違う生き方が２人でできたんじゃないか？とか、１７歳の高校生として生まれてきた
人生があるんじゃないのか？とか・・・

突き詰めればもっと深い感じのする作品です。
運命や輪廻・・・簡単な言葉で片付けたくはないですけど、そんな奇跡的な出会いが
誰の人生にもあるんだと、信じたくなる作品でした。

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タイトルからは全く予想のつかないストーリーでした。
テーマはやはり「究極の愛」なのでしょう。
確かに、観終わったあと「愛」について考えさせられました。
外見や性別に左右されない、魂と魂が惹かれあう真実の愛。
17年前は一目ぼれから始まった愛でしたが、これも実は外見ではなく魂がお互いを求めていたのでしょうね。
ファンタジックで美しい物語ですが、私にとってはやはり現実味がなく、イマイチ感情移入できず、涙は流れませんでした。

注目すべきは、イ・ビョンホンの変身ぶりです。
学生時代は女性の扱いに不慣れで外見も冴えないインウが、17年後には自信に満ち溢れた超カッコイイ教師となって登場します。
黒板の前で振り向いた瞬間、思わず「うぉぉ〜！やっぱかっこいいな。」と唸ってしまいました。スマートで教師の鑑のようなインウが、禁断の愛に苦悩し、だんだん壊れていく様子も見事に演じていました。

ラストは賛否両論でしょうが、綺麗にまとまっていて私は好きです。