７つの贈り物

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自身の脇見運転が原因の交通事故で、妻や他の人々の命を奪ってしまった男。
彼はそれからの日々、「死」について考えないことがなかった。
後悔や悲しみ、耐えられないほどの罪の意識に押しつぶされそうになりながら生きていく日々。
そんな日々を変える出来事。
弟の肺ガンのために彼は自らの肺を差し出す。
そこから彼の生きる意味を内包した死に場所探しが始まる。
自分の体の一部である臓器や角膜を与えるに値する人を捜す旅。
７つの贈り物。
人はたった一人になったときでも「いいひと」でいられるのか・・・
心底救いたいと思える人を捜す日々。
その旅の終着点は自分の命たる心臓を与える人を見極めること。
髄液、角膜、肝臓、心臓・・・・・
自分の命の灯火が消えるとき、新しい人生が動き出す。
彼の行為。
肯定も否定も難しい。
エスケープのようでもあり。
セーブのようでもあり。
自らを殺す行為。
それが他の人々を救う。
他の人々の人生を彩る。
自殺という選択は受け入れ難い。
でもこれは自殺だろうか・・・
子供が道路に飛び出した時に、自分の身を犠牲にして子供を庇う。
大事な人が撃たれそうな時に、自分の身を盾にしてその人を守る。
そういった自己犠牲の行為との違いはあるのだろうか・・
彼の行為が自殺だとしたら、例にあげた行為も自殺だろう。
救う数でも彼のほうが多い。
彼に過ちがあったとすれば、それは対象者を愛してしまったことだ。
愛してしまったが故に、忘れていた感覚を思い出す。
生にすがる。
生きていたい。
この思いが蘇ってくる。
その切なさといったら言葉にならなかった・・
彼は人々を救い、そして自分自身を救ったのかもしれない。
死ぬことで自分を救う。
それは当事者にしかわからない感覚なのだろう。
再び愛を知ってしまったことは彼の心にブレーキをかけたのか・・
それとも決断する力となったのか・・・

ラストで救われた二人が会う。
彼女は好奇心で会いに行ったのか・・・
それとも「彼」に見つめて欲しかったのか・・・

冒頭から３０分経過あたりまでは何がなんだか意味不明。
しかし惹きこまれる。
観終わっても自分の答えが見つからないような映画だけど、それについて考える事が大切なのかもしれないなぁ。
クラゲが凄くキレイだった・・・

「幸せのちから」の監督と再び組んだ作品。
こっちのほうが好きです。

ロザリオ・ドーソン。
なんかステキ。
ヒラリー・スワンク同様、顔の下半分がワイルドだけど好きです。

完成画が不明な1000ピースのジグソーパズルがあったとします。
で、完成した絵がどうにもならない落書きみたいな絵だったらどうでしょうか？

パズルを完成させた達成感のみを求める人ならば納得するかもしれません。
しかし完成した絵を見てみたい一心でパズルを作っていた人には大きな絶望感が訪れるでしょう。

本作はそんな感じで、ストーリーの奇妙さ、不親切さは、映画を面白く観せようとするだけの手法にしかすぎず、作品本来に必要不可欠な観せ方ではありませんでした。

序盤から中盤にかけての謎めいた展開はなかなか面白く見られました。
で、ラストにかけて彼のミステリアスな行動の理由は判明しますが、理由が分ってしまうと一気に作品全体の作りが破綻します。

その方法が果たして理にかなっていたか？
誰が考えても、もっとほかの良い方法があったのでは？
そう思わせる場面が随所にあった事に気が付きました。

コレは作品の作りを謎めいたものに仕立て上げるためだけに用意されたストーリであるとしか思えず、そう考えると偽善的で観客に取り入ろうという媚びた感じがしてドン引きでした。

もしかしたら傲慢で自己犠牲の精神に欠ける欧米人には通用するネタなんでしょうか（笑）

謎めいた展開を宣伝文句にして、感動を呼ぶようなテーマで作ってはみましたが、ラストでストーリーそのものの出来の悪さを露呈した、大変残念な映画です。

深く考えずに手軽に感動したい方、もしくは、最後に理由が判明するというミステリー仕立てが著しく好みで、その結果如何を問わず観てみたいと思う方専用の作品。

評価　★★☆☆☆

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感動的に作っているのに、感動はしませんでした。
でも、嫌いかって言うと一概にそうも言えません。
好きってわけでもないのだけれど、切ない心を思うとホロリとなる。
とにかく見終わってから複雑な心境で、あれこれ考えてしまうのです。

これはネタバレなしにはレビューを書けそうもありませんので
未見の方はご注意ください。




不注意から起こしてしまった事故で失われた７つの命。
その贖罪のために、７人の人を救ってから死を選ぼうとする男。
まずその贖罪の方法自体が正しいのかどうかも疑問。
生き残ったその命を大切にした方が・・・という思いもよぎります。

そして、その救われるべき人の選別。
良い人なのかどうか、それが条件だというのだけれど。
命の選別を誰がするのか？そんなことをしても良いのか？
大いに疑問に思うところです。

でもそれと同時に、理解できる部分でもあるのです。
とても素直で人間らしい部分だとも言えるかもしれません。
だって、自分が大切にしているものを贈る相手なのですから
自分の気に入った人にあげたいというのも、もっともな話。
イヤだと思う人にあげなくちゃいけないの？とも思うのです。
ただ、それが命に関わる問題だから、好き嫌いで決めて良いのか・・
という倫理観が本能より勝るのかどうか・・ということでしょう。


そして死を覚悟した後に出会ったエミリーとの短いひととき。
短いながらも確かな愛を感じた彼は’生きたい’’エミリーとともにいたい’
と思ったのでは？
そんな思いを抱えながらも、自分の生と引き換えに
エミリーの命を選ぶ彼。

そこらへんの葛藤をもっと丁寧に描いて欲しかったな。
７つという数にこだわった結果、一番メインとなるべきところが
割とサラッとしか描かれていないのが不満です。
そこが感動に至らなかった理由かもしれません。

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ウィルスミス出てるのビミョーなの多いなー。

これも、もしかして？という予感はあったけど、
なんとなく泣けるかな〜？という期待もあって観てみました。

結論としては
何が言いたいのかよくわからない。
でも、どうやら感動させたいようだ。
という感じ。

序盤から半分以上が説明も無く進んで行くので、
ちょっと観る気が失せてしまう。

終盤にやっとすべてがわかるようになってましたが、
序盤の超退屈な展開にすでにグッタリ＆眠いんで
集中力は途切れ・・・・。

なんだか、良心より自己中のほうが丸出しに見えちゃって
感動できなかった。。。。
しかも過去の過ちと関係ないところで償ってますよねー？？？

それに、クラゲ毒で自殺した人間の臓器とか角膜とか使っていいのかい？？？？

評価７８点(１００点満点)
異色の感動作品と言ったらいいのだろうか、妙にミステリアスな作りに凝り過ぎて折角の感動がストレートに伝わってこないように思うのだが、ストーリーそのものがいかにも映画の世界という仕上がりになっているので、これも一つの手法と考えればいたしかたのないところか。「神は７日で世界を創り、俺は７秒で人生を壊した」という冒頭のセリフと行動にどう結びついてゆくのかという興味をもたせるようにしてあるのだが、いかにもそれらし過ぎる。
ダンという男となにやら謎めいた「計画」について話あったり、クレーマーのような電話をかけて担当者を罵ったり、スペイン女に家をプレゼントしたり、このベン・トーマスという男、ただの税金徴収員ではない、果たして何者なのかとまるで難解なミステリードラマのような展開。共通している事は「いい人」かどうかを確認している様子、そしてようやく全てがつながって「７つの贈り物」の全貌が明らかになってくる。過去に自分の不注意で婚約者と７人の命を奪う事故をひきおこしたベン(ウイル・スミス)にとって７つの贈り物は贖罪の意味でもあったのだろうが、事故で命を落とした人の遺族ではなく他の７人の「いい人」に人生が変るような贈り物をすることが正なのだろうか。この辺りは宗教感にもよるものだろう。
エミリー(ロザリオ・ドーソン)と恋に落ち、最後の贈り物を決意するあたりは部分的に感動させられるシーンも多い。でも全体的にひねり過ぎという感は否めない。