二重誘拐

「THE CLEARING」という原題をどう訳したら「二重誘拐」になるんだ？
内容を見ずに邦題つけた？
一人しか誘拐されてないから、二重になってないよね。
邦題つけるなら「清算」って直訳した方がほうがまだマシだな。

邦題の酷さを忘れたとしても、内容も酷い。
見せ場がどこにもない。
誘拐中のハイキングシーンよりも、
誘拐計画を企てるデフォーの行動の方が映像化したら面白かったんじゃないかと思う。

妻との愛も中途半端な描き方だったなぁ。

他の方も書かれていますが、これのどこが「二重誘拐」？
サスペンスとかじゃないですね〜。
しかも、主演はＲ・レッドフォードでもウィレム・デフォーでもなく、ヘレン・ミレンだと思った（彼女の演技、いいです）。
まあ、３名のベテラン俳優の渋い演技でもっているような映画。
でも、なんだか邦題からイメージしてるものとの落差が大きくと、終わった後、かなり消化不良でした。

それにしても、Ｒ・レッドフォードは高齢になってもあまり老け役しませんね〜。今回も初老の役だったし・・・。
ウィレム・デフォーの演技は、「顔」だけで緊張感があって好きです（いつも思うけど）。
でも、彼を生かしきれてない役が多いと思うこのごろ・・・。

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たまたまテレビで放映されたので、予備知識なく出演している俳優がすごいという理由だけで見てみました。

いろいろな意味で期待が裏切られる作品です。
まずタイトルから想像されるようなサスペンス色はかなり薄いです。
そしてなぜ「二重誘拐」というタイトルがつけられたのかいくら考えてもわかりません。
多分ラスト近くで明かされる犯罪の種明かしからくるのかな（「二重にだましていた」という意味で）とも思いますが、それなら二重なんていう言葉よりももっとぴったりな言葉があると思います。まあ全くネタばれにならないタイトルという意味では良いタイトルなのかもしれませんが・・・（皮肉屋になってる。すいません）

見所としては他のレビュアーの方も書かれておりましたが、ヘレン・ミレンです。
ロバート・レッドフォードもウィレム・デフォーも勿論きちんと仕事をこなしておりますが、この映画の主役はヘレン・ミレンですね。


以下ネタばれです。
この映画をこれから見る方は絶対にネタばれは読まないほうが良いです。面白さは半減どころかなくなります。


私にとって始め意外に思ったのは、ヘレン・ミレン扮するアイリーンはロバード・レッドフォード扮するウェインが誘拐されても、それほど悲しんでいる姿には見えないことでした。
一番の心配事は夫の命であるはずなのに、アイリーンにとっては夫の命よりも夫に愛されているかどうかの方が大事なように見えるのです。
序盤で明らかにされる愛人の存在。
愛人宅におしかけ愛人と話した後、ＦＢＩ捜査官に向かってアイリーンは言います。
「私は夫を愛している。彼女は崇拝している」のだと。
ウェインは妻も愛人も両方の存在が必要な男でした。
このことはアイリーンはウェインの性格からよく理解しているのです。でも頭でわかっていても感情ではついていかない。
男は愛の種類が違うというでしょう。でも女にとってはそんなに都合の良い話はないのです。
どちらをより愛しているのか？優劣があるはずだと思うのです。
そしてもし妻である自分の方が劣ってしまっているのなら、今までの自分はなんだったのだろうと、自分の過去や存在までもが否定されたようにも感じられるのです。
裏に潜む感情は夫への愛だけではない複雑な感情。

アイリーンを傍から見ていると私には非常に違和感がありました。夫が誘拐されたなら、私ならもっともっと悲しい。あんなに冷静な態度はとれない。ましてや夫が死んでしまったりしたら、ずっと涙はとまらず、なかなか笑ったりできないと思う。
だからラスト、ウェインの愛を知り、微笑むアイリーンはとっても美しかったけど、私なら笑えない。ますます泣いちゃうんじゃないかしら。
私もアイリーンのようにあと二十年位したらアイリーンの感情がわかるようになるのかもしれません。

おっとこいつはだまされた！！何が『二重誘拐』なんだよ(｀´）

この思わせぶりな邦題つけたやつはいったい誰だ！？まったくもって合ってないよ、このタイトル・・・。

サスペンス系で、タイトルが二重誘拐。ちょっとは期待しちゃうじゃない・・・。

期待はずれというか、とにかく何もかもが間違ってる映画だね。

“サスペンス”でもなければ、“二重誘拐”でもない。

普通誘拐ものって、犯人と捜査官（ＦＢＩ等）の駆け引きやら、心理描写に重点置いて、ドキドキさせたり、どうなるんだろうとか、最後にどんでん返しでわっ！っとかを期待するじゃん！

この映画にはそのどれもない。。。新しいスタイルの誘拐ものと言えば、聞こえはいいが、なんせ退屈なんだわ〜これが。。。

犯人と被害者のどうでもいいようなくだらん会話、被害者家族の鬼気迫らないやりとり。。。

どこを取ってみても盛り上がりに欠ける内容ですわぁ〜。

唯一盛り上がったのは被害者が犯人の一瞬の隙をついて逃げ、犯人との追いかけっこの場面。

それもあっという間に捕まってしまったので、ほんの５分ぐらいでしょうか^_^;

だいたい、この犯人の誘拐の動機もよくわからんし、結末も何じゃそれ？

って感じで、何が言いたいのやらさっぱりちんぷんかんぷんな映画。。。

皆さん、うさんくさい邦題にはご用心ですよ！！

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二重誘拐　《ネタバレ》

誘拐された当人はその日のうちに・・・・。
でも、家族はそれを知らないまま、何日もの間苦しみ続ける。
脅迫状が届くのは、５日めくらいじゃないでしょうか。
家族の苦悶と、まだ終わってない一日とが交錯してして描かれる。
その「時間の断層」を楽しむ映画。好みの酒をちびちびなめながら。

ちょっとした仕掛けのある映画で悲劇を味わう。
もちろん誘拐って残酷で卑劣な犯罪だとか世の中は遊びではないという、いわずもがなのことを十二分にわきまえた常識人として。
決して興奮したり、とげとげしい気持ちになったりしてはいけません。