アパートメント

生まれ変わったらモニカベルッチになりたい。本作も美しすぎました。
個性的な馬ずらのヴァンサンカッセルにはもったいないよなあ・・。
フランスの俳優でハンサムな人見たことない。顔が濃すぎてよくわかんないや。
思ってたより、ストーリーが二転三転たてこんでるし、後半からの展開が意外や意外だし、目が離せなくなりました。
ラストもほんとびっくりでした。
序盤、お店で電話をかけている女性とのすれ違いから物語は始まります。
あのとき、普通に再会できていたら物語はハッピーエンドなんですが・・人生とは不思議なめぐりあわせをして歯車を狂わせます。
ロマーヌポーランジェもコケティッシュでフレンチロリータって感じで、モニカと対照的になんともチャーミング。
昔ロマーヌポーランジェ主演の「ミナ」という映画があって大好きだったのですが、ツタヤさんには置いていないようで残念です。
ミステリー・サスペンス色が強いのですが、恋愛ものとしても、かなりの秀作だと思います。
運命の人だと思った人も、それを上回る魅力をもった人が現れれば、とたんに色あせてしまう。
理屈ではなく好きになってしまう、恋愛の不条理なところが良く描かれていて切なくなりました。

なんやかんやで三回ほど鑑賞しました。
観る前はB級の恋愛ものかと思っていたのですが、意外にもしっかりとした出来で
フランスの近年のサスペンスのなかでも、なかなか秀作ではないかと思います。

最初、鑑賞したときはヴァンサンとモニカがハラハラさせながらも
結局は結ばれる映画と勝手に思っていたので
ラストで「あれれ〜」と肩透かしをくらったように感じてしまった。
(プライベートでは、二人はこの映画をきっかけに結婚したんですよね？)

しかし、二度目に観たとき、見目麗しいモニカより
なにかアンバランスなロマーヌのほうに目がいくようになり
三度目、ファッションやインテリアチェックとともに観てみたら
「この映画の主役はロマーヌだよな・・・」という
素朴なことに気づきました(←遅い)。
で、ロマーヌ演じるアリス視点で観てみると、一回目に観たときと全然違う映画のように感じまして、「なんと、切ないお話だ〜」となってしまった。

最初に「おや？」としか思わなかった空港のラストシーン、
フィアンセと再会して抱き合うマックス(ヴァンサン)に向かって涙を堪えながら微笑んでいるアリスの健気さが胸にせまりました。

この映画は結婚を事前に控えたマックスのアバンチュールととると
「あ〜、まったく・・・」という映画で終わってしまうけど、
(実際、いちばん美味しい目にあったのはヴァンサンでは・・・)
アリスの報われない恋のお話と思って観ると全然違ったものになるかも。

それにしても、リザやアリスの立場で観てみると(特に女性のかた)、
「コラー」とマックスを怒りたくなりませんか？(笑)

アリスに誠実な友人(ジャン・フィリップ・エコフェ)より、いいかげんなマックスのほうが愛されてしまうという理不尽さというか、まぁビジュアル的にしょうがないのかなぁ(あの俳優さん、「なまいきシャルロット」でシャルロット・ゲンズブールにもふられてましたよね。「いい人」で利用されて終わってしまう役どころが多いのか。。。)

しっかし、マックスは、その後、なにごともなかったように日本に出張に行くのでしょうか。
(いや、フィアンセに勘ぐられるでしょうね。。。)

冒頭シーンから、ヴァンドーム広場の宝石商で三つの指輪(マックスにかかわる三人の女性をそれぞれ象徴している)の前で
「どれにも決められないなあ・・・」なんて優柔普段だから。。。

馬顔のマックスがモテモテなことより、
わたしにとっては、あんな仕事適当そうなマックスが商社マンとして成功したっていうのがいちばんの謎でした(笑)

ピアジェの時計にスーツ姿で、かっきり横分け、いかにも成功した男って感じのヴァンサンより、回想シーンに出てくるモジャモジャ頭でラフなセーター姿、作家志望のヴァンサンのほうがしっくりするかな？

モニカ・ベルッチも美しかったのですが、わたしは観るたびにロマーヌ・ボーランジェが魅力的に思いました。ファッションもお部屋の感じもかわいかったです。
(やや、露出趣味？って感じもありましたけどね)

ロマーヌはこれの前にディカプリオと「太陽と月に背向いて」や「ミナ」(これ、好きだったわー)をやって、その後、あんまり見かけなくなったな、と思っていたら
フランスではコンスタンスに映画やテレビには出てました。日本に出演作があんまし来ないだけなんですね。。。ここのレビューみても人気なさそうだし(笑)。

ヴァンサン、いかつい体に似合わず甘い声で、大きな子供みたいなキャラはよかったです。モニカとダンスを踊るシーンの無邪気な笑顔は演技とは思えません(笑)。

あとからわかる展開にそ〜だったのか〜〜なんて感心しましたが、マックスの判断、まちがってません？？あれ〜〜っ！そち？？ってかんじでした。おかしいな〜

オレがこの映画を好きなのは、（1）きれいな女優をきれいに撮っている　（2）カメラ・ワークがきれい　（3）ストーリーをわかりづらくしてあり、興味をそそられる（ただ、余りにもズタズタの編集でヤリスギ感も・・）等の理由からです。
二回も借りてしまった、今度観たくなったら買ってしまうと思う。

冒頭部分の歌（英語）のわかる人には、さほど難しい話でもないかも知れない

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お気に入りの一本、やっとレンタルリリースで嬉しい！

　二人のリザ（ついでに美人妻）の間で幻惑される
ヴァンサン・カッセル。モテまくりですなぁ。
いつもの彼らしくもなく、アクション皆無で優男して
るわけですけど、スーツ姿も意外にハマる。魅力的！
（雪の中すっぽかされてベソかく時の顔はデカい）

　消えた恋人の幻影を求めて勝手に他人のアパルトマンに
入り込む辺り、警察に突き出されても文句言えないはず
ですが、そんな展開はナシ。淡々とした、でも薬に浮か
されたような不思議なムードに包まれた物語です。

　運命は誰を選ぶのか、いや選びたかったのか？
赤い女性靴のフェティシズムや情事の窃視・妄想など、
おフランスらしい幕切れとエピソードの数々。

　モニカ・ベルッチが本当に美しい!!!　
まさに「イタリアの宝石」。
　一方、ロマーヌ・ボーランジェはどうなんだろうなぁ。
ベルッチの半身という設定かもしれないけど、安い女っぽい
設定が、どうも幻の恋人にはちょっと合わないような気が・・・
ファンの方ごめんなさい。

　個人的にはヴァンサン・カッセルを観るための作品です。
結末にはなんかちょっとモヤモヤ感あり。でも
再見するとその時々で印象が変わりそうな気もする、
そんなアムールの香りに満ちた映画です。　是非ご覧あれ。