駅馬車 / ジョン・ウェイン
駅馬車
/ジョン・フォード
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(30)
解説・ストーリー
1880年代の西部を舞台に、様々な人物模様を乗せたまま、アリゾナからニューメキシコへと疾走する一台の駅馬車を描いたジョン・フォードの痛快西部劇。医者、商売女、酒商人、銀行頭取、大佐夫人、賭博師、保安官、御者、それにお尋ね者のリンゴオ・キッドを加えた8人の道行きを、短い場面やセンテンスに凝縮させた脚本の巧みさ。そして、クライマックス、ダイナミックかつスピーディに展開されるアパッチの襲撃シーンの凄さを語るのに、今さら付け加えるべき言葉はない、全映画史に燦然と輝く娯楽映画の金字塔である。どこを切り取っても名場面、それがその証明だ。酔いどれ医師に扮したT・ミッチェルはアカデミー助演男優賞を受けた(オスカーは他に作・編曲部門にも与えられた)。
1880年代の西部を舞台に、様々な人物模様を乗せたまま、アリゾナからニューメキシコへと疾走する一台の駅馬車を描いたジョン・フォードの痛快西部劇。医者、商売女、酒商人、銀行頭取、大佐夫人、賭博師、保安官、御者、それにお尋ね者のリンゴオ・キッドを加えた8人の道行きを、短い場面やセンテンスに凝縮させた脚本の巧みさ。そして、クライマックス、ダイナミックかつスピーディに展開されるアパッチの襲撃シーンの凄さを語るのに、今さら付け加えるべき言葉はない、全映画史に燦然と輝く娯楽映画の金字塔である。どこを切り取っても名場面、それがその証明だ。酔いどれ医師に扮したT・ミッチェルはアカデミー助演男優賞を受けた(オスカーは他に作・編曲部門にも与えられた)。
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「駅馬車」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
1880年代の西部を舞台に、様々な人物模様を乗せたまま、アリゾナからニューメキシコへと疾走する一台の駅馬車を描いたジョン・フォードの痛快西部劇。医者、商売女、酒商人、銀行頭取、大佐夫人、賭博師、保安官、御者、それにお尋ね者のリンゴオ・キッドを加えた8人の道行きを、短い場面やセンテンスに凝縮させた脚本の巧みさ。そして、クライマックス、ダイナミックかつスピーディに展開されるアパッチの襲撃シーンの凄さを語るのに、今さら付け加えるべき言葉はない、全映画史に燦然と輝く娯楽映画の金字塔である。どこを切り取っても名場面、それがその証明だ。酔いどれ医師に扮したT・ミッチェルはアカデミー助演男優賞を受けた(オスカーは他に作・編曲部門にも与えられた)。
「駅馬車」 の作品情報
「駅馬車」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
世界名作映画全集 24 駅馬車の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
99分 |
日本語・英語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DMIP5985 |
2005年01月26日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
7枚
|
0人
|
0人
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世界名作映画全集 24 駅馬車の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
99分 |
日本語・英語 |
1:ドルビーデジタル/モノラル/英語
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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DMIP5985 |
2005年01月26日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:30件
(「名作過ぎて面白く無い」……)
確か、子供の頃、日曜洋画劇場でだったか、観た記憶がある。
淀川さんの力強く感慨深げな解説が記憶の片隅に残っている、ような気がするのだが、なにぶん随分昔のお話で断言できる程の自信も無い。
(淀川さんだから「日曜」って思い込みかも、ってのはどっちでもいいのだが。)
仮にそれが水野さんだろうが荻さんだろうが、この名作を絶賛しない評論家がいるはずは無く、かけだし洋画ファンはŢVの前で正座し、フムフムと分かったような気分で拝聴したものなのだ。
しかし「なんでインディアン(←この表現は可?)が一方的に悪者ねん」とつっぱった反抗期ヒネクレ娘の感覚が後をひき、今に至るまで再見を避けていたきらいがある。
この度お題にならなければこののち一生観ずに終わっていたかも、と思うと、これも何かの縁なのだろうか。
「名作」の定義があるとすれば、「時代を超えて評価される」のがそのひとつかも知れない。
偶然出会う個性的な登場人物の人間模様と、彼らに芽生える連帯感。
銃撃戦、アクション、疾走する駅馬車のスピード感とスリリングなガンファイト。
絵に描いたような、お約束のハッピーエンド。
今となれば特段な目新しさも奇抜さも無いが、80年近く前の作品なのに全く古さを感じないどころか、新鮮味さえおぼえるのには驚く。
奇をてらわない正攻法の堂々たる演出の「力」だろうか、ストレートに心に響くものがあった。
子供心にわだかまっていた先住民への偏見も、同じ白人同士の「それ」も、さらりと描かれているのに好感が持てた。
娼婦を見下す貴婦人の心の変化を、むきつけな言葉や態度では無く、僅かな表情で表現する巧みとその説得力が印象的。
大仰な偽善を感じさせないのが、古臭くない一因かも知れない。
そして何より、美しい画。
埃っぽい荒野も、低いアングルと光と影のコントラストで、絵画の如くになり得るのだ。
久し振りに「素直」に観られた一本でした。
(この期に及んで「名作過ぎて面白く無い」と言ってしまいたい衝動に駆られつつ………。)
(ykk1976さんの映画会・第68回)
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モーション・ピクチュア!
投稿日:2016/05/15
レビュアー:さっちゃん
自分の提案したお題をレヴューする映画界の日が休日というのは久々です。いやぁ、提案しておいて、いまさらですが堪能しました。改めて西部劇が好きなんだなと再認識したところです。
オープニングタイトルの駅馬車、騎兵隊、インディアン(現在であれば「アメリカ先住民」という表現が適切だとは知っていますが、どうも、この映画ではしっくりこないのでご容赦願いたい。)の映像に、それぞれを象徴する音楽を被せて、物語の主要な集団を、ここで紹介しているのではないかと思います。
フォード監督の演出か脚本が巧みなのか、99分という尺の中に、駅馬車に乗り合わせた乗員、乗客の人間模様、西部の風景、アパッチ族の襲撃、敵討ちの決闘と西部劇の要素(最初のそれは西部劇に限りませんが)を投げ込んで、凡庸な監督なら詰め込みすぎという評価を受けること必至の物語を、過不足なくまとめ上げた腕前はさすがです。
主演のジョン・ウェインは本作がスターへの階段のきっかけになったようですが、他の登場人物もなかなかに魅力あるキャラクターであります。まず、アカデミー助演男優賞を受賞したブーン医師役のトーマス・ミッチェル。医師でありながら、いつも酔いどれて、警句や詩を口にする陽気な男。しかし、騎兵隊大尉の夫を訪ねて来た婦人ルーシー(ルイーズ・プラット)の危機に際しては、医師としての矜持を見せる一面も持つ奥の深い人物です。
そして、ギャンブラーのハットフィールド(ジョン・キャラダイン)。元々は上流階級の出らしいが、どういう理由でか賭博で世過ぎをする身に堕ちた南部人であります。気障な優男と見えて銃の腕は確からしい。南部紳士としての誇りだけは忘れたくない一面もあり、陰のあるキャラクターです。
それ以外のキャラクターも、堅物の保安官のラストの粋な計らいとか、始終、愚痴ばかりこぼしている御者バックとか、面白い人物が配置されていて、一種のグランドホテル形式とも思えます。
そういった人間模様に対して西部の風景が、映画のもう一つの魅力になっております。ただ、駅馬車が走っているだけの画でさえ、モニュメントバレーの奇岩と空の雲が排されただけで一幅の絵になっております。道なき道を越え、駅馬車は目的地のローズバーグへ向かいます。アパッチ族の襲撃の危険がある中をローズバーグへ向かう理由は、冒頭で乗り合わせた人々を丁寧に描くことによって観客にも納得できるようになっております。
そして、クライマックスのアパッチ族の襲撃ですが、これが活動写真だと言わんばかりのダイナミックなスタントとカメラによって疾走感たっぷりに描かれております。追われる駅馬車とアパッチの馬を正面から撮った映像があるかと思うと、走る馬車や馬と並んで移動しながらの流し撮り(動画の場合もこの表現でいいのだろうか?)、また、通り過ぎる馬車や馬を地面の下から見上げるアングルでの撮影といった様々なアングルを駆使して動きを捉えた映像は見事です。
そして、映像に一層の迫力を加えているのが、スタントの技術でしょう。有名なヤキマ・カヌートの馬車から2度のジャンプで先頭の馬に飛び乗るシーンはいうにや及ばず、撃たれて落馬するアパッチ族の戦士、中には足に手綱が絡まって、そのまま引きずられていくという、かなり高度なスタントが駆使されていると思うのです。
このクライマックスに対して、ローズバーグに着いて、仇のブラマー兄弟との対決に臨むリンゴーの映像は”動”に対する”静”だと見ました。夜の町、光と影の中、互いに近づいていくリンゴーとブラマー兄弟、そして、ライフルを発砲して伏せたリンゴーの姿を映した直後、場面は切り替わって銃声を聞き顔を伏せるダラス、続いて酒場に入ってくる兄弟の長兄ルークという演出の巧妙さ。まったく脱帽です。
そして、全てが終わった後の保安官の意外な(観客にとっては、ある程度読めた展開だとは思いますが。)行動。大団円。と、まぁ、娯楽西部劇の王道にして傑作だと思います。
さて、西部劇ということで皆様には予想通りだと思いますが”趣味の時間”へとなだれ込ませていただきます。まず、これ以降、ウェインを象徴する存在となったウィンチェスター・ライフルですが、ループレバーの付いたM92であります。時代的にはM73なのですが、この当時でも骨董品となっていたと思われ、ほとんど出てきません。
次に拳銃は西部劇の定番、コルト・ピースメーカーですが、ハットフィールドが、アパッチ族の襲撃で弾薬が尽き、もはやこれまでとルーシーに向けるのがS&Wナンバー2、龍馬の拳銃と言えば分かる方もいらっしゃるかもしれません。あと、アパッチの一人がスプリングフィールド・トラップドア・カービンを使っていました。騎兵隊も使っている強力な軍用銃です。
(ykk1976さんの映画界 第68回)
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淀川さん、やっぱりいいもんはいいのかもしれん
この原題『stagecoach』を「駅馬車」とタイトルをつけ宣伝している映画ということは
知っていました。
今となってはそれ以外のタイトルを思いつかないくらいの、不朽の名作と言われています。
この映画が最近よくあるような現代をそのままカタカナにしたような映画タイトルそのままだったら、こんなに感動しなかったかもしれないです。昔の映画の醍醐味は直訳とも少し違う、だけど映画の真髄を言い当てた邦題にあるかもしれません。
私自身が映画の魅力にはまり始めた10代後半にはすでに西部劇は今の現状の日本の時代劇より見かけなくなっていました。
そのせいか、イーストウッドが出ている以外の映画はあまりみたことなく、実はジョン・ウェインも初めてです。
敷居の高いこの作品でしたが、なかなかどうしてかなりひきこまれました。
いろんな事情を抱えた駅馬車に乗りあう人々の群像劇的な人間ドラマはもちろん、アパッチ襲撃のスリルと言ったら・・・CG映画に慣れているわたしですら、ドキドキ。
やはり技術の進歩で可能性や面白さが広がると思われる映画というエンターテインメントでも、変わらない魅力というのは確かにあると言わざるを得ません。
わたしにはよくわからないけど、やはり演出、脚本、演じる俳優の魅力にはかなわないのかもしれません。
それにしても、群像劇の映画っておもしろいものが多いと思うのは、素人の浅はかさかしら。
本来なら、星五つをつけたいところなのですが・・・、男性としての魅力をジョン・ウェイン演じるリンゴ・キッドに男性としての魅力を感じ得なかったので、星半分減らしてしまいました。
男性の好みで映画の評価をするなんて、おこがましいかしら。
淀川さんにしかられるかしら。
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駅馬車の中はアメリカの縮図
投稿日:2013/12/12
レビュアー:港のマリー
でしょうかね。
ヨーロッパかぶれの上流階級を気取った男女(大佐夫人と賭博師に身を持ち崩した判事の息子)、ブルジョアジー(銀行頭取)、プチブル(ウイスキーのセールスマン)、保安官(権力の末端)、御者(プロレタリアート)、娼婦とお尋ね者と飲んだくれの医者(社会からのはみ出し者)。
一台の馬車に乗り合わせた、社会的立場の異なる面々が、ときに反目し合いながらも、最後は協力して(ちゃんと多数決で決めています)共通の外敵アパッチ族をしりぞけて目的地に達する。
途中まで護衛してくれた騎兵隊はいったん消えますが、いざという時にはラッパの音も高らかに救援に駆けつける。戦う民主主義国家アメリカの姿そのものだと思います。
でも、本作がとても痛快なのは、社会から排除されようとしていた三人、お尋ね者(ジョン・ウェイン)と娼婦と酔いどれ医者が大活躍するところです。
ああさすがアメリカ、民主主義だなあ、銃が下克上を可能にし、銃が身分に関係なく男の誇りを保障するのだ。ただし、先住民と黒人、有色人種を除いて。
まあ1939年の映画だから先住民が悪者になるのはしかたがない。でもフォードの映画ではなぜかインディアンが精悍で美しく、ついジェロニモ頑張れ、とか応援してしまいます。
などと理屈はこねてみましたが、映画としては文句なく傑作です。力強くて躍動感にあふれ、人情味豊かでユーモアもあって見た後おおらかな気分になれます。
アパッチの襲撃シーンはレールを敷いて撮影したそうですが、画面が揺れることなく疾走する馬たちの姿を生き生きとダイナミックにとらえています。人も必死ですが馬も命がけで走っていることが伝わってきます。いのちのこもった映像ですね。
「動く」という映画の特徴をこれほどまですばらしく見せてくれる映画もないと思いますが、枠で区切るという特徴も生かしています。戸口の枠の中にジョン・ウェインが立って向こうからやってくるダラスの逃げ道をふさぐようにして求愛するとか、最後の決闘も枠を生かした構図ではないでしょうか。
もうひとつ枠で区切ることのできない無限の存在を、無限な感じを保ったまま見せてくれる技量も天才的だと思います。つまり、空の撮り方ですね。雲がわく西部の広い広い空。
最初にジョン・ウェインが登場するシーン、あれ、「めまいショット」と見まごうばかりにドラマチックでした。
黒澤明が傾倒したことは有名ですが、案外スピルバーグあたりもこれを勉強したのではと、感じてしまったのですが。
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フォード監督92本目の作品にして大傑作。
投稿日:2013/05/23
レビュアー:趣味は洋画
J・フォード監督92本目の作品にして、活劇としての映画の面白さを今なお余すところなく伝える傑作。
アパッチの攻撃をかわしつつ駅馬車が疾走するシーンのスタントマンは、のちにウィリアム・ワイラーの59年「ベン・ハー」の戦車競争シーンでもスタントを務めることになる、ヤキマ・カヌートであり、その迫力は現在でも語り草になっている。
恋や憎悪、義理、人情が複雑に絡まり合う様々な人生模様の描き分けも実に見事で、西部劇のみならず、あらゆるタイプのアクション映画を語るうえで欠かせない作品である。
そしてこれ一本で国民的スター、ジョン・ウェインの人気を不動のものにした映画としても忘れることができない作品だ。
登場人物を紹介するだけでも楽しい。
駅馬車の御者バック(アンディ・ディヴァイン)は大男だが臆病。 ヴァージニアから来たルシー・マロリー(ルイーズ・プラット)は軍隊にいる夫のもとへいく身重の若妻。 そのルシーに惹かれる大賭博師のハットフィールド(ジョン・キャラダイン)。
飲んだくれ医師のブーン(トーマス・ミッチェル)。 カンサスにいる妻子のもとへ帰る途中のピーコック(ドナルド・ミーク)はウィスキーの行商人。 新開地を流れ歩く酒場女のダラス(クレア・トレヴァー)。
銀行家ゲートウッド(バートン・チャーチル)。 騎兵隊の中尉ブランシャール(ティム・ホルト)。 警察部長カーリー(ジョージ・バンクロフト)。 殺人犯ブラマー(トム・タイラー)。 そしてリンゴー・キッド(J・ウェイン)である。
1939年の作品だが、まったく古さを感じさせず、何度観ても新鮮そのものである。小生には、昨今のCG作品よりはよっぽどいい。
65年にゴードン・ダグラス監督で、86年にテッド・ポスト監督でリメイク作品が製作されているが、勿論、本作の出来には遠く及ばない。
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ユーザーレビュー
(「名作過ぎて面白く無い」……)
投稿日
2016/05/15
レビュアー
まりこ
確か、子供の頃、日曜洋画劇場でだったか、観た記憶がある。
淀川さんの力強く感慨深げな解説が記憶の片隅に残っている、ような気がするのだが、なにぶん随分昔のお話で断言できる程の自信も無い。
(淀川さんだから「日曜」って思い込みかも、ってのはどっちでもいいのだが。)
仮にそれが水野さんだろうが荻さんだろうが、この名作を絶賛しない評論家がいるはずは無く、かけだし洋画ファンはŢVの前で正座し、フムフムと分かったような気分で拝聴したものなのだ。
しかし「なんでインディアン(←この表現は可?)が一方的に悪者ねん」とつっぱった反抗期ヒネクレ娘の感覚が後をひき、今に至るまで再見を避けていたきらいがある。
この度お題にならなければこののち一生観ずに終わっていたかも、と思うと、これも何かの縁なのだろうか。
「名作」の定義があるとすれば、「時代を超えて評価される」のがそのひとつかも知れない。
偶然出会う個性的な登場人物の人間模様と、彼らに芽生える連帯感。
銃撃戦、アクション、疾走する駅馬車のスピード感とスリリングなガンファイト。
絵に描いたような、お約束のハッピーエンド。
今となれば特段な目新しさも奇抜さも無いが、80年近く前の作品なのに全く古さを感じないどころか、新鮮味さえおぼえるのには驚く。
奇をてらわない正攻法の堂々たる演出の「力」だろうか、ストレートに心に響くものがあった。
子供心にわだかまっていた先住民への偏見も、同じ白人同士の「それ」も、さらりと描かれているのに好感が持てた。
娼婦を見下す貴婦人の心の変化を、むきつけな言葉や態度では無く、僅かな表情で表現する巧みとその説得力が印象的。
大仰な偽善を感じさせないのが、古臭くない一因かも知れない。
そして何より、美しい画。
埃っぽい荒野も、低いアングルと光と影のコントラストで、絵画の如くになり得るのだ。
久し振りに「素直」に観られた一本でした。
(この期に及んで「名作過ぎて面白く無い」と言ってしまいたい衝動に駆られつつ………。)
(ykk1976さんの映画会・第68回)
モーション・ピクチュア!
投稿日
2016/05/15
レビュアー
さっちゃん
自分の提案したお題をレヴューする映画界の日が休日というのは久々です。いやぁ、提案しておいて、いまさらですが堪能しました。改めて西部劇が好きなんだなと再認識したところです。
オープニングタイトルの駅馬車、騎兵隊、インディアン(現在であれば「アメリカ先住民」という表現が適切だとは知っていますが、どうも、この映画ではしっくりこないのでご容赦願いたい。)の映像に、それぞれを象徴する音楽を被せて、物語の主要な集団を、ここで紹介しているのではないかと思います。
フォード監督の演出か脚本が巧みなのか、99分という尺の中に、駅馬車に乗り合わせた乗員、乗客の人間模様、西部の風景、アパッチ族の襲撃、敵討ちの決闘と西部劇の要素(最初のそれは西部劇に限りませんが)を投げ込んで、凡庸な監督なら詰め込みすぎという評価を受けること必至の物語を、過不足なくまとめ上げた腕前はさすがです。
主演のジョン・ウェインは本作がスターへの階段のきっかけになったようですが、他の登場人物もなかなかに魅力あるキャラクターであります。まず、アカデミー助演男優賞を受賞したブーン医師役のトーマス・ミッチェル。医師でありながら、いつも酔いどれて、警句や詩を口にする陽気な男。しかし、騎兵隊大尉の夫を訪ねて来た婦人ルーシー(ルイーズ・プラット)の危機に際しては、医師としての矜持を見せる一面も持つ奥の深い人物です。
そして、ギャンブラーのハットフィールド(ジョン・キャラダイン)。元々は上流階級の出らしいが、どういう理由でか賭博で世過ぎをする身に堕ちた南部人であります。気障な優男と見えて銃の腕は確からしい。南部紳士としての誇りだけは忘れたくない一面もあり、陰のあるキャラクターです。
それ以外のキャラクターも、堅物の保安官のラストの粋な計らいとか、始終、愚痴ばかりこぼしている御者バックとか、面白い人物が配置されていて、一種のグランドホテル形式とも思えます。
そういった人間模様に対して西部の風景が、映画のもう一つの魅力になっております。ただ、駅馬車が走っているだけの画でさえ、モニュメントバレーの奇岩と空の雲が排されただけで一幅の絵になっております。道なき道を越え、駅馬車は目的地のローズバーグへ向かいます。アパッチ族の襲撃の危険がある中をローズバーグへ向かう理由は、冒頭で乗り合わせた人々を丁寧に描くことによって観客にも納得できるようになっております。
そして、クライマックスのアパッチ族の襲撃ですが、これが活動写真だと言わんばかりのダイナミックなスタントとカメラによって疾走感たっぷりに描かれております。追われる駅馬車とアパッチの馬を正面から撮った映像があるかと思うと、走る馬車や馬と並んで移動しながらの流し撮り(動画の場合もこの表現でいいのだろうか?)、また、通り過ぎる馬車や馬を地面の下から見上げるアングルでの撮影といった様々なアングルを駆使して動きを捉えた映像は見事です。
そして、映像に一層の迫力を加えているのが、スタントの技術でしょう。有名なヤキマ・カヌートの馬車から2度のジャンプで先頭の馬に飛び乗るシーンはいうにや及ばず、撃たれて落馬するアパッチ族の戦士、中には足に手綱が絡まって、そのまま引きずられていくという、かなり高度なスタントが駆使されていると思うのです。
このクライマックスに対して、ローズバーグに着いて、仇のブラマー兄弟との対決に臨むリンゴーの映像は”動”に対する”静”だと見ました。夜の町、光と影の中、互いに近づいていくリンゴーとブラマー兄弟、そして、ライフルを発砲して伏せたリンゴーの姿を映した直後、場面は切り替わって銃声を聞き顔を伏せるダラス、続いて酒場に入ってくる兄弟の長兄ルークという演出の巧妙さ。まったく脱帽です。
そして、全てが終わった後の保安官の意外な(観客にとっては、ある程度読めた展開だとは思いますが。)行動。大団円。と、まぁ、娯楽西部劇の王道にして傑作だと思います。
さて、西部劇ということで皆様には予想通りだと思いますが”趣味の時間”へとなだれ込ませていただきます。まず、これ以降、ウェインを象徴する存在となったウィンチェスター・ライフルですが、ループレバーの付いたM92であります。時代的にはM73なのですが、この当時でも骨董品となっていたと思われ、ほとんど出てきません。
次に拳銃は西部劇の定番、コルト・ピースメーカーですが、ハットフィールドが、アパッチ族の襲撃で弾薬が尽き、もはやこれまでとルーシーに向けるのがS&Wナンバー2、龍馬の拳銃と言えば分かる方もいらっしゃるかもしれません。あと、アパッチの一人がスプリングフィールド・トラップドア・カービンを使っていました。騎兵隊も使っている強力な軍用銃です。
(ykk1976さんの映画界 第68回)
淀川さん、やっぱりいいもんはいいのかもしれん
投稿日
2016/05/21
レビュアー
ykk1976
この原題『stagecoach』を「駅馬車」とタイトルをつけ宣伝している映画ということは
知っていました。
今となってはそれ以外のタイトルを思いつかないくらいの、不朽の名作と言われています。
この映画が最近よくあるような現代をそのままカタカナにしたような映画タイトルそのままだったら、こんなに感動しなかったかもしれないです。昔の映画の醍醐味は直訳とも少し違う、だけど映画の真髄を言い当てた邦題にあるかもしれません。
私自身が映画の魅力にはまり始めた10代後半にはすでに西部劇は今の現状の日本の時代劇より見かけなくなっていました。
そのせいか、イーストウッドが出ている以外の映画はあまりみたことなく、実はジョン・ウェインも初めてです。
敷居の高いこの作品でしたが、なかなかどうしてかなりひきこまれました。
いろんな事情を抱えた駅馬車に乗りあう人々の群像劇的な人間ドラマはもちろん、アパッチ襲撃のスリルと言ったら・・・CG映画に慣れているわたしですら、ドキドキ。
やはり技術の進歩で可能性や面白さが広がると思われる映画というエンターテインメントでも、変わらない魅力というのは確かにあると言わざるを得ません。
わたしにはよくわからないけど、やはり演出、脚本、演じる俳優の魅力にはかなわないのかもしれません。
それにしても、群像劇の映画っておもしろいものが多いと思うのは、素人の浅はかさかしら。
本来なら、星五つをつけたいところなのですが・・・、男性としての魅力をジョン・ウェイン演じるリンゴ・キッドに男性としての魅力を感じ得なかったので、星半分減らしてしまいました。
男性の好みで映画の評価をするなんて、おこがましいかしら。
淀川さんにしかられるかしら。
駅馬車の中はアメリカの縮図
投稿日
2013/12/12
レビュアー
港のマリー
でしょうかね。
ヨーロッパかぶれの上流階級を気取った男女(大佐夫人と賭博師に身を持ち崩した判事の息子)、ブルジョアジー(銀行頭取)、プチブル(ウイスキーのセールスマン)、保安官(権力の末端)、御者(プロレタリアート)、娼婦とお尋ね者と飲んだくれの医者(社会からのはみ出し者)。
一台の馬車に乗り合わせた、社会的立場の異なる面々が、ときに反目し合いながらも、最後は協力して(ちゃんと多数決で決めています)共通の外敵アパッチ族をしりぞけて目的地に達する。
途中まで護衛してくれた騎兵隊はいったん消えますが、いざという時にはラッパの音も高らかに救援に駆けつける。戦う民主主義国家アメリカの姿そのものだと思います。
でも、本作がとても痛快なのは、社会から排除されようとしていた三人、お尋ね者(ジョン・ウェイン)と娼婦と酔いどれ医者が大活躍するところです。
ああさすがアメリカ、民主主義だなあ、銃が下克上を可能にし、銃が身分に関係なく男の誇りを保障するのだ。ただし、先住民と黒人、有色人種を除いて。
まあ1939年の映画だから先住民が悪者になるのはしかたがない。でもフォードの映画ではなぜかインディアンが精悍で美しく、ついジェロニモ頑張れ、とか応援してしまいます。
などと理屈はこねてみましたが、映画としては文句なく傑作です。力強くて躍動感にあふれ、人情味豊かでユーモアもあって見た後おおらかな気分になれます。
アパッチの襲撃シーンはレールを敷いて撮影したそうですが、画面が揺れることなく疾走する馬たちの姿を生き生きとダイナミックにとらえています。人も必死ですが馬も命がけで走っていることが伝わってきます。いのちのこもった映像ですね。
「動く」という映画の特徴をこれほどまですばらしく見せてくれる映画もないと思いますが、枠で区切るという特徴も生かしています。戸口の枠の中にジョン・ウェインが立って向こうからやってくるダラスの逃げ道をふさぐようにして求愛するとか、最後の決闘も枠を生かした構図ではないでしょうか。
もうひとつ枠で区切ることのできない無限の存在を、無限な感じを保ったまま見せてくれる技量も天才的だと思います。つまり、空の撮り方ですね。雲がわく西部の広い広い空。
最初にジョン・ウェインが登場するシーン、あれ、「めまいショット」と見まごうばかりにドラマチックでした。
黒澤明が傾倒したことは有名ですが、案外スピルバーグあたりもこれを勉強したのではと、感じてしまったのですが。
フォード監督92本目の作品にして大傑作。
投稿日
2013/05/23
レビュアー
趣味は洋画
J・フォード監督92本目の作品にして、活劇としての映画の面白さを今なお余すところなく伝える傑作。
アパッチの攻撃をかわしつつ駅馬車が疾走するシーンのスタントマンは、のちにウィリアム・ワイラーの59年「ベン・ハー」の戦車競争シーンでもスタントを務めることになる、ヤキマ・カヌートであり、その迫力は現在でも語り草になっている。
恋や憎悪、義理、人情が複雑に絡まり合う様々な人生模様の描き分けも実に見事で、西部劇のみならず、あらゆるタイプのアクション映画を語るうえで欠かせない作品である。
そしてこれ一本で国民的スター、ジョン・ウェインの人気を不動のものにした映画としても忘れることができない作品だ。
登場人物を紹介するだけでも楽しい。
駅馬車の御者バック(アンディ・ディヴァイン)は大男だが臆病。 ヴァージニアから来たルシー・マロリー(ルイーズ・プラット)は軍隊にいる夫のもとへいく身重の若妻。 そのルシーに惹かれる大賭博師のハットフィールド(ジョン・キャラダイン)。
飲んだくれ医師のブーン(トーマス・ミッチェル)。 カンサスにいる妻子のもとへ帰る途中のピーコック(ドナルド・ミーク)はウィスキーの行商人。 新開地を流れ歩く酒場女のダラス(クレア・トレヴァー)。
銀行家ゲートウッド(バートン・チャーチル)。 騎兵隊の中尉ブランシャール(ティム・ホルト)。 警察部長カーリー(ジョージ・バンクロフト)。 殺人犯ブラマー(トム・タイラー)。 そしてリンゴー・キッド(J・ウェイン)である。
1939年の作品だが、まったく古さを感じさせず、何度観ても新鮮そのものである。小生には、昨今のCG作品よりはよっぽどいい。
65年にゴードン・ダグラス監督で、86年にテッド・ポスト監督でリメイク作品が製作されているが、勿論、本作の出来には遠く及ばない。
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