インターステラー

この魅力を正確に、万人に伝えるのは難しい…
「相対性理論による時間速度」を題材にした映画は、あんまり記憶に無い。
一番有名なのは「あの惑星」だろうけど…

「インターステラー」は間違いなく、このジャンルの最高傑作だと思う！
なかなかの感動大作！
見事な伏線、やられちゃいました(T_T)

ただ、この「相対性理論による時間速度」について、ほとんど説明がない。
せっかく、主人公に子供がいるのだから、観客にも上手く説明することは出来たと思うが…
なので、ココが理解できないと、最後まで色々「？」が付いて回り、
単なるご都合展開に見えてしまうかもしれない…。

この作品に関わらず、鑑賞前に 予備知識をどの程度持ってみるかで、作品の印象は大きく変わる。
私は予備知識がほとんどない状態で観たので、より作品を堪能することが出来たが、
先に書いたように、ちょっと知っておいた方が楽しめる人も多いと思う。

物語の冒頭、アメリカの田舎町、風景的には90年代くらいの印象で日常が語られる。
しかし、上空には無人の偵察機が飛んでいたりするが、アメリカも中国も軍隊は無く、
太陽電池？で、永久飛行をしているだけだと説明されたり…
アポロ計画は、ソ連に対するプロパガンダで、実際には月面着陸は無かったとされたり、
ほのかに未来の話なんだなぁと分かる。
さらに、謎の砂嵐や農作物に蔓延する疫病などの異常事態も頻繁に起こり、
末期的なムードもあるが、一般人は事の重大さを知らされてない。
人類は滅亡の危機に瀕していた。が、具体的に なんでそうなったのかなどの説明は無し。

元・宇宙飛行士の主人公クーパー（マシュー・マコノヒー）が、NASAの秘密基地を発見した辺りから、急にSF色が強くなる。
人類が移住する惑星を探すメンバーに急に抜擢されるなど、都合良すぎ感は否めないが、
娘の交流を深い物にするために、前半は農夫として過ごてるんだなぁと納得することにする。

娘を絶望させないために「人類の危機」を説明しないまま宇宙に旅立つクーパー。
先遣隊として旅立った恋人に会いたい物理学者・アメリア（アン・ハサウェイ）
それらとは別の先遣隊として、ある惑星に一人たどり着いたマン博士（マッド・デイモン）
この3人の葛藤が実に見事に入り乱れ、群像劇としても楽しめる。

地球と宇宙との風景の対比も分かりやすく、面白い。

本作の一番の名優は、なんといってもロボットのターズ。
これまで観た どのロボットとも違い、ユーモアにあふれ、デザイン的にも驚きでいっぱい。

クーパーの娘・マーフは、
幼少期と大人期でイメージが変わりすぎて、個人的にはチョット残念。

クリストファー・ノーランですからそんなに映画はうまくないし、ちょっと馬鹿っぽいんですけど。
泣かされましたよ。
いや『２００１年』とか『コンタクト』とかどうでもいいんです。
宇宙人？だかはなんだとか、あの本棚のウラ世界はなんじゃいとかも、どうでもいいんです。
ちょっとだけいると何十年もたっちゃうとかいう時間の流れの話とか相対性理論とか、どうでもいいんです。
無責任なマイケル・ケインとか凛々しいアン・ハサウェイとか壊れたマット・デイモンとか少し存在意義の「？」なケイシー・アフレックとかもどうでもいいんです。
つまりね、この映画は最強（最凶）レベルの父娘モノってことですよ！！！　中二のひとり娘のいる僕が泣かないわけがないでしょうが……（ぜいぜい）。
娘を置いて旅に出てっちゃうってとこまでは、まあ数多ある戦争映画でもなんでも同じです。
でもなんだかわかんない存在になって戻ってきちゃう。
実はそこのところのネタバレ・真相明かしな部分もどうでもいいんです。
何でもいいから戻ってきちゃった、だけど会えないってとこに、もうぼろぼろです。
……と思ってたら、ラスト・・・・・・・うーん、それあり？　とちょっと微妙な気持ちになりましたけど。
ジェシカ・チャステインも好きですけど、少女時代のマッケンジー・フォイがとても素晴らしいと思います。
泣かされたので、６５点。

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　砂嵐が襲ってくるのが恒例となっている未来で農作物とか育たなくて、砂漠化、食糧不足が深刻化なアメリカ。
　昔はNASAのパイロットだった農家で働く主人公は、偶然、政府の地球脱出計画を知ってしまって、愛する娘や息子と別れて、めっちゃ長いプロジェクトに参加していく。

　2時間50分の大作で、圧倒的な映像美で引っ張る映画でした。そして、ガッツリと【2001年宇宙の旅】のオマージュを受け入れているのが面白かったです

　前半はじっくりと主人公一家の生活が描かれていきます。娘さんはポルターガイスト現象に悩まされていて、主人公に訴えるけど相手にされない。
　もうずっと前から計画されていて先にミッションを行った科学者たちの移住の候補の星へと向かうミッションが始まりますが、乗組員が他にもいたりしてそれまでほとんど描かれていなかったので、正直名前すらわからず、何の専門家とかわからず何の目的で乗り込んでるのかわからない間にハプニングに巻き込まれちゃったりして。全くプロに見えなくて失笑してしまいました。

　そして科学者たちは実は……。という真相があきらかになって人類を残すために行動を開始して、主人公がブラックホールに飲み込まれて5次元だかに入っていくというガッツリと【2001年宇宙の旅】。
　そこで人類が解ききれなかった生き残りの方程式を解いて娘に時計の秒針を使って……。のシークエンスも飛躍しすぎてついていけなかったです。作ってる人たちは頭がいいんだな、というのは伝わってきました。

　映像の作り込みとか違う世界を並行で描く編集とかの作り込みは凄くてそれを見られただけで満足でした。
　けれど、どうして農家の主人公が大事なミッションのパイロットに選ばれたのか?　NASAに他に人材がいなかったのかな?　とかばかり気になる映画でした。

この作品は Blu-ray DL (片面2層) 46.0GBです。

理論もよくわからないし、アルマゲドンの方が楽しめました。