ミッドナイト・イン・パリ / キャシー・ベイツ
ミッドナイト・イン・パリ
/ウディ・アレン
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(92)
解説・ストーリー
本国アメリカではウディ・アレン監督作としては最大ヒットとなったチャーミングなファンタジー・コメディ。ハリウッドで脚本の仕事をする作家志望のアメリカ人男性が、婚約者とともに向かったパリで居場所をなくし、真夜中にひとり街を彷徨っていたところ、ヘミングウェイやフィッツジェラルド、ピカソといった伝説の作家や芸術家たちが集う憧れの1920年代パリに迷い込み、幻想的で魅惑的な時間を過ごすさまを、ノスタルジックかつロマンティックに綴る。主演は「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」のオーウェン・ウィルソン。共演にレイチェル・マクアダムス、マリオン・コティヤール、キャシー・ベイツ。また、フランス大統領夫人カーラ・ブルーニの出演も話題に。
本国アメリカではウディ・アレン監督作としては最大ヒットとなったチャーミングなファンタジー・コメディ。ハリウッドで脚本の仕事をする作家志望のアメリカ人男性が、婚約者とともに向かったパリで居場所をなくし、真夜中にひとり街を彷徨っていたところ、ヘミングウェイやフィッツジェラルド、ピカソといった伝説の作家や芸術家たちが集う憧れの1920年代パリに迷い込み、幻想的で魅惑的な時間を過ごすさまを、ノスタルジックかつロマンティックに綴る。主演は「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」のオーウェン・ウィルソン。共演にレイチェル・マクアダムス、マリオン・コティヤール、キャシー・ベイツ。また、フランス大統領夫人カーラ・ブルーニの出演も話題に。
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「ミッドナイト・イン・パリ」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
本国アメリカではウディ・アレン監督作としては最大ヒットとなったチャーミングなファンタジー・コメディ。ハリウッドで脚本の仕事をする作家志望のアメリカ人男性が、婚約者とともに向かったパリで居場所をなくし、真夜中にひとり街を彷徨っていたところ、ヘミングウェイやフィッツジェラルド、ピカソといった伝説の作家や芸術家たちが集う憧れの1920年代パリに迷い込み、幻想的で魅惑的な時間を過ごすさまを、ノスタルジックかつロマンティックに綴る。主演は「マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと」のオーウェン・ウィルソン。共演にレイチェル・マクアダムス、マリオン・コティヤール、キャシー・ベイツ。また、フランス大統領夫人カーラ・ブルーニの出演も話題に。
「ミッドナイト・イン・パリ」 の作品情報
「ミッドナイト・イン・パリ」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
ミッドナイト・イン・パリの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
94分 |
日本語 |
英・仏:ドルビーデジタルステレオ、日:ドルビーデジタルステレオ |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
DABR4300 |
2012年11月16日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
90枚
|
5人
|
7人
|
英・仏:ドルビーデジタルステレオ、日:ドルビーデジタルステレオ
ミッドナイト・イン・パリの詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
94分 |
日本語 |
英・仏:ドルビーデジタルステレオ、日:ドルビーデジタルステレオ |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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DABR4300 |
2012年11月16日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
90枚
|
5人
|
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英・仏:ドルビーデジタルステレオ、日:ドルビーデジタルステレオ
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ユーザーレビュー:92件
アレンの分身はオーウェン・ウィルソンとは?!
アカデミー脚本賞を受賞し、ウディ・アレン作品としては、全米で最大のヒットを記録したファンタジック・コメディです。
ある日、パリの夜の街を一人ぶらついていたギル(オーウェン・ウィルソン)は、深夜の鐘と同時に走って来た旧型プジョーに招き入れられ、いつの間にか社交クラブへ。真夜中に迷い込むのは、彼にとっての黄金期、1920年代の芸術家たちが生きているパリにタイムスリップしてしまいます。
ジャン・コクトー主催のパーティーで、コール・ポーターがピアノと歌を披露し、そこでフィッツジェラルド夫妻と出会い、ヘミングウェイに引合わされるという展開は、もはやファンタジーなのですが、芸術の都パリとは、彼らが織り成すとりとめのないシャレた会話が、似合う街なのかもしれません。そこに登場する人たちは、史実の有名な人たちなのでしょうが、半分ぐらいしか分かりませんでした。もっと知っていたら、会話も楽しめたのかもしれませんね。
その中に登場するアドリアナを演じるマリオン・コティヤールが、素敵です。ピカソの愛人で、モディリアニとも交際していたという彼女にギルは魅了されてしまいます。
コンプレックスを感じているギルにとっては、この時代が現実逃避の世界で憧れの時代と場所だったのかもしれませんが、アドリアナにとっては、1920年は現在であり、ドガやゴーギャンのいた1890年代に憧れということになるのかもしれません。
アドリアナに、現実を直視する大切さと決して満たされない人生の皮肉の両方を教えてもらいます。
ギルは、過去の偉大な人たち、フィッツジェラルドに作家のあり方を傲慢に語ってもらったり、ガートルード・スタイン女史は、ジルの処女小説の批判を快諾など、彼らから金言を授けられます。彼らと接する中で、自身を見詰め直していきます。
ファンタジックな世界で彷徨いながら、幸せを探す主人公の現実を直視するひねりが効いた脚本が中々良いです。
ギルの人生ストーリーは、落ち着くところに落ち着いて、素敵なスタートラインに立ったような印象がするラストシーンでした。
流行のタイムスリップを使いながらも、ティーパーティー運動の事に触れてみたり、アメリカ人のフランス感をそれとなく出演者に語らせていたりと、シニカルなところは、ウディ・アレンらしいです。
パリの素敵な町並みと1920年代の誰もが自由で芸術を語り合う雰囲気と豪華キャストを楽しみました。
このレビューは気に入りましたか?
30人の会員が気に入ったと投稿しています
2012年ベスト1
冒頭延々と流れるパリの風景は、少し黄ばんだ古い絵葉書のよう。
パリが大好き。特に雨に濡れたパリが好き。脚本家として成功したアメリカでの生活を捨ててでも、この街で暮らしてみたい。
主人公ギル(オーエン・ウィルソン)は、婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス)、その両親と共に訪れた憧れの街でそう強く願う。しかし、現実主義者のイネズは、ギルのそんな気持ちを全く理解しようとしない。
夜のパリをひとり散策するギルは、1台の車に乗り込むが、着いた先はなんと彼が「ゴールデンエイジ」と憧れてやまない、1920年代のパリだった!!
大好きな「カイロの紫のバラ」の別バージョンのような展開に、胸躍らせて観ました。
ギルが真夜中のパリで出会う、1920年代の芸術家たち。
ヘミングウェイ、ピカソ、ブニュエル、ダリ(エイドリアン・ブロディ、笑いました。)。このあたりは私も知ってます。
フィッツジェラルド夫妻にコール・ポーター、T.S.エリオット。この辺は名前くらいしか知りません。
キャシー・ベイツ演じるガートルード・スタインなんて全く知りませんでした。
観る人のインテリ度が試されるようなところが、批評家たちの優越感をくすぐったのが、好評価の理由だったのかもしれません。
夜な夜な憧れの1920年代に繰り出すうち、ギルは美しいピカソの愛人アドリアナ(マリオン・コティヤール)に恋をしてしまう。
自分が生きるのと違う時代への憧憬。ギルにとっては素晴らしい時代でも、その時代を生きる人にとっては必ずしもそうではないというところがせつないです。
「カイロの紫のバラ」の主人公と同じく、元の時代に戻るギルですが、こちらの作品では自分と価値観を同じくする人との出会いを用意してくれているところに、ウディ・アレンの老練さを見たような気がしました。
まるで監督自身の分身であるかのようなオーエン・ウィルソンの話し方が、アレンそっくりなのがおかしかったです。
このレビューは気に入りましたか?
19人の会員が気に入ったと投稿しています
ダリに爆笑したので大満足です(え?)
ウディ・アレン御大の作品なので、今回も映画館に観に行きました!
なんとなくカイロの紫のバラの雰囲気がある(雰囲気だけ)「ミッドナイトインパリ」です!
うん!とりあえず、ダリに爆笑したので大満足です(え?)
自嘲を繰り返して自虐コメディで笑わせといて、
自己否定に終止するかと思いきや、
最後はあっさり自分の中途半端な立ち位置を肯定するという、
そのキュートな着地の仕方にもメロメロです←
大いに笑いつつも、大いに反省させられて、
最後は「精神が安定する位置でバランスをとったらええやん♪」
っつーやわらかな肯定に救われましたがな←
これが20歳ぐらいの監督ならばこの着地は受け入れられないけど、
ウディ・アレン御大がこの着地をしたんなら全然OKですね♪
内容は、基本的にはいつもの自嘲的自己分析コメディです♪
自分が嫌い
自分と同じようなヤツも嫌い
でも結局自分が好き!
という諦めの肯定映画です(←なんつー説明だ)
「柔軟なタイムトラベル」を取り入れて、
有名な作家や芸術家のキャラいじりで笑わせてつつ、
ギャップ(変化)と普遍性を見せることで、テーマを浮かび上がらせるという形。
さらっと肩の力を抜いた演出で、こんなにも楽しい映画を撮れるWアレンが好きです♪
※アレン、ポランスキー、イーストウッド、ベッケル、映画監督は65歳以上からですね!
ちなみに、1920年代の作家、画家、映画監督、芸術家などがたくさん出てきますので、
その辺りの造詣が深い方が楽しめると思います!
自分は名前を知ってる程度の知識しかないけど、それでもブニュエルやダリは爆笑しました♪
まぁ知識があればあるほどブルーになる皮肉も込められてるんで良し悪しですが←
勿論オススメです!
個人的満足度 83点!
オススメ度 80点!
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11人の会員が気に入ったと投稿しています
おとなのディズニー映画
投稿日:2014/06/12
レビュアー:港のマリー
いや決してけなしているのではなく、粋な仕方で楽しませ幸せな気分にさせてくれた映画でした。
ル・シネマみたいなところで女友達と見て、帰りにイチョウ並木に面したカフェで美味しいスイーツを味わいながら話が弾み、そのあとJTBへ寄ってパリ旅行の予約をする。
なんて、流れにしたいですね、もっと若くてお金があったら。
始めのうちはセレブ(を自認している人々)のだらだらした会話がうっとおしく感じたのですが、主人公がタイムスリップするあたりからワクワクしてきて完全にウッディ・アレンの術中にはまりました。
綺羅星ごとき芸術家たちが集った20年代のパリはさながらテーマパーク(ディズニーランドとかユニバーサルスタジオジャパンとか)、絶妙のタイミングで次々と登場するヘミングウェイやフィッツジェラルド、ダリ、ピカソたちは人気キャラクターといった扱いです。さすがにミッキーマウスを例には引けないけれど。マン・レイと組んだブニュエルは面白かったなあ。この20年代とマチスやゴーギャンのいた19世紀末、パリのベルエポック時代と、テーマパークを二種類用意しているのもサービス精神たっぷりです。
それぞれ偉大な芸術家で研究すれば奥は深いのでしょうが、本作では観客の抱く「イメージ」として消費されていて、それでいいんだ、という潔いまでの通俗に徹したスタンスです。知識人ぶるのは野暮だよとアレンはどこまでも軽やかです。
タイムスリップして太宰治が山崎冨栄と肩を並べて歩き、夏目漱石の通夜で芥川龍之介が受付を手伝っているところを実際に目にしたら、私もギル以上に興奮してしまいますね。自分でもあきれるほど俗っぽいのですが、だからこそこの映画をぞんぶんに楽しめました。
そして特筆すべきはアメリカからやって来た「お上りさん」に対してパリの人々が親切で優しいこと。ルーブルの女性学芸員とか骨董市の女性店主とか、すぐさまギルに好意をいだく。私の卒業した高校の唯一の有名人である岸恵子先輩はパリの人は意地悪だとエッセイに書いていましたが。
昔も今もパリでアメリカ人が活躍しモテモテであるように描いたことも大ヒットの原因でしょうか。
感心したのは20年代のシーンの妖しい美しさ。すべて夜であるわけですが陰影深く濃やかで空気まで様々な匂いを含んで重そう。ビロードやシルクの美しさは薄暗い照明のもとで映えるのですね。マリオン・コティヤールはソフトフォーカスで撮っているのかしら。夢見るようにロマンティック&ノスタルジック。
ギルが現代に帰って、現実の婚約者やその両親とのギクシャクとした関係が繰り広げられる場面になると、やたらに白く明るく奥行のないホテルの部屋、カメラのとらえる人物の言動は単調で粗っぽい。
20年代テーマパークとの差を際立たせており上手いものだと思いました。
憧れの時代とは、既にのちの歴史の展開を知っている後世の人間が、勝手な思い込みも交えて構成した虚像で、その憧れの時代をリアルタイムで生きている人間、とくに芸術家たちにはまた別の憧れの時代があったんだ、とギルが悟るところはよかったです。今現在の自分の現実を手探りで生きるほかありませんね。
それでも雨のパリ、滲む灯火、濡れた歩道を、フランス女性とともに歩いていくラストのギルの姿には、今このときを美しくすごそうというロマンティシズムが感じられました。ほんのり甘い後味、満足です。
このレビューは気に入りましたか?
10人の会員が気に入ったと投稿しています
あなたのゴールデンエイジはいつ?
『人生万歳!』のボリス・イェルニコフはその偏屈ジイサンぶりで、ウディ・アレンの分身として認識できましたが、
いやはやオーウェン・ウィルソン?!。
好きな俳優さんのひとりではあるけれど、今世紀で一番びっくりしたキャスティングでした。
でも、悪くないです。しかもこの映画はまだまだ恋に現役の容姿じゃないといけないから、よくよく考えるとオーウェンがベスト。
オーウェン演じるギル・ペンダーはハリウッドでは売れっ子脚本家。しかし、おもしろい最高傑作続出と言われながらも、人々の記憶に残らない昨今の映画事情に、
うんざりしており、作家として渾身の作品を描いている途中です。
そんな中、彼は裕福な婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス←これは、本当にベストキャスティング。こんなやな女が最高に似合います)と一緒に、
イネスの両親のビジネスと合わせてパリに訪れます。
いかにも、ザ・アメリカンで、アメリカ以外の価値観を排除する彼らと、パリの良さを満喫し、20年代の雨のパリが最高だというギルは彼らの中で浮き、
ある夜ひとりクラッシックカーに招き入れられ、あるパーティへ向かうのです。
インテリで自身の考えを語りまくるというウディ映画でよく見るキャラクターであるギル・ベンダーですが、
オーウェン自身はこれっぽっちもインテリに見えない容姿のおかげで、程よく中和されていていいですね。
ギルが迷い込むゴールデンエイジには、驚くほどたくさんの有名人が登場しますが、彼らを立てつつも、j彼らの懐にするりと入り込み自分の居場所を作るギルに本当にぴったりです。
やな女イネズはともかく、ピカソ(マルシャル・ディ・フォンゾ・ボー)や
アーネスト・ヘミングウェイ(コリー・ストール←ヘミングウェイ自身を大好きなので、彼が演じてうれしかったです。本人もこういう風にかっこよかったはず)を翻弄したアドリアナ(マリアン・コティアール)や、
美術館の案内人(カーラ・ブルーニ←サルコジ仏大統領夫人。モデルとして歌手としても超有名)や現代のフランス娘ガブリエル(レア・セドゥ)も、みなさん美しかったですね。眼福です。
まあ、存在感ではガートルート・スタインを演じたキャシー・ベイツがひとり勝ちでしたが(男子では、ダリを演じたエイドリアン・ブロディが最高)。
最近、日本では『三丁目の夕日』などの映画がヒットし、昭和30年代がゴールデンエイジのような扱いです。
これから伸び盛りを迎える日本のほんの入り口さしかかったあの時代に何かを感じる方が多いようです。残念ながら、昭和の黄昏期に生まれた私にはそれほどでもありません。
ゴールデンエイジがバブルの人もいるでしょうが、あれが黄金時代(金の時代ではあったけれど)ではあまりに夢がありません。
ウディ・アレン自身にとっても、20年代パリがゴールデンエイジなんでしょう。
オープニングとラストのあまりにも美しいパリの風景に並々ならぬ愛情を感じます。
ウディにしては、万人に万事わかりやすい映画でしたが、説明臭さが抜けて、とってもすっきりしています。
年齢を重ねるほど研ぎ澄まされていくものなんでしょう。大好きな映画のひとつになりました。何度も見返してしまいそうです。
わたしにとってのゴールデンエイジはいつでしょう。
もしかして、今わたしはゴールデンエイジを生きているのでしょうか。
このレビューは気に入りましたか?
9人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
アレンの分身はオーウェン・ウィルソンとは?!
投稿日
2012/10/25
レビュアー
ミルクチョコ
アカデミー脚本賞を受賞し、ウディ・アレン作品としては、全米で最大のヒットを記録したファンタジック・コメディです。
ある日、パリの夜の街を一人ぶらついていたギル(オーウェン・ウィルソン)は、深夜の鐘と同時に走って来た旧型プジョーに招き入れられ、いつの間にか社交クラブへ。真夜中に迷い込むのは、彼にとっての黄金期、1920年代の芸術家たちが生きているパリにタイムスリップしてしまいます。
ジャン・コクトー主催のパーティーで、コール・ポーターがピアノと歌を披露し、そこでフィッツジェラルド夫妻と出会い、ヘミングウェイに引合わされるという展開は、もはやファンタジーなのですが、芸術の都パリとは、彼らが織り成すとりとめのないシャレた会話が、似合う街なのかもしれません。そこに登場する人たちは、史実の有名な人たちなのでしょうが、半分ぐらいしか分かりませんでした。もっと知っていたら、会話も楽しめたのかもしれませんね。
その中に登場するアドリアナを演じるマリオン・コティヤールが、素敵です。ピカソの愛人で、モディリアニとも交際していたという彼女にギルは魅了されてしまいます。
コンプレックスを感じているギルにとっては、この時代が現実逃避の世界で憧れの時代と場所だったのかもしれませんが、アドリアナにとっては、1920年は現在であり、ドガやゴーギャンのいた1890年代に憧れということになるのかもしれません。
アドリアナに、現実を直視する大切さと決して満たされない人生の皮肉の両方を教えてもらいます。
ギルは、過去の偉大な人たち、フィッツジェラルドに作家のあり方を傲慢に語ってもらったり、ガートルード・スタイン女史は、ジルの処女小説の批判を快諾など、彼らから金言を授けられます。彼らと接する中で、自身を見詰め直していきます。
ファンタジックな世界で彷徨いながら、幸せを探す主人公の現実を直視するひねりが効いた脚本が中々良いです。
ギルの人生ストーリーは、落ち着くところに落ち着いて、素敵なスタートラインに立ったような印象がするラストシーンでした。
流行のタイムスリップを使いながらも、ティーパーティー運動の事に触れてみたり、アメリカ人のフランス感をそれとなく出演者に語らせていたりと、シニカルなところは、ウディ・アレンらしいです。
パリの素敵な町並みと1920年代の誰もが自由で芸術を語り合う雰囲気と豪華キャストを楽しみました。
2012年ベスト1
投稿日
2012/11/04
レビュアー
パープルローズ
冒頭延々と流れるパリの風景は、少し黄ばんだ古い絵葉書のよう。
パリが大好き。特に雨に濡れたパリが好き。脚本家として成功したアメリカでの生活を捨ててでも、この街で暮らしてみたい。
主人公ギル(オーエン・ウィルソン)は、婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス)、その両親と共に訪れた憧れの街でそう強く願う。しかし、現実主義者のイネズは、ギルのそんな気持ちを全く理解しようとしない。
夜のパリをひとり散策するギルは、1台の車に乗り込むが、着いた先はなんと彼が「ゴールデンエイジ」と憧れてやまない、1920年代のパリだった!!
大好きな「カイロの紫のバラ」の別バージョンのような展開に、胸躍らせて観ました。
ギルが真夜中のパリで出会う、1920年代の芸術家たち。
ヘミングウェイ、ピカソ、ブニュエル、ダリ(エイドリアン・ブロディ、笑いました。)。このあたりは私も知ってます。
フィッツジェラルド夫妻にコール・ポーター、T.S.エリオット。この辺は名前くらいしか知りません。
キャシー・ベイツ演じるガートルード・スタインなんて全く知りませんでした。
観る人のインテリ度が試されるようなところが、批評家たちの優越感をくすぐったのが、好評価の理由だったのかもしれません。
夜な夜な憧れの1920年代に繰り出すうち、ギルは美しいピカソの愛人アドリアナ(マリオン・コティヤール)に恋をしてしまう。
自分が生きるのと違う時代への憧憬。ギルにとっては素晴らしい時代でも、その時代を生きる人にとっては必ずしもそうではないというところがせつないです。
「カイロの紫のバラ」の主人公と同じく、元の時代に戻るギルですが、こちらの作品では自分と価値観を同じくする人との出会いを用意してくれているところに、ウディ・アレンの老練さを見たような気がしました。
まるで監督自身の分身であるかのようなオーエン・ウィルソンの話し方が、アレンそっくりなのがおかしかったです。
ダリに爆笑したので大満足です(え?)
投稿日
2012/10/20
レビュアー
KASPAR
ウディ・アレン御大の作品なので、今回も映画館に観に行きました!
なんとなくカイロの紫のバラの雰囲気がある(雰囲気だけ)「ミッドナイトインパリ」です!
うん!とりあえず、ダリに爆笑したので大満足です(え?)
自嘲を繰り返して自虐コメディで笑わせといて、
自己否定に終止するかと思いきや、
最後はあっさり自分の中途半端な立ち位置を肯定するという、
そのキュートな着地の仕方にもメロメロです←
大いに笑いつつも、大いに反省させられて、
最後は「精神が安定する位置でバランスをとったらええやん♪」
っつーやわらかな肯定に救われましたがな←
これが20歳ぐらいの監督ならばこの着地は受け入れられないけど、
ウディ・アレン御大がこの着地をしたんなら全然OKですね♪
内容は、基本的にはいつもの自嘲的自己分析コメディです♪
自分が嫌い
自分と同じようなヤツも嫌い
でも結局自分が好き!
という諦めの肯定映画です(←なんつー説明だ)
「柔軟なタイムトラベル」を取り入れて、
有名な作家や芸術家のキャラいじりで笑わせてつつ、
ギャップ(変化)と普遍性を見せることで、テーマを浮かび上がらせるという形。
さらっと肩の力を抜いた演出で、こんなにも楽しい映画を撮れるWアレンが好きです♪
※アレン、ポランスキー、イーストウッド、ベッケル、映画監督は65歳以上からですね!
ちなみに、1920年代の作家、画家、映画監督、芸術家などがたくさん出てきますので、
その辺りの造詣が深い方が楽しめると思います!
自分は名前を知ってる程度の知識しかないけど、それでもブニュエルやダリは爆笑しました♪
まぁ知識があればあるほどブルーになる皮肉も込められてるんで良し悪しですが←
勿論オススメです!
個人的満足度 83点!
オススメ度 80点!
おとなのディズニー映画
投稿日
2014/06/12
レビュアー
港のマリー
いや決してけなしているのではなく、粋な仕方で楽しませ幸せな気分にさせてくれた映画でした。
ル・シネマみたいなところで女友達と見て、帰りにイチョウ並木に面したカフェで美味しいスイーツを味わいながら話が弾み、そのあとJTBへ寄ってパリ旅行の予約をする。
なんて、流れにしたいですね、もっと若くてお金があったら。
始めのうちはセレブ(を自認している人々)のだらだらした会話がうっとおしく感じたのですが、主人公がタイムスリップするあたりからワクワクしてきて完全にウッディ・アレンの術中にはまりました。
綺羅星ごとき芸術家たちが集った20年代のパリはさながらテーマパーク(ディズニーランドとかユニバーサルスタジオジャパンとか)、絶妙のタイミングで次々と登場するヘミングウェイやフィッツジェラルド、ダリ、ピカソたちは人気キャラクターといった扱いです。さすがにミッキーマウスを例には引けないけれど。マン・レイと組んだブニュエルは面白かったなあ。この20年代とマチスやゴーギャンのいた19世紀末、パリのベルエポック時代と、テーマパークを二種類用意しているのもサービス精神たっぷりです。
それぞれ偉大な芸術家で研究すれば奥は深いのでしょうが、本作では観客の抱く「イメージ」として消費されていて、それでいいんだ、という潔いまでの通俗に徹したスタンスです。知識人ぶるのは野暮だよとアレンはどこまでも軽やかです。
タイムスリップして太宰治が山崎冨栄と肩を並べて歩き、夏目漱石の通夜で芥川龍之介が受付を手伝っているところを実際に目にしたら、私もギル以上に興奮してしまいますね。自分でもあきれるほど俗っぽいのですが、だからこそこの映画をぞんぶんに楽しめました。
そして特筆すべきはアメリカからやって来た「お上りさん」に対してパリの人々が親切で優しいこと。ルーブルの女性学芸員とか骨董市の女性店主とか、すぐさまギルに好意をいだく。私の卒業した高校の唯一の有名人である岸恵子先輩はパリの人は意地悪だとエッセイに書いていましたが。
昔も今もパリでアメリカ人が活躍しモテモテであるように描いたことも大ヒットの原因でしょうか。
感心したのは20年代のシーンの妖しい美しさ。すべて夜であるわけですが陰影深く濃やかで空気まで様々な匂いを含んで重そう。ビロードやシルクの美しさは薄暗い照明のもとで映えるのですね。マリオン・コティヤールはソフトフォーカスで撮っているのかしら。夢見るようにロマンティック&ノスタルジック。
ギルが現代に帰って、現実の婚約者やその両親とのギクシャクとした関係が繰り広げられる場面になると、やたらに白く明るく奥行のないホテルの部屋、カメラのとらえる人物の言動は単調で粗っぽい。
20年代テーマパークとの差を際立たせており上手いものだと思いました。
憧れの時代とは、既にのちの歴史の展開を知っている後世の人間が、勝手な思い込みも交えて構成した虚像で、その憧れの時代をリアルタイムで生きている人間、とくに芸術家たちにはまた別の憧れの時代があったんだ、とギルが悟るところはよかったです。今現在の自分の現実を手探りで生きるほかありませんね。
それでも雨のパリ、滲む灯火、濡れた歩道を、フランス女性とともに歩いていくラストのギルの姿には、今このときを美しくすごそうというロマンティシズムが感じられました。ほんのり甘い後味、満足です。
あなたのゴールデンエイジはいつ?
投稿日
2013/02/10
レビュアー
ykk1976
『人生万歳!』のボリス・イェルニコフはその偏屈ジイサンぶりで、ウディ・アレンの分身として認識できましたが、
いやはやオーウェン・ウィルソン?!。
好きな俳優さんのひとりではあるけれど、今世紀で一番びっくりしたキャスティングでした。
でも、悪くないです。しかもこの映画はまだまだ恋に現役の容姿じゃないといけないから、よくよく考えるとオーウェンがベスト。
オーウェン演じるギル・ペンダーはハリウッドでは売れっ子脚本家。しかし、おもしろい最高傑作続出と言われながらも、人々の記憶に残らない昨今の映画事情に、
うんざりしており、作家として渾身の作品を描いている途中です。
そんな中、彼は裕福な婚約者イネズ(レイチェル・マクアダムス←これは、本当にベストキャスティング。こんなやな女が最高に似合います)と一緒に、
イネスの両親のビジネスと合わせてパリに訪れます。
いかにも、ザ・アメリカンで、アメリカ以外の価値観を排除する彼らと、パリの良さを満喫し、20年代の雨のパリが最高だというギルは彼らの中で浮き、
ある夜ひとりクラッシックカーに招き入れられ、あるパーティへ向かうのです。
インテリで自身の考えを語りまくるというウディ映画でよく見るキャラクターであるギル・ベンダーですが、
オーウェン自身はこれっぽっちもインテリに見えない容姿のおかげで、程よく中和されていていいですね。
ギルが迷い込むゴールデンエイジには、驚くほどたくさんの有名人が登場しますが、彼らを立てつつも、j彼らの懐にするりと入り込み自分の居場所を作るギルに本当にぴったりです。
やな女イネズはともかく、ピカソ(マルシャル・ディ・フォンゾ・ボー)や
アーネスト・ヘミングウェイ(コリー・ストール←ヘミングウェイ自身を大好きなので、彼が演じてうれしかったです。本人もこういう風にかっこよかったはず)を翻弄したアドリアナ(マリアン・コティアール)や、
美術館の案内人(カーラ・ブルーニ←サルコジ仏大統領夫人。モデルとして歌手としても超有名)や現代のフランス娘ガブリエル(レア・セドゥ)も、みなさん美しかったですね。眼福です。
まあ、存在感ではガートルート・スタインを演じたキャシー・ベイツがひとり勝ちでしたが(男子では、ダリを演じたエイドリアン・ブロディが最高)。
最近、日本では『三丁目の夕日』などの映画がヒットし、昭和30年代がゴールデンエイジのような扱いです。
これから伸び盛りを迎える日本のほんの入り口さしかかったあの時代に何かを感じる方が多いようです。残念ながら、昭和の黄昏期に生まれた私にはそれほどでもありません。
ゴールデンエイジがバブルの人もいるでしょうが、あれが黄金時代(金の時代ではあったけれど)ではあまりに夢がありません。
ウディ・アレン自身にとっても、20年代パリがゴールデンエイジなんでしょう。
オープニングとラストのあまりにも美しいパリの風景に並々ならぬ愛情を感じます。
ウディにしては、万人に万事わかりやすい映画でしたが、説明臭さが抜けて、とってもすっきりしています。
年齢を重ねるほど研ぎ澄まされていくものなんでしょう。大好きな映画のひとつになりました。何度も見返してしまいそうです。
わたしにとってのゴールデンエイジはいつでしょう。
もしかして、今わたしはゴールデンエイジを生きているのでしょうか。
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ミッドナイト・イン・パリ