ＰＥＡＣＥ　ＭＡＫＥＲ　鐵

このＤＶＤ「PEACE MAKER 鐵（クロガネ）―壱―」には、第壱話「桜」（23分）のみが収録されています。弐〜拾弐までは２話ずつ。最終巻の拾参がまた、第弐拾四話「鐵」のみという構成。
な〜にぃ〜？んじゃ、２話ずついれて、全12巻でもよかったんじゃん！…って、まぁ〜、色々と大人の事情があったんでしょうねぇ。

さて、本題。

原作は黒乃奈々絵先生の漫画。「月刊少年ガンガン」に「新撰組異聞PEACE MAKER」として連載された後、「月刊コミックブレイド」に続編の「PEACE MAKER 鐵」が連載されたという、こちらもまた大人の事情…。
アニメの方は、鉄之助がほとんど子供にしか見えないですから、どちらかというと「新撰組異聞PEACE MAKER」のイメージです。う〜ん。複雑ですね〜。

この第１話「桜」の中で気に入ったキャラは、鉄之助のお兄ちゃん＝辰之助（上田祐司さん）です。とても良識ある大人なんですが、無鉄砲な弟を心配するあまり、慌てて「お騒がせいたしました」ってとこを「おさがわせいたしました」なんて言っちゃう可愛い面もあります。（誰も突っ込まないんですけどね）

もちろん沖田総司（斎賀みつきさん）の、人を翻弄する美しさも、土方歳三（中田譲治さん）の、圧倒的な男っぽさも、お約束ながら、イ〜ですよん。
はぁ〜、中田譲治さんの声、シビレますね〜。お陰さまで、中田さん担当のギロロ伍長観たさに「超劇場版　ケロロ軍曹」もレンタルしちゃいました！

いや〜、何しろ「PEACE MAKER 鐵」は�@〜�Lまであるシリーズものですから、手を出そうかどうしようか迷ってたんですよ。で、とりあえず「壱」を観てみようと…。そしたら案の定、次が観たくなっちゃいました。

まだ１話ですから登場してない人物も多いですし、こうなったらその辺りも楽しみに観ていきたいと思います。
基本的に史実にそって展開する物語ですから、方向としては悲しい方面にいくんですよね〜。あ〜、何で観ちゃったかな〜！


☆キャラクター＆キャスト☆

市村鉄之助…小林由美子
沖田総司…斎賀みつき
土方歳三…中田譲治
市村辰之助…上田祐司
山崎 烝…櫻井孝宏
近藤 勇…土師孝也
永倉新八…山口勝平
原田左之助…乃村健次
北村 鈴…今井由香
市村龍之介…森川智之
サイゾー…高橋美佳子

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第弐話「志」第参話「紅」を収録しています。

この弐話、参話では鉄之助が新撰組の厳しさを改めて思い知ることを描いています。第弐話では壱話とは違い、漫画らしいシーンが描かれておりちょっとホッとしました。壱話のエンディングをそのまま引きずっていたら嫌だなぁと思っていたからです。しかし、辰之助は弟思いのいい兄貴ですよね（笑）。あんな弟を持つと落ち着いて生活なんかできないだろうなぁ〜？（笑）。鉄之助は土方の小姓を命じられますが、納得せずに監察方になると言いだし、山崎の足を引っ張ります。挙げ句の果てには山崎に「小姓の仕事一つ出来ずに他人の仕事に口出すな！」と怒られ、半端者の烙印を押されてしまいます。しかし、山崎の女装は綺麗すぎ（笑）。ところがその時、一人の少女がごろつき浪人にいちゃもんをつけられ困っており、それをよせばいいのに鉄之助が助けに入ります。沖田、原田、永倉が助けに入りますが沖田は浪人の一人を斬り殺します。鉄之助はそれに納得が出来ずに沖田の胸ぐらをつかみ怒りますが沖田の一言で自分が如何に半端者であったかに気が付き涙を流します。

つまり今回の弐もまだまだプロローグに過ぎず、物語はまだまだこれからって感じでした。私は原作を知らないのでこれからどうなるか興味津々です。絡まれていた少女は何者なのか？鉄之助はどうなるのか？ストーリーはどう展開していくのか？未だ出てきていないオリジナルキャラはいつ出てくるのか？楽しみはこれからです（笑）。

第４話「影」第５話「月」を収録している。
この巻で今まで登場していなかった新撰組のメンバーと敵キャラが登場する。新たに登場するメンバーは藤堂平助、斉藤一、山南敬助である。敵キャラとしては吉田稔麿、北村鈴、青城中将、布瑠部神実である。その他には紗夜が再登場し、第５話の終わりに「夕顔」が登場する。

これだけを見るとようやく物語が動き出すのかとも思うが、正直な所まだ動きは見せない。動き始めそうだという雰囲気は徐々に出あるが出始めてきている。今巻は主人公市村鉄之助の焦り、苦悩、ジレンマが描かれる。また鉄之助の父龍之介がどんな人だったかなども少しわかる。少しずつキャラの背景を描き始めている。敵キャラ（多分敵であろう）も登場し、今後、どう新撰組、ひいては鉄之助と絡んでくるかが楽しみな所である。

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鉄之助が言う。「腰の刀は武士の魂」。それがわかっているのなら前回刀商の店で大騒ぎしたのはなんだったのだろう。そして近藤局長に怪我をさせてシュンとして、「どんな罰でも受けます」。あの局中法度を知った今も、まるで廊下にバケツでも持って立つかのような気軽さである。で、黒飴の代金をハナに払わないの？お金もらってきてるのに？　そして今もまだ原田と永倉を「あいつら」呼ばわり。とんでもない大物の鉄之助なのであった。
ここへきてふと気づく。そうか、この作品は鉄之助の大物ぶりを楽しむアニメなのだ。いちいちお行儀に目くじらを立てるとつらくなるばかりなのだろう。しっかし、市村家の子孫や関係者の方はこれどう思うのかな〜・・・。
お使い編もしかり。副長の用を言い付かった自覚や責任感などまったくなし、「なんだただのお使いかよ」と気乗りせず、同行の兄をほったらかして鈴を追いかけ、道に迷ってしまう。
そして幕末の雄、坂本龍馬登場。ドレッドヘア（？）とやっぱりものすごく標準語ちっくな土佐弁を披露して下さる。声優はベテランの江原正士なんだけどね〜。＾＾；
ところでこの作品は、長州の人はぜんぜん訛りがない。そうなると薩摩もそうだったりして。
おまけはキャラクターコレクションＩＩ、「沖田総司」編。おまけではあるが、この作品の沖田の立ち位置が理解できるようになっている。私にとっては噴飯物だが。

原作は読んだことがありませんが新撰組を題材にしている漫画だということは以前から知っていました。今回、ＧＯＮＺＯがアニメーション制作を担当しているということで見てみました。期待通りの出来でしたね（＾○＾）。最近のアニメはテレビシリーズでもクオリティが高く嬉しい限りです。

オープニングの池田屋事変シーンには驚きました。原作を見たことがないので誰が主役かわからない状態だったのですが、だれが近藤でだれが沖田でということがすぐにわかりました。そして主人公らしき人物が「沖田さぁ〜ん！」と叫びます。このシーンには新撰組や長州藩士以外に何人か正体不明の人物も出ていました（原作を読んでいる人にはわかるのでしょうけど）。きっとこのシーンの意味が後でわかってくるんだろうなぁ〜？と勝手に解釈しましたが、このオープニングシーンには目が釘付けになってしまいました。嬉しい誤算です。

主人公は市村鉄之助。兄は辰之助。この名前を聞いてまたまた驚きました。この二人の名、実は実際に新撰組の平隊士の中に存在するのです。しかもこの漫画と同じく兄弟で。兄辰之助は鳥羽・伏見の戦いで負けた後、江戸に帰還後、脱走したと言われており、弟鉄之助は同じく鳥羽・伏見の戦いで敗れ江戸へ帰還後、函館で土方俊三附属の少年兵士となり、土方の命により函館を脱出し、土方の遺品を佐藤家に届けた人物なのです。その後、三年ほど佐藤家で食客となり、その後に西南戦争で西郷軍に加わって戦死したと言われています。この作品はこのエピソードを元に作られているのでしょうか？原作を知らないだけに本当に驚きました。

第壱話は鉄之助が新撰組に入隊するまでを描きます。っていうか入隊試験は合格だったのかな？近藤はＯＫしていたけど、土方はＮＧ出してたし（笑）。でも入隊しなければ話にならないからなぁ〜？（笑）。しかしこの作品に出てくる人物は格好良過ぎじゃないかなぁ〜？土方にしても沖田にしても左之助にしてもね（＾＾ゞ。永倉はちょっと変だし・・永倉って本当は結構おっさん顔なんだけどなぁ〜（笑）。それからさすがにＧＯＮＺＯだけあって所々にそれとなく３ＤＣＧを入れて効果を上げています。池田屋の廊下や主人公の回想シーンでの炎なんかは違和感なく仕上がっていました。アニメのクオリティの良さと原作の良さが相まって今後に期待を持たせる第壱話でした。