ａｔ　Ｈｏｍｅ

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結局、子供は親を選べないし、場所も選べないという事でしょう。
竹野内の役のは、多分いろいろな場面で選択肢があったはずなのに・・・犯罪で生計を立てようとした点と拳銃を処分しなかった点が悲劇を生む結果だったね。
ちょっと無理が有る話だけど、最後まで楽しめた。最近は幼児虐待の事件が多いので最初のシーンはギョッとした。現実はもっと悲惨なんだろうと思った。

原作の本多孝好さんのファンです。
原作でも外では読めない位に泣いたのを覚えていたけど、読んでから数年経っていたので、新鮮な気持ちで観ることが出来ました。

好きな役者さんが揃っていたので、更なる感情移入をしてしまいました。不遇な環境で暮らした経験がある人には、たまらなく愛おしい映画になるのでは無いでしょうか。

細かな部分を突っ込んではいけないのです。これは刑事ドラマでは無いし、ノンフィクションでもありません。日常のファンタジーです。でも確実に一部の人は癒される温かいホームドラマです。

本多孝好さんのストーリーには行き止まりが無く、必ず気持ちよく抜け道を作ってくれます。それが分かっていても、そうきたか！と思える面白さがあるので私は大好きです。実写版の中ではこの映画が一番好きです。

本当の家族以上に家族らしい、血のつながらない家族。
どこか羨ましいような気さえする。
詐欺や偽造犯罪で生活を支えているのだから、明日は何があるかわからない、
この生活がいつまで続くかわからない、そんな緊張感の中でお互いの思いやりだけが
支えの毎日。

そしてやはり「何事か」は起こるのだった。
ラストの発砲シーン。一瞬の判断になるが、父・竹野内が日頃から考えていなければ
あの判断は出来なかったろう。
泣かされましたよ・・。
住民票や学校の問題など、細かい事は追求しないでおくけども、
血縁、家庭、人間性、援助のあり方というものに対していろいろな事を考えさせるドラマだった。
何ひとつ、答えが出ないので、レビューを書きたくとも筆が止まってしまって
何も書けない状態だったデス。

小学校の参観日、「僕の家族」という作文を読む子供を嬉しそうにみつめる父親、一見平凡で幸せそうに見える仲良し5人家族だが実は世にも不思議な家族なのだ。
父親は空き巣、母親は男を騙す詐欺師、長男は偽装印刷専門で生計をたて、家族全員がそれを容認している。
しかしその絆は本物の家族よりも強く、お互いを思いやりそれぞれの役割を見事にこなしている。
つまりそれぞれが過去に思い出したくない傷を持っているからこそお互いの気持ちを深く理解し合えるということなのかもしれない。
酷い虐待に合っていた次男、父親から性的虐待を受けていた長女、DVに苦しんでいた妻、家族の中で居場所がなかった長男、同病相哀れむというわけでもなかろうが本物以上に本物らしい家族が構成されている。
勿論設定にはいろいろつっこみどころは多いものの本作の本質は偽造のプロであるケンジの言った「それが本物かというより使う人がどれだけ自然か」というところにあるのだろう。
本物よりも本物らしい家族、きっとどこかにいるのかもしれない。
なかなか面白い作品だと思う。

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この映画で取り扱った子供に対する性的虐待や家庭内暴力はもはや日本でも頻発している。もちろん
そのような事件があっても昔の日本では「亭主関白」だとか「しつけ」とか的外れな言葉で奇妙な正当化がなされ実態が隠されてきた面もあっただろう。
アメリカでのそのような事件もどこか「アメリカの父さん」の悪行の話と感じれれたが、セクハラ、
DVと英語で語られるようになると逆に日本でも身近なものとなった。
だからこの映画での仮想家族の在り方も独特の爽快感を与えてくれる。