白ゆき姫殺人事件

とてもうまく作られている映画。

ミステリー部も、ドラマ部も、社会風刺部も、映像表現部もよく出来ていて飽きさせないし面白い。それぞれのバランスも良いです。

ただ、まとまっている分突き抜けたところが無い。ミステリー、ドラマ、社会風刺の全部が、そこそこまでしか行っていない。特にミステリー部については、ちょっと無理のある展開とか動機なんかを（多分原作の時点から？）表現テクニックでごまかしている感じで、上手さのよくない使い方。

その辺りを象徴しているのが主演の井上真央。演技はすごく良かったけれどルックス地味設定には無理がある。そういう業界としての事情がある以上ワイドショー風刺してもあんまり響いてこない。

ネットの情報なんてデマばかり！
誰も信用出来ない！って話だった。

告白の方が好きかも。
でも女の世界は怖いわね。

湊かなえにはずれなし。
だ。
ほんとに女のいやらしさを描かせたら、彼女の右に出る人はいないんじゃないか。

そして、ひとつの事象を複数人に語らせる。
そうすると、ある１面で観客が捉えていたものを、ぐるりと１周させることで
あ、そういう部分もあったのか！
とはっとさせる。

映画はこの湊かなえさんの演出をそのままストレートに表現していて
彼女の世界観がよく出ていた。

そう、黒沢明監督の羅生門パターン。

世間さまなんて、いい加減。
女はこわい。
何が事実かは、己の目で見極めろ。

菜々緒と綾野剛がよかった。
菜々緒のビジュアルなくして、ここまでおもしろくひっぱりあげられなかっただろう。
あの８頭身が、物語の肝をくっきり際立たせる。中途半端な美人じゃだめなのだ。

綾野剛も糞みたいな男、すっごいはまってた。
かっこいい役より、こういうダメ男を演じる綾野剛の方がわたしはすきだ。

そして、中心人物が憧れる雅也役が、あのさだまさしのお子さん（大人だけど）だなんて！
びっくり。
全然さだまさし感がなくて笑えた。

　ネットの怖さと、人間の記憶の都合のよさを描き出した物語。

　殺人事件について、関係者とかそうでない人たちの証言で進んでいく。
　同じはずなのに人によって印象が変わるのはやっぱり怖い。
　そして、ネットにアップしたつぶやきの身勝手さ。

　イライラさせられながらも面白い。

　犯人の狡猾さが際立つ。

白ゆき姫殺人事件


長野県 茅野市

一人の美女が殺害された事で取材するTV局の下っ端が主人公。ツイッターやワイドショーのネタをリークし調子に乗った役。
取材のハシゴで明らかになっていく容疑者の素性。

しかし犯人ではないかも知れないバランスと証言者の曖昧な記憶や嘘なども懸念され、結末が最後まで引っ張られるストーリー。

犯人は誰なのか？周囲の人は犯罪に加担しているのか？世の中の矛盾と問題を投げかけてくる映画でした。


◎73D点。 真実は、本人だけが、知っている。
★彡人の噂で本人に伝わる不快感は本当に腹がたつ！




◎世の中には問うストーリー
★彡ツッコミはあるものの、言いたい事は伝わる映画でした。

全体的に殺された美女の部下の女性や紹介されて取材した人達が、ストーリーテラーになって、見たこと聞いた事を主人公の剛さんに伝えそして回想シーンを繰り返す。
★彡この説明セリフ的な普段の会話で、若干リアリティとかけ離れテンションダウン

◎ワイドショーの怖さ。
★彡嘘もホントも記事は、こうやって作られていくんだな〜と
★彡こんなにいろんな人がベラベラ喋るのかな？とも思ってしまったり。

◎世の風刺を伝えている。
ワイドショーの流れやツイッターとそして炎上の流れ、そして人との浅い付き合い、イジメ、曖昧な記憶の構造、噂の拡大！★彡マジで怖いですね。
★彡こんな時代だからテレビのお笑いも規制だらけになって面白くない気がします。

★彡見たい映画や規制やスポンサーが無い海外ドラマを観るのが良いっすね（笑）

◎題名がもったいない。
★彡正直何も知らずこの題名では見なかったかなぁ。レビューの評価や噂を見てレンタルしましたが中々見ようと思えませんでした。
結果見てよかったですけどね。

★彡私がタイトル付けるなら！
「噂と結果」なんてでましたけど！
多分映画1週間で打ち切りでしょうかね（笑）