古田新太のオジー。これは谷岡ヤスジか。とかくキャラ先行。当時の中学男にとって彼は当初、畏怖の対象だった。元ブラックサバス。悪魔崇拝。ステージで蝙蝠を食らう・・・そう、彼は後の日本に於けるスターリンの遠藤道郎の様な存在だった。(全裸でライブ。観客にアレコレさせる。豚の臓物投げるの人)「ちょっと待てよ・・・」と思ったのは、ライブ映像が入って来る様になってからだった。投げやりに歌い、たるみきった肉体を揺らし、片足だけを激しく動かし、手を叩く。「パラノイド」の持ち上げポーズも衝撃だった。名は体を現すと言うが、それは正に「オジーちゃんのハードロック」だった。その後インタビューでは蝙蝠食って病院送りになった事を懺悔するは、酒と薬でボロボロになるは、MTVの「オズボーンズ」で全米の「おもちゃ」になるは、娘は歌手デビューして大恥晒すはで当初のカリスマは消えうせた。しかし、である。彼は第一線を退いたにも拘らず、この世界のボスとして君臨している。彼が主催する「オズフェスト」には大物バンドが自ら出演を買って出る。理由は多々ある。しかし最大の理由はこのアルバムにある。トリック・ダディーが「レッツゴー」でサンプリングした２．あいあいあい。使われたシンセがバカ売れした６(ギターソロ部分でDパープルの「紫の炎」のコード進行有)．この世のものとは思えない程美しい８．(GASTUNKは同名曲を作った)それまでの重苦しい雰囲気を吹き飛ばして意表突きまくりのロックンロール９．このベースがチープトリック風で最高なんだ。「こんな終わり方かよ〜!」坊主頭の俺は叫んだ。オジーを理解出来ないでいる若者よ、聴けば分かる・・・よっ!

クレイジー・トレインとグッバイ・トゥ・ロマンス、ミスター・クロウリー。この３曲とディーはファンなら聞いたとたんに号泣必至。
オジーのヴォーカルが下手くそ（？）とか細けえこた〜どうでもいいったらどうでもいい。
それ以外でもライヴで盛り上がる曲が沢山入ってるこのアルバム、ぜひ聴いて欲しい。