スマホを落としただけなのに　囚われの殺人鬼

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　殺人鬼の言うことを聞いただけなのにな話。

　千葉雄大さんや成田凌さんが出ずっぱりで彼らのアイドル映画としては楽しく見られる作品だと思いました。逆を言えば、彼らに興味がそこまでないと終始退屈に感じる時間が多いと思います。

　特にスマホを落としていないまま、連続殺人の捜査のため前作で逮捕された連続殺人鬼に捜査協力を依頼するという【羊たちの沈黙】っぽい設定で物語が始まります。

　主人公の刑事と囚われの殺人鬼が似た者同士で彼らが母親との関係がこじれていて、それを乗り越えるとかが大事な要素だと思いますが、そこらへんが描かれるわりには連続殺人の捜査とかとはあまり関係ないところで起こっている印象で、2人の裏と表のような関係が面白く感じる設定ではなかったです。

　連続殺人の犯人は誰だ?　というサスペンスとしてもいかにも善人な人、いかにも怪しい人が出てきてそれが逆転するというよくある設定なのでサスペンス映画としても中途半端に感じてしまいました。真犯人が主人公に愛情をもっていたという動機もそこでいきなり発表されるので、犯行の動機として弱いと思いました。

　そしてこの手の映画なので仕方ないとは思いますが、警察がオマヌケすぎてみる気がなくなる使えない税金泥棒っぷりを発揮していました。

　いくら何でも主人公が自らの父親のことを知るためにハッキングしちゃっていいのだろうか?　そしてそれが原因で彼女もハッキングされてとハッキングだらけの世界で、あと芸人さんが普段の芸人さんぽいキャラクターのまんま出てくるのとか、一気に冷めてしまう映画でした。

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2018年「スマホを落としただけなのに」の続編。1作目に登場した「加賀谷学」という刑事（千葉雄大）が、2作目は「桐野良一」という全く別の刑事を、同一人物という設定に改変してきちんと「続編」という体裁になっています。乃木坂46の白石麻衣を桐野の恋人として、今作の新たなヒロインに抜擢。

さて、長い黒髪の女性を狙った連続殺人事件は犯人の浦野（成田凌）が逮捕されたことで解決したと思われたが、数カ月後に同じ現場から新たな女性の遺体が発見された、捜査は新たな展開を迎える。

成田凌は、前作に引き続き、不穏なイメージで薄ら笑いを浮かべて刑務所にいる。
千葉雄大は神奈川県警サイバー犯罪対策課の刑事として地道に仕事をこなす。
両者の共通のトラウマとして、幼児期の母親からの精神的肉体的虐待を受けていたという事があった。
浦野は発見された遺体は自分の仕業でないとし、ダークウェヴ上のカリスマクラッカー
『M』だろうと言うのだ。パソコンがあれば証拠を掴めるとし、県警は見張りをつけ、内部が見渡せる特別な牢に入れた。
その頃、美乃里（白石麻衣）は、Mが作ったダミーのフリーWi-fiにひっかかったことから
個人情報を奪われてしまう。
美乃里の携帯にいつでも侵入できる「バックドア」を作られてしまったのだ。
何のために美乃里を狙うのか・？
にもまして、「落とさない」だけではもはや自衛もできない時代、スマホを持っているだけで、いつのまにかハッキングされ、カメラまで仕込まれている、恐ろしい時代だ。

浦野は神奈川県警のホームページにニセの入り口のバナーを張って犯人を誘おうとする。
犯人らしいMに接近したかに見えたが・・・。

前作よりも、猟奇的な場面もなくわかりやすい展開になっていると思う。
母親から虐待されて「愛する事」に不安になっている千葉雄大は、白石を誘拐した犯人から救う事で、乗り越えようとしつつある。逆に、同じく虐待されて寂しい男、成田凌は、ますます孤独に憎しみだけをつのらせる。
真犯人は意外な人物だったが、何回も顔のアップがあるので、イヤでもわかった。（笑）
そして、バスの中に「スマホを落としただけなのに」千葉雄大と幸せになれた、という
前作と完全に表裏一体になっているところが憎い演出だ。

監督は前作に引き続き中田秀夫。原作は志駕晃。

前作は、スマホを落としたら・・・こんな酷いことになっちゃう！！、
カードからお金は引き出される、殺人鬼に命まで狙われる・・・
と、心底ゾッとする映画でしたね。
続編は「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」
副題の通り連続猟奇殺人鬼の浦野(成田淩)は刑務所の独房に収監されています。
独房は「羊たちの沈黙」のハンニバル・レスターの匂いがプンプン。
だってサイバー攻撃を受けた神奈川県警は、なんとパソコンの達人の殺人鬼に
パソコンを与えてしまいます。
(これって知的犯罪者には、万能の武器・・・ですよね、・・もう〜ッ)

「一番欲しかったのがパソコン」と満面の笑みの殺人鬼・成田淩。
主役の刑事は前作に続き千葉雄大。恋人が乃木坂の白石麻衣。
千葉雄大は殺人鬼から《謎の容疑者M》の情報を引き出す役目。
殺人鬼と刑事の接点は幼い日に母親から虐待を受けていたこと。
「あんたなんか産まなきゃ良かった！！」
この言葉トラウマになってますよ、ふたりとも！！

恋人の美乃里(白石麻衣)にはMから「命を狙う」との脅迫メールが
届く。
そして美乃里はなんと進んで警察の囮役になるのです。
前作より、謎の犯人の怖さはやや薄く、楽しんで観れます。
二転三転するストーリーも面白い。

成田淩が前作のオドロオドロシイサイコパスから、
ややコミカルで可愛げのある殺人鬼に進化しております。
白石麻衣さんは、演技より脱ぎっぷりの良さが印象的でした。
(なんか可哀想になってしまいました、断った方がいいよ・・・)

エンドロールの最後に次作の予告シーン ありますよ。
3作目は「スマホを落としただけなのに 戦慄するメガロポリス」
原作本は完成しています。

前作のラストのリアリティの無さと比べて、
程よい緊張感でストーリー性もなかなかだった。
犯人がなかなかわからないのもなかなか面白かった
Мの正体は、前作のパターンから考えても
一番怪しいヤツではないのは分かっていたが（笑）

成田凌の悪役ぶりが見もの。

７５点

１はなんか無理があって最後の間延びした展開が気に入らなかった。
今回は、さほど無理もなく、思いもよらないどんでん返しもあり
私は１よりも面白く感じた。

元AKBの白石麻衣も体はった役どころに挑戦している。
前回の犯人である成田凌演じる殺人鬼・浦野が犯人捜しに一役買うが
そこは殺人鬼、唯では起きない。
ていうか、警察が間抜けすぎ！(笑)
今回も警察の無能ぶりには呆れるばかり。
それに、サイバー犯罪対策室長なのに
ネット犯罪のことなにも知らないとかあり得ない！
演じるのはずんの飯尾だかから
完全にお笑い要員としての役どころなんだろうけど
要らなかった気がする。
でもってやけにお笑い芸人が多数出演していた。
芸人さんは演技上手だから演技に不満はないけれど
アキラ100％なんて、あれ完全に持ちネタでしょう(笑)

結局、最後まで成田凌の怪演が主人公を食っていて光っていた。
そこそこ楽しめた。
今回も何気なく使っているスマホの怖さを
改めて顧みることが出来たのも良かったと思う。