三度目の殺人 / 福山雅治
三度目の殺人
/是枝裕和
平均評価点:
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全体の平均評価点: (5点満点)
(39)
解説・ストーリー
「そして父になる」の是枝裕和監督が、再び福山雅治を主演に迎えて贈る法廷ミステリー・サスペンス。真実よりも裁判での勝利が重要で、弁護はあくまでもビジネスと割り切るエリート弁護士が、決して真の動機を明かさない殺人犯=依頼人の深い闇に呑み込まれ、いつしか真実を追い求めていく姿を丁寧な筆致で描き出していく。共演に役所広司、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎。勝ちにこだわるエリート弁護士の重盛朋章は、同僚がサジを投げた依頼人・三隅高司の弁護を渋々ながらも引き継ぐことに。三隅の容疑は、解雇された工場の社長を殺害し、遺体に火をつけたというもの。30年前にも殺人を犯した前科があり、自白もしているため死刑は確実と見られていた。さっそく無期懲役に持ち込むべく調査を始める重盛だったが…。 JAN:4943566310533
「そして父になる」の是枝裕和監督が、再び福山雅治を主演に迎えて贈る法廷ミステリー・サスペンス。真実よりも裁判での勝利が重要で、弁護はあくまでもビジネスと割り切るエリート弁護士が、決して真の動機を明かさない殺人犯=依頼人の深い闇に呑み込まれ、いつしか真実を追い求めていく姿を丁寧な筆致で描き出していく。共演に役所広司、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎。勝ちにこだわるエリート弁護士の重盛朋章は、同僚がサジを投げた依頼人・三隅高司の弁護を渋々ながらも引き継ぐことに。三隅の容疑は、解雇された工場の社長を殺害し、遺体に火をつけたというもの。30年前にも殺人を犯した前科があり、自白もしているため死刑は確実と見られていた。さっそく無期懲役に持ち込むべく調査を始める重盛だったが…。 JAN:4943566310533
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「三度目の殺人」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
「そして父になる」の是枝裕和監督が、再び福山雅治を主演に迎えて贈る法廷ミステリー・サスペンス。真実よりも裁判での勝利が重要で、弁護はあくまでもビジネスと割り切るエリート弁護士が、決して真の動機を明かさない殺人犯=依頼人の深い闇に呑み込まれ、いつしか真実を追い求めていく姿を丁寧な筆致で描き出していく。共演に役所広司、広瀬すず、斉藤由貴、吉田鋼太郎。勝ちにこだわるエリート弁護士の重盛朋章は、同僚がサジを投げた依頼人・三隅高司の弁護を渋々ながらも引き継ぐことに。三隅の容疑は、解雇された工場の社長を殺害し、遺体に火をつけたというもの。30年前にも殺人を犯した前科があり、自白もしているため死刑は確実と見られていた。さっそく無期懲役に持ち込むべく調査を始める重盛だったが…。 JAN:4943566310533
「三度目の殺人」 の作品情報
「三度目の殺人」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
三度目の殺人の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
124分 |
|
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ、日(音声ガイド):ドルビーデジタルステレオ |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
ASBX6108 |
2018年03月07日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
188枚
|
1人
|
0人
|
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ、日(音声ガイド):ドルビーデジタルステレオ
【Blu-ray】三度目の殺人(ブルーレイ)の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
124分 |
|
|
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
ASBDX1206 |
2018年03月07日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
15枚
|
0人
|
0人
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三度目の殺人の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
124分 |
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日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ、日(音声ガイド):ドルビーデジタルステレオ |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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ASBX6108 |
2018年03月07日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
188枚
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1人
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日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ、日(音声ガイド):ドルビーデジタルステレオ
【Blu-ray】三度目の殺人(ブルーレイ)の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
124分 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
ASBDX1206 |
2018年03月07日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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15枚
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ユーザーレビュー:39件
システム
日本アカデミー賞作品賞に輝いた是枝監督によるサスペンス。
是枝監督も、監督賞を獲得し
役所さん、すずちゃんも助演男優、助演女優を受賞と
2017年の日本映画の顔というべき作品となりました。
役所さん、すずちゃん共に
受賞に恥じない素晴らしい演技で
特に役所さんの存在感が物凄いです。
圧倒的という感じ
弁護士役を務めた福山さんもいい味だしてます。
福山さんは、この手の役が似合う
感情の温度が低く
クールで冷静。
若かりし頃はカッコつけてる感があり
それが邪魔していましたが
今はそんな感もなく
自然体で演じているように感じられます。
物語は、ある殺人事件の犯人が一体誰なのか?
その真実を突き止める裁判が中心となっています。
自供した通り三隅(役所)が犯人なのか
それとも真犯人が存在するのか?
コロコロ変わる三隅の供述に振り回されながら
重盛(福山)ら弁護士は
ゆらゆらと逃げていく真実をその手に掴もうともがくのです。
三度目の殺人
この作品タイトルの意味とは
物語で扱われる殺人事件は
三隅による二度目の殺人でした。
では、なぜ「三度目」なのか?
この謎が鑑賞者たる我々を悩ませます。
それは物語でも明確に描かれることなく
全ては我々に委ねられる。
この作品を観て強く感じたのは
裁判では真実にたどり着けないということ
もしくは、裁判は真実を求めていないということでした。
正義よりも
真実よりも
全ての価値観より上にそびえ
最優先されるのはシステムであるということ
システムの中に正義も真実も存在し
また、そのどちらも存在しなくても成り立ち
工場のベルトの上を流れていくかのように
裁判が行われていくということ
真実の持つ光の弱さを思い知ります。
そして
真実が人々を救うのではないということを突きつけられます。
このレビューは気に入りましたか?
25人の会員が気に入ったと投稿しています
何故三度目なのか?
深いです。
重いです。
笑うところは1秒も1ミリもありません。
とても難しい作品でしたが
見終わって後からじわりじわりと感慨深い気持ちになる作品です。
犯人の三隅は過去に殺人事件で30年服役しており
今度の殺人は2度目。
雇い主である社長を撲殺して死体を焼いた罪で、
裁判が行われる前からほぼ死刑は確定と検察も弁護側もやる気のない様子。
少しでも減刑されて無期懲役になれば御の字と考えている弁護側です。
事件の背景を調べていくうちに、次第に浮かび上がる事件の違和感に
この事件の本当の事実に向き合おうとする弁護士・重盛。
人が人を裁くことの難しさに真っ向から向き合った作品です。
事実を曲げてでも裁判に勝つことを目指す弁護側と
経費と時間の無駄を掲げて、全くやる気のない検察側
裁判は始まる前から刑が決まっているような制度
人の命を裁くというのに
本当の事実に目をくれようとする人は誰もいないのでしょうか?
そして犯人・三隅のとった選択には愛がありました。
優しさがありました。
自己犠牲がありました。
自分の命を捨ててでも守りたかったもの。
30年間会っていない我が娘の面影をそこに見ていたのでしょう。
ようやく『三度目の殺人』の意味が判ったとき
この映画に輝きを覚えました。
三度目は三隅自身を葬り去ったということですね。
守るべきもののために。
彼は鬼畜なのか?天使なのか?
役所広司の演技が素晴らしかったです。
星3.5
このレビューは気に入りましたか?
21人の会員が気に入ったと投稿しています
ひとが人を裁けるか?
法廷というものが、大きな魔物のように感じました。
裁判が始まる前に裁判長や検察側、弁護側の3者が一堂に集まって、その裁判では何を争点にするかの打ち合わせがあるのですね。
裁判の前に結論ありきで、真実がお座なりにされているようで怖いくらいです。
さて、役所広司演じる犯人の三隅は、30年まえにも殺人の前科があります。
今回の事件は冒頭のシーンで分かる通り、社長殺しと遺体損壊(遺体に火をつけ焼いた)の容疑です。
三隅の弁護をするのは、重盛(福山雅治)、摂津(吉田剛太郎)、川島(満島真之介)の3人です。
三隅は容疑を認めており、弁護士たちはその量刑を軽くするために三隅の周囲を調べ始めます。
しかし、三隅の供述は二転三転。
殺された社長の娘・咲江(広瀬すず)が、証言に立つと知った三隅は、ついに自分は殺していないと供述を翻すのでした。
三隅は、面会に訪れた重盛に「私を信じるか?」と問い詰めます。
重盛は、三隅を信じるが、それでは法廷戦術が崩れると答えます。
三隅は、「法廷戦術なんかどうでもいいんだ!」と、あくまでも殺していないと主張。
重盛は、依頼人である三隅の言う通りに裁判に臨みますが、量刑が軽くなることはありませんでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
三隅が犯人だと思わせる最初の映像と、劇中に挿入される“もしや咲江が殺したのか?”と思わせる映像がありました。
殺人の理由は、間違いなく咲江を助けるためのものだったと思うのですが、実行犯はどちらとも受け取れます。
あるいは、2人の共謀?
ハッキリしているのは、三隅は咲江に自分の娘を重ね合わせて見ていたことと、咲江を守るために犯罪を犯し、咲江が法廷で辛い証言をしなくて済むようにしたことです。
そして、重盛にも同じように娘がいて、娘に対して負い目があったから、今回のように真実にこだわったのかも知れません。
いつもの重盛なら、真実の追及よりも法廷戦術を優先して「勝ち」にこだわったでしょうから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
弁護士がそれぞれの役割を演じていて興味深かったです。
摂津は、法廷を知り尽くしたベテラン弁護士。
駆出しの川島は、まだ正義感に溢れていて、摂津や重盛の言葉にいちいち反応するのが新鮮でした。
本作での役所広司の演技は圧巻でした。
納得の日本アカデミー最優秀助演男優賞だと思います。
このレビューは気に入りましたか?
15人の会員が気に入ったと投稿しています
司法制度の闇を暴く問題提起作
今年度日本アカデミー賞で、
作品賞。監督賞、脚本賞、編集賞(是枝裕和)
助演男優賞(役所広司)
助演女優賞(広瀬すず)6冠。
司法制度の問題点、矛盾を衝く作品でした。
が、最多6冠という程圧倒的に優れた作品とまでは、思いませんでした。
審査も僅差だそうで、前年の『シン・ゴジラ』ほどの圧倒的に優れた作品が少なく消去法で選ばれたのでしょうか?
とは言え
《人間は生まれながらに選別されている》
《殺されてもいい人間って、いるんですよね》
《最初の殺人事件で死刑にしておけば、この殺人は起こらなかった》
などの言葉は胸を突きます。共感したとも言えます。
被告人・三隅(役所広司)前科一犯。30年前に強盗殺人焼殺で無期懲役刑。
………………数年前に出所。
罪状・・殺人・・元雇用者を撲殺し焼き殺す。財布も奪った強盗殺人罪
動機・・金庫の金を盗み解雇された事。
自白・・三隅は自白を強要されたと主張。
国選弁護人・・重盛(福山雅治ほか吉田鋼太郎、満島真之介)
国選弁護人が3人と豪華な背景は語られない。マスコミが取り上げたのか?
重盛が三隅と面会を重ねて浮かび上がる真実があります。
被害者の娘咲江(広瀬すず)が三隅のアパートを訪ねて、仲良く笑い合っていたこと。
三隅は飼っていたカナリア五匹を事前に殺し、庭に埋めている。
三隅はアパートの来月分の家賃を、10日も早く納めている。
三隅は逮捕を覚悟していたのではあるまいか?
このあたりから役所広司の名演が炸裂します。
福山雅治を完全に食ってしまいます。
そして明かされる咲江の父親との重い過去。
三隅は咲江を守るためを思った行動だったのか?
単なる強盗殺人事件なのか?
咲江の母親(斉藤由貴)の関与・・・殺人を三隅に依頼して保険金詐欺を
目論んだのか?
などなど混迷を極めてきます。
観終わった後に、日本の有罪率は99.9%だという事実。
起訴されたら完全に有罪になるということ。
司法もスピードを要求されていますから、余程の新証拠が出ない限り、
裁判のやり直しは無い。
様々な事を考えさせられる映画でした。
しかし、あと一つ圧倒的感動に至る、捨て身の渾身の力作を
是枝裕和監督にお願いしたいというのが私の本音でした。
このレビューは気に入りましたか?
13人の会員が気に入ったと投稿しています
三度目の殺人
投稿日:2017/12/29
レビュアー:片山刑事
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
役所広司さんのお芝居の格の違いがわかる話。
殺人事件が起こって、加害者の役所広司さんは自白していてその担当になった弁護士さんが翻弄されていくという。
弁護士さんって刑事ドラマの刑事さんみたいに事件の関係者に会って話を聞きこみにいくんだと知ることのできる序盤で事件のあらましがわかって加害者被害者の紹介が静かに描かれていきました。
役者さんたちみなさん素晴らしくて、「そして父になる」と同じようなどこか高圧的で余裕な態度の福山雅治さんもよかったですし、同僚の吉田鋼太郎さんや満島真之介さんもばっちりとハマっていました。弁護士事務所の女性もよかったです。被害者の娘さんの広瀬すずさんも最高でした。そしてなんといっても役所さんの普通のおじさんのときかと思いきやとぼけたりかと思いきや一転して病んだような表情になったりと主人公の弁護士と一緒にスクリーンのこちら側を飲み込んでしまう迫力が凄かったです。どうやってあの役を演出してそしてお芝居しているのか裏側を知りたくなりました。ただ斉藤由貴さんが現実世界の騒ぎと重なってしまって「この人が1番嘘をついている」と映画の外側の情報によって笑ってしまうという本当に迷惑なことをしてしまっていると思いました。
裁判官、検事、弁護士と被告の証言とかを無視してお互いの落としどころを忖度してシステマチックに裁判を進めていって簡単に極刑まで行ってしまう怖さなんかもよかったです。
役所さんが相手の情報を知らないはずのところまで知ることができる超能力者的な振りがあったりタイトルの3度目の殺人の意味はなんだろう? 印象的に出てくる十字、5羽のカナリアの話、役所さんの過去に何があったのか? 広瀬すずさんの証言の信ぴょう性、いろいろ謎が謎を呼んで賛否がわかれそうな作風でした。
言葉にしなくても相手の気持ちを理解する役所さんがガラス越しに弁護士の手に触れるシーンがあって、その後広瀬すずさんが実の父親に虐待を受けているうんぬんの話になった時に主人公がその被害の話を聞きますが、それは最初実の父親のことを聞いてるのかと思いましたが、それは役所さんとの肉体関係を聞いていて、相手に触れればその人の気持ちを受け止めてしまうということを話していたのではないかと個人的には思いました。「グリーンマイル」的なファンタジーになるのかと思いきや、人が人を裁くこととかだったり日本の法曹界をのぞかせてくれたりする変わった作風でした。
そして被告人は裁判のときはスウェットとかジャージなのかな? と思ってたら、タートルネックにジャケットを着て裁判に出られるんだと勉強になる映画でした。
このレビューは気に入りましたか?
9人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
システム
投稿日
2018/03/12
レビュアー
ビンス
日本アカデミー賞作品賞に輝いた是枝監督によるサスペンス。
是枝監督も、監督賞を獲得し
役所さん、すずちゃんも助演男優、助演女優を受賞と
2017年の日本映画の顔というべき作品となりました。
役所さん、すずちゃん共に
受賞に恥じない素晴らしい演技で
特に役所さんの存在感が物凄いです。
圧倒的という感じ
弁護士役を務めた福山さんもいい味だしてます。
福山さんは、この手の役が似合う
感情の温度が低く
クールで冷静。
若かりし頃はカッコつけてる感があり
それが邪魔していましたが
今はそんな感もなく
自然体で演じているように感じられます。
物語は、ある殺人事件の犯人が一体誰なのか?
その真実を突き止める裁判が中心となっています。
自供した通り三隅(役所)が犯人なのか
それとも真犯人が存在するのか?
コロコロ変わる三隅の供述に振り回されながら
重盛(福山)ら弁護士は
ゆらゆらと逃げていく真実をその手に掴もうともがくのです。
三度目の殺人
この作品タイトルの意味とは
物語で扱われる殺人事件は
三隅による二度目の殺人でした。
では、なぜ「三度目」なのか?
この謎が鑑賞者たる我々を悩ませます。
それは物語でも明確に描かれることなく
全ては我々に委ねられる。
この作品を観て強く感じたのは
裁判では真実にたどり着けないということ
もしくは、裁判は真実を求めていないということでした。
正義よりも
真実よりも
全ての価値観より上にそびえ
最優先されるのはシステムであるということ
システムの中に正義も真実も存在し
また、そのどちらも存在しなくても成り立ち
工場のベルトの上を流れていくかのように
裁判が行われていくということ
真実の持つ光の弱さを思い知ります。
そして
真実が人々を救うのではないということを突きつけられます。
何故三度目なのか?
投稿日
2018/01/03
レビュアー
飛べない魔女
深いです。
重いです。
笑うところは1秒も1ミリもありません。
とても難しい作品でしたが
見終わって後からじわりじわりと感慨深い気持ちになる作品です。
犯人の三隅は過去に殺人事件で30年服役しており
今度の殺人は2度目。
雇い主である社長を撲殺して死体を焼いた罪で、
裁判が行われる前からほぼ死刑は確定と検察も弁護側もやる気のない様子。
少しでも減刑されて無期懲役になれば御の字と考えている弁護側です。
事件の背景を調べていくうちに、次第に浮かび上がる事件の違和感に
この事件の本当の事実に向き合おうとする弁護士・重盛。
人が人を裁くことの難しさに真っ向から向き合った作品です。
事実を曲げてでも裁判に勝つことを目指す弁護側と
経費と時間の無駄を掲げて、全くやる気のない検察側
裁判は始まる前から刑が決まっているような制度
人の命を裁くというのに
本当の事実に目をくれようとする人は誰もいないのでしょうか?
そして犯人・三隅のとった選択には愛がありました。
優しさがありました。
自己犠牲がありました。
自分の命を捨ててでも守りたかったもの。
30年間会っていない我が娘の面影をそこに見ていたのでしょう。
ようやく『三度目の殺人』の意味が判ったとき
この映画に輝きを覚えました。
三度目は三隅自身を葬り去ったということですね。
守るべきもののために。
彼は鬼畜なのか?天使なのか?
役所広司の演技が素晴らしかったです。
星3.5
ひとが人を裁けるか?
投稿日
2018/03/24
レビュアー
kazupon
法廷というものが、大きな魔物のように感じました。
裁判が始まる前に裁判長や検察側、弁護側の3者が一堂に集まって、その裁判では何を争点にするかの打ち合わせがあるのですね。
裁判の前に結論ありきで、真実がお座なりにされているようで怖いくらいです。
さて、役所広司演じる犯人の三隅は、30年まえにも殺人の前科があります。
今回の事件は冒頭のシーンで分かる通り、社長殺しと遺体損壊(遺体に火をつけ焼いた)の容疑です。
三隅の弁護をするのは、重盛(福山雅治)、摂津(吉田剛太郎)、川島(満島真之介)の3人です。
三隅は容疑を認めており、弁護士たちはその量刑を軽くするために三隅の周囲を調べ始めます。
しかし、三隅の供述は二転三転。
殺された社長の娘・咲江(広瀬すず)が、証言に立つと知った三隅は、ついに自分は殺していないと供述を翻すのでした。
三隅は、面会に訪れた重盛に「私を信じるか?」と問い詰めます。
重盛は、三隅を信じるが、それでは法廷戦術が崩れると答えます。
三隅は、「法廷戦術なんかどうでもいいんだ!」と、あくまでも殺していないと主張。
重盛は、依頼人である三隅の言う通りに裁判に臨みますが、量刑が軽くなることはありませんでした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
三隅が犯人だと思わせる最初の映像と、劇中に挿入される“もしや咲江が殺したのか?”と思わせる映像がありました。
殺人の理由は、間違いなく咲江を助けるためのものだったと思うのですが、実行犯はどちらとも受け取れます。
あるいは、2人の共謀?
ハッキリしているのは、三隅は咲江に自分の娘を重ね合わせて見ていたことと、咲江を守るために犯罪を犯し、咲江が法廷で辛い証言をしなくて済むようにしたことです。
そして、重盛にも同じように娘がいて、娘に対して負い目があったから、今回のように真実にこだわったのかも知れません。
いつもの重盛なら、真実の追及よりも法廷戦術を優先して「勝ち」にこだわったでしょうから。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
弁護士がそれぞれの役割を演じていて興味深かったです。
摂津は、法廷を知り尽くしたベテラン弁護士。
駆出しの川島は、まだ正義感に溢れていて、摂津や重盛の言葉にいちいち反応するのが新鮮でした。
本作での役所広司の演技は圧巻でした。
納得の日本アカデミー最優秀助演男優賞だと思います。
司法制度の闇を暴く問題提起作
投稿日
2018/03/11
レビュアー
カマンベール
今年度日本アカデミー賞で、
作品賞。監督賞、脚本賞、編集賞(是枝裕和)
助演男優賞(役所広司)
助演女優賞(広瀬すず)6冠。
司法制度の問題点、矛盾を衝く作品でした。
が、最多6冠という程圧倒的に優れた作品とまでは、思いませんでした。
審査も僅差だそうで、前年の『シン・ゴジラ』ほどの圧倒的に優れた作品が少なく消去法で選ばれたのでしょうか?
とは言え
《人間は生まれながらに選別されている》
《殺されてもいい人間って、いるんですよね》
《最初の殺人事件で死刑にしておけば、この殺人は起こらなかった》
などの言葉は胸を突きます。共感したとも言えます。
被告人・三隅(役所広司)前科一犯。30年前に強盗殺人焼殺で無期懲役刑。
………………数年前に出所。
罪状・・殺人・・元雇用者を撲殺し焼き殺す。財布も奪った強盗殺人罪
動機・・金庫の金を盗み解雇された事。
自白・・三隅は自白を強要されたと主張。
国選弁護人・・重盛(福山雅治ほか吉田鋼太郎、満島真之介)
国選弁護人が3人と豪華な背景は語られない。マスコミが取り上げたのか?
重盛が三隅と面会を重ねて浮かび上がる真実があります。
被害者の娘咲江(広瀬すず)が三隅のアパートを訪ねて、仲良く笑い合っていたこと。
三隅は飼っていたカナリア五匹を事前に殺し、庭に埋めている。
三隅はアパートの来月分の家賃を、10日も早く納めている。
三隅は逮捕を覚悟していたのではあるまいか?
このあたりから役所広司の名演が炸裂します。
福山雅治を完全に食ってしまいます。
そして明かされる咲江の父親との重い過去。
三隅は咲江を守るためを思った行動だったのか?
単なる強盗殺人事件なのか?
咲江の母親(斉藤由貴)の関与・・・殺人を三隅に依頼して保険金詐欺を
目論んだのか?
などなど混迷を極めてきます。
観終わった後に、日本の有罪率は99.9%だという事実。
起訴されたら完全に有罪になるということ。
司法もスピードを要求されていますから、余程の新証拠が出ない限り、
裁判のやり直しは無い。
様々な事を考えさせられる映画でした。
しかし、あと一つ圧倒的感動に至る、捨て身の渾身の力作を
是枝裕和監督にお願いしたいというのが私の本音でした。
三度目の殺人
投稿日
2017/12/29
レビュアー
片山刑事
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
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役所広司さんのお芝居の格の違いがわかる話。
殺人事件が起こって、加害者の役所広司さんは自白していてその担当になった弁護士さんが翻弄されていくという。
弁護士さんって刑事ドラマの刑事さんみたいに事件の関係者に会って話を聞きこみにいくんだと知ることのできる序盤で事件のあらましがわかって加害者被害者の紹介が静かに描かれていきました。
役者さんたちみなさん素晴らしくて、「そして父になる」と同じようなどこか高圧的で余裕な態度の福山雅治さんもよかったですし、同僚の吉田鋼太郎さんや満島真之介さんもばっちりとハマっていました。弁護士事務所の女性もよかったです。被害者の娘さんの広瀬すずさんも最高でした。そしてなんといっても役所さんの普通のおじさんのときかと思いきやとぼけたりかと思いきや一転して病んだような表情になったりと主人公の弁護士と一緒にスクリーンのこちら側を飲み込んでしまう迫力が凄かったです。どうやってあの役を演出してそしてお芝居しているのか裏側を知りたくなりました。ただ斉藤由貴さんが現実世界の騒ぎと重なってしまって「この人が1番嘘をついている」と映画の外側の情報によって笑ってしまうという本当に迷惑なことをしてしまっていると思いました。
裁判官、検事、弁護士と被告の証言とかを無視してお互いの落としどころを忖度してシステマチックに裁判を進めていって簡単に極刑まで行ってしまう怖さなんかもよかったです。
役所さんが相手の情報を知らないはずのところまで知ることができる超能力者的な振りがあったりタイトルの3度目の殺人の意味はなんだろう? 印象的に出てくる十字、5羽のカナリアの話、役所さんの過去に何があったのか? 広瀬すずさんの証言の信ぴょう性、いろいろ謎が謎を呼んで賛否がわかれそうな作風でした。
言葉にしなくても相手の気持ちを理解する役所さんがガラス越しに弁護士の手に触れるシーンがあって、その後広瀬すずさんが実の父親に虐待を受けているうんぬんの話になった時に主人公がその被害の話を聞きますが、それは最初実の父親のことを聞いてるのかと思いましたが、それは役所さんとの肉体関係を聞いていて、相手に触れればその人の気持ちを受け止めてしまうということを話していたのではないかと個人的には思いました。「グリーンマイル」的なファンタジーになるのかと思いきや、人が人を裁くこととかだったり日本の法曹界をのぞかせてくれたりする変わった作風でした。
そして被告人は裁判のときはスウェットとかジャージなのかな? と思ってたら、タートルネックにジャケットを着て裁判に出られるんだと勉強になる映画でした。
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三度目の殺人