岸辺の旅 / 深津絵里
全体の平均評価点: (5点満点)
(20)
解説・ストーリー
湯本香樹実の同名小説を「トウキョウソナタ」の黒沢清監督が映画化した感動の夫婦ドラマ。3年前に失踪し、死者となって帰ってきた夫と、そんな彼を静かに受け入れた妻が、一緒に彼が世話になった人々を巡りながら永遠の別れに向かって旅を続ける姿を描く。主演は深津絵里と浅野忠信。夫の優介が失踪して3年になる瑞希。ピアノ教師をしながらも喪失感を拭えないままの孤独な日々を送っていた。そんなある日、優介が突然帰ってきた。しかも富山の海で死んだと淡々と語る優介。瑞希は驚きながらもそれを受け入れる。やがて優介は、死後に自分が旅してきた美しい場所を瑞希にも見せたいと、彼女を旅に誘う。こうしてふたりは、優介が3年の間を過ごした足跡を辿り、彼が世話になった人々巡る旅へと出発するのだったが…。 JAN:4988013533684
湯本香樹実の同名小説を「トウキョウソナタ」の黒沢清監督が映画化した感動の夫婦ドラマ。3年前に失踪し、死者となって帰ってきた夫と、そんな彼を静かに受け入れた妻が、一緒に彼が世話になった人々を巡りながら永遠の別れに向かって旅を続ける姿を描く。主演は深津絵里と浅野忠信。夫の優介が失踪して3年になる瑞希。ピアノ教師をしながらも喪失感を拭えないままの孤独な日々を送っていた。そんなある日、優介が突然帰ってきた。しかも富山の海で死んだと淡々と語る優介。瑞希は驚きながらもそれを受け入れる。やがて優介は、死後に自分が旅してきた美しい場所を瑞希にも見せたいと、彼女を旅に誘う。こうしてふたりは、優介が3年の間を過ごした足跡を辿り、彼が世話になった人々巡る旅へと出発するのだったが…。 JAN:4988013533684
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「岸辺の旅」 の解説・あらすじ・ストーリー
解説・ストーリー
湯本香樹実の同名小説を「トウキョウソナタ」の黒沢清監督が映画化した感動の夫婦ドラマ。3年前に失踪し、死者となって帰ってきた夫と、そんな彼を静かに受け入れた妻が、一緒に彼が世話になった人々を巡りながら永遠の別れに向かって旅を続ける姿を描く。主演は深津絵里と浅野忠信。夫の優介が失踪して3年になる瑞希。ピアノ教師をしながらも喪失感を拭えないままの孤独な日々を送っていた。そんなある日、優介が突然帰ってきた。しかも富山の海で死んだと淡々と語る優介。瑞希は驚きながらもそれを受け入れる。やがて優介は、死後に自分が旅してきた美しい場所を瑞希にも見せたいと、彼女を旅に誘う。こうしてふたりは、優介が3年の間を過ごした足跡を辿り、彼が世話になった人々巡る旅へと出発するのだったが…。 JAN:4988013533684
「岸辺の旅」 の作品情報
「岸辺の旅」 のキャスト・出演者/監督・スタッフ
岸辺の旅の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
128分 |
日(聴覚障害者用) |
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
|
PCBP73472 |
2016年04月20日
|
在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
12枚
|
0人
|
0人
|
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ
【Blu-ray】岸辺の旅(ブルーレイ)の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
128分 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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PCXP70398 |
2016年04月20日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
2枚
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0人
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0人
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岸辺の旅の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
128分 |
日(聴覚障害者用) |
日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ |
レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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PCBP73472 |
2016年04月20日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
2位登録者: |
12枚
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0人
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0人
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日:ドルビーデジタル5.1ch/ドルビーデジタルステレオ
【Blu-ray】岸辺の旅(ブルーレイ)の詳細
収録時間: |
字幕: |
音声: |
128分 |
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レイティング: |
記番: |
レンタル開始日: |
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PCXP70398 |
2016年04月20日
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在庫枚数 |
1位登録者: |
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ユーザーレビュー:20件
死んだ夫と辿る不思議な旅
湯本香樹実による同名小説を黒沢清監督が映画化し、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞。
3年前に夫の優介(浅野忠信)が失踪し、妻の瑞希(深津絵里)は、その喪失感を経て、ようやくピアノを教える仕事を再開します。ある日、突然帰ってきた優介は「俺、死んだよ」と瑞希に告げます。「一緒に来ないか、きれいな場所があるんだ」との優介の言葉に瑞希は2人で旅に出ます。それは優介が失踪からの3年間にお世話になった人々を訪ねていく旅でした。
病気に気付いてあげられなくて、と瑞希が言い、何も言わずに死んでしまったことを優介が謝る。死によって隔てられてしまった夫婦が、本当の愛を確かめ合い、成仏の旅をしていく中でいつかまた会えると信じ合えるようになるまでを描いたラブ・ストーリー。
二人が、肩を並べて、市場に買い物に行ったり、歩いている姿は、どこにでもいる平凡な、仲睦まじい夫婦のようです。生と死の境界線は限りなく曖昧で全編を通じて不穏な空気で包みながらも、どこかあたたかみがあるように感じます。
死者と生者が何の疑問もなく同居していて、ファンタジーに逃げる事なく、リアルな生活感の中に淡々と描き、旅の中でお互いの愛を改めて感じていく不思議な作品でした。
このレビューは気に入りましたか?
24人の会員が気に入ったと投稿しています
「生」と「死」二つの世界の境界線を、除くと・・・
不思議な「死生観」の物語でした。
「死」が、重すぎず、
「生」が決して、軽すぎず、
原作者が名作「夏の庭」の作者、湯本香樹実さんなのです。
ファンタジー色は薄くて「死者」は具象的です。
夫婦愛が情に流されず、現実感溢れる所が大人っぽく、
邦画にありがちな変な幼児性を排して、お涙頂戴にならなくて、品があります。
3年前に失踪した夫の優介(浅野忠信)が突然帰って来ます。
妻の瑞希(深津絵里)に、
「俺は死んだんだよ」と告げます、アッラカンと・・・。
「一緒に旅に出ないか?綺麗な所が沢山あるんだ・・・」
ふたりの旅は奇妙な物でした。
夫の優介の過去(生きてきた足跡を辿る)を、妻も一緒に辿って行きます。
このあたりユーモアが有るんですね。
体験型というか、
新聞屋さんでは新聞にチラシを、挟むお手伝い。
中華屋さんでは、厨房と瑞希さんはウェートレス。
山奥の農村では、農作業や梅干し作り。
だからリアリティが有るんです。
そして「童話的で寓話的」でもあります。
夫の優介さんは奥の深い人でした。
妻の瑞希さんの知らない面を一杯見せてくれます。
そして、「死者」「死にきれない人」
そして、優介さんとの本当の別れ・・・。
日本の景色、日本人の暮らしが素敵でした。
「死者の国」へ続く滝と滝壺。
フルオーケストラのBGM。
カンヌ映画祭「ある視点」部門監督賞受賞。
魅力ある作品でした。
このレビューは気に入りましたか?
9人の会員が気に入ったと投稿しています
岸辺は何処へと続く?
監督:黒沢清(2015年・日本・128分)
原作:湯本香樹実「岸辺の旅」
3年前に失踪した夫・優介(浅野忠信)が、突然、妻の瑞希(深津絵里)の前に姿を現す。
「俺、死んだよ。」
「海の底で蟹に食われたから、捜しても見つからないんだ。」
そして、「きれいな場所があるんだ」と言う優介に誘われるままに、瑞希は一緒に旅に出る。
この突拍子もない物語の始まり方に、私は必死について行く。
優介が失踪していた間に彼が世話になった人たちの所を訪ねる。
新聞販売店の島影(小松政夫)さん。
夫婦で食堂を経営する神内さんとフジエさん。山奥の農村でお世話になった星谷さん一家。
これらのエピソードの中で最も忘れられないのは、島影さんの眠る寝室の壁だった。
島影さんは、新聞のチラシなどから切り抜いた花の写真をベッドの頭の方の壁一面にコラージュしていた。―まるで蜷川実花さんの世界に迷い込んだような真っ赤で鮮やかな花の壁―
翌朝、陽の光の中で見たその壁は無彩色で、それは雨月物語の朽ち果てた屋敷の光景を思い浮かべた。
途中、一度だけ夫婦喧嘩をして瑞希は一人家に帰る。
そして向かった先は、恐らく優介の浮気相手だったに違いない松崎朋子(蒼井優)の所だった。
旅先で会った人たちよりも、この朋子の方が怖かった。
朋子のどっしりとした迫力は、よっぽど足を踏ん張っていなければ倒されてしまいそうだった。
何はともあれ、死者(夫)と生者(妻)が一緒に旅する岸辺は、静かで妙な安心感(安定感)に満ちていた。
でも、どうせなら二人が生きている間に・・・とも思った。
このレビューは気に入りましたか?
8人の会員が気に入ったと投稿しています
岸辺の旅
投稿日:2016/05/12
レビュアー:片山刑事
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
旦那さんが亡くなった奥さんのもとに霊界を彷徨う旦那さんが帰ってきて、2人で旅をしながら彷徨う魂たちと触れ合っていくうちに夫の死を受け入れていく話。
夫婦の愛と再生の物語ではありますが、さすがは黒沢清監督らしくホラー映画に仕上がっていました。白玉を作ると旦那さんの幽霊が現れる。画面が急に暗くなったり逆に明るくなったりと印象的に怖がらせるシーンもありますが、普通に街中だったりと何気ないシーンも不気味な印象が映画全体を包んでいました。
幽霊として出てくる人たちもステレオタイプな幽霊描写ではなく普通の人間として描かれていますが。ふとした瞬間に異様な行動をしたりして見ているこちらが不安感に襲われていきます。
残された人、逝ってしまった人の未練や執着と決別を静かに描いていて、主演の2人の熱演もあわさって、見終わって静かに感動できる作品で面白かったです。
そして何より幽霊とかが怖いというより、1シーンだけ登場する蒼井優さんの怖さったらない映画でした。
このレビューは気に入りましたか?
6人の会員が気に入ったと投稿しています
この曲が聴き終わるまで
この不思議な物語を
不思議な物語として
素直に受け止めたいと思いました。
整合性とか
有り得ないとか
そんな線引きなんて取っ払って
曖昧なものがもつ心地良さを
曖昧なものがもつ猶予を
曖昧なものがもつ優しさを
感じていたいと思いました。
そう思える作品と
そう思えない作品があると思いますが
それはもう感覚的なもので
この作品はそこにセンスの良さを感じ
すんなりと物語に入っていけました。
人生の終わり
その先にアンコールがあるのだとしたら
アンコールにも終わりがある
必ずくる
それでも
一度終わり
その先にあるアンコールの中で
終わると思って過ごす日々と
終わると思って話す言葉には
アンコールだからこその特別な何かが存在するんだと思いました。
アンコールだからこそ示せる愛情があるのだと思いした。
そしてこのアンコールは
死んだ人間にも許された延長であると同時に
生き残された人間のための時間なのだと思いました。
アンコールで奏でられたのは
やはり愛なんだと思います。
そして、ふたりの時間という曲の後奏を
途中で止められるのではなく
途切れるのではなく
きちんと聴き終える準備をすることなのだと思いました。
こんな世界だったらいいのに
黒沢さんの作品で
こんな気分になることができるなんて
苦手な部類に属する監督の黒沢さん
割と作品は観ているのですが
相性は決してよくありません。
それなのに新作が出ると
「観ようかな」と思わせるあたり
力があるのだと思います。
いい作品を観ました。
深津さんって素晴らしい女優ですね。
いつも思っていますが
今回もまたその思いを強くしました。
キャストのみなさん
誰もが素晴らしかったです。
このレビューは気に入りましたか?
5人の会員が気に入ったと投稿しています
ユーザーレビュー
死んだ夫と辿る不思議な旅
投稿日
2016/04/14
レビュアー
ミルクチョコ
湯本香樹実による同名小説を黒沢清監督が映画化し、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で監督賞を受賞。
3年前に夫の優介(浅野忠信)が失踪し、妻の瑞希(深津絵里)は、その喪失感を経て、ようやくピアノを教える仕事を再開します。ある日、突然帰ってきた優介は「俺、死んだよ」と瑞希に告げます。「一緒に来ないか、きれいな場所があるんだ」との優介の言葉に瑞希は2人で旅に出ます。それは優介が失踪からの3年間にお世話になった人々を訪ねていく旅でした。
病気に気付いてあげられなくて、と瑞希が言い、何も言わずに死んでしまったことを優介が謝る。死によって隔てられてしまった夫婦が、本当の愛を確かめ合い、成仏の旅をしていく中でいつかまた会えると信じ合えるようになるまでを描いたラブ・ストーリー。
二人が、肩を並べて、市場に買い物に行ったり、歩いている姿は、どこにでもいる平凡な、仲睦まじい夫婦のようです。生と死の境界線は限りなく曖昧で全編を通じて不穏な空気で包みながらも、どこかあたたかみがあるように感じます。
死者と生者が何の疑問もなく同居していて、ファンタジーに逃げる事なく、リアルな生活感の中に淡々と描き、旅の中でお互いの愛を改めて感じていく不思議な作品でした。
「生」と「死」二つの世界の境界線を、除くと・・・
投稿日
2016/04/22
レビュアー
カマンベール
不思議な「死生観」の物語でした。
「死」が、重すぎず、
「生」が決して、軽すぎず、
原作者が名作「夏の庭」の作者、湯本香樹実さんなのです。
ファンタジー色は薄くて「死者」は具象的です。
夫婦愛が情に流されず、現実感溢れる所が大人っぽく、
邦画にありがちな変な幼児性を排して、お涙頂戴にならなくて、品があります。
3年前に失踪した夫の優介(浅野忠信)が突然帰って来ます。
妻の瑞希(深津絵里)に、
「俺は死んだんだよ」と告げます、アッラカンと・・・。
「一緒に旅に出ないか?綺麗な所が沢山あるんだ・・・」
ふたりの旅は奇妙な物でした。
夫の優介の過去(生きてきた足跡を辿る)を、妻も一緒に辿って行きます。
このあたりユーモアが有るんですね。
体験型というか、
新聞屋さんでは新聞にチラシを、挟むお手伝い。
中華屋さんでは、厨房と瑞希さんはウェートレス。
山奥の農村では、農作業や梅干し作り。
だからリアリティが有るんです。
そして「童話的で寓話的」でもあります。
夫の優介さんは奥の深い人でした。
妻の瑞希さんの知らない面を一杯見せてくれます。
そして、「死者」「死にきれない人」
そして、優介さんとの本当の別れ・・・。
日本の景色、日本人の暮らしが素敵でした。
「死者の国」へ続く滝と滝壺。
フルオーケストラのBGM。
カンヌ映画祭「ある視点」部門監督賞受賞。
魅力ある作品でした。
岸辺は何処へと続く?
投稿日
2019/05/25
レビュアー
kazupon
監督:黒沢清(2015年・日本・128分)
原作:湯本香樹実「岸辺の旅」
3年前に失踪した夫・優介(浅野忠信)が、突然、妻の瑞希(深津絵里)の前に姿を現す。
「俺、死んだよ。」
「海の底で蟹に食われたから、捜しても見つからないんだ。」
そして、「きれいな場所があるんだ」と言う優介に誘われるままに、瑞希は一緒に旅に出る。
この突拍子もない物語の始まり方に、私は必死について行く。
優介が失踪していた間に彼が世話になった人たちの所を訪ねる。
新聞販売店の島影(小松政夫)さん。
夫婦で食堂を経営する神内さんとフジエさん。山奥の農村でお世話になった星谷さん一家。
これらのエピソードの中で最も忘れられないのは、島影さんの眠る寝室の壁だった。
島影さんは、新聞のチラシなどから切り抜いた花の写真をベッドの頭の方の壁一面にコラージュしていた。―まるで蜷川実花さんの世界に迷い込んだような真っ赤で鮮やかな花の壁―
翌朝、陽の光の中で見たその壁は無彩色で、それは雨月物語の朽ち果てた屋敷の光景を思い浮かべた。
途中、一度だけ夫婦喧嘩をして瑞希は一人家に帰る。
そして向かった先は、恐らく優介の浮気相手だったに違いない松崎朋子(蒼井優)の所だった。
旅先で会った人たちよりも、この朋子の方が怖かった。
朋子のどっしりとした迫力は、よっぽど足を踏ん張っていなければ倒されてしまいそうだった。
何はともあれ、死者(夫)と生者(妻)が一緒に旅する岸辺は、静かで妙な安心感(安定感)に満ちていた。
でも、どうせなら二人が生きている間に・・・とも思った。
岸辺の旅
投稿日
2016/05/12
レビュアー
片山刑事
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
レビューを表示する
旦那さんが亡くなった奥さんのもとに霊界を彷徨う旦那さんが帰ってきて、2人で旅をしながら彷徨う魂たちと触れ合っていくうちに夫の死を受け入れていく話。
夫婦の愛と再生の物語ではありますが、さすがは黒沢清監督らしくホラー映画に仕上がっていました。白玉を作ると旦那さんの幽霊が現れる。画面が急に暗くなったり逆に明るくなったりと印象的に怖がらせるシーンもありますが、普通に街中だったりと何気ないシーンも不気味な印象が映画全体を包んでいました。
幽霊として出てくる人たちもステレオタイプな幽霊描写ではなく普通の人間として描かれていますが。ふとした瞬間に異様な行動をしたりして見ているこちらが不安感に襲われていきます。
残された人、逝ってしまった人の未練や執着と決別を静かに描いていて、主演の2人の熱演もあわさって、見終わって静かに感動できる作品で面白かったです。
そして何より幽霊とかが怖いというより、1シーンだけ登場する蒼井優さんの怖さったらない映画でした。
この曲が聴き終わるまで
投稿日
2021/04/09
レビュアー
ビンス
この不思議な物語を
不思議な物語として
素直に受け止めたいと思いました。
整合性とか
有り得ないとか
そんな線引きなんて取っ払って
曖昧なものがもつ心地良さを
曖昧なものがもつ猶予を
曖昧なものがもつ優しさを
感じていたいと思いました。
そう思える作品と
そう思えない作品があると思いますが
それはもう感覚的なもので
この作品はそこにセンスの良さを感じ
すんなりと物語に入っていけました。
人生の終わり
その先にアンコールがあるのだとしたら
アンコールにも終わりがある
必ずくる
それでも
一度終わり
その先にあるアンコールの中で
終わると思って過ごす日々と
終わると思って話す言葉には
アンコールだからこその特別な何かが存在するんだと思いました。
アンコールだからこそ示せる愛情があるのだと思いした。
そしてこのアンコールは
死んだ人間にも許された延長であると同時に
生き残された人間のための時間なのだと思いました。
アンコールで奏でられたのは
やはり愛なんだと思います。
そして、ふたりの時間という曲の後奏を
途中で止められるのではなく
途切れるのではなく
きちんと聴き終える準備をすることなのだと思いました。
こんな世界だったらいいのに
黒沢さんの作品で
こんな気分になることができるなんて
苦手な部類に属する監督の黒沢さん
割と作品は観ているのですが
相性は決してよくありません。
それなのに新作が出ると
「観ようかな」と思わせるあたり
力があるのだと思います。
いい作品を観ました。
深津さんって素晴らしい女優ですね。
いつも思っていますが
今回もまたその思いを強くしました。
キャストのみなさん
誰もが素晴らしかったです。
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岸辺の旅