ＪＩＮ−仁−　完結編

普段テレビドラマはあまり見ない我が家でも、本作は別格でしたね。私は前シリーズから観てますが
旦那は本シリーズからハマリました。原作のエピソードをコンパクトにしたり、設定を変えたり
してますが不自然さはなく、すんなり物語に感情移入できました。
原作を完読している私としては、ずーとラストが気になって観てましたよ。坂本龍馬の運命は、皆さんも
薄々分っていたと思います。橘恭太郎、野風、東修介に関しては随分と大胆に原作から変更してるので、
シナリオ展開の行方にハラハラしてました。

そして最終話、大音量のテレビに家族勢ぞろい(笑
終盤の手紙のシーン、良かったですねぇ〜　ヤラレました!!　原作のラストもいいけどテレビも素晴らしい!!
大沢さん演じる仁先生は、おっちょこちょいでヘラヘラするキャラ。原作のと違っていて、当初は違和感も
ありましたが、見てるうちに馴染んできて、これはこれでいいかもと思いました。
でも橘恭太郎に関しては、人格もエピソードも断然原作の勝ちですね。あと、最期のオチというかラストカット
の、あのシーンは必要だったのかな・・・ちょっとこの二点が残念な気がしますね。惜しい〜

平井さんの主題歌も音楽もシナリオを盛り上げてくれました。文句なく傑作ドラマです。

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慕情。
相手を慕う気持ち。
あなたを心底お慕い申し上げます。
あなたを頑なにお慕い申し上げます。
慕情のトライアングル。
フィアンセを信じて命を託したミキ。
未来の風を吹かすために命を賭けた野風。
ライバルを生み出す可能性がある子を救おうとした咲ちゃん。
このトライアングルの中心にいるのが仁先生。
慕情に守られて。
揺るぎない慕情のトライアングルの中で。
仁先生は喜び、悲しみ、苦悩し、明日を描く。
誰もが非の打ち所のないほど、出来た女性。
だからこそ、これ以上ないほどの切なさが充満する。
「自分は真っ黒だ」
と、胸の内を語った咲ちゃん。
つまらない嫉妬ばかりと嘆いた咲ちゃん。
その姿に窒息寸前・・・というより窒息した。
これほどまでに。
それほどまでに。
それでも相手のことを想う。
相手の幸せを願う。
嗚呼・・・・涙。
野風も同じ。
自分の想いを託し。
未来で仁先生と結ばれる、己の子孫の幸せを願い。
その血の中に、仁先生への慕情を溶け込ませる。
その思いが姿を形取り、外へ出てきたかのような迫力。
麻酔なしでの帝王切開。
野風の人間力と慕情の結晶。
あの迫力は尋常ではなかった。
中谷美紀ってホントに凄い。
あの眼。
有無を言わせない説得力。
頷かざるを得ない。
まるで操られているかのように。
母は強し。
そして女は強し。
想いの強い女は無敵だ。

そしてついに歴史が動く。
坂本龍馬。

小出君演じる「きょう殿」。
これまでで一番の迫力と苦悩が混じって放出されたあの表情。
恐れ入りました。
こちらも窒息寸前。
橘兄弟は、誠にもって素晴らしいぜよ。

どうなるんだ！
どうなってるの！
泣いても笑ってもあと二話！
怒涛の展開に心が急く。

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泣かない人いるの？
我慢できる人いるの？
そんなヤツはもう人間じゃねーよ。
とかね。
もう、それぐらいまで断言したくなるくらい良いのです。
良さに酔う、宵の口なわけです。
・坂本龍馬を救えるのか？
・橘家を救えるのか？
・咲ちゃんの慕情の行方は？
・仁先生のタイムスリップした意味とは？
・そして仁先生は帰れるのか？
・その未来の歴史は変化してしまうのか？
全てに決着を付ける最終巻。
これほどまでに一瞬もダレることなく、素晴らしさを持続し、そして感動を与えてくれたドラマはとても久しぶりでした。
それぞれのキャラクターの心情を感じまくって涙し。
叶わぬ慕情の行方に切なすぎて涙し。
人を救うこと、その理由の単純さに改めて涙し。
泣いて泣いて泣きまくったドラマでした。
こんなに泣いたドラマは「タイガー＆ドラゴン」以来初です。

全ての決着を見るラスト。
これでよかったんだな・・・・
そう思わずにはいられなかった。
咲ちゃんの想い。
野風の想い。
仁先生の想い。
仁友堂の仲間の想い。
日本の未来を作ろうとした人々の想い。
日本を描いてきた、日本生きてきた人々の想い。
その結晶のラスト。

咲ちゃん。
あなたはなぜに、それほどまでに・・
咲き誇れ愛しさよ。
あなたの想い。
あなたの慕情。
あなたの慈愛。
そこに落涙一粒。
見事な涙花が咲きました。
咲き誇れ愛しさよ。
咲き誇れ愛しさよ。
そして、「再び」という奇跡が幕を開ける。

前シーズンで、現代の東京から江戸時代へとタイムスリップしてしまった脳外科医・南方仁のその後の物語です。
未見の方は、是非、シーズン１から順にご覧下さい。
仁が、どのようなきっかけで江戸時代にタイムスリップしてしまったのか？江戸において彼は医師として何を行ったのか？
仁の苦悩と、彼に関わった人々、あるいは彼が関わった歴史の何が変わり、何が変わらなかったのかなど、興味深い内容がいっぱいです。
前のシーズンでは、仁は現代に戻ることができず、そのまま江戸に留まっていました。
時は、丁度幕末の頃で、坂本龍馬、勝海舟、西郷隆盛など歴史上の人物も登場し、仁は龍馬と懇意になり、歴史に深く関わってしまうかもしれないという不安を覚えます。
しかし、歴史に関わる事態に遭遇すると、-仁の言葉を借りるなら-『歴史の修正力』という物が働くようで、仁が歴史に影響するような言動をすると、強い頭痛に見舞われるのでした。
現代の医療を江戸時代に持ち込むこと、歴史上の人物に関わってしまうことなど、時間軸に関わる問題がある一方で、未来に残してきた恋人、江戸時代で出逢った恋人の先祖と思われる女性、そして、江戸時代で深く関わることになった橘咲という女性との恋心など、惹き付けられる内容が盛り沢山です。
大沢たかおが演じる南方仁の飾らない素直さ、優しさ、歴史に対する謙虚さが爽やかでした。
また、中谷美紀は、現代の東京での恋人”未来”や江戸時代の花魁”野風”と、もう一人の人物の三役をこなし、特に花魁の美しさは、ため息が出るほどです。
江戸時代で仁が身を寄せた橘家の娘・咲は、互いに好意を持ちながらも添い遂げることはなく、仁の助手として医術を見につけていくことになります。
咲を演じた綾瀬はるかは、芯が強く頭の良い女性を初々しく演じていて、秘めた恋心が切なかったです。
特に坂本龍馬を演じた内野聖陽は、土臭く熱血漢の人柄といい、喋る土佐便といい、この上ない当り役だと思います。
内野聖陽の龍馬があって、仁の存在が一層輝いたのだと思います。
最終話で、このタイムスリップの謎が解け、現代の東京に戻って来た仁が、『歴史に修正力は働いたのか否か？』を確認します。
ラストでの　咲が仁への手紙に託した思いは、時間の流れと歴史の修正力に抗う精一杯の抵抗と、時空を越えた思いに、感動の涙を流した人も多いのではないでしょうか？

大ヒットドラマの完結編。
本当に大ヒットです。
世界的に認められてたドラマなんて凄いじゃないですか。
前シリーズのラストから続く物語。
江戸から明治へ変わろうとする激動の日本で、人を救うことに奔走する仁先生の奮闘に胸が熱くなります。
人を救うこと。
時代を変えること。
未来を変えること。
その使命と天命に苦しみ、悩む仁先生。
そこを照らす希望の光。
何かに導かれるように人を救い、時代の波に飲まれていく仁先生の未来には、一体何が待っているのか。
興味は尽きません。
原作である漫画も完結しているので、気持ちのいいラストを迎えれることを願っています。

今回は仁先生が龍馬さんの願いを聞きいれ？強引に？京都に連れて行かれます。
なのでかな〜り、はるかちゃん演じる咲ちゃんの出番が少ない。
これはちょっとガッカリでした。
もっと咲ちゃんを♪
それでも相変わらずイイです、はるかちゃん。
そして「ありんす」の天女である中谷美紀さんの出番も極少。
イカンです。
それはイカンし、アカですよ。
まあ、このままってワケはないでしょうから、次回以降に期待です。

市村さんが、一人劇画チックというか舞台丸出しというか、別世界のオーラを醸し出していたのが忘れられない・・・

悲しいこと。
苦しいこと。
辛いこと。
その真っ只中。
人は希望を失い、諦め、光を失っていく。
光を拒んでしまう。
しかし、そこが終点ではない。
その先がちゃんとある。
そこまで歩めばいい。
ただひたすらに信じて歩めばいい。
最後に笑えるように。
最後は笑えるのだから。

キイチ？（だったかな？あの子供）の言葉が胸に刺さります。
泣かすねぇ。。