メイキング・オブ「あなたの初恋探します」〜初恋探し株式会社へようこそ〜

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メイキングのレンタル開始が６月２日，本編の劇場公開は１８日，予告編ならいざ知らず，メイキング先行という形で公開前から煽るスタイルは個人的にあまり好きではありません。（韓国版のＤＶＤは４月にリリース済み）
確かにメイキングというやつは舞台の裏側を垣間見れて，そそられるものはありますが，それもこれも本編が良作なりゃこその話です。いい作品は何もしないでも評価されますし，ボロはどんなに足掻いてもボロの域を出ないと思います。
いつもメイキング版がリリースされる度にグチってますので，せっかく早く見たいと思っておられる皆さんには，「中身も見ないでゴチャゴチャ言うな！」と叱られそうですが，腹立ち紛れに本編を見なくてもいいぐらい，思いっきしネタバレしようと思います。本編に興味がある方は読まない方がいいかもしれません。




原作は，2006年に韓国で初演され，これまでに25万人もの観客を動員した大ヒットミュージカル「キム・ジョンウク　チャッキ」(キム・ジョンウク探し)で，このミュージカルの脚本・演出を手掛けたのが本作が初メガホンとなるチャン・ユジョン監督です。
ストーリーは，
ミュージカルの舞台監督として働き盛りの30代女子ソ・ジウ（イム・スジョンssi）は，現場では男性たちに混じってハツラツとしていますが，プライベートでは20代前半に旅先のインドで出会った初恋の人（分かっているのはキム・ジョンウクという名前だけで，本作の原題は「キムジュンウク探し」となっています。）が忘れられないで，ルックスも結婚相手としての条件も文句なしのお見合い相手チェ機長（シン・ソンノクssi）からのプロポーズに応えられないでいます。
一方，旅行代理店に勤めるハン・ギジュン（コン・ユssiで初恋のキム・ジョンウクとの一人二役）は，過度の責任感と融通性ゼロの超マジメ人間で，そのバカ正直さが裏目に出て会社を首になったという男ですが，ある日，「初恋探し株式会社」なる会社を起業します。
そこに客として現れたのが，娘の嫁入りを切に願う軍人上がりのやもめ父（チョン・ホジンssi）に連れられたチウということで，「キム・ジュンウク探し」のスタートと相成ります。
最初から余り乗り気でないチウは，職場の劇場にまで押し掛けてくるキジュンが迷惑なだけだったのですが，持ち前の責任感と熱意に押されて，一緒に「キム・ジュンウク探し」を始めることになります。
この“初恋探し”を通して，キジュンの誠実さと優しさを知るうちに，いつしかチウの心は揺れ初め次第に二人の気持ちは近づいていきます。となって，このままくっついてしまってはＢ級ラブコメで終わってしまうのですが，あの手この手の「キムジュンウク探し」と，次々に登場する“外れキムジュンウク”たちが笑わせてくれますし，チウの秘密が明かされていく過程などは，流石に女性監督らしい，そしてミュージカルを知り尽くした彼女らしい，きめの細かな演出が作品の質を高めています。極めつけは，映画のエンディングで流れるコン・ユssiの歌声です。映画の余韻を楽しませてくれる素敵な味付けだと思います。
★★はあくまでもメイキングの予想です。本編の評価は★★★★★です。