映画「サビ男サビ女」

（ネタバレあり）

　最近、生活に恵まれずポカンとしていた時、ずいぶん前に観たこの映画を思い出した。
オムニバス４本のうちの最後の話『せびろやしき』　が、妙に印象に残っている。
　
　全くなんてことの無いショート・ストーリーだと思って観たのだが、後から説明しがたい
うすら寒さを感じてくる。大げさかもしれないが、見立ての皮肉さは、不意に人生の深遠を
覗いてしまったような恐怖すら感じさせる。
　　（『トウキョウソナタ』のアナザー・ストーリーにも思える。キョンキョンだし）

　平凡な主婦、真弓（小泉）は、ある日公園で時間を潰していたリストラ・サラリーマン
を家に連れ帰って居場所を与える。彼は日中を真弓の家で過ごし、夕方に帰っていく。
やがて同じような背広姿のサラリーマンが、一人増え二人増えて…。　
　リストラマン達はネコ屋敷ならぬ背広屋敷にタムロし、思い思いに時間を過ごす。時間
を潰すことさえ出来ればいい者もいれば、ご主人の役に立ちたいと思う者もいる。
　そう、これは、「人≒野良猫」の見立てになっているのだ。　　

　ここに「目的を失った人間は、人間らしくいられるのか？」という命題が浮かんでくる。
勤勉に働いてきた日本人が働けなくなることで、なお、人間性を保っていけるのだろうか。
そもそも働いたとして、それはそれほどに意味のある事なのだろうか。せいぜい、ネコが
ゴキブリを捕まえる程度のことなのでは…なんて疑問まで膨らむ。

　背広男を集める小泉今日子の無邪気な笑顔に、一瞬、「鬼気」のようなものを感じた。
　　

　１話『ハゲマシガールズ』は、ドラマツルギーの破壊を試みて、半ば成功、半ば失敗
したようなエピソード。どうせ極端な「サビ⇔転」にこだわるなら、もっと破壊的に
起承結を無視すればよかったのに。

　3話「くれえむないと」は友近扮するクレーマーと、その対応係の攻防をスリリングに
描くエピソード。これも、いくらでも暴走させられるネタだと思うが、友近のキャラに
頼り過ぎた。そして彼女の「ネタ」を超越する展開を持ってこなければ、意味が無い。

　しかしなんだろう友近って、露出無いのにナゼか生々しい色気がある。やっぱり、
昭和的日本人体型ってのが、いいんだろうなぁ。　（あ、趣味の問題？）

常日頃、自分はどこかで冷めている部分が多々あって
激情に身を任せて行動するってことはあまりないと思っていた。
でも、よーく考えてみるとだ、
衝動買いはしょちゅうだし
後先のことはあまり考えずにこうと決めたら即行動！みたいなところが多々ある私。
どちらかというとウジウジ考えるのは苦手。
これってサビ女と言えなくもないだろう・・・ってことをこの映画を見て自覚させられた（笑）

第１話：ハゲマシガール
桜庭ななみ、たんぽぼの二人のへたくそな演技がかえって新鮮かも？
あんな風に励まされたら、思わず笑っちゃって元気でるかもね。

第２話：Boy? meets girl
中村蒼くんの女装が綺麗！
でもどうみてもオカマに見えるでしょ。
何で誰も気がつかぬ！？（笑）

第３話：クレームナイト
友近・・うまい！うますぎる！
こういうオバサンいるよね・・って思わせる。
最後のオチも笑える。

第４話：せびろやしき
この作品がこの映画のメインイベントでしょう。
聖女なのか？はたまたこれは悪女なのか？
キョンキョンの爽やかスマイルが妖怪にも見えてくる。
彼女、こういう役やらせると巧いな〜。


で、どのお話しにも共通して言える事。

男たちよ！しっかりせい！！！

そんなにリストラ男を家に連れ込んで飼育してどうなる！？

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ふふっ、このシュールな笑いが妙に自分のツボにはまってしまいました。
実はこのところ気持ちが落ち込んでたんです。気分転換をする気力さえなくて、目の前の雑事をこなすのがやっとの日々。
まさに「だめだこりゃ。誰かたすけてよ〜」って気持ちの時に観ました。
応援ガールズたちのかわいい応援にクスリと笑いながら、すこしだけ肩の力がぬけた気がしました。
そうなの、私が欲しかったのはね，アドバイスなんかじゃないの。応援してほしかったの。
応援されるとうれしい。またがんばろうって思える。

「せびろやしき」のキョンキョン可愛いね
「世にも奇妙な物語｣風なストーリーでひきこまれました。
ただね、私的にちょっとひっかかってしまったのが、前の家でいっぱいになった猫ちゃんたちのこと。
ちゃんとみんなに里親さんをみつけてあげたんげしょうね！？（ここんとこ重要！！＿）
でもさ、彼女そんな責任感あるようにみえないのよね。
わたしの単なる取り越し苦労ならいいんだけど・・・なんだか怪しい。


この作品に巡り会わせてくれた　ぴよさんのレビューに心から感謝いたします。
ぴよさんに素敵なことがたくさんたくさんありますように♪応援しています！

大笑いするような映画じゃない。見終わって「しょうもない」っていうほどつまらない映画でもない。
随所にクスリと笑えるところがあるオムニバス作品。

友近はなかなかエロかった。桜庭ななみの太ももがよかった。蓮佛美沙子はさわやかな可愛さ。この娘最近よく見かける。売り出し中なのかな？

期待して見るような映画ではないけど、まあまあ面白いので興味があれば見てよいかと。