Ｌ．Ａ．コンフィデンシャル

昔レンタルで観たのかテレビで見たのか定かじゃないけど、
ものすごく気に入った映画。

レンタルＤＶＤが無いし、セル版廃盤でガッカリしてたところ
何年か前に○○周年記念盤として再販売されたので、購入してちょくちょく観てました。

そんな作品がついにＤＶＤレンタル化されたんですね〜
嬉しい限り！！

ＬＡを牛耳る悪人と刑事と娼婦。
３人の刑事パド（ラッセルクロウ）ジャック（ケビンスペイシー）エド（ガイピアース）の
キャラがそれぞれ際立ってて最高♪
感情第一でアツイ男パド、華やかな映画の世界にも足をつっこみつつ現実的に物事を考えるジャック、
出世のために行動するエド。

パドは女性が傷つけられるのは許せない真っ直ぐなところと、ストイックな雰囲気がカッコいいし、
エドは出世のために動いていながら、実は気転の利くできる男だし、最後には男同士の友情を見せたり。
ジャックも一見刑事映画のアドバイザーの副業をやってたりでチャラい感じだけど仕事はきっちりこなす。

３人とも男臭くて、人間臭くて、色気があってとーーーっても良いです♪

あと、娼婦役のキムベイシンガー。
美しいし、妖艶だし、もうこの役ぴったり！！！
あのストイックなパドを泣かせてしまうんだからね〜
で、冷酷なエドさえも彼女の色香に飲まれてしまうんだからね〜

刑事モノの映画の部類に入るのだと思いますが、
ドンパチは最低限しか出てきません。
（ラスト付近は長めにありますが）
でも、ドンパチで魅せなくても十分面白いといえる作品。

事件の真相についても、ＬＡＰＤの汚職という、
映画の中では今となっては見慣れたものですが、
それでもこんなに見入ってしまうのは、
３人の男と、１人の女、この描写が良いからじゃないでしょうか。

これは、間違いなくおススメできる映画だと思います♪

それぞれの俳優さん女優さんの代表作・出世作になったのも納得の１本です。

観られた方も多いとは思いますが、もし未見の方がいたら、ぜひ観てみてください♪


ちなみに私、これを初めて観たときは今よりさらに映画に疎くて
ラッセルクロウとケビンスペイシーの区別がつきませんでした（爆

ガイピアースはメガネなしの方がカッコいい！！

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

なんかコレ、ずっと前に観たことある！！
黒人チンピラの「筆おろし」というセリフで思い出した！！　何故か？？　キーワードは「筆おろし」（笑
汚職まみれのロス市警を舞台に描かれたラブ・サスペンスなんてフレコミで宣伝していた記憶も甦ってきました。本作がハードボイルドかどうかは疑問ですね。私は、男の渋さをあんまり感じませんでした（笑
昔見た時も、そんなにハマれなかったですが、オバサンになった今回もあまり楽しめなかった・・・

汚職、不正、偏見、職権乱用なんでもありーのだし、当時の米国警察はこれほどいい加減だったのかな？
あと、刑事がコールガールにいとも簡単に恋しちゃうのもなんだかな〜　一目惚れだとしても、唐突過ぎるし。
関係者があっさり死にすぎなので、謎解き展開の緊張感は薄めです。
オチも・・・結局そーかいぃぃっと突っ込んでしまいました。
俳優陣は豪華なんだけどね・・・ちょっと勿体無いと思いました。５０年代アメリカの雰囲気が好きな方なら楽しめると思いますよ。

こんな大変な時にレビューなんか書いてていいものかな・・・と考えました。しかし、ブルーのままでいても気が滅入るだけだし。無事、子供が卒業式や入学式に参加できるよう、これ以上の地震が起きないよう願うばかりです。あと復興作業も迅速に進んで欲しいです。

こんなにかっこよくて、絶対人が見せない心の裏側のささくれを描いた映画が
あるでしょうか。
正義を旗印にロスの街を見守るロス市警の中で、
男同士の嫉妬、いがみ合い、権力闘争、出世、利権、憎しみ、友情、
仲間、殺人、暴力、裏切りが渦巻いています。
その渦の中で生きている男たちが過剰にふりまく、
男くさいエネルギーと魅力が画面から匂ってくるようです。

公開時は、アカデミー賞にノミネートされて、
「タイタニック」のアイスバーグ（氷山）になれるかと、
司会者のビリー・クリスタルに歌われたものです。
結果は、タイタニックが史上タイ記録の１１部門を取った結果となりました。
この映画は、助演女優賞と脚色賞だけです。
私の中では、これこそがオスカーにふさわしい作品だと思っています。
しかも、脚色賞取っただけあって、セリフが相当いいです。
聞いていて、あまりにも量感的でゾクゾクします。

スターになっていなかったラッセル・クロウとケヴィン・スペイシーのムンムンと
匂いたつ、男の魅力も捨てがたいですが、
キム・ベイシンガー演じるリンは、映画史に残る美しさです。

　でも降りかかるのは小雪ではなく、カリフォルニアの陽光さんさんなのですが。
ノワール映画の魅力は、逆説的ではありますが、黒々とした犯罪世界に幽かに光る正義、及び泥にまみれて犯罪社会に生きる人間たちの示す意外な倫理性、その純情を、いかにスマートに描き出すかにあると思います。悪の讃美に終わるのはルール違反であるのと同様、裏も表もない善人の正義漢が活躍して一件落着というのも論外。悪の土壌に咲いた夜光植物のような姿として正義を描いてもらいたい。…なんてね。

　辛い過去を背負い現在に倦み心屈折した心情をもてあました男たちが、５０年代の犯罪組織と見まがうばかりに腐敗したロサンゼルス市警という職場で出会う。ラッセル・クロウ、ガイ・ピアース、ケヴィン・スペイシー、それぞれキレやすく暴力的、露骨な出世主義者、通俗写真誌と組んで小金を稼ぐ俗物と、決して清廉な人物ではありません。それがカフェでの惨殺事件がロスの腐敗の闇につながっていると気付くと、真相を明らかにするために、何かに導かれるかのように動き始めます。３人が反発し合いながらも心を通わせていくのもよかった。警官としての使命感・正義感とは少し違う、まるで捜査のなかで自らの過去を、失った希望の輝きを取り戻そうとでもするかのような描かれ方。中也のうたう「汚れっちまった悲しみ」をかき集めているかのように感じられて、いいなぁと嘆息したのでした。欠点だらけの凡庸な人間がぎりぎりのところで体を張って示す正義を、実にスタイリッシュに描いてノワール映画私的満足度９０％というところでした。

　１０％の不満は、権力の上層部にさらに踏み込んで、話の規模をもっと大きくしてもよかったんじゃないかということ。
キム・ベイジンガーが娼婦には見えなかったのも残念。なんでもよくわかってくれる近所に住む人間のできたお姉さんのようでした。いや、逆にそれがよかったのかな。汚れた悲しみなどあっさり振り捨ててしまうガイ・ピアースも天晴れ。
　それにしてもこの映画、映画、テレビドラマ、通俗週刊誌と大衆社会のメディアを、映画内に何度も登場させる。前半は写真週刊誌の記事で話を進めているほどです。この映画自体もスクリーンに映る幻なんですよと、闇を彩る幻影を楽しんでくれましたかと、言っているのでしょうか。だとしたらずいぶん粋ですね。満足度９５％に修正しよう。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

　ついに、レンタル開始になりましたか。

　これは傑作だと思います。

　映画館で観終わったあとに「ああ、映画を観たなあ・・・」という、えもいわれぬ満足感を味わったのがもう１２年前になるのか。



　ストーリーは、ごく簡単に言うなら暗黒街のボス、ミッキー・コーエン逮捕後のＬ．Ａ．を裏で牛耳ろうと暗躍する者たちとロス市警の３人の刑事の戦い。
　
　そして、その３人の刑事たちが絶品！特に、ガイ・ピアース演じるエド・エクスリーはその中でも特に際立っています。
　乱暴な言い方をするとこの映画は、冒頭、まだ巡査部長だった彼が、上司のダドリー警部（ジェームズ・クロムウェル）に刑事課への配属を申し出た時に投げかけられ、すべてＮＯと答えた、
　
　“起訴を確実にするために、証拠を捏造できるか？”
　“自白を取るために容疑者を殴れるか？”
　“更生の望みのない犯罪者を背後から撃ち殺せるか？”

　という３つの条件を、最終的に直接的であれ間接的であれ全部やってしまうまでを描いているといってもけっして言い過ぎではないとまで思ってます。

　印象深いのは、核となる事件「ナイトアウル殺人事件」を自らの手柄で解決に導きながら、それが実はレイプ被害者である女性が犯人憎さに犯した偽証にもとづく誤認逮捕であることを知った時、自分が刑事になった理由・・・同じく刑事だった父親を射殺した犯人に象徴される

　“罪を逃れたとほくそ笑む奴ら”　＝　ロロ・トマシ

を捕まえるためだったことを思い出し、出世の道が閉ざされるのも承知のうえで再捜査の協力をジャック・ビンセンス（ケビン・スペイシー）に請う場面。受けるジャックの「こいつもなかなか捨てたモンじゃないな」といった雰囲気の表情も好きです。この人は、意外に義理人情に厚い（そのせいで、非業の死を遂げるわけだけど・・・）。

　ただ、映画で描かれた事件の背景にある闇の深さみたいなものは、言葉で説明される以上のものは伝わってこないという部分は否定できません。この辺はちょっと弱いかなとも思う。
　しかし、たとえそうであってもガイ・ピアース、ラッセル・クロウ、ケビン・スペイシーという３人の俳優がそんなこと歯牙にもかけないほど極上の映画に押し上げているのはまぎれもない事実です。
　唯一、ベロニカ・レイク似の娼婦リンを演じて助演女優賞のオスカーを獲得したキム・ベイシンガーの演技が、はたしてそれほどのものなのかというのが、引っ掛かりといえば引っ掛かりです。

　ところで、
　映画を観てからかなり経ってからですが、ジェームズ・エルロイの原作を読みました。
　ひとことで言うなら、思わず映画が霞んでしまうほどのすごい代物でした。
　逆に言うと、よくこれだけの原作をうまく映画にまとめたなあと脚色の的確さに感心させられます。映画と原作との相違をあげつらってもあんまり意味ないのですが、ひとつだけ挙げるとエドの親父は原作ではぴんぴんしており、しかもかなり物語の中に食い込んでくる。
　殉職したのはエドの兄で“ロロ・トマシ”は一切出てこない。

　“ロロ・トマシ”は映画のオリジナル。

　見事ですね。