伝説の故郷

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

どこの国も夏の風物詩といえば怪談物のようですね。
“何でもいいから怖けりゃいいや”みたいな愚劣な作品が幅を利かす昨今，怪談を一つの文化として伝承していこうという趣旨で企画された正統派？のドラマです。
この「伝説の故郷」シリーズは1999年にも放送されていますので，今回は第二弾の企画ということになりますが，各話毎に異なるキャストで演じられるのも楽しみですね。

第5話　「オグ大王」

生死の境界に生き，亡霊を見る能力と彼らをあの世へ導く能力を備えた退魔師(一種のエクソシスト)の活躍を描きます。
生きている人たちと死者たちとが入り乱れて狂気に包まれた村に導かれるようにしてやって来た退魔師のユン・キジュは，死者をあの世へ導き，村を浄化するために村を覆っていた死の狂気とその秘密を一つずつ解明していきます。
かつて伝染病の腸チフスに罹った村人たちが病気に罹らなかった村人たちに騙されて船に乗せられて水没させられた。その亡霊たちが村に現れるようになって悲劇が始まります。

出演:　チェヒ(退魔師ユン・キジュ)，イ・ヨンウン(二役出演)，キム・ハクチョル(村長)他


第6話　「妓房怪談」

妓房とは，「黄真伊」などでお馴染みの妓生たちが客を接待する館のことです。
連続怪死事件が起きるある地方の妓房「ファホンオク」(花魂玉)に立ち寄った三文画家のヒョランが真相を解明していきます。死んでも妓房を離れられない亡き妓生の事情が浮き彫りにされます。

この話は，南原(ナムォン)に伝わる説話を元に作られていて，ある両班の若様が妓生と恋に落ち，後日彼女に会いに行くと，すでに亡くなっていたという悲しい話。この説話をもとにしてハッピー・エンドに演出したのが「春香伝」だということらしいです。
今回のシリーズでは個人的に一番オススメです。

出演:　イ・ドックワ(元高官キム大監)，イ・ミヌ(三文画家ヒョラン)，キム・ギュチョル(地方長官)，ユ・ヘジョン(妓房女将・梅花)他

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

どこの国も夏の風物詩といえば怪談物のようですね。
日本では，四谷怪談や鍋島の猫化け，番町皿屋敷などのお話しが夏の夜を涼しくしてきましたが，韓国にも昔から伝わる土着の怖い話が人々の背筋を寒くしています。
本作は１話完結型のオムニバス形式で全８編の時代劇，昨年のＫＢＳ“真夏の納涼特集”として放送されました。
“何でもいいから怖けりゃいいや”みたいな愚劣な作品が幅を利かす昨今，怪談を一つの文化として伝承していこうという趣旨で企画された正統派？のドラマです。
この「伝説の故郷」シリーズは1999年にも放送されていますので，今回は第二弾の企画ということになりますが，各話毎に異なるキャストで演じられるのも楽しみですね。

第一話　「九尾狐の帰還」
九尾狐の呪いをかけられたある名家に繰り広げられる惨劇のお話し。
その後ろに隠されてきた12代400年にわたる一族の秘密が明かされる。九尾狐の呪いを振り払おうとする一族の人々と，このために死が待ち受けている一族の娘たち…。

出演:　パク・ミニョン，キム・ハウン，キム・テホ，チェ・ダンソク，パク・ウン，チョン・ジェスン他

第二話　「赤ちゃん，青山に行こう」

韓国の短歌といえる詩調「蝶よ，青山へ行こう」に引っかけたタイトルです。
原因不明の病気にかかり，死を宣告された名門両班家庭の一人娘。若い母親は娘のために巫女に助けを求めます。貪欲で邪悪な巫女は生きている赤子の生肝を食べさせるようにと進めますが…。

出演:　ワン・ヒジ，コ・ジョンミン，チョ・ウンスク，アン・ソックァン，チョ・ヤンジャ，パク・ヒョンジェ他

個人的にこの手のお話は苦手ですので評価はあてになりません。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

韓国でも夏の風物詩といえば怪談物のようですね。
“何でもいいから怖けりゃいいや”みたいな愚劣な作品が幅を利かす昨今，怪談を一つの文化として伝承していこうという趣旨で企画された正統派？のドラマです。
この「伝説の故郷」シリーズは1999年にも放送されていますので，今回は第二弾の企画ということになりますが，各話毎に異なるキャストで演じられるのも楽しみですね。

第7話　「四神の話」　

あの世の使者のキム・サシン(死神)はいつもの通り俗世に降りて来ますが，持っていた名簿を紛失してしまいます。その名簿は，あの世の使者にとって飯の種であるだけではなく，人間の生死を決定する重要な品で，サシンはあの世の門が次に開門するまでに名簿を探し出さねばならないのですが，名簿は紆余曲折の末に観察使のペク大監の手に渡ってしまいます。
怪談ものというよりも，落語のネタで聞いたことのあるお話みたいで，今回の８作品の中では唯一癒し系といえる作品だと思います。
ドラマの中で娘幽霊，チョンガー幽霊，水の幽霊，家の幽霊など韓国の伝統的な幽霊たちが登場しますが，水木しげるの世界とはちょっと違いますよ。

出演は，イ・ウォンジョンssi(あの世の使者キム・サシン)，キム・レハssi，チュ・ソヨンssi，イ・テヨンssi　他

第８話　「還郷女」

シリーズの最終回となった2008年９月３日放送の本作も，水木ドラマで1位を守り有終の美を飾りました。
還郷女(ファニャンニョ)とは，「一枝梅」や「最強チル」にも登場しますが，当時の国王仁祖の失政のために清国から侵略され，その代償として，多くの女性が身分の上下にかかわりなく，貢女として清国に連れ去られました。その後様々な努力の末に帰国した者もいましたが，そんな女性たちを“貞節を失った女”として人々から蔑まれた言葉です。

婚礼の日に清国軍に連れて行かれて還郷女となった主人公のスヨンとその兄嫁は，家門の恥としてスヨンの兄によって毒殺されます。同じように還郷女となって無念の死を遂げた女性たちは，怨霊となってキルマジェという峠に集まり，ここを越えようとする男たちを誘惑してその命を奪います。

男たちの怪死が相次ぐキルマジェに，スヨンの夫となるはずだったチョンユルが調査を命じられます。チョンユルは婚礼の日にスヨンと自分の左腕を無くしましたが，猛勉強の末に科挙に合格し，暗行御使となっていました。そして，この任務でスヨンと再開することになります。
あくまで怪談ものですから，ゴースト的なラブストーリーとなるかは見てのお楽しみです。

出演は，イ・ジンssi(還郷女スヨン)，カン・ソンミンssi(チョンユル)，イ・ジヒョンssi，チョン・スヨンssi　他

どこの国も夏の風物詩といえば怪談物のようですね。
“何でもいいから怖けりゃいいや”みたいな愚劣な作品が幅を利かす昨今，怪談を一つの文化として伝承していこうという趣旨で企画された正統派？のドラマです。
この「伝説の故郷」シリーズは1999年にも放送されていますので，今回は第二弾の企画ということになりますが，各話毎に異なるキャストで演じられるのも楽しみですね。

第三話　「四辰剣の呪い」　

王室の宝剣「四辰剣」の製作を三日後に控えた鍛冶屋村の冶匠が変死体となって村で発見されます。
村中が呪われ，皆が死ぬと大騒ぎする中で，捕庁の捜査官一行が村に入ってきます。変死体を検分した捜査官一行は疑念を抱き村の秘密を明らかにしていきますが…。

出演:　チェ・スジョン，サ・ガン，パク・ハソン，ソン・ミンジ，ソン・オクスク，イ・ジョン他

第四話　「鬼書」

1546年，第12代国王仁宗(インジョン=中宗の長男)が即位九ヵ月後に突然死するや，宮中で奇怪な連続死亡事件が起きます。その死体は，当時密かに流行していたお化け小説に描かれたのとそっくりそのまま。宮中の内外で人々は急死した仁宗が幽霊と化して人々を道連れにしていると噂します。仁宗の竹馬の友である内禁衛(ネグミ)従事官が事件の秘密を探り出そうとしますが，その周辺にも死の魔手が伸び…。

出演:　アン・ジェモ，イ・ハニ，キム・ヨンジェ，キム・ジンテ他