こちらの作品もおすすめ
こちらの作品もおすすめ
「アマデウス」「カッコーの巣の上で」の巨匠ミロス・フォアマン監督が、スペインの天才画家ゴヤが活躍した激動の時代を背景に、異端審問がもたらした一つの悲劇を描いた歴史ドラマ。ゴヤの肖像画のモデルとなった少女と神父が辿る数奇な運命をゴヤの目を通して繊細かつ重厚に描く。スペイン国王カルロス4世の宮廷画家に任命されたゴヤ。1792年、彼は2枚の肖像画に取り掛かっていた。1枚は裕福な商人の娘イネス。もう1枚は威厳に満ちたロレンソ神父。そんな中、カトリック教会では、ロレンソの提案で、形骸化していた異端審問の強化が図られていた。そしてある日、イネスはユダヤ教徒の疑いをかけられ、審問所への出頭を命じられてしまう。
製作年: |
2006年 |
---|---|
製作国: |
アメリカ/スペイン |
原題: |
GOYA’S GHOSTS |
監督: |
ミロス・フォアマン |
---|---|
製作: |
ソウル・ゼインツ 、 ソウル・ゼインツ |
製作総指揮: |
ポール・ゼインツ |
出演: |
ハビエル・バルデム 、 ナタリー・ポートマン 、 ステラン・スカルスガルド 、 ランディ・クエイド 、 マイケル・ロンズデール 、 マベル・リベラ 、 ブランカ・ポルティージョ 、 ウナクス・ウガルデ 、 フェルナンド・ティエルブ 、 ハビエル・バルデム |
脚本: |
ジャン・クロード・カリエール 、 ミロス・フォアマン |
音楽: |
ヴァルハン・バウアー |
「アマデウス」「カッコーの巣の上で」の巨匠ミロス・フォアマン監督が、スペインの天才画家ゴヤが活躍した激動の時代を背景に、異端審問がもたらした一つの悲劇を描いた歴史ドラマ。ゴヤの肖像画のモデルとなった少女と神父が辿る数奇な運命をゴヤの目を通して繊細かつ重厚に描く。スペイン国王カルロス4世の宮廷画家に任命されたゴヤ。1792年、彼は2枚の肖像画に取り掛かっていた。1枚は裕福な商人の娘イネス。もう1枚は威厳に満ちたロレンソ神父。そんな中、カトリック教会では、ロレンソの提案で、形骸化していた異端審問の強化が図られていた。そしてある日、イネスはユダヤ教徒の疑いをかけられ、審問所への出頭を命じられてしまう。
製作年: |
2006年 |
---|---|
製作国: |
アメリカ/スペイン |
原題: |
GOYA’S GHOSTS |
監督: |
ミロス・フォアマン |
---|---|
製作: |
ソウル・ゼインツ 、 ソウル・ゼインツ |
製作総指揮: |
ポール・ゼインツ |
出演: |
ハビエル・バルデム 、 ナタリー・ポートマン 、 ステラン・スカルスガルド 、 ランディ・クエイド 、 マイケル・ロンズデール 、 マベル・リベラ 、 ブランカ・ポルティージョ 、 ウナクス・ウガルデ 、 フェルナンド・ティエルブ 、 ハビエル・バルデム |
脚本: |
ジャン・クロード・カリエール 、 ミロス・フォアマン |
---|---|
音楽: |
ヴァルハン・バウアー |
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
114分 | 日英 | 英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
RAD48317 | 2009年04月22日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
11枚 | 1人 | 1人 |
収録時間:
114分
字幕:
日英
音声:
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch
レイティング:
記番:
RAD48317
レンタル開始日:
2009年04月22日
在庫枚数
11枚
1位登録者:
1人
2位登録者:
1人
DVD
収録時間: | 字幕: | 音声: |
---|---|---|
114分 | 日英 | 英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch |
レイティング: | 記番: | レンタル開始日: |
RAD48317 | 2009年04月22日 | |
在庫枚数 | 1位登録者: | 2位登録者: |
11枚 | 1人 | 1人 |
収録時間:
114分
字幕:
日英
音声:
英:ドルビーデジタル5.1ch、日:ドルビーデジタル5.1ch
レイティング:
記番:
RAD48317
レンタル開始日:
2009年04月22日
在庫枚数
11枚
1位登録者:
1人
2位登録者:
1人
約35,500
タイトル以上
国内ドラマも一部含まれております
約5,400
タイトル以上
約9,200
タイトル以上
約210,000
タイトル以上
約250,000
タイトル以上
※2022年2月 現在のタイトル数
入力内容に誤りがあります。
内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。
この作品に関するあなたの感想や意見を書いてみませんか?
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
スペインの画家ゴヤの視点で、革命期に起きた男女の皮肉な運命を見つめた社会派ドラマです。
「アマデウス」や、「カッコーの巣の上で」の名匠なので期待して観に行ったのですが、それを上回る重厚な激動の時代に翻弄される人間の悲哀を浮き彫りにした物語に、ちょっと帰りは気持ちは沈んでしまいました。
監督ミロス・フォアマンは、この映画の出発点は、チェコスロバキアの学生だった彼が、異端審問所における監視と、共産主義社会には、共通点があることから、この映画を製作したそうです。(パンフより)
ちなみに、この監督自身ユダヤ系で、両親をアウシュビッツで亡くしたという哀しい過去を持つらしいです。
18世紀のスペインは、カトリックの国内統一と安定を目的としてキリスト教以外は異教徒となり、ある日イネス(N・ポートマン)は、豚肉を嫌ったことからユダヤ教徒であるというあらぬ疑いをかけれれ、審問所への出頭を命じられてしまいます。
対する教会側の先導者となったロレンソ神父(ハビエル・バルデム)は、取締りを強化しながら、権力と欲望に流され、都合が悪くなると国外に逃れ、異端審問所による監視や自由と解放を旗印にしたナポレオン軍と共にスペインに凱旋して意気揚々と戻ってくるというちょっと利に聡い男です。
宮廷画家ゴヤは、主役ではなく傍観者です。
宗教という名を借りた独裁政治だったスペインで、反発できない中、宮廷画家に任命されながら、権力の批判を描き続け事実を伝え、ゴヤが見つめ続ける物語です。
非人情的な異端審問によってそそのかされ、翻弄された当時の事実をゴヤはストリーテラーのような存在で進んでいきます。
イネスが、拷問で精神が崩壊した後に解放された時の変貌振りは、かなり辛いものがあります。
時代に翻弄された彼女の得たものは、いったい何だったのでしょうか?未熟さと後悔しかないとするならば、ちょっといたたまれません。
このレビューは気に入りましたか? 14人の会員が気に入ったと投稿しています
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
エル・グレコやゴヤ、あるいはダリもそうかもしれないが、スペイン絵画はどこかひじょうに暴力的というか血の匂いがして、フランス絵画やオランダ絵画とは一味もふた味も違う。
この映画も、いちおうは歴史ロマン、文芸ロマンという範疇にあるけれど、長く幽閉されたナタリー・ポートマンの獄中妊娠をはじめ、随所でどぎつく露悪的な展開、描写が目を引く。中でも一番の見ものは、ハビエル・バルデムの宙づりプレイだ。ここは一見の価値があると思った。
主要な登場人物は当時社会的に高い地位にいる人ばかりなのだが、みな俗物として描かれている。これはミロス・フォアマンの作品には共通するテーマで、社会的地位と人間性は関係がない、というもの。その視点から起用されただろうランディ・クエイドが、思いがけずカルロス4世役が似合っていたり、お気に入りのミシェル・ロンズデールの異端審問所長も人間味があってよい。この作品、俳優陣が豪華で楽しいことは間違いない。
けれどどうして、この映画は面白くならなかったのだろうか。もちろん、昨年ぴあのおかげでようやく観ることができたフォアマンの『パパ ずれてるゥ!』や『黒いピーター』の瑞々しさ、映画としての美しさを今更求めるわけもない。コスチューム・プレイとしては、個人的にはあまり面白いとは言えない『アマデウス』に連なる作品なのだが、どうだろう、『アマデウス』より面白くはあるまい。
撮影や美術面では落ち着きがあって好感を持つ反面、演出は一言で言えば散漫だと思う。この作品は、タイトル・ロール「ゴヤ」はなくてもよいのではないかとすら思えてしまう。絵を描くことの業や悦びが表現されないので、ゴヤは(パンフレットでは否定されているが)単なる傍観者に過ぎない。映画を観終わった後、印象に強いのはバルデム、ポートマンの悲劇だろう。ゴヤの割り込む余地はないのだ。55点。
このレビューは気に入りましたか? 14人の会員が気に入ったと投稿しています
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
昨年、「怖い絵」という本にハマりました。これは名画に隠された恐ろしいエピソードを紹介しながら、名だたる有名画家の1作を解説する本なのですが、ゴヤで取り上げられていたのは「我が子を喰らうサトゥルヌス」です。晩年マドリード郊外に居を構えたゴヤは、キャンパスではなく壁に『黒い絵』と呼ばれる連作を残していて、その1作が「我が子を喰らうサトゥルヌス」。
著者の中野京子氏によると、“拷問、強姦、斬殺、銃殺、絞殺、四肢切断…人間のもろい肉体に加えられる、目を背けたくなるような残虐さをゴヤは見つめ続け、描き続けた。それがサトゥルヌスへ凝結した”とのこと。子供の体をしっかと握り、首を食いちぎるサトゥルヌスの形相は、まさしく地獄を見た人間にしか描けない。そんな圧倒的な力を放っていて、背筋が凍ります。
そのゴヤが目の当たりにしたスペインの地獄絵図を描いたのがこの作品。確かにゴヤは狂言回しであり、ロレンソ神父とイネスを中心に物語は進むのですが、それは地獄のほんの一端であり、彼らの背後に幾万の民の世にも残虐な殺戮が隠されているのだと想像を広げると、身震いを起こします。そのイマジネーションのスイッチは、そこかしこで紹介されるゴヤの版画であり、イネスを演じたナタリー・ポートマンの鬼気迫る演技です。
天井画に天使として描かれるほどの美貌と清楚さを持ち合わせていたイネスのあまりの変容ぶり。その変わり果てた姿にナタリー・ポートマンのとてつもない女優魂を見、また、この時代に生きた何千何万のイネスに思いを馳せずにはいられません。
できることなら、スペイン語で見たかった。怒りの時は猛々しく、哀しみの時は闇夜に響き渡るようなスペイン語の語感が、この救いようのない悲劇に更なる深みを加えたに違いないのです。
このレビューは気に入りましたか? 12人の会員が気に入ったと投稿しています
※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
いきなり立場が変わって、自分の信じていたことが罪になってしまう、
怖い時代の話だった。
高貴な家に生まれ、それが当たり前の生活をしていたら、
民衆やひどい暮らしの人々のことなど
考えないのは当然かもしれない。
物心つく前から刷り込まれていた信仰心も、ゆるぎないもので
それを信じない人は人間ではないと考え、迫害してしまう。
(↓ネタバレあります)
バビエル・バルデムが演じる、ロレンソ神父は、こんな時代に振り回された人。
ひどいことをしている。
彼が提案したことが元で、異端狩りが厳しくなり、
何の罪も無い信心深い令嬢、イリスは囚われたのに
なんと牧師の身でありながら自分の欲望に負けて、彼女を妊娠させてしまう彼。
そして解放され、頼ってきたイリスを、精神病院に入れてしまう。
なんて卑劣で最悪な奴なんだっ!と思ったけれど、
本能に負けてしまい、自己保身するのは、人間の本来の姿なのかもしれない。
最後は、さすがに自分が情けないと思ったのだろうか。潔かった。
イリスを演じたナタリー・ポートマン、凄かった。
後半、顔がゆがんでいた…熱演でしたね。
バビエル・バルデムは、さすがの存在感。
イリスの父親の起こした行動が痛快、娘への愛情が痛いほど伝わってきた。
ほんとに、なんでこんな理不尽なことがまかり通るの?!
痛ましくて、辛い物語ではあるけれど、見ごたえがあった。
自分が何をしたい、どうしたいなどと考える余裕も無く、
時代の大きな波に、ただ流されていく。
こんな時代があって、人々が血を流しながら、自由を勝ち取っていったんだなあ。
自由・平等があたり前ではなかった時代のこと、忘れてはいけないと思う。
このレビューは気に入りましたか? 8人の会員が気に入ったと投稿しています
入力内容に誤りがあります。
内容をご確認のうえ、修正いただきますようお願いいたします。
ユーザーレビュー:65件
投稿日
2009/04/06
レビュアー
ミルクチョコ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
スペインの画家ゴヤの視点で、革命期に起きた男女の皮肉な運命を見つめた社会派ドラマです。
「アマデウス」や、「カッコーの巣の上で」の名匠なので期待して観に行ったのですが、それを上回る重厚な激動の時代に翻弄される人間の悲哀を浮き彫りにした物語に、ちょっと帰りは気持ちは沈んでしまいました。
監督ミロス・フォアマンは、この映画の出発点は、チェコスロバキアの学生だった彼が、異端審問所における監視と、共産主義社会には、共通点があることから、この映画を製作したそうです。(パンフより)
ちなみに、この監督自身ユダヤ系で、両親をアウシュビッツで亡くしたという哀しい過去を持つらしいです。
18世紀のスペインは、カトリックの国内統一と安定を目的としてキリスト教以外は異教徒となり、ある日イネス(N・ポートマン)は、豚肉を嫌ったことからユダヤ教徒であるというあらぬ疑いをかけれれ、審問所への出頭を命じられてしまいます。
対する教会側の先導者となったロレンソ神父(ハビエル・バルデム)は、取締りを強化しながら、権力と欲望に流され、都合が悪くなると国外に逃れ、異端審問所による監視や自由と解放を旗印にしたナポレオン軍と共にスペインに凱旋して意気揚々と戻ってくるというちょっと利に聡い男です。
宮廷画家ゴヤは、主役ではなく傍観者です。
宗教という名を借りた独裁政治だったスペインで、反発できない中、宮廷画家に任命されながら、権力の批判を描き続け事実を伝え、ゴヤが見つめ続ける物語です。
非人情的な異端審問によってそそのかされ、翻弄された当時の事実をゴヤはストリーテラーのような存在で進んでいきます。
イネスが、拷問で精神が崩壊した後に解放された時の変貌振りは、かなり辛いものがあります。
時代に翻弄された彼女の得たものは、いったい何だったのでしょうか?未熟さと後悔しかないとするならば、ちょっといたたまれません。
投稿日
2009/04/05
レビュアー
よふかし※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
エル・グレコやゴヤ、あるいはダリもそうかもしれないが、スペイン絵画はどこかひじょうに暴力的というか血の匂いがして、フランス絵画やオランダ絵画とは一味もふた味も違う。
この映画も、いちおうは歴史ロマン、文芸ロマンという範疇にあるけれど、長く幽閉されたナタリー・ポートマンの獄中妊娠をはじめ、随所でどぎつく露悪的な展開、描写が目を引く。中でも一番の見ものは、ハビエル・バルデムの宙づりプレイだ。ここは一見の価値があると思った。
主要な登場人物は当時社会的に高い地位にいる人ばかりなのだが、みな俗物として描かれている。これはミロス・フォアマンの作品には共通するテーマで、社会的地位と人間性は関係がない、というもの。その視点から起用されただろうランディ・クエイドが、思いがけずカルロス4世役が似合っていたり、お気に入りのミシェル・ロンズデールの異端審問所長も人間味があってよい。この作品、俳優陣が豪華で楽しいことは間違いない。
けれどどうして、この映画は面白くならなかったのだろうか。もちろん、昨年ぴあのおかげでようやく観ることができたフォアマンの『パパ ずれてるゥ!』や『黒いピーター』の瑞々しさ、映画としての美しさを今更求めるわけもない。コスチューム・プレイとしては、個人的にはあまり面白いとは言えない『アマデウス』に連なる作品なのだが、どうだろう、『アマデウス』より面白くはあるまい。
撮影や美術面では落ち着きがあって好感を持つ反面、演出は一言で言えば散漫だと思う。この作品は、タイトル・ロール「ゴヤ」はなくてもよいのではないかとすら思えてしまう。絵を描くことの業や悦びが表現されないので、ゴヤは(パンフレットでは否定されているが)単なる傍観者に過ぎない。映画を観終わった後、印象に強いのはバルデム、ポートマンの悲劇だろう。ゴヤの割り込む余地はないのだ。55点。
投稿日
2009/05/20
レビュアー
ガラリーナ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
昨年、「怖い絵」という本にハマりました。これは名画に隠された恐ろしいエピソードを紹介しながら、名だたる有名画家の1作を解説する本なのですが、ゴヤで取り上げられていたのは「我が子を喰らうサトゥルヌス」です。晩年マドリード郊外に居を構えたゴヤは、キャンパスではなく壁に『黒い絵』と呼ばれる連作を残していて、その1作が「我が子を喰らうサトゥルヌス」。
著者の中野京子氏によると、“拷問、強姦、斬殺、銃殺、絞殺、四肢切断…人間のもろい肉体に加えられる、目を背けたくなるような残虐さをゴヤは見つめ続け、描き続けた。それがサトゥルヌスへ凝結した”とのこと。子供の体をしっかと握り、首を食いちぎるサトゥルヌスの形相は、まさしく地獄を見た人間にしか描けない。そんな圧倒的な力を放っていて、背筋が凍ります。
そのゴヤが目の当たりにしたスペインの地獄絵図を描いたのがこの作品。確かにゴヤは狂言回しであり、ロレンソ神父とイネスを中心に物語は進むのですが、それは地獄のほんの一端であり、彼らの背後に幾万の民の世にも残虐な殺戮が隠されているのだと想像を広げると、身震いを起こします。そのイマジネーションのスイッチは、そこかしこで紹介されるゴヤの版画であり、イネスを演じたナタリー・ポートマンの鬼気迫る演技です。
天井画に天使として描かれるほどの美貌と清楚さを持ち合わせていたイネスのあまりの変容ぶり。その変わり果てた姿にナタリー・ポートマンのとてつもない女優魂を見、また、この時代に生きた何千何万のイネスに思いを馳せずにはいられません。
できることなら、スペイン語で見たかった。怒りの時は猛々しく、哀しみの時は闇夜に響き渡るようなスペイン語の語感が、この救いようのない悲劇に更なる深みを加えたに違いないのです。
投稿日
2009/05/15
レビュアー
みなみ※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。
いきなり立場が変わって、自分の信じていたことが罪になってしまう、
怖い時代の話だった。
高貴な家に生まれ、それが当たり前の生活をしていたら、
民衆やひどい暮らしの人々のことなど
考えないのは当然かもしれない。
物心つく前から刷り込まれていた信仰心も、ゆるぎないもので
それを信じない人は人間ではないと考え、迫害してしまう。
(↓ネタバレあります)
バビエル・バルデムが演じる、ロレンソ神父は、こんな時代に振り回された人。
ひどいことをしている。
彼が提案したことが元で、異端狩りが厳しくなり、
何の罪も無い信心深い令嬢、イリスは囚われたのに
なんと牧師の身でありながら自分の欲望に負けて、彼女を妊娠させてしまう彼。
そして解放され、頼ってきたイリスを、精神病院に入れてしまう。
なんて卑劣で最悪な奴なんだっ!と思ったけれど、
本能に負けてしまい、自己保身するのは、人間の本来の姿なのかもしれない。
最後は、さすがに自分が情けないと思ったのだろうか。潔かった。
イリスを演じたナタリー・ポートマン、凄かった。
後半、顔がゆがんでいた…熱演でしたね。
バビエル・バルデムは、さすがの存在感。
イリスの父親の起こした行動が痛快、娘への愛情が痛いほど伝わってきた。
ほんとに、なんでこんな理不尽なことがまかり通るの?!
痛ましくて、辛い物語ではあるけれど、見ごたえがあった。
自分が何をしたい、どうしたいなどと考える余裕も無く、
時代の大きな波に、ただ流されていく。
こんな時代があって、人々が血を流しながら、自由を勝ち取っていったんだなあ。
自由・平等があたり前ではなかった時代のこと、忘れてはいけないと思う。
申し込みフォームへ記入したら登録完了!
借りたい作品をリストアップするだけ!
発送可能な商品を自宅にお届けします。
商品をポストに投函すればOK!
もちろん無料お試し期間中に退会することも可能です。 また、その場合は料金は一切かかりません。
無料お試し中も、都度レンタルは、有料でご利用いただくことができます。
また、無料お試し中に解約され、何らかの理由でレンタル商品を期日までにご返却いただけなかった場合に、追加料金が発生する場合がございます。
定額プランは1つの封筒に2枚入り、お届けいたします。
届いた往復封筒でポストへご投函いただき、当社配送センターにてご返却を確認できましたら次の封筒を発送致します。繰り返しでご登録のプラン枚数までご利用いただけます。
※1 無料お試し期間中の「新作」レンタルは対象外です。
宮廷画家ゴヤは見た