酒井家のしあわせ

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ほのぼのとした作品かと思ったら、それなりに重みのある作品。
主人公である森田直幸と、継父であるユースケ・サンタマリアとは、ちょっと複雑な関係。
ある日突然、継父は、「好きな人ができた。それも相手は男だ」というとんでもない理由で家出をする。
しかし、真相は、はるかに辛い理由で・・・

テーマは、「気遣いの空回り？」とでも言ったらよいのでしょうか？
相手の事を思い、気遣ったはずの気配りが、逆に相手を苦しめる・・・しかし、意に沿わないけれども、相手の気配りが感じ取れるもどかしさ・・・
そこを温かく見つめた家族ドラマ！
家族みんなで、お互いに伏せていた気持ちを共有できた時、一度は崩壊しかけた酒井家に、かつての笑顔が戻ってくる・・・
「あんた何やってんの？バレバレや」という友近さんのセリフに夫への想いが伝わって来る！
ラスト、少年にとっては、かなりカッコ悪いエピソードを持ってきて、みんなを笑わせる。しかしそれが、温かい気持ちにさせてくれました。

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はいはい在庫枚数４枚でっか　いい線じゃないですか　日本映画の公開を待つ作品は何百本にのぼっていて　公開されるめどが立たない中　ヒットとかなんとかより公開されればラッキーな状態　困ったもんです　この呉美保と言う新人監督の長編第一作もラッキーな一本　たちまち忘れてしまったんですけど　なかなか力作です　それはほんの冒頭の１０分を観れば　たいへん丁寧に作られていて　好感がもてるんですね　内容的にはなんか肩透かしにあったような物語なんですが　充分鑑賞に堪えうる作品です

意外や意外、友近って独身でしょ？
なのにお母ちゃん役が様になってるんですよね。
ちょっと口うるさい感じも、よそのお母さんと話をしてる様子も
それっぽい・・・
ものまねなんかが上手だから、よく研究したんでしょうかねぇ。
役者さんでもないのに、器用なものです。

中２の男の子が主人公で、うちにも中２の男の子がいるので
なんだかすごく身近に感じてしまいました。
そうそう、中２男子ってあんな感じですよ。
まさに等身大ですね。
思春期で親がウザクて、女の子にもちょっと興味がある。
そんな男の子の日常がよく描かれています。
ラストは微笑ましい感じで可愛かったです。
ちょっと可哀想だけどね。

ユースケはあんまりお父さんって感じに見えなかったのですが
それでも、後半にはだんだんお父さんらしく見えてくるから不思議です。
本当は温かくて優しいお父さんなのに、優しさが空回りしてて・・・
中２の次雄くんが初めてお父さんって呼んだエピソードでは
不覚にも泣いてしまいました。

ユースケと友近の、いたって真面目でなかなか味わいのある
いい映画だったと思います。

病院にかけつけて
友近がユースケに
「こんばんわ」っていったとこ

そこからのシーンが１番好きです

なんだかほんわかする素敵な作品でした

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夫婦、親子、義理の親子、同僚、親友、彼女未満などなど、
様々な人と人の関係が、写実的に優しく描かれている。

ネタバレするとこの作品の良さが台無しになってしましそうなので
これから鑑賞される方は、あまりレビューやら何やらで前知識を持たずに
見ていただいた方が良いと思います！

以下ネタバレ。

友近なんかとても巧いと思うけれど、彼女を含めてほとんどの出演者が
本格的な役者でないからか【映画】というＴＶよりも高等な気分は味わえない。
だけど、私は、面白い、感動するなどといった感情を与えてくれる媒体なら
別に【映画】というスタンスにこだわらないので、こういう若干イロモノ的な
作品でも充分楽しめたし、感動したりもした。

酒井家は複雑な家庭ではあるが、しあわせな家庭である。
（お父さんは病気なのは残念だけど）
お父さんとお母さんは、けんかもするし、平凡でかっこよくはないけれど、
お互いを愛し、思いやり、子供たちを大切にする。
それって一番大事なことだと思う。
だから、次雄も反抗期ではあるが、心の底ではお母さんもお父さんも認めている。
最後、フラれてかっこ悪い姿を、家族に笑われるシーン。
かなりムカツクはずなんだけど、本人も笑いがこぼれてしまう。
やっぱり、笑いが絶えない家族っていいなって思った。

家族主義の私としては、こんな家族に憧れるっていう作品。