ワニ＆ジュナ　揺れる想い

向かい合っていた筈なのに、ふと気がつくと相手が自分の肩越しに違う人を見ている
それに気付いた時の寂しさ
実らぬことが約束された初恋であったけれども、忘れていた鈍い痛みと共に押し寄せるトキメキ
そんな二人の想いが交錯し、不協和音が生じる

静かな春川の町やワニの家が、とにかく素敵
物語の中に挿入される幾つかの違ったタイプのアニメが可愛い

いじめも難病も交通事故もない（猫ちゃんが・・・は、ありました）劇的なことは何も起こらない、あっさりタイプの韓国映画
たまにはこんなのも如何でしょうか？


最近のマイブーム、チュ・ジンモ
韓国人として最初に'プラダ'紙面モデルとして活動したらしいですけど
『ハッピーエンド』の眼鏡をかけた顔やきれいなおしり
『MUSA−武士−』の凛々しい武将姿
そして今回のこんな人いるだろうかと思えるぐらい優しい男性
キム・ヒソンに嫉妬してしまうぐらい素敵
こんな彼氏がいたら私だったら絶対に、よそ見はしないけどなぁ〜

映画の中で，ジュナが，鉛筆を削り損なって手を切るシーン、製作スタッフは，代役を使うか，ＣＧ処理をすることを考えたが，チュ・ジンモは，心境変化を表す重要な場面であるので，自分が直接演技をすると固執して，自ら手を切って血を流したそうです。
　　　　
　　　　 　　　　

私事ですが、この前の連休で韓国に旅行に行ってきました！！
なので、久しぶりのレビューは韓国映画にしようってことで、この作品に決定。
あたしが韓国映画に出会ったきっかけは『秋の童話』でそれはそれはかなりハマって、
ソン・スンホンのファンになったりしたんだけど、
それを母親に見せたらまんまとハマり、そこから韓国映画をレンタルする日々に突入。
そんな中で出会ったのが、この『ワニ＆ジュナ』なんだよねぇ。
ひさびさに見て懐かしかった。でも、変わらずいいわぁ〜この静かな感じが。

アニメで始まりアニメで終わる映像で、ちょっと意表をつかれるかも。
アニメと言っても漫画チックではなく劇画タッチで、ちゃんと意味も持たせてあり、
このアニメの部分がとっても素敵なストーリーになってて、あたしはかなり好き。

ワニの弟ヨンミンとの過去の回想が挿入され、ワニの揺れる気持ちが描かれる。
二人の描写は淡くて柔らかくって【初恋】ってのが綺麗に、ちょっぴり背徳的に映し出され、
ドキドキしながら観ちゃいました。叶わぬ恋ってのが切なくもあり。
そうやって観てると、ワニとヨンミンの恋に焦点が当てられてるように見えるけど、
帰国するというヨンミンは、回想でしか登場しない。だから、主軸はやはりワニジュナ。
心のどこかで疼く恋と今の恋。心の揺れとともに現在と過去とがダブりながら、
次第にワニとジュナの恋愛に観客の気持ちを添わせて、
最終的に今の二人の幸せな姿を見せてくれるラストがとても心地良い。
ほんの少しだけ涙ぐんでしまうのも、この映画の魅力かな。

暗い家に帰る寂しさを味わわせない為にテレビのＯＮ予約してくれるジュナの心遣いとか、
小さな生き物を大事にする優しさとかを何気なく描いてるところも評価高い！
現実離れした韓国ドラマにちょっと飽きたなぁなんて方には、
自然体の男女の恋愛をゆったりと描いたこの作品をお薦めします。

　キム・ヒソンがこういう役をやると思っていなかったので驚きましたが、結構いい感じで、映画としても後味がよく、地味ですがお勧めの映画だと思います。

　風に揺れるカーテンみたいに、平穏な日常に吹き込む変化。
そして風がやみ、また穏やかな日差しの入るいつもの部屋。
でも、そこ住む人たちの気持ちは、もっと深くわかりあっていて、、。そんな映画です。

　

キム・ヒソンは、美しいが演技はいまいち、みたいな話をどこかで目にしたのだが、この映画では、繊細な感情をよく表現していて、清潔な雰囲気もよかった。

チュ・ジンモは、ハンサムでやさしい申し分のない恋人。チュ・ジンモじゃないといけない、という役でもないが、彼があまりに表面に出てくると、出番は少ないが画面を支配してしまうチョ・スンウとのバランスがくずれてしまうから、これはこれでいいのかもしれない。

留学していた弟が帰国するという知らせから、いっしょに住んでいる恋人と、どことなくぎくしゃくしてしまい、という話なのだが、過去と交互に語られる現在のシーンでは、それほど大きな出来事はない。ドラマがあるのは過去のほうで、その結論はすでに出ているわけだから、この映画の静かな水面がそっと動くような雰囲気というのは、そこから出ているのかもしれない。

印象的だったのは、ふたりが住んでいる家。もともと、女性のほうが生まれ育った家だったのだが、ほかの家族はいろいろな理由で別のところにいて、そこに恋人といっしょに住んでいる、という設定。『箪笥』とはまた違った意味で、静かな郊外の町にあるこの家の存在感が大きいのだ。とても居心地がよく、ほっとするような雰囲気の中で、過去の出来事をふだんは閉ざされた扉の中に閉じ込めている。この家から始まって、この家で終わる物語。

冒頭と結末のアニメーションの場面以外に、音楽がほとんど使われてないのも、効果的だと思った。

キム・ヒソンのファンなら観るべし！
ストーリーは淡々と普通の生活を描いてます。でも男性には向いてないかも...
まった〜〜〜〜りの流れなので途中、昔を想い出すシーンなどは、
「んんっ？で、その後、どーなったのよ！」と、突っ込みたいかも。
父親はあれで亡くなったのか？弟とはその後、どうにもならなかったのか？
疑問も残りましたが、キム・ヒソンの自然な演技、表情は良いです。

結局、言いたかったメッセージは「あなたがいないと寂しい。愛してる」だったのでしょう。そこまでの流れがちょっと展開が遅く、ちょっとたいくつな気もしました。
ファンならでは！の作品だと思います。