ＮＡＲＣ　ナーク

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ＮＡＲＣ、米略式で連邦麻薬捜査官。
麻薬潜入捜査官のウラではなくオモテを描いている。
久々に見るレイリオッタが脇役に回っているが太っ・・いや貫禄がついていた。
こ〜んな迫力あるデカいデカがいたらそりゃぁ叶わん！中々の個性派俳優。
でももう少しマシなオチ無かったんかなぁ。
ずーっとグダグダしててこんなオチだからガッカリ。
レイリオッタが好きな人向きかな・・

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　映画というのは総合芸術なんだなあと、再認識させてくれる秀作です。
　先日、「スモーキン・エース」のレビューをＵｐする際に、皆さんのレビューを読んでいたら、多くのレビュアーさんが
「ナークは傑作だったのに・・・」
と言うようなことをおっしゃっていて興味が湧き、即レンタルしてみました。

　脚本、演出、俳優、スコア、ＳＥ、カメラ、編集と作品に関わる人すべてが情熱を持って取り組んだときに、ハリウッド大作のように予算をかけなくても、ＣＧやＦＳＸに頼らなくても良い作品は出来るんだと言うことを証明してくれているようです。「セブン」「レザボアドッグ」「フレンチ・コネクション」「ユージュアル・サスペクツ」等々の雰囲気を持ちつつ、独自の世界を構築しています。

　トム・クルーズが製作総指揮に名前を連ねていますが、実際はできあがった作品を観て、大変気に入ってパラマウントへ売却する橋渡しをしたと言うことのようです。
　これでカーナハンを大変気に入ったトム・クルーズは、フィンチャー降板の後の「Ｍ：Ｉ�V」の監督を任せようとしました（結局、カーナハンも降板しましたが）
　トム・クルーズ自体は最近、作品に恵まれず、というか俳優として一流とも思えないのですが、彼がリメイク権を買ったと言うだけで話題になるくらい、影響力があるし、才能を見る目は確かなのでしょうね。よっ、商売人トム！

　さて、映画の内容ですが、これは観ていただきたいのであまり書けません。非常に丁寧に作られているという印象で、全編を通じて無駄なカットやシーン、意味のないシークエンスがほとんど見あたりません。何より編集が最大限の仕事をしているようで、１時間４０分の作品の中にこれだけ濃厚な世界を凝縮しているのは見事です。
　カメラも冒頭の追跡劇で、手持ちカメラで荒い画像、わざと大きく振る撮り方で、目が回ってしまったこと以外は、フラッシュバックによる回想も、多用しているフラッシュカット、ジャンプカットも効果的で、回想シーンが多いのに、こちらの頭の中で時系列が全く混乱しない作りです。２分割から４分割画面も効果的です。

　俳優陣も素晴らしい。レイ・リオッタとジェイソン・パトリックという、役に入り込んでいくタイプの２人が相乗効果で、緊迫感あふれたミステリーに仕上げているのですが、共演の俳優達もそれぞれいい味を出しています。バスタ・ライムズ（ラップ界の大スターなんだそうですね）とリチャード・シェヴォラウの迫真の演技がなければ、終盤の盛り上がりはあり得ないのでしょう。

　物語のプロットも秀逸で（カーナハン監督が大学時代に制作した短編がベースだそうです）さまざまなエピソードがちりばめられ、その犯行の全貌もはっきりしないものが、終盤に向けて織り紡がれて、１枚の生地になるように収束していくシークエンスには、ある意味カタルシスも感じられます。しかしながら、ハリウッド映画であれば大団円にしてしまいそうなエンディングを観客にゆだねて終わらせているところも消化不良とは思わせません。

　他の方のレビューを見ても賛否両極端ですが、こういう映画がヒットしないのは淋しいと思いますね。是非、見て欲しい作品です。これを観ている人が「スモーキン・エース」を観たら、そりゃあ辛口になりますね。
　あ、非常に言葉遣いが汚いので、英語教室に通っているようなお子さんと一緒には観ない方がいいかも・・・・。

久しぶりに引き込まれるような映画を見たという感じだった。どんな作品か知らずに見たのだが気がついたら画面に釘付けになっていた。オープニングの不幸な事故のシーンはちょっと衝撃的で「えっ！一体何が起こっているんだ？」と僕の心は捕まれてしまった。後は一気に最後まで見終わったという感じだ。作品全編を通して荒廃した感じがつきまとう。デトロイト特有の荒涼・荒廃した感じが画面の随所から感じ取れる。そしてそれがまるで主人公ニック（Ｊ・パトリック）の絶望感や孤独感を代弁しているかのようにも映る。

１８ヶ月前に妊婦を誤って死なせてしまった過去を持つニックが現場に引き戻される。マイクという刑事が殺され捜査が何ら進展していなかったからだ。ニックは資料を調べ一度捜査からはずされたヘンリー（R・リオッタ）を捜査に戻す。ヘンリーは殺された潜入捜査官マイクの同僚だった。二人は混合ドラッグをきっかけに捜査を進めていくが、捜査は混沌としていき、驚愕の真実が見えてくる・・・。

この作品で素晴らしいと思ったのは主役２人の演技に他ならない。Ｊ・パトリックもＲ・リオッタも演技派俳優だ。リオッタに関しては役作りの為かなり太り、ひげまで伸ばし、かなり入れ込んで役作りをしたようだ。またパトリックも彼らしいアプローチで役作りに励んだようだ。この作品の撮影もすんなりとはいかなかったようだ。この辺の模様は収録されているメイキングを見ればわかる。ニックのトラウマと家庭不和、ヘンリーの強烈なまでの正義感と暴力、そして荒廃した感じが全てうまくマッチしていると思う。

浮かれた刑事ドラマを描いた作品は数々あれど、この作品のような暗く重厚で地味な刑事物は意外と少ない。なので逆に新鮮に感じた。さすがに真相がわかった時は驚くことはなかったが予想外の真相に「そうもっていったか」と唸らされた。見所はなんといってもダーネルら２人を拘束し尋問するシーンからだろう。緊張感がこの作品の中で一番高まる所だ。そしてますますこのマイク殺し事件の真相が混沌とするのもこのシーンだ。「一体犯人は誰なのか？事件の真実はどこにある？」と考えさせておきながら最後に事件の真相が描かれる。ちょっと肩すかしの感もあったが、ニックｖｓヘンリーの緊迫した２人の演技は最高だった。久しぶりに硬派なクライムサスペンスをみたという感じがした。とても味のある作品。

しょーもない作品でも、たいていとりあえず最後まで見る私。
しかし、これは寝てしまい、しかも改めて見直す気にならなかった。
たぶん犯人はコイツだなという予想が付いたけど
それを確かめずに返却。
見る価値なし。

　デトロイト。ある早朝、ひとりの麻薬潜入捜査官が殺された。
　行き詰った捜査を任されたのは同じく潜入捜査官で、１８ヶ月前に犯人追跡中に誤って妊婦を撃ち、胎内の子供を死なせたことで停職中のテリス（ジェイソン・パトリック）、そして殺された捜査官カルベスの上司でもあった札付き警部補オーク（レイ・リオッタ）。
　捜査の果てに、二人が辿りつく真実とは・・・？

　とにかく、二人の俳優が素晴らしい。
　ジェイソン・パトリックは、地味と書いてしまった『スピード２』と同一人物とは思えない（後退気味の額の生え際のことは言うまい）。しっかりとした存在感を画面に刻み込んでいます。
　そして、製作も兼ねているレイ・リオッタはまさに入魂、渾身の演技。体重を増やし、あごひげをたくわえた彼はこれまたいつものレイ・リオッタと同一人物とは思えません。この圧倒的な存在感はもう見事としか言いようがないでしょう。

　実は本作で描かれる、殺人事件の真相は単純です。しかし、それを単純ではなくしてしまっているものが存在して、それが何なのかが浮かび上がる後半の修理工場での場面のキリキリとした緊迫感は特筆モノです。そして、浮かび上がる真実？は決して、たとえば『アイデンティティ』のように思わず膝を打つようなものではなく、何ともやりきれなく救いのない哀しい現実です。ただ、それだけに、ずっしりと心に留まる作品になっています。

　本作を、監督というだけでなく、自分のオリジナル脚本として紡ぎ出したジョー・カーナハンはたいしたものです。この素晴らしい脚本があったればこそ、レイ・リオッタが自身の製作会社の第一作として選び、資金難による製作中止の危機を乗り越え、そして完成した作品を偶然観て感銘を受けたトム・クルーズが製作総指揮という形で後見人となり、結果、パラマウントが買うという製作者たちにとっては最高の形で公開することが出来たのでしょう。

　とにかく、一見の価値アリです。重いですけどね。