青春の輝き

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この時代、ユダヤ人がこんなに差別されていたのかと思う。しかし、同時に、優秀であればハーバードに行くチャンスもあり、さらに優秀な成績を修めれば、可能性が開ける国でもあった。希望と変えられない壁とが入り交じった国であることが、私立高校の中にも縮図として見られる。

差別に対して、ただ１人、正しさで毅然と向かっていくことのできるデイビッドを見ていると胸が痛むと同時にスッとする。しかし、差別やいじめに苦しむ人は、いつも体格や頭脳があそこまで恵まれているわけではない。スッとはするが、根深い問題は残る。

最初のほうで、監督が彼に、「食べ物の好き嫌いはないか」と聞く場面がある。あれは「食事に制限はないか」と聞いているわけで、好き嫌いとは関係のない宗教的食事制限に言及している重要な場面だ。それを彼はわざと「好き嫌い」として返事してかわしている。そこで、監督は「手持ちのカードを見せることはない」という意味のことを言うわけで、食事制限の部分の訳をもう少し工夫しないと意図が伝わらない。デイビッドは、あの場面で、瞬間的に監督の言わんとするところを理解し、宗教で禁じられた食事も摂っていくことを決意しているのだから。

「良い話」にするための変な妥協をせずに、希望と絶望とが入り交じった社会をきちんと描き出していて、なおかつすがすがしさが漂う、好きな作品だ。

　「青春の輝き」というタイトルだし、90年代の有望な若手俳優たちが揃っているので、奨学金で名門校に進学した主人公が苦労しつつもフットボールで活躍し、次第に級友たちの信頼を勝ち得ていく話だと、てっきり思っていた。看板に偽りあり、だ。

　肝心のフットボールは添え物と言っては言い過ぎかもしれないが、エピソードのひとつに過ぎない。中心は、貧富の格差と宗教や人種（ユダヤ人）による露骨な差別だ。自らは恵まれた環境にいるエリートなのに、級友たちの多くは醜い偏見を隠そうともしないし、事件の後もおそらく自省したりはしないだろう。

　正々堂々と現実に立ち向かう主人公は立派だが、真実は明らかになっても結末は苦々しく、極めて後味が悪い。青春やスポーツのもつ爽快感はない。
　

1950年代のアメリカに、ユダヤ人差別の浅はかな偏見が
学生レベルでこんなにもはびこっていたということに衝撃を受けた。

ただのサワヤカ青春ドラマでは終わらないこの作品のタイトルを
「青春の輝き」という、浅ーいものにした人の気が知れない。

この主人公はどうなるの〜！！
と尻切れトンボに感じたエンディングでした。

しかし偶然一緒に配送されていた
『きっと忘れない』は全く別の映画だったのに、
この主人公のその後が描かれていたような、
不思議な気持ちになった２枚でした。

『青春の輝き』と『きっと忘れない』を２枚１組として
観てください(^_^)

アメリカでのユダヤ人の歴史を少し
教えてもらえた映画でもあります。

大好きなんですが、今回のはなんかちょっと複雑な気分になって
しまいました。宗教的な背景を知っていないと少し、あれって感じになってしまうかもです。お昼の時間帯に見るのがお奨めです。夜９時以降に見るとなんか、「えっ」って感じで眠れなくなると思います。その意味は最後まで見ると感じる、気持ちです。