任侠学園

小林信彦先生のベストセラー小説を思い出す設定なんですな。
映画は確かやっさんが主人公だったと思う。
こちらは暴力団でなく任侠一家の話。頼まれて高校運営に力を貸すのだが、悪党は意外なところにいたって展開。
西島さんと伊藤くんのコンビがいいです。
笑わない男が生徒を助け青春に燃えます。
地平はスクールウォーズや金八と地続きなんで観ているこちらも応援したくなるハートウォームコメディです。

※このユーザーレビューは作品の内容に関する記述が含まれています。

レビューを表示する

　ヤクザが学園生活に入っていって、生徒たちを指導したりして信頼関係を築いていくというコメディ映画としての楽しい要素がいっぱいの映画でした。

　ただその他のコメディ映画喜劇映画との違いとかがあまり感じられず、窓ガラス割れる事件、カメラマンの学生、ダンス大会を目指す学生、ライバルヤクザの後ろ盾のある親との対立などエピソードが羅列されていって、それに主人公たちが苦労しながら対応していくというのが新鮮さとかの楽しさはあまり感じられなかったです。簡単に生徒たちが主人公たちと信頼関係を築いてしまう印象も強くてあっという間にみんな仲良くなっていってついていきにくかったです。クライマックスの学校買取うんぬんのやりとりもただ話しているだけでカタルシスが足りないクライマックスでした。

　西島さんのスーツ姿がかっこよすぎてまるでヤクザに見えなので迫力とか怖さみたいなのが全く感じられないのが残念でした。

　ただ普通にテレビシリーズとか2時間スペシャルでやってもいいのではないのかとか思ってしまうスケール感の映画でもありました。

あらすじ

カタギ(ヤクザじゃない人)に優し過ぎるヤクザ達の組がいた。彼らは人数が少ないながらも、個々に突出したタレントを揃えていて街の人々に愛されていた。

そんなある日、彼らに１つの高校を立て直して欲しいよう依頼される・・・。

まーコメディです。それもめちゃくちゃ笑えます。正直こんなに劇場内が笑ってるという状況に出会ったことがないです。

というか場内の客層が50代以上が多かった。そんな中に30代の私と20代の彼女がいていいのだろうか・・・。

そして彼女は爆笑していた。ラストには涙さえ流していた。

なぜ？確かに笑えたけど、そこまでか？

その時、私はそっと彼女の横顔を見た。笑っていた。いい笑顔だった。

それだけで。その笑顔を見てるだけで、この映画を見に来た価値がある。そう思った。

こういう映画の楽しみ方もあるんだ。もちろん自分自身この映画は面白かった。でもそれ以上に、一緒にいて良かった、と思えた。

彼女のことを差し引いても、かなりオススメ。相当笑えます。

☆5つ！

2019年。監督：木村ひさし。
今野敏の小説「任侠学園」を原作にしたコメディドラマ。
経営難に陥った高校の再建に挑む《ヤクザ一家》の人情味溢れる再生物語。
阿岐本組組長に西田敏行。組のNo.２に西島秀俊。
義理と人情で生きる昔気質のヤクザが、西田敏行で、今は絶対にいない
堅気より真っ当な人間に、確かな説得力がある。
西島秀俊はヤクザ役は殆ど少ないと思う。
インテリヤクザってわけでもないから、もう一捻り欲しかった所。
高校生役が殆ど20歳以上の大人なので、若さと純粋さに欠けるのが惜しい。

マドンナ役の葵わかなに華がなくて、見せ場もない。色気はまったくない。
それに比べて、背広を着て一般人の顔で、実は悪い奴。そういうひねくれた役なら、光石研だ。
父兄のPTA会長だが、こういう男の裏の顔が、実は腐敗の連鎖をうむ。
生瀬勝久の校長は、ハマり役。
白竜が出てくるとヤクザ映画だなぁと、納得するから不思議だ。
新鮮味はないけれどナイス・キャスティングで、そこそこ面白い。

かつては任侠物や暴力団の抗争を描く映画はは１ジャンルとして存在していたが、
反社会的勢力に対する規制と批判が高まるにつれ、そういう映画は少なくなっていった。
そんな中、変化球的なヤクザ映画が時折作られるようになったが、本作もその１つだ。

西田敏行組長率いる阿岐本組はヤクザなのだ。
だが暴力団ではないという。
人情に厚い昔気質のヤクザなのだ。

経営不振の高校の建て直しに協力することになった阿岐本組。
訳アリの学生たちと絆を深め、学園再建に努力するが・・・。

ラストに流れる挿入歌。
誰もが知ってる？あの歌が良かった。

深く考えずに楽しく観ましょう。

８０点